成約率を表す指標にコンバージョンレートというものがありますが、今回はその意味・概要・計算式・目安・重要性などを解説します。
コンバージョンレートは売上に直結する指標でもあり、非常に大切です。
コンバージョンレートとは?
コンバージョンレートとは、Webサイトを訪問したユーザーの内、どれくらいの人が実際の成果につながる行動をしてくれたかを測る指標のことです。
行動とは、問い合わせ、資料請求、購入などのことです。
ECサイトの場合は、商品購入の率を表します。
コンバージョンレートの計算式
コンバージョンレートの計算式を確認しましょう。
「コンバージョン数÷セッション数(サイトへの訪問数)×100(%)」
コンバージョンされた数をサイトの訪問者で割ると、コンバージョンレートを算出できます。
例を挙げてみましょう。
サイトの訪問者数が1,000人で、コンバージョン数が20件だったとすると、コンバージョンレートは、「20÷1,000×100」で2%です。
コンバージョン数や母数に何を設定するかによって、コンバージョンレートの値も変わってきます。
同じく1,000人のサイト訪問者があったとして、次のようなケースを考えてみましょう。
・商品購入数:4
コンバージョン数を無料お試し申込数と設定すると、コンバージョンレートは「50÷1,000×100」で5%となります。
商品購入数をコンバージョン数に設定すると、コンバージョンレートは「4÷1,000×100」で0.4%です。
今度は、母数を無料お試し申込数、コンバージョン数を購入数と設定してみます。すると、コンバージョンレートは「4÷50×100」で8%となります。
コンバージョンレートの目安
コンバージョンレートの具体的な目安はありません。
コンバージョンレートは、業種や業態によっても変わってきますし、市況やトレンドの影響も受け、一定ではないからです。
ただ、サイトの訪問者がいくら多くても、ユーザーが具体的なアクションを行ってくれないと意味がありませんから、コンバージョンレートを少しでも高くしたいところです。
コンバージョンレートはなぜ重要なのか?
コンバージョンレートが重要な理由を考えてみましょう。
売上に直結する
コンバージョンレートは売上に直結する指標です。
極端な話、サイト訪問者数が100万人であっても、コンバージョンレートが0%なら、売上は0円です。
一方、サイト訪問者数が1,000人であっても、コンバージョンレートが高ければ、ユーザーが直接アクションを起こしているということであり、売上アップにつながります。
このようにコンバージョンレートは売上状況を知る上で、大事な指標となっています。
改善点を洗い出せる
コンバージョンレートを知ることで、サイトの改善点を洗い出せます。
AというサイトとBというサイトがあったとします。
Aサイトの方はコンバージョンレートが低く、Bサイトの方がコンバージョンレートが高ければ、BサイトにはAサイトにない優れた点があるということです。
そこから、Aサイトをどのように改善すればいいのかも見えてくるでしょう。
コンバージョンレートが低い原因
コンバージョンレートがどうして低くなるのか、原因を考えてみましょう。
導線の設計がうまくできていない
コンバージョンレートが低い場合、導線の設計がうまくできていないことがあります。
ユーザーがサイトを訪問した目的に合わせて次のリンクを設定しなければいけないのですが、これができていないと、具体的なアクションを起こしてもらえません。
例えば、ユーザーがサービスの料金を確認したいのに、料金ページへのリンクがない場合などです。
ターゲットへの訴求がうまくできていない
ターゲットに合った訴求ができていない場合でも、コンバージョンレートが下がることがあります。
ターゲットとなるユーザーが高級志向であるにもかかわらず、廉価品のアピールなどをしたのでは、アクションにつながりません。
ターゲット層をよく見極めて、訴求をする必要があるのです。
トレンドに合っていない
サイトがトレンドに合った設計をしているかでも、コンバージョンレートに影響が出ます。
トレンドというと、最近はスマホを使って商品やサービスの検索をするユーザーも多いので、モバイルフレンドリーな設計をすることも大事です。
LINEによる訴求も効果的ですが、このような手法を用いず、古いやり方のままだと、コンバージョンレートは上がりません。
競合がキャンペーンを行っている
競合がキャンペーンを行っているときにコンバージョンレートが下がることがあります。ユーザーがキャンペーンに惹かれて、競合サイトの方に流入するからです。
このようなときは競合に負けないキャンペーンを行えば、コンバージョンレートの回復ができる場合もありますが、難しいこともあるでしょう。
その際は、他の施策を考えてみましょう。
コンバージョンレートを改善する方法
コンバージョンレートが低いのなら、数値を改善させなければいけませんが、その方法を紹介しましょう。
ターゲットへの訴求方法を見直す
ターゲットへの訴求に問題がある場合は、コンバージョンレートが下がりやすくなるので、見直しも検討してみましょう。
サイトが対象にしているターゲットが今何を求め、どのようなものを欲しているのか分析してみます。
分析結果から、適切な商品やサービスを提供できるようになると、コンバージョンにつながりやすくなります。
サイトへの流入数が少ないときは、サイトの抜本的な改善が必要になるでしょう。
導線を見直す
サイトの導線に問題がないかチェックしてみましょう。
ユーザーがコンバージョンにまでいたる経路の中で、離脱しやすい部分がないか分析・検証してみるのです。
じっくり検証してみると、意外な盲点があるものです。
入力項目数が多すぎる、CTAボタンの視認性が良くない、CTAボタンの文言が分かりにくいなどの場合、ユーザーに親切な設計に変えてみます。
これだけでもコンバージョンレートのアップにつながるでしょう。
入力フォームを改善する
入力フォームに問題があるようなら、改善しなければいけません。
入力項目が多すぎて入力が大変、入力フォームの説明文章がわかりにくい、入力フォームの設置場所が適切でないなどの場合は、見直す必要があります。
ユーザーフレンドリーな入力フォームになっていれば、入力への抵抗も少なくなり、コンバージョンにつながりやすくなるでしょう。
コンテンツを改善する
サイトのコンテンツが良くないために、流入数自体が少ない場合があります。
流入数が少なければ、コンバージョンに至る人も少なくなりますから、コンテンツの見直しも検討しましょう。
自社内で効果的なコンテンツ作成が難しいときは、外注という方法もあります。
デザインを変える
サイトのデザインが悪いために、コンバージョンレートが上がらないのなら、デザインを変える必要があります。
ユーザーにアピールしやすいデザイン、アクションを起こしてもらいやすいデザインに改善しなければいけません。
専門家とも相談しながら、デザインの再構築も検討しましょう。
ファーストビューを見直す
サイトのファーストビューはユーザーの第一印象を決める大事な要素です。
ファーストビューの出来次第でその後のコンバージョンにつながるかも左右されます。
そこでファーストビューについては念入りに検討し、アピールしやすいものにする必要があります。
ここでも専門家に相談しながら、適切なファーストビューを考えてみましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、コンバージョンレートについて解説しました。
売上に直結する重要な指標になりますので、コンバージョンレートが低い場合はぜひ記事で紹介した改善策などを参考に、改善の施策を実行してみてください。