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マクドナルドのマーケティング戦略とは?自社のマーケティングに活かせる事例などについて解説!

更新日:2023年12月11日

マクドナルドのマーケティング戦略とは?自社のマーケティングに活かせる事例などについて解説!

ファーストフード業界大手のマクドナルドは、近年マーケティング戦略によって認知度拡大や売上増加につなげています。

日本マクドナルドホールディングスは、日本に進出して50年を超えますが、2011年以降は業績が右肩下がりとなり、2015年には大幅な赤字につながりました。

ただ、その後はマーケティング戦略を一新し、2016年以降大幅なV字回復を達成しています。

このような結果につながった背景には、SNSをはじめとするWebを活用した戦略とともに、コストリーダーシップやポジショニングといった戦略を改善したことも影響しています。

このようなマーケティング戦略は、マクドナルドに限らず自社の戦略に落とし込むことも可能です。

他社の事例をもとに自社の戦略を見直すことは、マーケティングにおいては欠かせません。

そこで今回は、マクドナルドのマーケティング戦略や効果的な手法などについて、ポイントを中心に紹介していきます。

マクドナルドのマーケティング戦略とは?

画像引用:マクドナルド

ハンバーガーというファーストフードを全国規模で展開する日本マクドナルドホールディングスは、もともとテレビCMを中心としたマーケティングを行っていました。

とはいえ、徐々にWebが主流となる2011年以降は広告効果も弱まり、業績も右肩下がりとなり、2015年には大幅な赤字につながりました。

このような中で、マクドナルドは足立氏をマーケティング本部長として、マーケティング戦略の見直しに着手しました。

足立氏は、就任するや否やビジネスリカバリープランを発表し、これまでのテレビCMからWebやSNSに注力しました。

その結果、ホームページのPV数や専用アプリのダウンロード数、SNSアカウントのフォロワー数なども順調に増加し、結果的に2016年以降は業績のV字回復につながっています。

足立氏をはじめマクドナルドが取ったマーケティング戦略は、特に大きなコストが発生するものでもなく、既存の仕組みやシステム・ツールなどを活用したもので、業種業態問わず展開することが可能です。

そのため、自社のマーケティング戦略に落とし込むことで、広告やマーケティング効果を高めることも期待できます。

マクドナルドが実施した経営戦略

まず、マクドナルドが実施した経営戦略について紹介していきます。

マーケティング効果を高めるためには、根幹にある経営戦略を固めておく必要があります。

マクドナルドでは、以下の戦略をもとに市場における優位性を高める施策を行っています。

    コストリーダーシップ戦略

コストリーダーシップ戦略とは、自社の商材やサービスに関する販売価格を、競合他社よりも下げることで市場における優位性を高める戦略のことを指します。

単に安いだけでは利益にはつながらないため、いかに価格による優位性を高めつつ売上増加や利益拡大につなげられるかが重要になります。

マクドナルドでは、ハンバーガー単品の単価を安くしつつ、サイドメニューとのセット販売などを行っています。

サイドメニューは比較的利益率が高いことを考慮すると、優位性を高めつつ利益拡大につなげることが可能になります。

    ポジショニング戦略

ポジショニング戦略とは、商材やサービスとユーザーのイメージを結びつけるとともに、競合他社と差別化を図ることで、市場における自社のポジションを確立する戦略のことを指します。

ユーザーの中でのポジションを確立することができれば、特定の行動を行う際に自社が登場する機会が増加し、売上増加や利益拡大につながりやすくなります。

マクドナルドでは、ファーストフードならではの速くて安いというイメージをユーザーに訴えることで、飲食業界におけるポジショニングを確立することができています。

マクドナルドのマーケティング戦略事例

続いて、マクドナルドのマーケティング戦略について、事例と合わせ紹介していきます。

マクドナルドでは、先ほどふれた経営戦略をふまえた上で、認知度拡大や売上増加につなげるため、以下のような施策を行い効果につなげています。

    メディアミックスによる認知度拡大

マクドナルドでは、2015年頃まではテレビCMを中心としたマーケティング活動を行っていました。

ただ、業績悪化を機に徐々にWebに移行し、現在ではWebやアプリ、SNSなどとテレビCMを組み合わせながらメディアミックスによる訴求を行っています。

ユーザーニーズの多様化や流行の短期化が進む昨今において、テレビCMだけのブランディング訴求では限界も生じます。

また、若年層を中心にテレビ離れが強くなり、SNSを中心としたアプローチは拡散性という点でも効果が期待できます。

マクドナルドでは、老若男女全てがターゲットとなりますが、ユーザーに対して効率的に訴求する上では、メディアミックスによるアプローチは、認知度拡大に効果が期待できます。

    SNSマーケティングの強化

マクドナルドでは、WebマーケティングにおいてSNSも強化しています。

中でもX(旧Twitter)には力を入れており、インフルエンサーなども活用しながら拡散性を高める施策を行っています。

例えば、人気商品のチキンタツタの販売時には、「明日なにかが起こる!?チキンタ◯タ」といった投稿を行い、あえて商品名の一部を伏せる施策を行いました。

これによって、ユーザーの興味関心を煽り、話題性を生み出すことでバズらせるマーケティングにつなげています。

また、サイドメニューのチキンマックナゲットでは、「正体不明の怪盗ナゲッツ!」という企画と合わせたキャンペーンを実施しました。

この中では怪盗ナゲッツの正体が誰か、ハッシュタグをつけて投稿したユーザーの中から、抽選で賞品をプレゼントすることで、拡散性を高めることにつながっています。

このように、ただ単にSNSで情報発信するのではなく、様々な企画と合わせ展開することが運用効果を高めることが期待できます。

    他社とのコラボレーション展開

また、マクドナルドでは他社とのコラボレーション展開にも力を入れています。

例えば、子供向けメニューのハッピーセットでは、商品とともに景品がついてきますが、ポケモンやミニオンズなどのキャラクターとコラボすることで、子供だけでなく景品目当てのユーザー獲得をはじめ新たなターゲットの開拓にもつなげています。

また商品に関しても、マックシェイクであればカルピスや森永、マックフルーリーはブラックサンダーやキットカットといった企業とコラボした商品も開発・販売しています。

これらのコラボレーションは、それだけでも認知度拡大や売上増加につながる要素となりますが、さらに先ほどのSNSでの訴求と組み合わせることでプロモーション効果を高めています。

    テストマーケティング

最後に、マクドナルドでは先ほどふれたキャンペーンや他社とのコラボレーションなどを行うにあたって、いきなり全店舗で実施するのではなく、テストマーケティングを行っています。

一部の店舗などに対して期間限定でテストを行うことで、実際のユーザー行動や興味関心度合いを把握することができます。

新たな仕組みやシステムの導入にあたっても、テストマーケティングを実施しています。

このテストマーケティングを行うことで、仮に失敗したとしても被害を最小限に抑えることが可能になります。

そのため、トライアンドエラーによって改善しながら効果的なマーケティングにつなげることができています。

まとめ

ファーストフード大手のマクドナルドでは、SNSをはじめとしたWebマーケティングを強化することで、一時の赤字からV字回復しています。

これには、単にWebやSNSを活用するのではなく、経営戦略とともにマーケティングを戦略立てて行ったことが要因とも言えます。

とはいえ、マクドナルドが実施した施策は自社のマーケティングに置き換えて展開することも可能です。

今回紹介した内容も参考に、マクドナルドのマーケティング戦略を自社のマーケティングに活かしていきましょう。

この記事を書いた人

インフィニティエージェントラボ編集部です。 媒体最新の情報やマーケティングコンテンツを更新中です!

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