Yahoo!のディスプレイ広告では、検索された語句によって、対象を絞れるサーチキーワードターゲティングがあります。
自社について興味を持っているユーザーに効果的に訴求できるため、顕在層へのアプローチを強化したい方にはおすすめです。
この記事では、Yahoo!のサーチキーワードターゲティングについて、メリットや設定方法、注意点を解説していきます。
1.Yahoo!のサーチキーワードターゲティングについて
まずは、Yahoo!のサーチキーワードターゲティングについて特徴や仕組みを解説していきます。
どのような手法なのか、概要を確認していきましょう。
1−1.サーチキーワードターゲティングとは
サーチキーワードターゲティングは、ユーザーが検索した語句に合わせて、ディスプレイ広告の配信面で掲載する手法のことです。
Yahoo! JAPANの各種検索機能にて、自社に関連した情報を調べたユーザーにアプローチできます。
検索広告の成果を補強することもできるため、キーワード単位でユーザーを絞り込みたい方におすすめです。
1−2.サーチキーワードターゲティングの仕組み
サーチキーワードターゲティングでは、ユーザーによって検索された語句を分けて、設定した物と一致する場合に配信されます。
例えば、広告主が「不動産」とキーワードを設定しておくと「港区 不動産」で検索したことがあるユーザーをターゲティングできます。
2.サーチキーワードターゲティングのメリット
ここからは以下2つのメリットについて解説していきます。
・確度の高いユーザーヘ広告配信することができる
それぞれ見ていきましょう。
2−1.クリック単価を抑えて配信する事ができる
ディスプレイ広告の配信面に対して広告を配信できるため、クリック単価を抑えて配信できるメリットがあります。
検索広告の場合、検索した語句に合わせて自社の広告が表示されるため、検索結果と間違えてクリックされることもあります。
特にボリュームが多い語句の場合は、無駄なクリックが増え、単価が高騰することもあるので注意が必要です。
2−2.確度の高いユーザーヘ広告配信することができる
ユーザーが検索したキーワードに沿って広告を配信できるサーチキーワードは、確度の高いユーザーに訴求しやすいです。
購入を検討する段階までいった消費者のなかには、他社との比較でまだ迷ってしまっている人もいます。
検索行動まで至ったユーザーを逃さないためには、検索広告と合わせて活用することが大切です。
3.サーチキーワードターゲティングで設定すべきキーワードとは?
サーチキーワードターゲティングで設定すべきキーワードは以下3つです。
・BIGキーワード
・競合他社名のキーワード
どのような設定を施せば効果を得られるのか確認しておきましょう。
3−1.検索広告でコンバージョンが多く獲得できているキーワード
検索広告を活用している場合、コンバージョンが多く獲得できているキーワードをサーチキーワードターゲティングでも設定することがおすすめです。
すでに獲得したデータから、購入への確度が高そうなキーワードはなるべく設定しておきましょう。
3−2.BIGキーワード
BIGキーワードは多くのユーザーが検索しているため、設定しておくことで必然的にリーチ数を増やせます。
なかには興味本位で調べて特に購入を検討していない人もいるため、設定してから効果が見込めなさそうな場合は順次排除していきましょう。
3−3.競合他社名のキーワード
商品に興味をもち、購入段階に至ったユーザーは、他社との比較をしてからアクションを起こすことが多いです。
したがって、競合他社名のキーワードでも広告を出稿しておくことで、比較検討している消費者に再度アプローチできます。
4.サーチキーワードターゲティングで指定できること
利用する際は、検索回数と検索期間を指定して配信できます。
それぞれどのような情報を設定できるのか見ていきましょう。
4−1.検索回数
サーチキーワードターゲティングでは、ユーザーの検索回数を絞ることが可能です。
語句を1〜3回検索したユーザーをそれぞれ対象にできます。
特に、複数回調べているユーザーは確度が高いといえるので、高確率で興味を持ってもらえるでしょう。
4−2.検索期間
検索回数だけでなく期間も選択できます。リストごとに以下の日にち以内で設定可能です。
・3日
・7日
・14日
・30日
商品によってはアクションを起こすまで時間を要するものもあるため、商材に合わせて適切な期間を設定しておきましょう。
5.サーチキーワードターゲティングの入稿方法
入稿の手順については以下の通りです。まずはサーチキーワードリストを作成します。
①管理画面右上の「ツール」を選択します。
②ライブラリー>サーチキーワードリストを選択します。
③サーチキーワードリスト作成を選択します。
④キーワードから探す場合は「キーワードから探す」、ULRから探す場合は「URLから探す」を選択します。
⑤対象のキーワードを入力します。
⑥検索期間を1~30日間で選択が可能です。
⑦検索回数が1~3回で選択可能です。
⑧キーワードのボリュームを確認し、対象のキーワードを選択します。
⑨作成を選択して、サーチキーワードリストの作成が完了です。
次に、作成したリストをキャンペーン内に設定します。
①対象のキャンペーンを選び、画面左欄の「サーチキーワード」を選択します。
②「編集」を選択します。
③サーチキーワードリストを実装したい広告グループを選択します。
④「決定して進む」を選択します。
⑤「サーチキーワードリストを指定して配信」を選択します。
⑥先ほど作成したサーチキーワードリストを選択します。
⑦設定をして完了です。
⑧サーチキーワードリスト内に入っていれば完了です。
リストには、最大で500個まで登録可能です。
6.サーチキーワードターゲティングを活用するときの注意点
活用する際は、以下3つの項目に注意しましょう。
・キーワードの判定方法は、完全一致とは限らない(拡張には注意)
・ボリュームの小さいキーワードは使えない
それぞれ解説していきます。
6−1.検索したユーザーに対して広告がすぐに配信されない可能性もある
サーチキーワードは、検索広告とは違って、今までに特定の語句を検索したことがあるユーザーを対象にする方法です。
したがって、検索行動をとったユーザーにすぐに配信されるとは限らないため、他の広告手法と併用して活用することも推奨されます。
6−2.キーワードの判定方法は、完全一致とは限らない(拡張には注意)
認識される語句は完全一致とは限りません。
「不動産」で設定した場合「港区 不動産」などの語句で検索したユーザーもターゲティングする可能性があります。
範囲を広げて配信できるメリットがある一方で、予知していない対象にまで拡張することもあるので注意が必要です。
6−3.ボリュームの小さいキーワードは使えない
活用できる語句については、Yahoo!側ですでに定められています。
設定を行う際に利用可否がわかりますが、ボリュームの小さいキーワードは使えないこともあるので注意してください。
設定しようと思った語句のボリュームが少ない場合、BIGキーワードの活用も考えてみましょう。
7.サーチキーワードターゲティングで成果を出すための活用ポイント
効率的に成果を出したい場合、以下3つのポイントに留意することがおすすめです。
・他のターゲティングとの併用
・クリエイティブの変更と効果検証
それぞれ見ていきましょう。
7−1.インパクトが高いキーワードの洗い出しと選定
サーチキーワードで成果を出すためには、事前の選定が重要な要素となります。
まずは、インパクトが高そうなキーワードの洗い出しを徹底的に行いましょう。
検索広告とは違って、ユーザーがサイトに訪問した際に広告が表示されるため、潜在層のニーズを把握して選定することが大切です。
7−2.他のターゲティングとの併用
Yahoo!のディスプレイ広告の活用時には、年齢や性別などのターゲティングも合わせて活用することが推奨されます。
サーチキーワードターゲティングだけでは成果が出なくても、属性・デバイスなどと掛け合わせることで効果がで始めることもあるからです。
ターゲットを細かく絞って、ピンポイントでの訴求も実施してみましょう。
7−3.クリエイティブの変更と効果検証
Yahoo!で広告を配信した後は、クリエイティブの変更や効果検証を行いましょう。
文章のみで訴求できる検索広告は、広告文内にクエリを入れることで能動的に調べているユーザーの注意を引きやすくできます。
しかし、ディスプレイ広告で広告を配信する場合は、ユーザーが別のことに興味関心を示していることも少なくありません。
成果を上げるためには、A/Bテストなどを行い、適宜文章や画像の修正を行うことが大切です。
8.まとめ
いかがでしたか?
サーチキーワードターゲティングは、指定した語句でユーザーを対象にできるターゲティング手法です。
情報を能動的に調べているユーザーに対して、ディスプレイ広告の配信面で訴求できます。
自社商品と関連度が高く、ボリュームが大きいキーワードを選択することで、リーチを広げながら確度の高いユーザーにアプローチできます。