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GAFA(ガーファ)って何?注目されている理由やGAFAを取り巻く動きを解説

更新日:2023年11月13日

GAFA(ガーファ)って何?注目されている理由やGAFAを取り巻く動きを解説

GAFA(ガーファ)という言葉をご存じでしょうか。
米国のIT関連大手企業4社のことですが、今回はこのGAFAについて詳しく説明します。
なぜ今GAFAが注目されているのか、GAFAの懸念点、GAFAを取り巻く動きなどです。
メディアでも大きく取り上げられるGAFAは、動向を見逃せませんね。

GAFAとは?

GAFAと書いて、「ガーファ」あるいは「ガファ」と読みますが、これはグーグル(Google)、アマゾン(Amazon)、フェイスブック(Facebook)、アップル(Apple)4社の英語の頭文字からなる造語です。

いずれの会社もアメリカのIT関連大手企業であり、世界に名が知られています。現在、GAFAが提供しているサービスは世界中のユーザーが利用し、私たちにも身近な存在になっています。

そこで各企業の特徴を説明してみましょう。

Google

Googleといえば、検索エンジンでおなじみです。「ググる」という言葉がありますが、Googleで意味のわからない用語を検索するユーザーは非常に多いです。

Googleではこのほかに、オンライン広告のGoogle広告、オンラインストレージのグーグルドライブ、スマートフォンのAndroid、独自サービスのGoogle PixelやGoogle マップ、無料メールサービスのGmailなども提供しています。

パソコンやタブレット、スマホユーザーにとっては切っても切れない関係にある存在ですね。

Apple

Appleといえば、iPhone、iPad、Macなどで有名な企業です。提供サービスでは、クラウドサービスのiCloudやアプリケーションダウンロードサービスApp Storeなどの人気が高いですね。

さらにiTunes Storeでは、音楽や動画、読書やApple Podcastを楽しめるとあって、エンターテインメント性も抜群。独自の映画コンテンツも配信し、多方面での活躍が期待できる企業になっています。

Facebook

Facebookは世界最大級のSNSで、日本にもたくさんのユーザーがいます。

Facebookといえば、2012年にInstagramを買収したことでも有名になりました。Instagramも人気SNSで、海外セレブや芸能人を始め、日本人も多く利用しています。

Facebookはコスト効率化に優れた企業です。利益率も非常に高くなっています。

Amazon

Amazonといえば、世界最大級のECサイトが有名です。Amazonで必要なものを購入しているという人も多いでしょう。

また、商品だけでなく、映画や音楽も配信し、Kindleでは電子書籍も読めるようになっています。

AWS(Amazon Web Service)というクラウド・コンピューティング・サービスを提供しているのもAmazon。世界中の多くの企業がAWSを利用しています。

GAFAが注目されている理由

GAFAはメディアで取り上げられることが多いなど、注目の企業になっていますが、その理由を探ってみましょう。

時価総額が圧倒的

GAFAの時価総額はとても高いです。
総務省『総務省情報通信白書令和4年版』によると、2022年のGoogleの時価総額は1万8215億ドル、Appleが2万8282億ドル、Facebookが9,267億ドル、Amazonが1万6,353億ドルです。
その数値は圧倒的ともいえ、世界の注目を集めざるを得ませんね。

最大級のプラットフォームを有している

GAFAが注目を集めているもう一つの理由は最大級のプラットフォームを有しているからです。
検索エンジン、SNS、ショッピングサイトなどのプラットフォームの規模は追随を許さないほどです。

大きなシェアを占め、多くのユーザーが流入し、ユーザーのニーズに合わせて様々なニューサービスも展開しています。そのため、ユーザーからの注目度は上がる一方です、

生活のインフラを支えている

GAFAは世界中の人たちのインフラを支えています。
元々はアメリカの企業であったGAFAも今や世界中の人たちが利用しています。
商品やサービスの購入、コンテンツの消費やコミュニケーションなどでGAFAなしの生活がしにくくなっています。

今後もGAFAのサービスにより便利で快適な生活が提供されるでしょうから、ますます注目されるようになるでしょう。

GAFAの懸念点

GAFAには懸念点もあると言われています。どのような懸念点か見てみましょう。

ビッグデータの独占

GAFAは膨大な個人情報を収集し、ビッグデータを蓄積しています。

他の企業では集められないほどのデータも集めているのですが、これがビッグデータの独占との批判を招いています。

ビッグデータの寡占的な所有と分析により独占的な地位を濫用しているというのです。

市場の独占

GAFAが市場を独占していると非難する声も上がっています。
一部の企業が市場を多く占めるため、他の企業の参入が難しくなっているためです。

市場の独占により社会に対する影響力が大きくなりすぎると、懸念する向きもあります

利益に対して納税額が少ない

GAFAが利益に対して十分な納税をしていないのではとの懸念も持ち上がりました。

GAFAの毎年の利益は莫大なものですが、利益に対する納税額は意外に少ないです。

これは、税率が低い国や租税回避地にあるペーパーカンパニーに権利を移転しているためではないかと言われています。

GAFAに対する各国の動き

市場を独占し、納税額が少ないとされるGAFAに対して各国でも様々な動きがあります。どのような動きか見てみましょう。

デジタル課税の導入を検討

経済協力開発機構(OECD)はGAFAなどを対象にしたデジタル課税の多国間条約を2025年に発効することを目指すとしました
2023年7月12日に発表された目標には138カ国・地域が同意しています。

GAFAは主にオンラインで事業を展開し、物理的な拠点がない地域では売上があっても、課税できないという課題がありました。

デジタル課税が導入されると、拠点がなくても収益に対して課税されるようになります。

GAFA解体の動き

2021年1月に就任したバイデン大統領は、GAFA解体への構えを見せました。
GAFA解体に前向きな研究者を政権入りさせたり、独禁当局入りをさせたりしたのです。

というのも、GAFAが市場を独占し、健全な産業の発展を阻害しているからです。

すぐにGAFAが解体されるというわけではないでしょうが、GAFAの弊害を強く感じている人がいる表れでしょう。

データ保護規制を導入

GAFAによる多量の個人データ収集を抑制するために、データ保護規制を導入する国も出てきました。

例えば、EUでEU一般データ保護規則を制定し、個人情報保護の枠組みを新しくしています。
これでGAFAに流入する多量の個人データに制限をかけ、より厳格なプライバシー管理をすることを目指しています。

独占禁止法調査の開始

2020年6月のことになりますが、EUはAppleの2つのサービスに対して独占禁止法の調査を開始しました。対象はApp StoreとApple Payです。

理由はアプリ内課金の際に、Appleが提供する独自のシステムを利用するようにアプリ開発者に強いたこと。
さらに、アプリで安く購入できるコンテンツの代替手段をユーザーに知らせなかったことなどです。

日本における規制の動き

日本においてもGAFAに対する規制の動きが出ています、どのような動きか見てみましょう。

独占禁止法

日本でも、公正取引委員会が独占禁止法の規定に基づきGAFAに対する調査を開始しています。

2016年にはApp Storeの運営に関してデジタルコンテンツアプリを提供している事業者を制限しているとの疑いで調査を行いました。
2023年にはGoogleとAppleが大半のシェアを占めるスマホ市場について健全な競争が働いていないのではとの指摘もしています。

官民データ活用推進基本法

2016年12月、官民データ活用推進基本法が成立し、オープンデータを規制することになったので、GAFAは取得したデータを独占できなくなりました。

GAFAと呼ぶのは日本だけのよう

GAFAという言葉は日本ではよく知られるようになっていますが、外国では採用されていないようです。地元アメリカで「GAFA」といっても通じません。

アメリカでは、Google、Apple、Facebook、Amazonと1つ1つの名称をいちいち挙げるか、Big Techと呼ぶのが普通です。

GAFAがわかる本

GAFAについて詳しく知りたい方のために役立つ本を紹介しましょう。

the four GAFA~四騎士が創り変えた世界~

こちらの本はGAFAのビジネス戦略、GAFAによって私たちの生活がどう創り変わったのかを解説しています。
GAFAによって今後どう私たちが生きていけばいいのかなども示されていて、有益な情報が得られるでしょう。

徹底研究!! GAFA

GAFAの財務、AI、M&A戦略、未来などを解説した本です。
23人の識者それぞれの観点から語っています。GAFAの本質を知るためには格好の本です。

その他の企業の略称

GAFA以外にも主要企業の略称があるので、紹介しましょう。

GAFAM

GAFAMと書いてガーファムと読みますが、これはGAFAにMicrosoftを加えた名称です。Microsoftはアメリカのソフトウェア最大手開発会社です。

FAANG

FAANG(ファング)はFacebook、Apple、Amazon、Netflix、Googleの略称。GAFAにNetflixが加わり、順番が変わったものです。

Netflixはアメリカ最大級の動画配信サービスです。

MATANA

MATANA(マタナ)はGAFAMにTeslaとNVIDIAを加えた略称。

Teslaは電気自動車や太陽光発電などのクリーンエネルギーに関連した企業です。

NVIDIAはアメリカの半導体メーカーです。

MT SAAS

MT SAAS(マウントサース)はMicrosoft、Twilio、Shopify、Amazon、Adobe、Salesforce6社の略称です。

Twilioはクラウド電話APIを提供している企業です。Shopifyはネットショップを開設できるサービス。Adobeは世界最大手の画像編集ソフトなどを提供しているソフトウェア企業です。Salesforceは営業支援や顧客管理などができるクラウド型アプリを提供しています。

BATH

BATH(バース)は中国の代表的なIT企業であるBaidu(バイドゥ)・Alibaba(アリババ)・Tencent(テンセント)・Huawei(ファーウェイ)4社の略称です。

アメリカのGAFAの対角を成す企業です。

まとめ

いかがでしたか。
今回は、GAFAについて解説しました。

私たちの生活に欠かせないサービスを提供する一方で、市場やビッグデータを独占しているとの懸念から規制の対象になっています。
私たちの生活に欠かせないものだからこそ、今後のGAFAの規制の動向には注目です。

この記事を書いた人

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