
自社のサービスや商材を効果的に伝える手段として、
Web広告を活用する企業が増えています。
中でも「Googleリスティング広告」は、
クリック課金型で出稿の手軽さや即効性があることから、
業種を問わず多くの企業に使われている代表的な広告手法です。
本記事では、
Googleリスティング広告の概要や始め方、成果を出すためのポイントを、
初心者にも分かりやすく解説します。
1. Googleのリスティング広告とは?
2. Googleのリスティング広告の仕組み
2-1. Googleのリスティング広告の課金形態
2-2. 自社の広告の表示順位が決まる仕組み
3. Googleのリスティング広告を行うメリット
3-1. コンバージョン獲得につながりやすい
3-2. 少額からでも出稿可能
3-3. 即効性が高く、すぐに開始することも可能
4. Googleのリスティング広告を始めるためのステップ
5. Googleのリスティング広告を成功させるためのコツ
5-1. キーワード選定にこだわる
5-2. 広告文にもこだわる
5-3. 広告表示オプション(アセット)を活用する
6. まとめ
1. Googleのリスティング広告とは?
Googleリスティング広告は、
ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索結果画面の上部や下部に広告を表示する
仕組みの広告です。
検索連動型広告や「PPC(Pay Per Click)」とも呼ばれ、
ユーザーが広告をクリックして初めて課金されるクリック課金型の広告手法です。
■ なぜ今、リスティング広告が注目されているのか?
近年のユーザー行動は、
「注意 → 興味・関心 → 検索 → 購入 → 共有」
の流れを示すAISASモデルに基づいています。
特に「検索」は、
購買行動の起点となる重要なフェーズです。
BtoB・BtoC問わず、情報収集のためにGoogleを使うユーザーは非常に多くなっています。
■ リスティング広告の強みとは?
Google検索結果の上部や下部に広告が表示されるため、
商品やサービスに関心がある見込み度の高いユーザー(顕在層)に直接アプローチできます。
このようなユーザーは行動に移る可能性も高いため、
購入や問い合わせなどのコンバージョンに繋がりやすいのが特長です。
そのため、
他のWeb広告の中でも費用対効果の高い広告手法とも言われています。
2. Googleのリスティング広告の仕組み
次に、
Googleのリスティング広告について押さえておくべき仕組みについて紹介していきます。
効果を最大化させる上で、まずは以下の仕組みを正しく押さえておくと効果的です。
2-1. Googleのリスティング広告の課金形態
Googleのリスティング広告は、
自社の広告がユーザーにクリックされて初めて課金対象となるクリック課金制となります。
そのため、
逆にいうといくら広告が表示されたとしても、
クリックされない限りは費用が発生することはありません。
1クリック当たりのコストは、
キーワード単位にて広告主側で上限を設定することが可能です。
とはいえ、
入札単価を高くしたからといって、検索結果画面の上部に多く表示される訳ではなく、
逆に入札単価を低くしたとしてもキーワードによっては
上部に効率的なクリックにつなげることも期待できます。
クリック単価はキーワードに応じて競合他社との入札になるため、
絶えず状況を見ながら調整していくことが重要です。
2-2. 自社の広告の表示順位が決まる仕組み
Googleのリスティング広告では、
ユーザーが検索したキーワードに応じて、検索結果画面に広告が表示されます。
特に、
検索結果の上部(広告枠は通常3つ程度)に表示されることで、
ユーザーの目に触れる機会が大きくなり、クリックされる確率も高まります。
■ 表示順位を決める「広告ランク」とは?
この広告の表示順位は、
Googleが定める広告ランクによって決定されます。
▷入札単価とは
広告主が「1クリックあたりいくらまで支払えるか」を設定する金額で、
広告アカウント側で自由に調整できます。
▷品質スコアとは
Googleが広告の「質」を数値化したもので、以下の要素をもとに1〜10で評価されます。
「キーワードとの関連性」
「広告文のクオリティ」
「推定されるクリック率」
スコアが高いほど広告の質が高いと判断され、表示順位にも良い影響を与えます。
■ 上位表示に必要なのは「お金」だけじゃない
単に高い入札単価を設定すれば良いというわけではありません。
キーワードとの関連性が高い広告文や、適切なリンク先ページの設定など、
ユーザーにとって有益な広告であることが重要です。
広告の質も含めて総合的に最適化を図ることで、
少ないコストでも上位表示を実現することが可能になります。
3. Googleのリスティング広告を行うメリット
続いて、
Googleのリスティング広告を行うメリットについて紹介していきます。
Googleのリスティング広告は、
導入・運用することで以下のようなメリットを受けることが期待できます。
3-1. コンバージョン獲得につながりやすい
概要でもふれたように、
Googleのリスティング広告は、顕在層に対してアプローチすることができます。
そのため、
より自社の商材やサービスの購入や申し込みといったコンバージョンにつながりやすい特徴
があります。
もちろん、
抽象的なキーワードで広告出稿することで、
認知度拡大やブランディングを目的とした運用も可能です。
とはいえ、
費用対効果を高めるのであれば、
「ユーザーの悩み・ニーズ」
「最終的な決断を促すような具体化したキーワード」
で広告出稿していくことで、ユーザーを確実に刈り取ることができます。
特に、
「自社の商材名やサービス名・ブランド名」などで検索したユーザーは、
自社の見込顧客になり得る可能性が高い傾向にあります。
Googleのリスティング広告で出稿しておくことも効果的です。
3-2. 少額からでも出稿可能
Googleのリスティング広告は、
少額からでも出稿することが可能です。
テレビCM・雑誌広告・Web系の純広告などでは、
掲載期間・時間・枠のサイズなどに応じて
最低金額が10万円や100万円以上かかる場合もあります。
これに対して、
Googleのリスティング広告では1円から始めることができます。
ひとつ前の顕在層に対してアプローチすることに加えて少額からでも出稿できる点は、
中小企業やベンチャー企業などにとっては活用しやすく、
多くの企業が初めて行うWeb広告として導入・運用している傾向にあります。
3-3. 即効性が高く、すぐに開始することも可能
Googleのリスティング広告は、
後述する設定方法を行うことで、最短即日で広告配信を行うことが可能です。
企業によっては、
急なキャンペーンや割引情報、イベントやセミナーの開催などが決まる場合もあります。
このような場合の集客を考えた際に、
Googleのリスティング広告は即時性や即効性が高いことから効率的に活用
することができます。
紙のチラシやその他のWeb広告などでは、
バナーや動画などクリエイティブ素材を用意する必要がありますが、
Googleのリスティング広告ではテキスト広告が中心となるため、すぐに用意することも可能
です。
このような点もGoogleのリスティング広告の魅力の一つです。
4. Googleのリスティング広告を始めるためのステップ
Googleのリスティング広告を始める場合には、
基本的に以下の手順で設定していく必要があります。
設定手順
①専用のGoogleアカウントの取得
②Google 広告アカウントの開設
③広告キャンペーンの作成
④広告グループの作成
⑤キーワードの設定
⑥広告文の作成
⑦リンク先URLの設定
⑧広告表示オプション(アセット)の設定
上記の手順で設定を行った後、Google側から設定した内容に関して審査が入ります。
この審査を通過すると、Google検索結果に自社の広告が表示されるようになります。
5. Googleのリスティング広告を成功させるためのコツ
最後に、
Googleのリスティング広告を成功に導くコツについて紹介していきます。
Googleのリスティング広告は、
基本的には顕在層に対してアプローチすることができますが、
闇雲に設定したキーワードで広告出稿しても効果にはつながりません。
最低限、以下のポイントは押さえておくと効果的です。
5-1. キーワード選定にこだわる
Googleのリスティング広告は、
クリック課金型のため、クリックされなければ費用はかかりません。
とはいえ、
闇雲に多くのキーワードで広告出稿していると、
思わぬキーワードで無駄なクリックが行われ、余計なコストが増えてしまう可能性
も起こり得ます。
Googleのリスティング広告で広告出稿するキーワードには
マッチタイプと呼ばれる設定が可能です。
例えば、
「美容院 渋谷」というキーワードでGoogleのリスティング広告出稿を考えた場合、
マッチタイプ別の違いは以下となります。
マッチタイプ名称 | 概要 | 表示される可能性がある キーワード例 |
インテントマッチ | 出稿キーワードの一部でも 関連していれば表示される |
「美容院 東京」 「美容室 渋谷」 「ヘアカラー 渋谷 安い」 |
完全一致 | 出稿キーワードと 完全に一致した場合に表示される |
「美容院 渋谷」 |
フレーズ一致 | 出稿キーワードと 意味が関連していれば表示される |
「渋谷の美容院」 「渋谷で安い美容院」 |
このように、
Googleのリスティング広告では、マッチタイプを上手く活用することで、
余計なコストを未然に防ぎ、効率的にユーザーに訴求することが可能です。
いきなり多くのキーワードを闇雲に設定するよりも、
範囲やマッチタイプなどを絞った上で効果検証を行い、運用しながら徐々に広げていくなど改善
につなげていくと効果的です。
5-2. 広告文にもこだわる
Googleのリスティング広告は、
テキストによる広告文が表示される仕組みとなります。
そのため、
いかにユーザーの興味を惹く広告文を作れるかが重要なポイントとなります。
広告文は、
「タイトル(見出し文)」と「説明文」
によって構成されます。
文字制限がある中で自社の魅力や強みを訴求するためには、
キャッチコピーなどにこだわり、パワーワードなどを組み込みながら構成していくと効果的
です。
また、
出稿キーワードと同じ単語が広告文の中にあれば、
太字表示されユーザーに強調して伝えることが可能です。
このような特性も上手く活用していくと効果につながる可能性も高まります。
5-3. 広告表示オプション(アセット)を活用する
Googleのリスティング広告には、
広告表示オプション(アセット)という機能が用意されています。
これを活用することで、
広告文の下に遷移先のURL以外にも電話番号などを表示させることも可能になります。
近年、スマートフォンの普及に伴いスマホ経由で情報を検索するケースも少なくありません。
電話番号が表示されればその場でタップすることで問合せ増加につなげることも期待できます。
また、
広告表示させる項目が増えれば、その分だけ掲載枠を広く活用することができ、
自社の広告を目立たせることも可能です。
この広告表示オプション(アセット)の活用に追加費用はかかりませんので、
積極的に活用していくと効果的です。
6. まとめ
Googleのリスティング広告は、
Web広告の取っ掛かりとして多くの企業が導入・運用しています。
顕在層に対してアプローチできるため、
比較的効果にもつながりやすく、即時性や即効性という面でも効果が期待できます。
とはいえ、
闇雲に始めるだけでは効果にはつながらず、
無駄なコストを消化するだけで終わる可能性も起こり得ます。
今回紹介した内容も参考に、
効果的なGoogleのリスティング広告の運用につなげていきましょう。