アプリの開発を行った後は、アプリマーケティングを実施して効率的にユーザーに訴求することが大切です。
しかし、アプリマーケティングの重要性は理解していても、具体的にどのような施策を行うべきなのか把握しきれていない方は多いのではないでしょうか。
この記事では、アプリマーケティングの概要や実際に活用される戦略などを解説していきます。
過去の成功事例やポイントについても解説するので、どのような手法なのか理解を深めたい方はぜひ参考にしてみてください。
１．アプリマーケティングとは
アプリマーケティングについて、以下の内容を解説していきます。
・アプリマーケティングが求められる背景
基本的な内容からおさえていきましょう。
１−１．アプリマーケティングの内容
アプリマーケティングは、アプリの利用者を増やして収益を向上させるための施策です。
主に、新規開発したアプリの認知度や利用度を上げたり、提供しているアプリを活用して実店舗のリピーターを増やしたりなどの目的で実行されます。
具体的な施策としてはSNSやメルマガなどが挙げられ、企業によって実行する内容が異なります。
どのような施策が自社に合っているのか把握して、適切にアプリマーケティングを行うことが大切です。
１−２．アプリマーケティングが求められる背景
アプリマーケティングが求められるようになったのは、スマートフォンの普及が急速に進んだことが大きな要因です。
2019年に総務省が発表した調査では、スマートフォンを利用する20〜40代のうち、8割以上の人がWebブラウザではなくアプリを利用しています。
若い世代を中心にアプリの利用率が高くなっており、需要に伴って数多くのサービスが登場しています。
したがって、適切なマーケティングを実行することで利用者を増加させることが重要です。
参考：通信利用動向調査｜総務省
２．アプリマーケティングで実行される戦略
アプリマーケティングで実行される戦略には、以下のようなものがあります。
・ASO
・メルマガ
・広告配信
・プッシュ通知
・オウンドメディア
・インフルエンサーマーケティング
それぞれ内容を確認していきましょう。
２−１．SNS
SNSによるアプリマーケティングは、XやInstagram、TikTokなどのサービスを通して行われます。
自社の情報を積極的に流すことで認知度の向上を図り、アプリの利用者を増やしましょう。
ユーザーと直接コミュニケーションを行うことで、アプリの改善点などこれまで得られなかった新しい視点を得られることもメリットです。
２−２．ASO
ASOは「App Store Optimization」の略称で、日本語にするとアプリストアの最適化を指しています。
検索結果の自社情報を上位に表示させるSEOと同様に、アプリストア内での検索順位を上げることが目的です。
アプリや説明欄にキーワードを入れたり、レビューを多く獲得したりすることが施策の例として挙げられます。
２−３．メルマガ
メルマガは、顧客や会員に向けて自社の情報を発信するマーケティング手法です。
セールやクーポンなどの有益な情報を提供し続けることで、ユーザーの興味関心を惹きつけます。
アプリを運用している場合は、新しいイベントの情報やプロモーションなどを定期的に届けることで、継続利用者や新規利用者を増やせます。
２−４．広告配信
広告配信は、アプリマーケティングの代表的な手法の1つです。
SNSやGoogleなどを通してWeb広告を配信することにより、さまざまなユーザーに効率的なアプローチができます。
運用にあたって専門的な知識は必要ですが、比較的安価で始めやすく、具体的な数値をもとにPDCAを回すことでより高い成果が見込めるようになる点がメリットです。
２−５．プッシュ通知
プッシュ通知とは、利用しているデバイスにポップアップ式のメッセージを送信する手法です。
自動的に画面にメッセージが表示されるため、しばらくアプリを使っていなかったユーザーに改めて想起させることもできます。
継続率の向上に影響を与えますが、メッセージ量が多すぎると不快感を与えてしまうため注意が必要です。
２−６．オウンドメディア
自社で運用しているブログやLPなどのオウンドメディアを活用して、アプリの宣伝を行うこともできます。
SEOによる自然検索からの流入や広告運用を通してメディアに訪問するユーザーを増やすことで、効率的な宣伝が可能です。
SNSとの組み合わせなど、他の手法とも合わせることで相乗効果を発揮します。
２−７．インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーを活用したマーケティングもアプリの宣伝に効果的です。
影響力を持った人物のなかから、特にアプリとの親和性が高いインフルエンサーを探して宣伝を行ってもらいます。
インフルエンサーを支持するユーザー層とアプリのターゲット層が近ければ、高確率で利用者の増加が期待できます。
ただし、宣伝してもらうインフルエンサーや内容によってはトラブルにつながる可能性もあるので、慎重に選定しましょう。
３．アプリマーケティングの企業成功事例
アプリマーケティングの成功事例として、以下の企業を紹介していきます。
・マイナビ
・WANTEDLY
それぞれ見ていきましょう。
３−１．無印良品
画像引用：MUJI passport | 無印良品
生活用品や雑貨などを販売している無印良品では、モバイルアプリの「MUJI Passport」を提供しています。
商品の購入時だけでなく、来店時にもポイントを付与する機能や、在庫検索などのサービスを提供したことで利用者を増やしました。
アプリの利便性に注力することでユーザーのロイヤリティを向上させ、結果的に店舗への来店数や購入数などにも影響を与えた事例です。
３−２．マイナビ
画像引用：公式アプリの便利な使い方！ – 就活準備 – マイナビ2026
マイナビでは、就活を支援するアプリを提供しており、新卒者向けの情報発信などを行っています。
さまざまな業種の求人を取り扱うだけでなく、企業セミナーや就活でのマナーに関するコンテンツなど、有益な情報を提供していることが特徴です。
セミナーやイベントについてはプッシュ通知で随時情報が届くようになっていて、すぐに参加ができるように工夫されています。
３−３．WANTEDLY
画像引用：Wantedly Visit と Wantedly People、新アプリアイコンを発表
WANTEDLYは、就職・転職や業務委託契約を望むユーザーと企業をマッチングさせるサービスです。
気軽に会社訪問ができる「Wantedly Visit」と、人脈・名刺管理アプリ「Wantedly People」の2つを提供しており、コンテンツの満足度が高いです。
ユーザーにマッチしそうな企業がある場合や、メッセージの返信漏れがある場合は通知で知らせるようになっているため、利便性も高くなっています。
４．アプリマーケティングのポイント
アプリマーケティングのポイントとして、以下のようなことが挙げられます。
・成果が見込めそうな施策から始める
・ターゲットごとに施策を分ける
どのように戦略を実行すべきなのかチェックしていきましょう。
４−１．KPI設定は慎重に行う
アプリマーケティングでは、KPI設定を慎重に行うことが大切です。
達成できない目標を設定してしまうと、作業や改善へのモチベーション低下に繋がってしまいます。
KPI設定を行うときは、なんとなくで決めるのではなく、SMARTなどのフレームワークを活用しましょう。
目標設定によって行うべき施策の方針などが決まるため、アプリマーケティングを行うときは特に注意してください。
４−２．成果が見込めそうな施策から始める
前述したように、アプリマーケティングで実行できる施策には、さまざまなものが存在します。
実際に効果が出るのかは試してみないとわからないうえ、一気に施策を行うと予算や人材リソースを圧迫してしまうので注意が必要です。
自社の目標や事例なども参考にして、特に成果が見込めそうな施策から始めることがおすすめです。
４−３．ターゲットごとに施策を分ける
アプリマーケティングを導入する際、年齢や性別などのターゲットによって施策を分けることも大切です。
例えば、若年層が主なターゲットであれば、人気のインフルエンサーに宣伝を依頼することが効果的です。
対象が40〜50代のビジネスマンであれば、FacebookやGoogleなどの媒体に広告を配信することで、認知度の向上を期待できます。
全ターゲットに対応できる手法は存在しないので、配信すべき対象によって施策を使い分けましょう。
５．まとめ
いかがでしたか？
スマートフォンが普及した現代では、アプリの利用率向上に適切なマーケティングが欠かせません。
SNSやASO、広告配信などさまざまな戦略が存在するため、どのような手法が自社にとって有益なのか考慮して導入しましょう。
予算を圧迫しないために成果が見込めそうな戦略から始めることや、ターゲットによって施策を使い分けることも大切です。
無料E-Bookダウンロード
アカウント無料診断
お問い合わせ