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【徹底解説】コンバージョンに乖離があるのはなぜ??

更新日:2022年09月29日

【徹底解説】コンバージョンに乖離があるのはなぜ??

※この記事は2022年9月29日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

Web広告を活用する際、CVの乖離が発生して困った経験はありませんか?
実際のCV数と実売数・広告管理画面の表記でズレが発生することは往々にして起り得ます。

本記事では、実際のCV数との乖離が発生してしまう要因や対処方法について詳しく解説します。
最後まで読むことで、Web広告を適切に運用するポイントについて理解できるでしょう。

特に、現在Web広告の担当をしていて、CVとの乖離に悩まされている人は参考にしてみてください。

1.初めに

コンバージョンとは、資料請求や購入など、広告配信によって達成したい目標のことを指しています。

広告配信において最終的なゴールとなるので、事前に策定しておくことが大切です。
広告の掲載後もコンバージョンの結果を元に適宜変更を加えることが求められます。

思ったようにコンバージョン数が得られない場合は、クリエイティブやターゲティング内容の変更を行う必要があるでしょう。

しかし、Web広告の運用を行なっていると、実際の成果やアナリティクス、媒体側の画面などでコンバージョンの乖離が発生することがあります。
乖離を放置すると、適切な分析と改善に繋がらなくなってしまうので、要因や改善方法について事前に把握することをおすすめします。

2.Web広告でCVが乖離してしまう要因

Web広告でCVが乖離してしまう要因は以下の10個が挙げられます。

  • コンバージョンタグの設定が間違っている
  • Cookie規制による影響で計測ができない
  • ビュースルーコンバージョンが含まれている
  • リピート購入時のカウント方法が異なる
  • メディア間で重複が発生している
  • 流入経路で上書きが起こっている
  • 媒体側とGoogleアナリティクスで計測される日にちが異なる
  • 媒体側とGoogleアナリティクスでコンバージョン指標が違う
  • 実売数の中に計測できない売り上げが入っている
  • クロスデバイスコンバージョンによる影響

それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。

2−1.コンバージョンタグの設定が間違っている

コンバージョンを計測したい場合、コンバージョンタグの設置をしなければいけません。

実際にコンバージョン計測を実行する際は、タグのコードが間違っていたり、正しく設置されていないと適切な計測ができなくなります。
乖離が発生している場合は、コンバージョンの設定に間違いないか確認しましょう。

アップデートによって新しいタグの設置が必要になることもあるので、最新の仕様になっているのか適宜見ることが大切です。

2−2.Cookie規制による影響で計測ができない

乖離が起こってしまっている場合、Cookie規制によってトラッキングが不可になっていることも要因として挙げられます。
Cookieは、Webサイトに訪問したユーザーの情報をブラウザで保存する仕組みのことです。

ユーザーの足跡として活用できるので、コンバージョン数の計測だけでなく、リターゲティング広告でも活用されています。

しかし、近年では個人情報保護の観点からCookie規制が年々強まっているので、対策を施すことが大切です。

実際、Apple社では、ITP( Intelligent Tracking Prevention)と呼ばれる機能によって、サイトトラッキングを防止しています。
日本での法律でも「改正個人情報保護法」によって、Cookie情報は個人情報として位置付けられました。

Cookieを獲得する際は同意を得る必要がありますが、9割近くの日本人がCookieについて深く理解していないため、拒否を選択する割合が多くなっています。
参考:アバスト調査:約9割の日本人がインターネット上のCookie (クッキー)についてよく理解していないと回答|AVAST

2−3.ビュースルーコンバージョンが含まれている

「ビュースルーコンバージョン」と「クリックスルーコンバージョン」の違いによっても乖離が発生することがあります。

ビュースルーコンバージョンは、広告が表示されたもののクリックなどのアクションを起こさなかったユーザーがその後に別の方法でサイトを訪問し、コンバージョンしたときに計測されます。
対してクリックスルーコンバージョンは、広告をクリックし、そのまま広告経由でコンバージョンした、もしくは広告をクリックしサイトへ訪問したもののその場でコンバージョンせず、その後に別の方法でサイトを訪問し、コンバージョンしたときに計測されます。

媒体によってコンバージョンのカウント方法が異なるため、乖離が発生している場合は確認が必要です。
Facebook広告ではデフォルトのコンバージョンのカウント方法が「クイックスルーコンバージョン」と「ビュースルーコンバージョン」の合算になっているので注意してください。

2−4.リピート購入時のカウント方法が異なる

コンバージョンのカウント方法として「ユニークコンバージョン」と「総コンバージョン」と呼ばれるものもあります。
ユニークコンバージョンは「1人のユーザーからのコンバージョンが何回発生しても1つとして数える」のに対し、総コンバージョンでは「1人のユーザーが3回コンバージョンすると3つとして数える」ことが特徴です。

ユニークコンバージョンと総コンバージョンは意味が大きく異なるので、広告配信をする際は注意しましょう。

ユニークコンバージョンを活用するべき場面で、総コンバージョンを元にしていると当然乖離が発生します。

2−5.メディア間で重複が発生している

複数の媒体を利用していると、ユーザーがそれぞれの媒体を通して行動を起こした際にコンバージョン数の乖離が発生することがあります。

現在、Web広告業界では以下のように複数の手法が存在しており、掲載できる媒体もさまざまです。

  • 検索連動型広告
  • SNS広告
  • ディスプレイ広告

ユーザーはコンバージョンに至るまでに複数のメディアを経由することがあるので、広告がクリックされると、経由した媒体ごとにコンバージョンをカウントしてしまう可能性があります。
認識が間違っていると「実際は1件のコンバージョンなのに、それぞれの媒体を合計すると3件になっている」というトラブルが発生することもあるでしょう。

購入までの検討が長い商材を使っている場合は、ユーザーが複数のメディアを通して比較検討することもあるので特に注意が必要です。

2−6.流入経路で上書きが起こっている

ユーザーが購入のアクションを起こす際、ECサイトなどを経由すると、流入経路が広告ではなくそのサイトになることがあります。

例としては、以下のようなシチュエーションが挙げられるでしょう。

①ユーザーがWeb広告をクリック
②mazon決済を選択
③購入ステップとして外部サイトに接続
④流入元としてAmazon決済が認識される

解決するには決済ページの除外設定が必要になるので一度確認してみましょう。
設定の変更自体は簡単なので、気になる方はすぐに対応することがおすすめです。

Googleアナリティクスにて「+参照の除外を追加」を選択し、除外したいドメインを追加することで完了します。

2−7.媒体側とGoogleアナリティクスで計測される日にちが異なる

媒体の画面上では広告がクリックされた日付がコンバージョン日になるので、実際にコンバージョンが発生した日付と異なることがあります。
Googleアナリティクスでは実際のコンバージョンの発生日時がカウントされるので注意してください。

8月1日にクリックされた広告を通して、8月10日にコンバージョンが発生された場合、以下のようになります。

  • 媒体(Twitter/Facebook/Google/Yahoo!):8月1日をコンバージョン日として計測
  • Googleアナリティクス:8月10日をコンバージョン日として計測

2−8.媒体側とGoogleアナリティクスでコンバージョン指標が違う

コンバージョンの指標が複数ある場合、媒体側とアナリティクス側の設定が異なるケースがあります。コンバージョンを設定する際、何をゴールにするかは企業や事業内容によっても異なるでしょう。
問い合わせや資料請求など、指標はさまざま考えられます。

アナリティクスで複数の設定を施しているのにも関わらず、媒体では1つしか設定していない場合は当然乖離が発生するので注意してください。
特に、前任者から広告運用を引き継いだときなどは、改めて設定についての確認が必要です。

2−9.実売数の中に計測できない売り上げが入っている

Webサイト上では完結できない売り上げが入っていると、乖離が発生する可能性があります。Webサイト内にて電話やFAXについて記載している場合は注意が必要になるでしょう。

電話やFAXなどの表記を利用する場合は「電話発信コンバージョン」について設定することがおすすめです。
電話発信コンバージョンの設置することで、ユーザーが電話番号をタップした回数をカウントできます。

ただし、電話発信コンバージョンを配置した場合、必ずしも正確な数値が測れるわけではない点は把握しておいてください。
ユーザーが間違えて電話番号をクリックして、直後にキャンセルしたときも1つのカウントとして認識されるので、あくまでも割合を把握する際の指標にすることが大切です。

電話発信コンバージョンで実売数とカウント数の乖離を極力無くし、運用を最適化する際の参考にしていきましょう。

2−10.クロスデバイスコンバージョンによる影響

コンバージョンの乖離が起こっている場合、クロスデバイスコンバージョンによる影響も考えられます。

クロスデバイスコンバージョンは「それぞれ違うデバイスで発生したクリックとコンバージョンでも、同じユーザーとして認識されれば1つとしてカウントすること」です。

例えば、手持ちのスマートフォンを通して広告をクリックした後、自宅のパソコンで購買のアクションを取った場合が挙げられます。
複数のデバイスを跨いだコンバージョンでもユーザーを適切に判断できるため、正確な数値を測れるメリットがあります。

3.Web広告でCVが乖離してしまったときは

Web広告の運用において、CVが乖離してしまう場合は、乖離の度合いを確認しましょう。

Cookieの規制による影響があったり、媒体によってカウント方法に違いがあったりする以上、コンバージョンの計測を100%正しく行うのは難しいといえます。
どれだけ設定にこだわっても少なからずズレが生じる可能性が高いので、媒体・Googleアナリティクスの画面で表示されたコンバージョン数と、実際に発生した成果を比べて、乖離率の状況を確認することをおすすめします。

乖離率がわかれば、画面で表示されたコンバージョン数から実際のCVを数を導き出せるようになり、状況を加味したうえで広告の評価を下すことが可能になるでしょう。
ただし、あくまでも乖離率は参考にする予測的数値であることを忘れないようにしてください。

4.まとめ

いかがでしたか?

今回はコンバージョンの乖離の要因について解説していきましたが、まずは計測や設定に不備がないかを確認することが重要になります。
いくら計測の乖離が出てしまうと言われていても、タグやページの設定に不備がある場合正しく計測ができません。

その上で、コンバージョンに乖離が出てしまうことを認識することが望ましいでしょう。
広告の成果を的確に把握したい場合は、Gogoleアナリティクスの数値の参考を推奨します。

この記事を書いた人

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