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【重要指標】ROASとは?計算式や改善方法など詳しく解説!

更新日:2023年06月27日

【重要指標】ROASとは?計算式や改善方法など詳しく解説!

ROASは、広告運用において重要な指標の1つです。

効果測定を行う際に用いられますが、なかにはどのような指標なのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ROASの計算式や活用するメリットなどを解説していきます。

似た指標や効果測定でROASを利用する方法なども合わせて説明するので、本記事を読むことで、どのような用語なのか理解が深まるでしょう。

ROASとは

ROASは「Return On Advertising Spend」を要約した用語であり、日本語では広告による費用対効果を表します。

掲載した広告による売上を確認する際に用いられるため、予算の配分などを判断する際にも有用です。

正しい使い方ができるように、事前にROASの計算式や目安について把握しておきましょう。

ROASの計算式

ROASを算出するには「売上÷広告費×100(%)」の計算式を用います。

100万円の広告費をかけて150万円の売上を得られた場合、以下のような式でROASを算出可能です。

・150万÷100万×100(%)=150%

導き出された数が大きいほど広告による成果は大きいことが分かります。

もしも数値が低い場合は、クリエイティブや配信面、ターゲティングなどに問題がある可能性が高いので、随時見直しを行っていきましょう。

ROASの目安はどのくらい?

ROASを活用する際は、100%が1つの目安です。

数値が100%を下回っている場合は、適宜広告について改善を行う必要があるでしょう。

また、詳しくは後述しますが、赤字にならないラインのROASを導き出し、そこから目標値を定める方法もあります。

目安は企業によっても異なるため、適切な設定ができるように方法を理解しておくことが大切です。

ROASと似たような用語との違い

ROASは広告への投資に対してどれだけの成果を得られたのか把握する際に役立つ指標ですが、以下のように他にも似たような用語が存在します。

・CPA
・ROI

特に混同しやすい指標なので、それぞれの意味や違いについて理解を深めて使い分けられるようにしておきましょう。

ROASとCPA

CPAは「Cost Per Acquisition」の略称で、コンバージョン1件あたりの広告費用を指しています。

「広告費用÷CV数」で算出することが可能です。

例として、100万円の広告費用をかけて50件のCVを獲得できた場合、以下のような式が成立します。

・100万÷50=2万

上記によると、2万円でコンバージョン1件を獲得できることが分かります。

ROASの場合は算出された数値が高いほど広告費に対しての成果が高いことを表していますが、CPAでは数が低いほど適切な配信ができていることになります。

ROASとROI

ROIは「Return On Investment」を略称した用語です。

日本語では「投資への利益」を指しており、広告費によってどれだけの利益が発生したのか判断する際に活用されます。

ROIを算出する際の式は「利益÷広告費×100(%)」で、300万円の利益が200万円の広告費で出ている際の例を挙げると以下のようになります。

・300万÷200万=150%

ROIの算出によって100%以上の利益が出ていれば、広告配信による成果が見込めるでしょう。

ROASでは売上の割合を算出することが目的であるため、広告運用においては利益を求めるROIが重要視されることが多いです。

ROASを広告運用の指標にするメリット

ROASによる大きなメリットは、広告配信による成果を数値的に測れることです。

どれだけの売上が発生しているのか確認できるため、戦略を策定する際に活用できます。

広告ごとの売上を把握できれば、特定のページへの出稿に予算を追加したり、成果が出ていない広告のテコ入れをしたりすることも可能です。

広告内の素材・テキストの刷新やターゲティングの見直しなど、具体的な対策を施してみましょう。

ROASを広告運用の指標とするデメリット

ROASを参考にすれば売上が見込めない広告に対しての効果的な対策ができますが、利益については計れません。

ROASの数値が高くても、実際には利益が出ていない可能性もあるため、ROASだけを参考にするのは避けましょう。

利益の割合を算出するROIも活用して広告の費用対効果を確認することがおすすめです。

広告運用の効果測定にROASを活用すべき企業は??

広告運用においてROASを用いることが推奨されるのは、コンバージョンの価値がそれぞれ異なる業種・企業です。

ROASと似た指標のCPAは、コンバージョン一件当たりの広告費を求める際に活用されますが、価値が異なる場合はあまり有用ではありません。

なぜなら、CPAは単価が違う商品を複数扱っている場合、正確に価値を算出できないことがあるからです。

・単価:20万円→CPA:10万円
・単価:60万円→CPA:20万円

上記2つのケースでは、CPA5万円の方が低いためより高い成果が見込めると思われますが、実際には単価が高い後者の方が1コンバージョン当たりの価値は高くなります。

より広告費をかけるべきなのは後者となるため、数値だけを見て判断すると成果が見込めなくなってしまうでしょう。

ECサイトなどのように、複数の商品を扱っているのであれば、売上と広告費を元に算出ができるROASの活用がおすすめです。

ROASを活用すべきでない企業は?

ROASを活用すべきでないのは、前述したケースとは逆で、単一商品を扱っている企業です。

特に、キャンペーンやセールなどをあまり展開しない場合は、売上の変動が少ないことが考えられます。

時期によって売上に大きな動きがないのであれば、ROASを利用して成果を割り出すのではなく、CPAを活用する方がおすすめです。

また、広告によるコンバージョン設定を資料請求や問い合わせなどに設定している場合も、売上が発生するわけではないのでCPAを利用しましょう。

ROASを確認して効果測定を行う方法

ROASを用いて効果測定を行いたい場合、利益が出るラインについて表す「下限ROAS」と自社で設定する「目標ROAS」の2つが必要です。

例えば、10万円の売上が出る商品の原価率が50%の場合、利益は5万円になります。

広告費によって5万円の出費が発生すると、例え購入されたとしても利益は残らなくなるため、ROAS200%が下限の数値です。

仮に4万円の利益を残したいのであれば、使える広告費は1万円になります。

したがって「10万÷1万×100(%)」の式となり、目標ROASは1,000%と導き出すことが可能です。

ROASの改善方法

ROASを改善したい場合は、以下のような方法が考えられます。

・リピート率の向上
・CVRの見直し
・広告のターゲティング策定と効果検証
・顧客単価の向上
・広告費用の抑制

それぞれの方法について詳しく解説していきます。

リピート率の向上

ROASを改善したい場合は、広告費による負担をなくするためにリピート率を向上させることがおすすめです。

多額の広告費をかけなくても済むように、商品開発だけでなく、ブランディングにも力を入れていきましょう。

ターゲットが興味を持ってくれるように、自社ならではのコンセプトを設定したり、ストーリを発信したりすることが大切です。

CVRの見直し

CVRはサイトへのアクセス数に対して、どれだけコンバージョンに繋がったのか確認するための数値です。

CVRが高い場合、少ないアクセス数でコンバージョンを獲得できていることになるため、パフォーマンスが高いことが分かります。

CVRの見直しを行い、より高い数値を達成できるようになれば、費用対効果が高くなってくのでROASも改善されていくでしょう。

具体的な施策としては、サイト内の導線修正やLP内でのCTA設置位置の変更などが挙げられます。

広告のターゲティング策定と効果検証

広告費による売上が低い場合は、適切なユーザーに対して配信ができてない可能性も考えられます。

ターゲティング設定によって成果は大きく変わるので、自社商品のユーザーとして設定したペルソナが正しいのか再度確認しましょう。

広告の設定を変更した後は、適宜効果検証を行い改善を繰り返していくことが大切です。

顧客単価の向上

売り上げを上げるための方法として、顧客単価を上げることも候補に挙げられるでしょう。

コンバージョン件数が同様であれば、単純に顧客単価が高い方が売上は高くなっていきます。

商品の値段を上げることも1つの方法ですが、まとめ買いを促進させたり、購入時に関連商品をお勧めしたりすることも効果的です。

広告費用の抑制

改善を繰り返しても売上が見込めない場合は、特定の媒体やページで広告費用を抑制することも1つの手です。

Web広告は高い成果が期待できるマーケティング手法ですが、必ず結果が伴うわけではありません。

予算の配分を考慮して、より高い売上を見込める広告に作業時間を使っていきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

ROASは、広告配信において売上の割合を表す指標で「売上÷広告費×100(%)」によって算出可能です。

どの広告が高い成果を出しているのか判断ができるため、予算配分や施策作成で役立ちます。

ROIやCPAなど似た指標が複数存在するので、間違えないように注意しましょう。

合わせて活用できるように、それぞれの用語についても意味を把握しておくことがおすすめです。

この記事を書いた人

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