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【GA4で何ができるの?】機能やUAとの違いについて徹底解説!

更新日:2023年05月29日

【GA4で何ができるの?】機能やUAとの違いについて徹底解説!

Webマーケティングにおいて効果を計測するために欠かせないツールとして、Googleアナリティクスが挙げられます。
現在、Googleアナリティクスは「GA4」と呼ばれる最新バージョンが提供されていますが、中には機能について把握しきれていない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、GA4の概要やUAとの相違点、機能について詳しく解説していきます。

GA4でどのようなことができるのか把握できるようになるので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

ちなみに、GA4の導入手順については下記の記事で解説しているため、移行をしたい方はコチラをチェックしてください!

GA4とは

GA4は「Google Analytics 4」の略称で、2020年10月にリリースされた最新バージョンを指しています。
もともとGoogleアナリティクスは2005年から提供されていますが、ページを軸とした分析が主だったため、機能に限界がありました。

アプリに関する計測など、不足した部分を補うために、アプリ分析を行うためのツールとして「Google Analytics for Firebase」もありましたが、2019年にアナリティクスと統合され「App+Webプロパティ」が誕生しました。
最終的には、名称が「GA4」となり、SEOなどを目的として現在も多くの人に活用されています。

GA4が開発された背景

GA4が開発された背景には、ユーザーの行動を分析するうえで、消費者の行動形態の変化によりユニバーサルアナリティクスでは対応しきれなくなった点があります。

以前までは一家に一台パソコンを置いて、インターネットに接続していました。
しかし、現在はパソコン以外にも、スマートフォンやタブレットなどの高性能デバイスをほとんどの人が持つようになっており、「loTデバイス」の普及が進んでいます。

更にはスマートウォッチやスマートスピーカーなど、あらゆる種類の高機能デバイスを所持していますよね。

ユーザーがいつでもどこでもネットに接続することが可能になったことで、スマートフォンで調べてパソコンから購入するなど、行動が複雑化している状況です。

ユーザーの行動が変化したことによって、デバイスやブラウザを超えてユーザーを判別できるようにする仕組みが必要になり、GA4の導入が進められています。

GA4の移行時期について

GA4へ移行しておくべき期限は2023年7月1日までです。

GA4は設定する以前のデータは蓄積されないため、2023年7月1日までに設定ができていないと、データのない空白の期間ができてしまいます。
ユニバーサルアナリティクス(UA)での計測は2023年7月1日までで、それ以降は計測がされなくなります。

レポートの閲覧は2024年7月1日までになっているので、データを残しておきたい場合はレポートのダウンロードをしておきましょう。

また、分析をするうえで比較のデータが必要な場合は2023年6月1日までの導入を推奨します。

6月と7月のデータを比較するとして、ユニバーサルアナリティクスの6月のデータと7月のGA4データを比較したとしても、計測の方法が異なるため数値に乖離があり、適切な分析ができない可能性があるため注意が必要です。

GA4とUAとの違い

UA(ユニバーサルアナリティクス)は、Googleアナリティクスの元のバージョンのことです。

GA4では、ユーザー・アクションをメインの軸としているため、データ計測の仕組みについてUAとの違いがあります。
なお、UAは2023年7月1日に廃止されることになっているため、移行を進める場合は早めに対応しておくことがおすすめです。

違いは具体的に下記の9つになります。

・計測の軸
・ユーザーメインの計測
・セッション数のカウント方法
・深いデータの活用が可能に
・機械学習の有効活用
・レポートの機能の変更
・データの保有期間が短縮に
・アカウント構造
・プライバシー重視の分析が可能
下記で詳しく解説します。

計測の軸

1つ目は計測の軸です。今までUAではセッションを軸とした計測となっており、ユーザーがサイトページを訪れてから一連の流れ(セッション)をもとに様々な指標を計測していました。

対してGA4では、ユーザーの様々なイベント(アクション)を軸にして指標を計測しています。
UAの場合はイベントを計測する場合、自分でタグの設定を施す必要がありましたが、GA4ではイベントを軸としているため、初心者でもイベント計測を簡単に活用できる点が魅力といえるでしょう。

なお、自動で計測できるようになったイベントは下記のようなものがあります。

• スクロール数
• 離脱クリック
• サイト内検索
• 動画エンゲージメント

ただし、任意の条件をもとにイベントの計測を行う際はGoogle タグマネージャーやgtag.jsの設定が必要になるため、注意が必要です。
コンバージョンの計測はタグの設定が必要になるため、是非下記の記事を参考にしてみてください。

ユーザーメインの計測

2つ目に、ユーザーメインの計測であるという点があります。

ユーザーメインの計測となったことで、クロスデバイス・クロスプラットフォームによって、スマートフォンやパソコンなどのデバイス、もしくはプラットフォームに関係なく行動を分析できるようになっています。

UAでは検索時に使用したデバイスやプラットフォームが違った場合、別の行動として認識され、同じユーザーの行動が2回分としてカウントされてしまうという現象が起きていました。

ですが、GA4では同じユーザーが違うデバイスで流入してきたとしても1回の行動として計測することが可能です。ただし、今までと同じように30分以上時間が空くと別でカウントされてしまうため、注意が必要です。

UAのように断片的なデータだけに捉われず、よりユーザーの行動を深く分析したいのであれば、GA4は有効だといえます。

セッション数のカウント方法

3つ目にセッション数のカウント方法が異なる点があります。ユニバーサルアナリティクスとGA4ののセッションが切れる条件を比べてみました。
GA4では、参照情報が変わったり、日付をまたいでも30分以内のセッションであれば1つのセッションとしてみなします。

よって、ユニバーサルアナリティクスよりもGA4方がセッション数が少なくなる傾向が見られます。

GA4でセッションが切れるタイミングとしては下記が挙げられます。

①30分以上操作が無かったとき
②同じプロパティ内でも異なるデータストリームをまたいでページ遷移したとき
③同一データストリーム内でも異なるドメイン間を操作したとき

ユニバーサルアナリティクスとGA4のセッション計測の違いを理解し、分析の際に戸惑わないようにしましょう。

深いデータの活用が可能に

4つ目に、深いデータの活用が可能になった点があります。

GA4では、有料版のUA360で導入されていたビッグデータ高速解析ツールであるBigQueryを活用できるようになりました。

計測した情報とBigQueryを合わせることで、複数のデータソースを掛け合わせたより深いデータ分析が可能になるでしょう。

また、 BigQueryを用いれば、BIツールのデータを可視化したり、 Web行動データをセールスや顧客サポートに活用したりすることもできます。

機械学習の有効活用が可能に

5つ目に、機械学習ができるという点があります。

GA4では、過去のデータを分析し、将来的にユーザーがどのような行動を起こすのか予測することが可能です。

購入の可能性や離脱の可能性についての分析ができるため、購入確度の高いユーザーに向けての対策ができると考えられます。

購入の可能性では、アプリかサイトを訪れたユーザーが1週間で商品を購入するか予測できます。

離脱の可能性では、直近でアクティビティがあったユーザーが1週間以内にアプリかサイトを離脱するのかを予測することができます。

レポートの機能の変更

6つ目に、レポート機能の変更があったという点があります。

UAではリアルタイム、ユーザー、集客、行動、コンバージョンなど様々なレポートの機能がありましたが、GA4では主に探索、広告、設定のレポート機能があり、とてもすっきりとした見た目になりました。
レポート作成の仕様については、下記の記事で解説していますので、是非参考にしてみてください。

データの保有期間の減少

7つ目に、データの保有期間が減少した点があります。UAとGA4ではデータの保有期間が異なり、UAでは最大50か月間の保有が可能でしたが、GA4では最大14か月間の保有が可能となっています。

イメージでいうと、浅く広くデータ分析できるのがUA、深く狭く分析できるのがGA4といえるでしょう。

ここで注意が必要なのは、GA4ではデータ保有期間がデフォルトで2ヵ月設定になっていることです。GA4移行後には、必ずデータ保有期間を14ヵ月に設定することおをおすすめします。

管理画面の「管理」>「データ保持」を選択し、イベントデータの保有を14か月に設定しましょう。

アカウント構造

8つ目の違いに、アカウント構造に違いがあるという点があります。

UAでいう「ビュー」にあたる階層がなくなり、GA4では「データストリーム」が設置されています。
データストリームとは、計測したデータのデータベースのことです。一つのプロパティに、形式の異なるデータストリームがあります。
この複数のデータストリームによって、パソコンやスマートフォンから計測したデータが統合されます。
これにより、ユーザーがパソコンで商材を検索し、スマートフォンのアプリで購入した場合にも、同一ユーザの行動として認識することができます。

プライバシー重視の分析が可能

9つ目に、プライバシー重視の計測が可能である点があります。

近年サードパーティーCookieの規制など、ユーザーのプライバシーに対する規制が強化されていますが、GA4はこのような風潮に対応し、プライバシーを重視した分析を可能にしています。

GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などのデータ規制に準拠にし、今までのツールよりもプライバシーが重視されているとのことです。

データの保管期間が14か月と大幅に短縮されたことも、プライバシー保護のための一環なのでしょう。

GA4の機能について

GA4の機能としては以下5つが挙げられます。

・レポート
・ホーム
・管理
・探索
・広告

それぞれ解説していきます。

レポート

GA4では、サイトやアプリから計測したデータについてレポートを通して確認することが可能です。細かく分けると項目は以下のようになります。

・集客
・エンゲージメント
・収益化
・維持率
・ユーザー属性
・テクノロジー
・ライブラリ

レポートは、現在のマーケティング施策を元にしてPDCAを回すために、特に重要になるため、細かい内容を確認しておきましょう。

上記6つの項目について解説していきます。

集客

集客レポートは、ユーザーがどのような経路を辿って検索まで至ったか確認できる項目です。

ライフサイクルから、集客サマリーやユーザー獲得、トラフィック獲得をチェックできます。
集客サマリーは全体像を把握できる仕様になっており、ユーザー獲得では最初の流入について知ることが可能です。

セッションごとの情報についてはトラフィック獲得で確認できます。

エンゲージメント

エンゲージメントは、コンバージョンに関する情報や発生したイベント、ページビューなどサイト内でのユーザー行動について確認できる項目です。

機能を追加した前後やコンテンツの評価を把握する際に役立ちます。

収益化

収益化レポートは、売り上げに関しての情報を確認することができるレポート群です。
収益化の概要やeコマース購入数・アプリ内購入・パブリッシャー広告などの項目が用意されています。

ただし、データを取得する場合、実装を前提としていることもあるので、パラメータやリンク設定について確認しておく必要があります。

維持率

サイトの継続利用やリピーター、新規に関するレポート群が維持率です。

利用する場面が限られるため、日常的に見る方は少ないかもしれませんが、ニュースメディアなど継続利用に価値がある場合は確認することが推奨されます。
ユーザー維持率が下がってしまっている場合、サービスから利用者が離れ始めていることになるので注意が必要です。

ユーザー属性

Webサイトに訪問したユーザーの属性について確認できるレポート群です。

年代や性別、位置情報などについて把握することができます。あくまでもユーザー属性の情報に特化しているため、活用される頻度は多くありません。

ただし、サイト分析を始める際は、どの年代・性別に効果を発揮しているのか確認し、全体像への認識を高めることが大切です。

テクノロジー

テクノロジーは、Webサイトへ訪問した人の、デバイス情報について確認できる項目です。
ユーザーがどのような利用環境を持っているのか把握する際に役立ちます。

直接的な分析および改善のために活用することは少ないレポート群ですが、デバイスカテゴリごとのユーザー行動について把握する際は有用です。

ライブラリ

ライブラリでは、既存もしくは個人でレポートを新規作成し、コレクションとして公開できます。
自分が確認したいレポートをまとめることで、効率的な分析を行うことが可能です。

なお、ライブラリでレポートを作成する場合は以下の手順が必要になります。

①サマリーレポートの作成
②詳細レポートの作成
③作成したレポートをコレクションにして公開

ホーム

ホームは、基本的なデータや直近でよく見ているレポートなどを確認できます。
自動分析によって内容が変わるため、パーソナライズされた情報を閲覧することが可能です。

詳しく確認できる項目を分けると以下のようになります。

管理

管理は、プロパティ・アカウントについての設定ができる機能です。
GA4はUAとは異なり「ビュー」が存在しないため、プロパティとアカウント2つのみの設定となります。

BigQueryやMerchant Centerなどとのリンクもこちらから可能です。

探索

探索は、GA4で元から用意されているレポートではなく、自分で項目を選択することで表やグラフを作成できる機能です。

種類としては以下のようなものが存在しています。

集客レポートやエンゲージメントレポートなどを活用する以外で、細かいデータが欲しい場合は探索機能を活用しましょう。

広告

広告は、Google広告を活用している場合、利用が推奨される機能です。
Google広告アカウントとGA4を連携させることで、アナリティクス内でデータを閲覧できるようになります。

広告によって成果がどの程度生まれているのか確認したい場合は必ず活用しましょう。

GA4への移行手順

GA4への移行手順は3つのステップになっています。

①プロパティ接続
②タグの設定
③計測確認

詳しくは下記の記事で図解で解説しているので、是非こちらを参考にしてみてください!

まとめ

いかがでしたか?

GA4には、レポートやホーム、管理などさまざまな機能が用意されています。それぞれの項目を使いこなすことでWebサイトの状況を把握しやすくなるため、使いこなせるように内容を確認しておきましょう。

特に、レポートは利用頻度が高くなるため、集客やエンゲージメントなどのレポート群が表す意味を理解しておくことがおすすめです。

この記事を書いた人

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