コンテンツマーケティングを実施している方のなかには、コンバージョンがなかなか増えないことに悩んでいる方も多いです。
コンバージョンを増やすためには、なぜ成果が伸びないのか分析を行い改善施策を打つことが大切です。
この記事では、コンテンツマーケティングでコンバージョンが増えない要因や対策方法などを解説します。
1.コンテンツマーケティングで重要なコンバージョンについて
改善を行ううえで重要なコンバージョンやコンバージョン率の意味について解説します。
基本的な項目について理解を深めておきましょう。
1−1.コンバージョンとは
そもそもコンバージョンとは、コンテンツマーケティングを行った際に得られる成果を指しています。
具体的な種類は企業によってさまざまですが、例として挙げられるのは購入や資料請求、問い合わせなどです。
アクセス数などの数値も大切ですが、利益につながるコンバージョンを増やすことが何よりも重要な要素となります。
1−2.コンバージョン率とは
コンバージョン率は、ページに訪問したユーザーのうちどれだけのユーザーが成果に至ったのかを表す指標です。
「コンバージョン数 ÷ 訪問数 × 100 = コンバージョン率(%)」で算出できます。
コンバージョン数と訪問数をもとに数値を測ることで、改善見込みの高いページや改善すべきポイントを発見できます。
改善を回す際は、コンバージョン数と同様にコンバージョン率も確認することがおすすめです。
2.コンテンツマーケティングでコンバージョンが増えない要因
コンテンツマーケティングでコンバージョンが増えない要因としては、以下のようなことが挙げられます。
・導線がわかりづらい
・コンテンツの専門性が低い
・検索キーワードとの関連性が低い
・ページスピードが遅い
それぞれ内容を解説していきます。
2−1.サイトの視認性が悪い
デザインや広告などによってサイトの視認性が悪い場合、ユーザーが離脱してしまう可能性が高いです。
良質な情報を求めているユーザーは、ページを開いた際にすぐコンテンツに辿り着けることを期待しています。
誤字や改行など細かい点にも気を配り、見やすいサイト形成を心がけましょう。
2−2.導線がわかりづらい
自社のサイトからコンバージョンを発生させるために、誘導するためのリンクや文言を多数用意してしまうと逆に導線が分かりづらくなってしまいます。
また、ビジネス色が強すぎるとユーザーが他のサイトに流れてしまう可能性もあるので、シンプルな導線づくりを心がけましょう。
コンバージョンに誘導するためのCTAを設置する際は、ファーストビューや具体的なメリットを伝えたコンテンツの直後などに絞ることがおすすめです。
2−3.コンテンツの専門性が低い
コンテンツの専門性が低い場合も、他のサイトにユーザーが流れてしまいコンバージョンの機会を逃してしまうため注意が必要です。
特に、人々の生活に欠かせないお金や医療などのジャンル(YMYL)を扱う際は、過不足なく情報を盛り込むことが求められます。
専門家に記事を監修してもらったり、関連した資格を有している人物にコンテンツを制作したりしてもらうことで改善が見込めます。
2−4.検索キーワードとの関連性が低い
検索キーワードから流入してくるユーザーをターゲットにする場合、コンテンツとの親和性が低くなっていないか注意しましょう。
悩みを解決したいユーザーに対して十分な回答を示せないと、コンバージョンの機会を逃してしまいます。
対策をする際は、他のサイトで掲載しているコンテンツを確認したり、Googleサーチコンソールなどを使って流入が多い検索キーワードを再確認することがおすすめです。
2−5.ページスピードが遅い
コンバージョンを増やしたい場合、ページの読み込みスピードも重要な要素です。
2017年と2018年に発表されたGoogleのデータによると、ページスピードが1〜6秒になると直帰率が106%も増加することが分かっています。
計測ツールを利用して表示速度を分析し、遅い場合は不要な画像やコンテンツを減らすことがおすすめです。
参考:Find Out How You Stack Up to New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed|Google
3.コンテンツマーケティングでコンバージョンを改善する方法
コンテンツマーケティングでコンバージョンを改善する方法は以下の通りです。
・コンテンツの内容を変更する
・サイトのアクセス数を増加させる
・コンバージョンの種類を追加する
・クエリごとにアプローチを変える
・E-A-T(E-E-A-T)を意識してコンテンツを制作する
それぞれ内容を解説していきます。
3−1.UI/UXを修正する
サイトの視認性や導線が悪い場合は、UI/UXを変更する必要があります。
不必要な改行や画像は削除するとともに、CTAの位置変更なども実施してみましょう。
情報が混在している場合は表を追加したり、影をつけてCTAのデザインを目立ちやすくしたりするだけでも成果は見込めます。
客観的にサイトの状況を確認し、ユーザー目線で修正を施すことが大切です。
3−2.コンテンツの内容を変更する
コンテンツの内容に変更を加えることで、コンバージョン数が増加するケースもあります。
共起語を確認して専門的な内容を追加することや、不必要な情報はあえて削除することも効果的です。
他のサイトで評価が高い記事や、自社サイトの関連コンテンツなども併せて確認し、内容を調整していきましょう。
3−3.サイトのアクセス数を増加させる
コンバージョンを増やしたいのであれば、サイトのアクセス数に注目することも大切です。
アクセス数を増加させるためには、検索キーワードからの流入や広告からの遷移数を改善する必要があります。
SEOでは関連したキーワードを記事に盛り込んで上位表示を狙い、広告制作では思わずクリックするようなインパクトの強さを意識しましょう。
3−4.コンバージョンの種類を追加する
コンバージョンの種類には、購入や問い合わせなどさまざまな種類が存在します。
購入を検討しているユーザーには問い合わせでより詳しい情報を伝えられますが、調査の段階にいるユーザーには、資料請求でさらに詳細なメリットを訴求することが効果的です。
ニーズによって適切なアプローチが異なるため、複数のコンバージョンを追加して対策を行うことをおすすめします。
3−5.クエリごとにアプローチを変える
情報を調べているユーザーはそれぞれ目的が異なります。
コンテンツマーケティングの対象となる主なクエリの種類は以下の通りです。
・Buyクエリ(商品を購入したい)
・Doクエリ(特定の行動をしたい)
・Goクエリ(特定の場所に行きたい)
クエリによって提供する情報を変えることで、効率的にコンバージョンを増加させられます。
特に、Knowクエリを利用するユーザーは数が多いので、情報の充実度を上げられるように対策をすることがおすすめです。
3−6.E-A-T(E-E-A-T)を意識してコンテンツを制作する
E-A-T(E-E-A-T)は、コンテンツを評価するにあたってGoogleが重要としている項目です。
具体的には、以下の内容で構成されています。
・Expertise(専門性)
・Authoritativeness(権威性)
・Trustworthiness(信頼性)
経験に基づいてコンテンツを作成したり、専門的な人物の監修を行ったりすることで評価を高められます。
現状、コンテンツの質が悪い場合は、E-A-Tを意識して改善を行いましょう。
4.コンテンツマーケティングでコンバージョンを改善する際の分析方法
コンテンツマーケティングのコンバージョンを分析する方法としては、以下の3つが挙げられます。
・ヒートマップの確認
・検索キーワードやクリック数の調査
適切な分析ができるように、それぞれ内容を確認しておきましょう。
4−1.ABテストの実施
ABテストは、特定のポイントに変更を加えたコンテンツを用意して、成果が見込める施策を発見する手法です。
例えば、CTAや表の内容に変更を施し、期間を設定して進捗を確認します。
数値の改善を確認できた場合は、施策の横展開やさらに細かい修正を行うことで、コンバージョンの増加が期待できます。
4−2.ヒートマップの確認
ヒートマップは、ページ内のユーザー行動を確認できるツールです。
ユーザーがどこまでページを閲覧したのか、またどのリンクをクリックしたかなど、細かいアクションをチェックできます。
確認した内容をもとにすれば、情報を補足すべき場所や視認性を悪くしているコンテンツがわかりやすくなるので有効活用することがおすすめです。
代表的なツールとしては、Microsoftが提供しているClarityが挙げられます。
4−3.検索キーワードやクリック数の調査
コンテンツマーケティングを実施する際は、対策している検索キーワードに問題がないか確認することも大切です。
クリック数も合わせてチェックし、問題があればSEOを行いましょう。
独自のコンテンツを盛り込むことや、内部リンク・外部リンクの調整も効果的です。
5.まとめ
いかがでしたか?
コンテンツマーケティングでコンバージョンを増やすためには、サイトの視認性や導線などを意識する必要があります。
何よりもユーザーファーストでコンテンツを作成することが大切なので、客観的な視点でコンテンツを分析しましょう。
GoogleサーチコンソールやClarityなど、ツールを活用することで効率的に定量的・定性的な分析ができるのでぜひ利用してみてください。