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動画広告のシーケンスとは?基本的な概要からメリット、運用効果を高めるコツなどについて解説!

更新日:2024年04月18日

動画広告のシーケンスとは?基本的な概要からメリット、運用効果を高めるコツなどについて解説!

テキストや画像よりも多くの情報をアピールすることができる動画は、訴求力の高さからWeb広告に活用する企業も増えています。

しかし、Web広告での動画では、15秒から30秒程度の尺が一般的であるため、必要な情報をコンパクトに分かりやすく伝える必要があります。

このような中で、複数の動画コンテンツをストーリー化し、ユーザー別に段階を経て訴求するシーケンスという手法が注目されています。

動画広告シーケンスでは、訴求したい動画コンテンツをユーザーの行動に応じて段階的に配信できるため、複数の動画コンテンツを連動させることで認知度拡大やコンバージョン獲得につなげることも期待できます。

そこで今回は、動画広告シーケンスの基本的な概要からメリット、運用効果を高めるコツなどについてポイントを中心に紹介していきます。

動画広告シーケンスとは?

動画広告シーケンスとは、ユーザーに対し複数の動画コンテンツを順番に訴求する広告手法です。

テキストや画像に比べて多くの情報を発信できる動画であっても、商品やサービスの特性や訴求したい内容などによっては、30秒から1分程度では収まらないケースも少なくありません。

これに対し、Web広告では動画広告によって訴求できる時間は15秒から30秒程度が多くなり、それ以上になるとユーザーが離脱してしまう可能性が高まります。

このような中で、動画広告シーケンスによって15秒程度の動画を複数作成し、それぞれ組み合わせてストーリー化して配信することで、動画コンテンツを連動化させ、ユーザーの興味関心を促す効果が期待できます。

動画広告シーケンスの仕組み

動画広告シーケンスでは、動画広告がユーザーに表示され、視聴やスキップなどの行動に応じて別の動画コンテンツを表示させる仕組みとなります。

例えば、Aの動画を視聴したユーザーに対してBの動画を訴求すれば、AとBの動画を連動させながら訴求できるため、認知度拡大やコンバージョン獲得につなげやすくなります。

また、Aの動画をスキップしたようなユーザーには、再度Aの動画を訴求するだけでなくCの動画を訴求することも可能なため、より動画広告による精度を高め、無駄なコストを減らし、効率的な運用につなげる効果も期待できます。

動画広告シーケンスでは、このようなユーザーの行動に応じた動画の分岐をステップと呼び、様々なステップに応じたストーリーを用意することで、ユーザーニーズや行動をふまえたアプローチを行うことが可能です。

動画広告シーケンスが展開可能なフォーマット

続いて、動画広告シーケンスが展開可能なフォーマットについて紹介していきます。

動画広告シーケンスは、現在以下の広告フォーマットにて展開することが可能です。

    スキップ可能なインストリーム広告

スキップ可能なインストリーム広告は、動画広告の中でも比較的長めの尺で訴求できる手法です。

一般的には30秒程度が多くなりますが、30秒以上であっても広告を視聴してもらうことが可能です。

また、30秒程度動画を視聴されてはじめて課金対象となるケースが多く、Web広告として費用対効果を高めやすい特性もあります。

一方で、5秒程度経つとスキップできる機能が表示されるため、動画コンテンツによっては離脱が増える可能性もあります。

    スキップできないインストリーム広告

これに対し、スキップできないインストリーム広告という手法も存在します。

スキップできないため、ユーザーに対し動画コンテンツを最後まで視聴してもらうことができ、視聴されれば必ず課金対象になります。

Web広告として確実に訴求を行い、認知度拡大を図る上では効果が期待できます。

とはいえ、動画コンテンツは15秒程度という制限があるため、短尺で情報量を分かりやすくまとめる必要があります。

    バンパー広告

バンパー広告は、②よりもさらに短尺の動画広告手法です。

基本的には6秒以下に抑える必要があり、必要な情報を全て訴求するには限界も生じます。

とはいえ、スキップできない仕様のため、コンパクトに収めることができれば認知度拡大につなげる効果も期待できます。

動画広告シーケンスを活用するメリット

次に、動画広告シーケンスを活用するメリットについて紹介していきます。

ユーザー行動に応じて段階的にアプローチできる動画広告シーケンスは、活用することで以下のような効果が期待できます。

    商品やサービスの認知度向上

動画広告シーケンスによって複数の動画コンテンツを訴求することができれば、商品やサービスの認知度向上につなげることが可能になります。

単発の広告ではユーザーの一時的な印象には残ったとしても定着させるまでには至りません。

一方で、同じ動画を何度も視聴するユーザーは少なく、回数が増えすぎると離脱やマイナスイメージにつながる恐れもあります。

これに対し、動画広告シーケンスであれば、関連した動画をユーザーの行動に合わせ配信することができるため、自然と認知度拡大につなげることができます。

    コンバージョン獲得数の増加

情報が多様化する昨今において、ユーザーがWeb広告から直接コンバージョン獲得に至るケースは多くありません。

コンバージョンに至るには、認知から比較検討などを重ねるケースが多く、その点でも段階的にアプローチできる動画広告シーケンスは効果が期待できます。

例えば、認知拡大用の動画と比較検討用、クロージング用の動画を用意し、それぞれ視聴完了後に配信するステップを踏めば、必要な情報を必要なタイミングで把握することができ、納得してコンバージョンにも至りやすくなります。

動画広告シーケンスを実施する際の注意点

続いて、動画広告シーケンスを実施する際の注意点についても紹介していきます。

動画広告シーケンスは、認知度拡大やコンバージョン獲得に効果が期待できますが、一方で実施には注意点も存在します。

これから実施を検討している際には、以下の要素は注意点として押さえておくと効果的です。

    配信できるプラットフォームはYouTubeのみ

現在、動画広告シーケンスはYouTubeのみでしか実施できません。

動画広告を実施できるプラットフォームには、InstagramやTikTokなどのSNSや、Webサイトでのディスプレイ広告などが挙げられますが、これらの媒体では展開できません。

そのため、先ほどふれたインストリーム広告やバンパー広告などを中心に、入稿規定などもYouTubeを基準に用意しておくと効果的です。

特に、YouTube広告では入札手法に応じて広告フォーマットが異なります。

例えば、スキップ可能なインストリーム広告では上限設定型の課金方法しか選択できません。

仮にインプレッション単価型の課金方法を選択した場合、スキップ可能なインストリーム広告が選択できなくなるため、動画広告シーケンスのステップが上手く配信できなくなる可能性もでてきます。

そのため、入札戦略とフォーマットをあらかじめ考慮した上で、動画広告シーケンスを活用していくことが重要です。

    1ヵ月1回までしか動画を表示させることができない

また、動画広告シーケンスでは1ユーザーに対して1カ月間に1回しか広告訴求することができません。

これはYouTube側にてユーザーのストレス軽減を目的に制限が設けられています。

ステップによって精度を高め、ユーザーの行動などに応じてアプローチしていくことは、コンバージョン獲得という点では効果が期待できますが、一方で認知度拡大を目的に表示回数を重視する場合にはマッチしない可能性もあります。

そのため、目的をふまえ動画広告シーケンスの実施を検討していくことが重要です。

動画広告シーケンスの運用効果を高めるコツ

最後に、動画広告シーケンスの運用効果を高めるコツについて紹介していきます。

動画広告シーケンスは、闇雲に複数の動画を展開しても効果にはつながりません。

実施の際には以下の要素を考慮した上で運用していくと効果的です。

    ターゲットを意識したステップの活用

ユーザー行動に応じて段階的にアプローチできる動画広告シーケンスでは、どのタイミングでどの動画コンテンツを訴求するかが重要になります。

単に動画コンテンツを切り分け、アプローチするだけでは効果にはつながりません。

多様化するユーザー行動の中にあって、興味関心やニーズも様々存在します。

そのため、カスタマージャーニーマップなども参考にユーザーが購買に至る行動を可視化し、そのタイミングごとにマッチした動画コンテンツにてステップを構築していく必要があります。

    反響の高い動画クリエイティブの活用

動画広告シーケンスは、ステップごとに動画を切り分けストーリー化してアプローチする手法となります。

とはいえ、基本的にその効果は動画クリエイティブに依存するため、反響の高い動画クリエイティブを活用することが重要です。

特に、最初に視聴してもらう動画広告は、その後のステップにつなげる上でも重要になります。

一度通常の動画広告などでテストした上で、視聴完了数やいいね!、シェアなどの反響につながったものをベースに活用していくと効果的です。

    ステップの数にもこだわる

動画広告シーケンスを実施するフォーマットにもよりますが、ストーリーとして展開する際にはステップの数にもこだわると効果的です。

例えば、ステップ可能なインストリーム広告では、動画コンテンツにて訴求できる時間が長いため、ステップを少なくして視聴を促す手法も効果が期待できるかもしれません。

これに対しバンパー広告では1本あたり6秒程度しか訴求時間が無いため、ステップを増やして少しずつ認知させることも効果的です。

また、認知段階では短尺でインパクトを追求し、その動画の視聴完了者にはインストリーム広告にて説明動画を訴求するような戦略もあります。

このように、ターゲットをふまえステップの数などに応じて戦略的に動画広告シーケンスを運用していくことが重要です。

まとめ

動画による情報収集やコミュニケーションが日常的になる昨今において、単に流すだけの動画広告ではなく、ユーザー行動に応じて段階的にアプローチする動画広告シーケンスが注目を集めています。

興味関心のあるユーザーに対して、さらに関連する動画をアプローチすることで、認知度拡大だけでなくコンバージョン獲得につなげる効果も期待できます。

とはいえ、闇雲に動画を切り分け配信しても効果にはつながりません。

今回紹介した内容も参考に、ターゲットやニーズを可視化し、動画広告シーケンスをもとにマーケティング効果を高めていきましょう。

この記事を書いた人

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