みなさんは動的検索連動型広告(DAS)をご存知ですか?
最近リスティング広告ではAIや機械学習の機能が進化し、入札も自動化が主流になっていますよね。そんな中「広告も自動で作成して配信できないの?」といった疑問を持つ方もいるかと思います。
実はこれ、可能です。検索広告で広告を自動生成してくれる近代的な広告、その名も動的検索連動型広告(DAS)。今回はこのDASについてご紹介していきます。
1.動的検索連動型広告(DAS)とは?
動的検索連動型広告とは、指定したウェブサイト(の内容)に関連するキーワードで検索された時、自動的に広告文やランディングページ(LP)が生成され、配信される広告のことを言います。
通常の検索広告と異なり、キーワードの入稿や広告タイトルの作成をする必要がありません。
設定する項目は①サイトのURL(ドメイン)、②説明文の2つのみで、とてもシンプルです。
キーワードの代わりにサイトのURL(ドメイン)を設定します。広告文は自動で生成されるので、タイトルなどの詳細な設定は必要なく、説明文の一文だけ設定しておくだけです。Yahoo!広告のアップデート(2020/04/14)によりサイトのURLはドメイン部分の指定のみで入稿が可能になりました。
画像参考:動的検索連動広告(DAS) 新規ウェブページ指定方法について
また、検索連動型広告(Dynamic Ads for Search)のことを略してDASと呼ぶことも多いので覚えておきましょう。(ちなみに、GoogleではDynamic Search Adsを略してDSAと呼びます。ややこしいですね。笑)
2.DASのメリット
では、DASにはどんなメリットがあるのでしょうか?主に3つあります。
- 流入数の拡大、新しいキーワードの発掘
- クリック率の向上
- クリック単価の低減
2-1.流入数の拡大、新しいキーワードの発掘
ネットユーザーの検索キーワードは常に変化しています。
Yahoo!JAPANの調査によると過去6ヶ月に検索されたことのない新規検索語句の割合は33.1%にも及ぶそうです。人間の脳でカバーするのには限界がありますね。そういった今までリーチ出来ずにいた新しい検索語句からもユーザーを呼び込むことができ、サイトの流入数の向上が期待できます。
また、どんな検索語句で流入してきたかデータで貯めることが出来るので新しいキーワードの発掘にも繋がりますね。
2-2.クリック率の向上
DASではサイトと関連性の高い検索語句に対して、関連性の高いタイトルとLPを自動生成してくれるため、ユーザーのニーズに沿った広告を配信することが出来ます。つまり、クリック率の向上が見込めます。
2-3.安価なクリック単価で多くのクリックを獲得
ユーザーの検索語句と関連性の高い広告タイトルを自動生成し配信されるため、必然的に広告の品質が高くなります。
また、人間の脳で考えきれなかった想定外の検索キーワードは競合性が低いため、通常よりも安価にクリックを集めることが可能なのです。
画像参考:「新しい流入」が期待できる動的検索連動型広告を設定しよう
3.DASのデメリット
次に以下2つ、DASのデメリットや対処法についても理解を深めていきましょう。
- 想定外キーワードの流入
- タイトルの自動生成(=アンコントロール)
3-1.想定外キーワードの流入
事前にキーワードを指定するわけではなくシステムが自動で検索語句を拾うため、(悪い意味で)想定外のキーワードにコストをかけてしまうことがあります。
こういった事象を避けるためには、事前に悪いキーワードを除外キーワードとして登録をしてからDASを導入しましょう。
3-2.タイトルの自動生成(=アンコントロール)
広告のタイトルが自動生成されるということは、人間がコントロールすることができないということです。
ブランディングに敏感な場合は、定期的にレポーティングを行い、生成タイトルをチェックすることでトラブルを避ける必要があります。
4.DASはどんなサイトに向いている?
サイト内をクローリングして自動化を図るので、EC、旅行、倉庫、不動産、エンタメ、美容、人材、通信などの情報量(コンテンツ)が豊富、もしくは多くの商品を取り扱うサイトなどで効果を発揮します。
画像参考:「新しい流入」が期待できる動的検索連動型広告を設定しよう
また下記のいずれかに当てはまる場合は、DASが効果的です。
- 検索クエリの幅が広くユニークなものばかり。
登録されているキーワードではカバーしきれない… - 商品の数が多く、商品の名前など全てをキーワードとして登録するのが大変…
- キーワードは考え尽くした。新しいキーワードを楽に発掘したい
- ウェブサイトの情報が豊富で、多くの商材・サービスを扱っている
5.DASの導入事例
弊社では適切なタイミングで適当なアカウントにDASを活用した際、大幅な獲得効率の向上が見られた、という事例が多数あります。以下は、倉庫系の集客を行う広告の成功事例です。
グラフから、クリック率が標準の検索広告よりも大幅に向上していることがわかります。
さらに、ユーザーの検索語句とサイトのコンテンツがマッチしているため、獲得率(CVR)が向上し、獲得単価(CPA)の改善にも繋げることができました。
6.まとめ
いかがでしたか?
今回は、DASについて説明しました!
2020年Yahoo!社が導入を推進し、機能や精度がアップデートにより進化し続けているDAS。この可能性をどう成果に繋げるかは広告の運用者にかかってきます。DASを活用する前には、まず冒頭でお伝えしたメリットとデメリットをしっかり理解し、適切なタイミングかつ適当なアカウントで導入することが大切です。
「自社のサイトはどうだろう‥」「DASちょっと気になるな‥」など、少しでも興味が湧いた方は、お気軽にご相談ください!