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ビュースルーコンバージョンとは?概要から計測方法、注意点などについて解説

更新日:2023年05月29日

ビュースルーコンバージョンとは?概要から計測方法、注意点などについて解説

ユーザーによっては1度広告を見たものの、その場はすぐに離脱し、数日後に別の媒体経由で広告を確認し、そこから商材やサービスの購入や申し込みといったコンバージョンにつながるケースも存在します。

このような直接見えない広告の価値を評価する指標がビュースルーコンバージョンです。

ビュースルーコンバージョンは、広告を初めて見たユーザーが、クリックなどを行わず、後日別の経路でコンバージョンに至ったことを示す指標です。

多様化するユーザー行動にあって、コンバージョンに至る経路を可視化し、マーケティングやプロモーション施策につなげることは重要になります。

今回は、昨今のマーケティングには欠かせないビュースルーコンバージョンの概要や計測方法、注意点などについてポイントを中心に紹介していきます。 

ビュースルーコンバージョンとは?

ビュースルーコンバージョンとは、広告を始めて見たユーザーが、クリックなどを行わず、後日別の経路でコンバージョンに至ったことを示すマーケティング指標のことを指します。
例えば、総合ポータルサイトなどで自社の広告を目にしたユーザーが、その場では広告をクリックしなかったとしても、後日Google検索などから自社のホームページに訪れ、購入や申し込みといったコンバージョンにつながるケースは多々あります。

このような際に、直接コンバージョンに至った件数だけを見ると、Google検索だけ広告出稿すればいいのではと考えがちですが、そのユーザーにとっては総合ポータルサイトが自社の商材やサービスを知るキッカケとなるため、マーケティング指標として捉えておく必要があります。

このビュースルーコンバージョンは、基本的にGoogleとYahoo!のディスプレイ広告やFacebook広告などのSNS広告で主に活用されており、リスティング広告では用いられておりません。 

クリックスルーコンバージョンとの違い

ビュースルーコンバージョンと近しいマーケティング指標に、クリックスルーコンバージョンというものも存在します。

クリックスルーコンバージョンとは、ビュースルーコンバージョンとは逆に、広告をクリックしたユーザーが、直接コンバージョンに至らず、後日別の経路からコンバージョンに至ったことを表します。
先ほどのケースでいうと、総合ポータルサイトなどで自社の広告をクリックしたもののコンバージョンには至らず、後日Google検索などから自社のホームページに訪れ、購入や申し込みといったコンバージョンにつながった場合にカウントされます。

ビュースルーコンバージョンと同様に直接コンバージョンに至ったわけではありませんが、クリックスルーコンバージョンの方が初見で広告に興味を示し、コンバージョンに寄与した可能性が高いことが推察されます。 

ビュースルーコンバージョンの仕組み

ビュースルーコンバージョンは、間接的な広告の評価を図ることができる指標です。この数値は、Cookieと呼ばれる仕組みによって計測されています。

ユーザーが特定のホームページに訪れた際には、対象のパソコンやスマートフォンに一定期間Cookie情報が残ります。

この数値をもとに、広告がユーザーに表示されたのか、クリックされたのかを計測しています。そのため、Aのサイトで広告を閲覧したユーザーが、その後どうやって自社のホームページに辿りつき、最終的なコンバージョンに至ったのかなどを把握することが可能です。

なお、ビュースルーコンバージョンを設定する際には、計測期間を指定することもできます。

業種業態や取り扱う商材、サービスによってはユーザーの認知から興味関心、購入・申し込みまでの期間が異なるケースも多々あります。

広告媒体に応じて設定できる期間は異なりますが、主要な媒体の計測可能な期間については後ほど紹介していきます。

ビュースルーコンバージョンが重要視される理由

インターネット回線の発達やスマートフォンの普及、SNSの浸透などにより、ユーザーの行動は多様化しつつあります。

広告媒体もそれに応じて様々な手法が登場するようになり、企業側も一つの媒体に特化して出稿するよりは、様々な媒体に対して同時に出稿する傾向が強くなってきています。

このような中にあって、コンバージョンに至った直前の媒体が必ずしも成果に寄与したという訳ではありません。

例えば、自社の商品名をリスティング広告で出稿していた場合、そのコンバージョン数や率が高まるのは必ずしもGoogle検索だけが優れているからではありません。

広告経由で売上増加を図るためには、まず認知させ、興味関心を示してもらい、その上で刈取りを行う必要があります。

そのため、直接コンバージョンに至らなくても広告出稿していた媒体が認知や興味関心に間接的に関わっている可能性も起こり得ます。

このような媒体を無視して広告訴求を弱めれば、結果として全体的なコンバージョン数が下がる可能性もあります。

このような背景から、ユーザー行動とともにビュースルーコンバージョンを正しく把握し、マーケティングやプロモーション施策につなげていくことが重要視されています。 

ビュースルーコンバージョンの計測方法

続いて、ビュースルーコンバージョンの計測方法について紹介していきます。

ビュースルーコンバージョンは、概要でもふれたように、基本的にはGoogleとYahoo!のディスプレイ広告やFacebook広告などのSNS広告で主に活用されています。

そのため、ここではGoogle広告と、Yahoo!プロモーション広告、Facebook広告における計測方法と確認方法について紹介していきます。

①Google広告におけるビュースルーコンバージョンの確認方法

Google広告では、最大30日以内であれば任意の期間内に発生したビュースルーコンバージョンの件数を計測することが可能です。

計測方法の手順については以下の通りとなります。
(1)Google広告にログインし、右上の「ツールと設定」をクリック
(2)「測定」から「コンバージョン」を選択
(3)対象となるコンバージョンアクションの名前を選択
(4)「設定」から「設定の編集」を選択

(5)「計測期間」から指定する「ビュースルーコンバージョン計測期間」を選択
(6)「保存」をクリック

また、設定したビュースルーコンバージョンを確認する手順は以下の通りとなります。

(1)Google広告にログイン
(2)「キャンペーン」タブから「表示項目」「表示項目を変更」を選択

(3)「コンバージョン」から「ビュースルーコンバージョン」を選択
(4)「適用」をクリック

②Yahoo!プロモーション広告におけるビュースルーコンバージョンの確認方法

以前までのYahoo!プロモーション広告ではビュースルーコンバージョンの計測は出来ませんでしたが、2020年8月以降に計測できるようになりました。

現在ビュースルーコンバージョンで計測できる期間は1日間のみとなります。タグの設定をした時点で計測されるため、特段設定することはありません。数値を確認する手順は次の通りです。

(1)広告管理ツールの「表示項目」タブをクリックし、「表示項目の編集」を選択
(2)「コンバージョン」の「ビュースルーコンバージョン数」を選択し「適用」

ビュースルーコンバージョンの計測時における注意点

最後に、ビュースルーコンバージョンの計測時における注意点についても紹介していきます。

ビュースルーコンバージョンを効果的に活用するためにも、以下の点は押さえておくと効果的です。

①計測条件をふまえた上で設定しておく必要がある

ビュースルーコンバージョンの計測を行う際には、先ほど計測方法でふれた条件を押さえておく必要があります。

そもそも、企業によってビュースルーコンバージョンの計測時に設定する期間は異なります。

BtoC向けに単価の低い商材であれば、計測は短期間でも問題無いかもしれませんが、BtoB向けの単価が高いサービスの場合には、広告を視認後にコンバージョンに至る期間は長くなる場合も起こり得ます。

それに加えて媒体ごとに設定できる期間は異なりますので、自社の要望をふまえ適切に設定しておくことが重要です。

②重複して計測される可能性もある

ビュースルーコンバージョンの計測時には、その仕組み上どうしても重複して計測される可能性も起こり得ます。

例えば、オーガニック検索経由のコンバージョンとのすみ分けが難しく、全体的なコンバージョン数と合わない場合もあります。

これが、計測期間を長くすればより複雑になり、ビュースルーコンバージョンの数値自体の信ぴょう性が薄くなる可能性もあります。

可能であればビュースルーコンバージョンの計測期間は短めに設定し、広告効果を明確に分析しやすくすると効果的です。

まとめ

近年、多様化するユーザー行動にあって、多角的な視点で広告効果を分析することは、マーケティングやプロモーション施策において重要です。

ビュースルーコンバージョンは、間接的な広告効果を可視化することができるため、直接的なコンバージョン効果とあわせ分析することで、より精度の高いPDCAサイクルにつなげることが期待できます。

とはいえ、その手法や計測方法を正しく理解していなければ、間違った効果検証につながる可能性も起こり得ます。

今回紹介した内容も参考に、ビュースルーコンバージョンを上手く活用し、精度を高めた広告運用につなげていきましょう。

この記事を書いた人

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