今話題の動画広告はその市場を急速に拡大し続けています。動画広告を代表するプラットフォームといえばYouTube広告です。
YouTubeは世界で20億人以上、日本では6,500万人以上の利用者を超えており、今後もこのYouTubeを台頭に、動画広告は成長スピードを加速させていくことでしょう。
今回はYouTube広告における配信フォーマットの1つ、バンパー広告について基本情報から設定方法まで解説します。これからYouTube広告やバンパー広告を開始する方は是非ご一読ください!
1.バンパー広告とは?
YouTube広告の配信フォーマットの1つに、バンパー広告という動画広告があります。
YouTube広告フォーマットの中でも、特に売り上げの比率を占めているフォーマットです。
バンパー広告とは、動画の前後や途中で再生される6秒以下の動画広告で、その間ユーザーは広告をスキップすることができない点が特徴です。
6秒という短い時間にユーザーに与える影響を最大限に抑えた上で、短いメッセージを印象的に伝える必要があるのです。
また、バンパー広告はインプレッション単価(CPM)制の課金方法を取っており、これは広告が1,000回表示されるごとに料金が掛かる方法のことです。
2.バンパー広告とTrueView広告の違い
バンパー広告の他に、TrueViewインストリーム広告やTrueViewディスカバリー広告などのフォーマットがあります。
TrueViewインストリーム広告
YouTube動画の前後や途中にて、5秒後にスキップできる仕組みと15秒のスキップできない仕組みの2種類の形式があり、代表的な広告フォーマットとされています。
TrueViewアクション広告
CTAと呼ばれる行動を促すフレーズとテキスト見出しを表示させ、動画広告の再生中と再生後にユーザーに次のアクションを促すことができるのです。
よりコンバージョンに至るであろうと機械学習に判断させたユーザーに優先的に表示される特徴もあり、コンバージョン・獲得目的の広告と言えます。
バンパー広告は、これらの広告と混ざって認識してしまうことがあるのですが、最も特徴的である6秒の動画広告はバンパー広告と覚えておくと良いでしょう。
3.バンパー広告のメリット
バンパー広告の主なメリットは下記3つあります。
・ブランドの認知度アップ
・クリック率が高い
3-1.6秒間と短くても効果が出る
一見、6秒間という時間はもの足りないと思うかもしれませんが、ユーザーに向けメッセージを届けるには効果的です。
実際に「どのくらいの視聴時間なら動画広告を見るか」というアンケートにおいて、6秒以内であれば31.1%、7~14秒であれば35.4%というデータが出ています。
画像引用:電子チラシサービス「Shufoo!」、全国4.7万人に5Gと動画視聴の意識調査|ONE COMPATH
上記のデータから6秒以内であればどのユーザーにも見てもらうことができ、伝えたい内容をユーザーに届けることができる可能性が高くなりそうです。
また、2015年にマイクロソフト社が発表している「Attention spans」では人間の集中力はおよそ8秒しか持続しないと記載があります。
現代人の集中力が8秒であること、アンケートの回答で6秒以内の動画であればほとんどの人が動画を見るという回答をしたことから、バンパー広告は動画広告として有効であることが伺えるでしょう。
3-2.ブランドの認知度アップ
バンパー広告はブランディングに効果的な広告手法であると言えます。
2017年、実際にGoogle社が122のバンパー広告を調査したところ、70%もの企業ブランドの認知度が向上したと報告したとのことです。
広告想起率だけでなくブランディングにも有効であることがわかります。
3-3.クリック率が高い
バンパー広告を含む動画広告は、静止画に比べクリック率が高い傾向があります。
「DIGITAL ADVERTISING BENCHMARK REPORT」によると、バナー広告のクリック率の平均が0.11%であるのに対し、動画広告のクリック率は0.4%とのことです。
動画広告はバナー広告よりもクリック率が3倍以上高いことが見受けられます。
更に、「Google Mobile Benchmarks」では、Googleのディスプレイ広告の平均クリック率が0.35%に対し動画広告のクリック率は0.7%とのことです。
上記のことから、バンパー広告はクリック率の高い配信メニューであることが伺えます。
4.バンパー広告のクリエイティブを作成する際のポイント5選
6秒という短い尺の中で、どのようなことを工夫すれば効果的なクリエイティブを作成できるのでしょうか。
5つのポイントをご紹介します。
・動画の始めを印象的なものにする
・伝えたいメッセージは1つに絞る
・効果測定をする
・シリーズ化する
4-1.目的と対象ユーザーのペルソナを明確にする
クリエイティブを作成する前にバンパー広告を配信する際の目的をよく考えることが大切です。
目的が認知拡大であればキャッチ―なフレーズを入れてインパクトを重視する、獲得であればCTAを入れて流入を促すなど、様々な施策を盛り込むことができます。
また、動画については対象のユーザーのペルソナを設定することが重要になります。
ペルソナを設定することでターゲットがより明確になり、効果的な訴求文言であったり配色を決めることができるでしょう。
4-2.動画の始めを印象的なものにする
バンパー広告はユーザーが動画を見ている最中に配信されるため、ユーザー側から広告を見に来ているわけではないことを理解した上でクリエイティブを作成する必要があります。
動画からバンパー広告に移ったときに、動画の始めが印象的であればユーザーの注意を引きやすくなります。
伝えたいことを詰め込みすぎるのもユーザーに混乱を与えることが考えられますので、できる限りシンプルなものにすることが望ましいでしょう。
4-3.伝えたいメッセージは1つに絞る
6秒あるとは言えども、商品の内容や訴求を複数全て詰め込むと情報過多になりユーザーを混乱させてしまうことになります。また、何を伝えたいのかわかりません。
1つの伝えたいメッセージに絞り、それにあわせてクリエイティブを作成するようにしましょう。
4-4.効果測定する
動画広告の配信を始めてから、成果を見てPDCAを回していきましょう。
YouTube広告はGoogleの管理画面上で数値を見ることができるので、どの表現や要素が成果に結びついているかを分析し、効果検証していく必要があります。
動画広告はクリック率が平均で0.7%であることから、平均より高いのか低いのか、または獲得率は伴っているのかを確認しながら様々なクリエイティブを作成していきましょう。
4-5.シリーズ化する
バンパー広告は6秒という短い尺の中で訴求しなければいけないため、シリーズ化することも有効であると言えます。
例tとして、ソニーネットワークコミュニケーションズでは、「NURO」という光回線インターネットの認知度を高めるために、13のバンパー広告を様々なシリーズで広告を配信しています。
様々な訴求で配信したことでブランドの認知度が大幅に上昇しました。
参考記事:6 秒で、気持ちをつかむ|Think with Google
4.まとめ
いかがでしたか?
YouTube広告のバンパー広告についてより理解することができたのではないでしょうか。
これからYouTube広告を始めてみようと検討されている方、現在の動画広告運用に悩みを抱えている方は、お気軽に弊社にご相談ください!