Google広告を活用する際、購買意欲が高いユーザーに対してアプローチしやすくなるIMSAについてご存知ですか。
この記事では、IMSAについて以下の項目を解説していきます。
- IMSAの概要
- IMSAを活用すべきタイミング
- IMSAの活用を避けるべきタイミング
- IMSA以外のオーディエンスターゲティング
Google広告の検索広告で設定するべきターゲティング手法について知りたい方はぜひ参考にしてください。
1.IMSAとは
IMSAは「In-Market Audiences for Search Ads」の略称で、検索広告向けに用意されているターゲティング手法の1つです。
「検索広告向け購買意向の強いユーザー層」とも呼ばれており、ユーザーが訪れたサイトや検索行動などの情報をもとにして、商品の購入確率が高い人物に広告を表示できます。
旅行やファッションなどカテゴリが複数に分かれているため、配信規模を鑑みながら調整をすることが大切です。
また、IMSAの設定を行う場合、以下2つの項目から選択する必要があり、配信を実施する対象の範囲が異なります。
- ターゲティング
- モニタリング
適切な設定を行えるように、それぞれの項目について確認しておきましょう。
1−1.ターゲティング
ターゲティングは、特定のユーザーやコンテンツを絞り込んで配信を行うことができる設定です。興味関心があるユーザーに向けて効率的にアプローチできる点がメリットとして挙げられます。
ただし、ユーザーの数が限定されるため、広告表示の回数も少なくなる点には注意しましょう。
1−2.モニタリング
モニタリングは、キャンペーンやターゲットを細かく選定せず、特定の条件下で広告がどのように機能するのか確かめられることが特徴です。
ターゲティングとは違ってユーザーや広告表示がされる場所は変わりません。検索キャンペーンを利用しているユーザーの場合は、モニタリングの使用が推奨されています。
2.IMSAのメリット
IMSAを利用することで、特定のカテゴリのうち、どのユーザーがコンバージョンに貢献しているのか確認できる点です。
また、結果に合わせて入札単価を調整したり、YouTubeやディスプレイ広告など、他の広告を活用する際に用いたりすることも可能です。
3.IMSAを活用するべきタイミング
IMSAを活用すべきタイミングとして、以下4つの状況が挙げられます。
- キーワードのボリュームが大きすぎるとき
- BtoCユーザーとBtoBユーザーが混在しているとき
- 同じ文字で意味がちがうとき
- CPCとCVRが高いとき
どのようなシチュエーションでIMSAを選択すべきなのかそれぞれ確認していきましょう。
3−1.キーワードのボリュームが大きすぎるとき
ボリュームが大きいキーワードの場合、必然的に競合が多くなるため、予算が足りなくなってしまうことがあります。
コンバージョンを獲得できたとしても、獲得顧客単価を表すCPAは高くなる可能性が高いです。
IMSAによって、よりコンバージョンにつながる可能性が高いユーザーに広告表示ができれば、CPAを少なくしながら広告運用ができます。
3−2.BtoCユーザーとBtoBユーザーが混在しているとき
BtoCユーザーとBtoBユーザーが混ざっている場合、ユーザー層がバラバラでコンバージョンの確度が低くなってしまっていることが考えられます。
完全一致のキーワードで複数のコンバージョンを達成している状況だと、除外キーワードの設定も難しくなるでしょう。
BtoCユーザーとBtoBユーザーが混在しているときは、IMSAを活用して広告表示を操作することがおすすめです。
3−3.同じ文字で意味がちがうとき
同様の文字で異なる意味を持っている言葉は世の中には複数存在しています。
同じ文字で意味が違う場合、BtoCユーザーとBtoBユーザーが混在しているときと同じように、意図しないユーザー層に広告が表示されてしまう可能性が高いです。
したがって、IMSAを活用して入札調整を行ったり、確度の高いユーザーに広告を表示したりすることが推奨されます。
3−4.CPCとCVRが高いとき
CPCが高い場合、検索広告にかかる費用が多くかかっていることになりますが、同様にCVRも高い状況であれば、クリック数を抑えることで最適化を目指せます。
IMSAを活用してより購買意欲が高いユーザーに広告を表示させ、クリック数を極力少なくしていきましょう。
4.IMSAを利用しない方が良いタイミング
IMSAを利用しない方が良いタイミングとして、以下2つが挙げられます。
- キーワードに対しての予算が少ないとき
- CV地点が曖昧であるとき
どんなときにIMSAの利用を避けるべきなのかについても把握しておきましょう。
4−1.キーワードに対しての予算が少ないとき
キーワードに対して予算が少ない状況だと、競合に負ける可能性が高いためコンバージョンの獲得率が下がりやすくなります。
コンバージョン数が明らかに少ない場合、そもそも広告の良し悪しを確かめることが困難で、IMSAを活用するべきなのか判断が難しくなるでしょう。
4−2.CV地点が曖昧であるとき
CV地点が曖昧になっている場合、CPCがただ上昇してしまうだけになる可能性があるのでIMSAは利用しない方が良いでしょう。
特に、問い合わせを最終目標として設定し、誤タップの多い電話タップをコンバージョンにする際などは注意が必要です。
ユーザーが電話番号を選択したとしても、間違いですぐに切ってしまう可能性もあるため、必ず問い合わせに繋がっているとは言い切れません。
5.IMSA以外のオーディエンスターゲティング一覧
Google広告では、IMSA以外にも以下のようなオーディエンスターゲティングが用意されています。
- アフィニティセグメント
- ライフイベント
- カスタムセグメント
- データセグメント
- 詳しいユーザー属性
他のターゲティングについても理解を深めて、適切な物を選択できるようにしましょう。
上記5つのオーディエンスターゲティングについて解説していきます。
5−1.アフィニティセグメント
アフィニティセグメントは、ユーザーの全体像を元にして広告を表示できるターゲティング機能です。
具体的な全体像の例としては、ライフスタイルや趣味などの項目が挙げられます。
アフィニティセグメントを選択した場合、特定の分野に関心の高いユーザーをターゲットにできるため、広告を通して特に関連性が強いユーザーにアプローチできるメリットがあります。
5−2.ライフイベント
ライフイベントは、学校卒業や結婚など、人生で転換期を迎えているユーザーに対してアプローチできる手法です。YouTubeやGmail、ディスプレイ広告で利用できます。
ライフイベントを迎える人は母数が少ないため、アプローチできるユーザーもアフィニティセグメントに比べると減少します。
しかし、転換期を機に購買行動を取るユーザーは一定数存在するため、商材によっては高い成果を期待できるオーディエンスターゲティングです。
家具・家電や引っ越しに関するサービスを提供する場合は特に効果を発揮しやすいでしょう。
5−3.カスタムセグメント
カスタムセグメントは、以下3つの項目を設定することで適切なユーザーにアプローチできる手法です。
- キーワード
- URL
- アプリ名
商品やサービスとの相性が良いユーザーに向けて広告を表示できるため、高い確率でアクションを起こしてもらえます。
5−4.データセグメント
すでに自社に関心を持っているユーザーに向けてアプローチできる手法をデータセグメントと呼びます。
運営しているWebサイトやアプリなどに訪問した人物をターゲットにできるため、商品やサービスについて認知している相手に広告表示が可能です。
能動的に情報を探したユーザーに広告で訴求できれば、購入や資料請求など、次の行動を促しやすくなります。
5−5.詳しいユーザー属性
詳しいユーザー属性では、子供の有無や年齢などを設定して広告配信を実行できます。
すでに大学生や社会人など、細かいユーザー層が絞れている場合、適切な広告を表示させることで高い効果を期待できます。
例えば、大学生に向けて求人広告を表示させたり、高い所得を獲得している社会人に向けて、ハイブランド商品の広告を配信したりする際に便利です。
6.まとめ
いかがでしたか?
Google広告で活用できるIMSAは、購買意欲が高いユーザー層に向けてアプローチできるターゲティング手法です。
複数のカテゴリの中から適切な物を選択することで、自社商品の購買行動を促進できます。
活用すべきタイミングと利用を避けるべきタイミングがあるので、シチュエーションに合わせて他のターゲティング手法と使い分けましょう。
Google広告では、IMSA以外にも多数のオーディエンスターゲティングが存在するため、特徴やメリットを把握しておくことがおすすめです。