突然ですが、Web広告の課金制度についてみなさまはご存知でしょうか。
Web広告では様々な課金制度があり、配信する媒体やメニュー、戦略などによっても異なります。この課金制度を正しく理解をしていないと、適切な広告運用を行うことは困難です。
そこで、今回はWeb広告の課金制度について詳しく説明していきます!
1.Web広告課金の種類
Web広告には多種多様な課金形態がありますが、下記が基本的な7種類になっております。
- クリック課金(CPC)
- インプレッション課金(CPM)
- エンゲージメント課金(CPE)
- 成果報酬課金(PPA)
- 視聴課金(CPV)
- 掲載期間保証型課金(CPD)
- 配信数型課金
では、その中でも主要な5つの課金形態の特徴、メリットとデメリットを説明していきます。
2.クリック課金(CPC)
クリック課金とは、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などで利用することの多い課金方法です。みなさんも一番馴染みのある課金方法ではないでしょうか。
クリック課金を用いて配信を行うと、広告の掲載回数(インプレッション数)を問わず、ユーザーが広告をクリックしリンク先のサイトを訪れた際に費用が発生する仕組みとなっております。
例えば、「脱毛」と検索し、表示された「○○クリニック」の広告をクリックしたとします。このクリックのタイミングで課金されるのがクリック課金です。
また、1クリックあたりの費用を指す指標はクリック単価やCPC(Cost Per Click)と呼びますが、他社の出稿状況等によっても各キーワードの1クリックに発生する金額は異なるため、事前にキーワードプランナーなどのツールを用いて調査しておくことをオススメします。
メリット・デメリット
クリック課金では冒頭説明した通り、広告がクリックされなければ広告費は発生しません。
広告をクリックするユーザーとはつまり、比較的その商品やサービスに関心を示しているユーザーであるため、これらの獲得見込みの高いユーザーに対してのみ広告費を充てることができるというメリットがあります。
一方で、クリック課金では競合の動向などによってクリック単価が高騰していまい、それによって必要以上の費用が発生してしまったり、広告が十分に配信できない可能性があるというデメリットもあります。
そのためクリック単価はしっかり確認し、日々調整するようにしましょう。
3.インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金とは、FacebookやLINEなど、SNS広告などで利用されることの多い課金方法です。クリック課金とは異なり、広告が1,000回表示されるごとに課金されます。
一般的に広告指標としては、インプレッション単価(CPM)が使われますが、CPMとはCost Per Milleの略で、Milleは1,000という意味です。(笑)1,000回表示される度に課金されるので、いかにクリック率を高め、ユーザーを効率よくLPに誘導できるかが重要となります。
SNS広告の他に、純広告においても利用することが多い課金形態です。
メリット・デメリット
クリック率が高い広告を展開することができれば、クリック課金型広告より効率よくLPへ誘導させることが可能です。
その半面、クリック率が低い広告だとLPへの誘導もできないまま広告費を垂れ流しにしてしまう可能性もあります。そのためクリエイティブの見直しを定期的に行い、クリック率やCVRの高いクリエイティブを掛け合わせながら改善を図っていくことが重要となります。
4.エンゲージメント課金(CPE)
エンゲージメント課金とは、ユーザーが広告に対してエンゲージメントを起こした時点で費用が発生する課金制度です。
エンゲージメントは、SNS広告に対してのいいね、シェア、返信やディスプレイ広告でのオンマウスなどのユーザーの様々な反応のことを指します。また、1エンゲージメントあたりの広告費用をCPE(Cost per Engagement)と表します。
メリット・デメリット
狙った反応(いいねなど)が無い限り費用が発生しないため、ユーザーの能動的な反応のみに費用を使うことができることがメリットです。
しかし、エンゲージメントが獲得に結びついていない場合は、費用対効果が見合わない場合があり、エンゲージメントのハードルを高く設定した時、短期間で広告の成果を実感できないということもデメリットです。
5.成果報酬課金(PPA)
成果報酬課金とは、広告を通して設定したKPI(成果地点)を達成した時点で費用が発生する課金形態です。
主にアフィリエイト広告で利用される課金形態ですが、ここではASPに対しての初期費用や月額固定費への詳細な言及は割愛させていただきます。
メリット・デメリット
成果報酬課金とは、設定したKPIをユーザーが達成するまでコストが発生しないため、無駄な広告費を抑えることができる点がメリットと言えます。
また、1成果(CV)あたりの報酬額も広告主が定められるので、予算コントロールがしやすいことも挙げられます。
デメリットとしては不正なCVが発生する恐れがあること、また固定費等、成果報酬額以外の費用が発生している際はその額も加味して報酬単価を設定しなければ、費用対効果が見合わなくなってしまう恐れがあることなどがあります。
6.視聴課金(CPV)
視聴課金は、主に動画広告が視聴された回数に応じて費用が発生します。
更に、視聴課金型には2種類の課金形態があります。
1つは、CPV(Cost Per View)であり、動画広告1再生ごとに課金されます。※再生直後にスキップされた場合は課金の対象としないなどのメニューもあります。
例えば、YouTubeのTrueView広告では、動画広告が30秒未満の場合は、最後まで視聴されなければ課金対象にはなりません。
もう1つは、CPCV(Cost per Completed View)に基づく課金形態です。この場合は動画広告の時間の長さに関係なく、最後まで再生されたときのみに課金される仕組みとなっています。初めに述べた通り、動画広告にて用いられます。
メリット・デメリット
メリットとしては、課金されるのは広告視聴が一定時間を過ぎてからになるため、不必要な広告費を抑制させることができる点が挙げられます。ただし視聴課金では、適切な動画時間でないと課金が増えてしまう可能性があります。
また、YouTube広告では、視聴課金に限らず様々な広告や課金方法があるので、それぞれの特性を理解した上で活用していく必要があります。
7.まとめ
いかがでしたか?
上記のようにWeb広告は様々な課金形態があり、それぞれに特徴があります。本記事で紹介した各課金形態のメリットやデメリットを理解するだけでも、広告配信の考え方は変わってくるのではないでしょうか。
弊社では広告主様の状況や媒体の特徴などを加味しながら、最善な配信方法をご提供できますので、どんな課金形態で展開していけばいいか迷っている方は、是非お問い合わせください!