「最近よく耳にするCookieって何のこと?」と疑問に思っていませんか。
この記事では、Cookieについて以下の項目を解説していきます。
・Cookieの種類
・Cookieのメリット・デメリット
・Cookieを無効にする方法
Cookieがどのようなものなのか理解できるようになるので、全体像を把握したい方はぜひご一読ください。
1.Cookie(クッキー)とは
まず、Cookieについて以下の項目を解説していきます。
・Cookie(クッキー)とキャッシュの違い
Cookieの概要について理解を深めていきましょう。
1−1.Cookieの意味
Cookieは、スマートフォンやパソコンを使用している際、Webサイトを開くと保存されるファイルのことです。
Cookieが保存されることで、会員登録の情報やカートの情報を残すことができます。
ファイル自体のサイズが小さいため、容量を圧迫することなく、快適なWebサイト利用を実現可能です。インターネットを活用している人であれば誰もが恩恵を受けている技術といえます。
1−2.Cookie(クッキー)とキャッシュの違い
Cookieとキャッシュはたびたび比較されますが、具体的な内容には大きな違いがあります。
Cookieは、Webページに訪れたユーザー情報を保存する仕組みのことです。
一方、キャッシュはアクセスしたWebページの情報を保存します。
画像やテキストなどの情報を保存しておくことで、再表示する際にスピードを向上させることが目的です。
2.Cookie(クッキー)の目的
Cookieを活用する目的としては「マーケティング」と「ユーザーの利便性向上」の2つがあります。
ユーザー情報が含まれたCookieを取得することで、Webサイトを運営している側は興味関心を元にした広告配信を実現可能です。
また、ユーザーのカート情報や会員登録情報などを保存すれば、毎回入力する手間がなくなるため、利便性が向上します。
3.Cookie(クッキー)の種類
Cookieには、以下2つの種類が存在します。
・3rd party Cookie
それぞれどのようなものなのか内容を確認していきましょう。
3−1.1st party Cookie
1st party Cookie(ファーストパーティークッキー)は、ユーザーが訪れたWebサイトのドメインから直接発行されるCookieのことです。
訪問したサイトでしか機能しないことが特徴であり、高い精度でユーザーの行動追跡を行えます。
ただし、違うブラウザやデバイスをユーザーが使用した場合、異なるユーザーとして認識されるデメリットもあります。
3−2.3rd party Cookie
3rd party Cookie(サードパーティークッキー)は、訪問したWebサイト以外のドメインから発行されるCookieを指しています。
広告を出稿している代理店などによって活用され、情報を取得することで横断的な行動の追跡が可能です。
「転職エージェントの情報をWebサイトで調べていたら、YouTubeで関連の広告が多く表示されるようになる」といった現象は、3rd party Cookieが要因となります。
4.Cookie(クッキー)規制の影響
CookieはWebサイト側やユーザーにとって利便性が高く、多くの場面で活用されていますが、プライバシーの面で問題視もされています。
なぜなら、ユーザーの行動を横断して追跡できる3rd party Cookieが、プライバシーの侵害につながると判断されているからです。
現在、3rd party Cookieを規制する動きが強まっており、国内においては「改正個人情報保護法」が2022年4月に施行されました。
これにより、本人の同意を得ない限りは、Cookieを取得してのデータの紐付けができなくなっています。
3rd party Cookieを活用したマーケティング手法としては、リターゲティング広告が代表的です。
比較的コンバージョン率が高く、便利な配信手法ですが、Cookieの規制によって今までと同じような情報取得は困難になりました。
現在は、各媒体によって新しいツールなどが導入され、対応が進められています。
5.Cookie(クッキー)のメリット
Cookeのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
・ログインの手間を削減できる
・マーケティングで活用できる
それぞれ解説していきます。
5−1.カート情報の保存ができる
Cookieによってカート情報の保存がされると、ECサイトを快適に活用できます。
Cookieによってユーザー情報を取得しない場合、訪問するたびに再度商品を見つける必要があります。
インターネットの発展によってECサイトが欠かせない存在となっている昨今、ユーザーの利便性を保つためにCookieは重要な役割を担っています。
5−2.ログインの手間を削減できる
Cookieは、カートの情報だけでなく、会員のログイン情報も保存できます。
毎回情報を入力する手間を省くことができ、サイトやSNSなどで多くの人が日常的に恩恵を受けている利点です。
5−3.マーケティングで活用できる
Cookieによって得られるメリットとして、マーケティングで有効活用できる点も挙げられます。
ページの閲覧状況を見たり、リターゲティング広告によって確度の高いユーザーを追跡したりすることも可能です。
新しい施策の立案や新規ユーザー獲得などに繋げられるため、企業にとっても利点が多いといえます。
6.Cookie(クッキー)のデメリット
Cookie(クッキー)には、以下のデメリットも存在します。
・個人情報の流出や不正な利用が懸念される
・Cookieを活用した広告でユーザーが不快感を感じることもある
メリットと合わせて、上記の項目も確認しておきましょう。
6−1.プライバシーの侵害につながることもある
ユーザーと企業の双方にとって利点があるCookieですが、ユーザーが意図しない扱い方で問題視されることもあります。
獲得したユーザー情報を他の企業に販売するなど、個人情報を抜き取られる危険性があるので注意が必要です。
現在は、Cookieによってデータを活用する場合、ユーザーの同意を得ることが求められているので、気になる方は拒否の設定をしましょう。
6−2.個人情報の流出や不正な利用が懸念される
Cookieによって個人情報が紐付けられると、紛失したデバイスから勝手にSNSを表示されたり、ECサイトで商品を購入されたりする危険性もあります。
不正アクセスによって多くの個人情報が流出してしまうことが懸念されるため、事前にロックをしておくなど、対処を施しておきましょう。
6−3.Cookieを活用した広告でユーザーが不快感を感じることもある
Cookieを活用した広告としてリターゲティング広告が代表的ですが、ユーザーによっては不快感を覚えることもあります。
個人情報をもとに配信を行うリターゲティング広告は、興味を持ってもらえる確率が高く、広告主にとってはメリットが多いです。
しかし、ユーザーからすると、同じ広告が別のサービスで何度も表示されてしまい、わずわらしく感じることもあります。
元の企業に対して不快感を覚える可能性もあるので、会社・ブランドの価値を下げないように、広告内容には十分に注意しましょう。
7.Cookie(クッキー)を無効にする方法(PC/SP)
Cookieを無効にする方法はPCとSPによっても変わるので理解しておきましょう。
ここからは、それぞれのデバイスでCookieを無効にする方法を詳しく解説していきます。
7−1.PCの場合
Chromeを活用している場合は、以下の手順でCookieを無効にできます。
①「Chrome」を開く
②右上に表示されている「︙」から「設定」を選択
③「プライバシーとセキュリティ」を選択
④「サードパーティCookie」をクリック
⑤「デフォルトの動作」から設定したい項目をクリック
また、Cookieの削除をしたい場合の手順は下記の通りです。
①上記⑤の画面から「全てのサイトデータと権限を表示」をクリック
②すべて消去したい場合は「データをすべて消去」、特定の項目のみを削除したい場合は該当する項目のごみ箱をクリック
Safariの場合は以下の手順が必要です。
①「Safari」を開く
②「環境設定」をクリック
③「プライバシー」を選択
④「サイト越えトラッキングを防ぐ」「すべてのCookie をブロック」にチェック
7−2.SPの場合
Androidは、以下の手順に従えばCookieを無効にできます。
①「Chrome」アプリを開く
②右上に表示されている「︙」から「設定」を選択
③「サイトの設定」をクリック
④「cookie」を選択
⑤「サイトにcookieデータの保存と読み取りを許可する」を有効に設定
iPhone・iPadの場合は以下の手順です。
① ホーム画面を開き「設定」を選択
②「Safari」をクリック
③「プライバシーとセキュリティ」を選択
④「すべてのcookieをブロック」を有効に設定
8.まとめ
いかがでしたか?
Cookieは、ユーザーの情報について取得するための小さなファイルのことです。
サイト訪問者と運営者の双方にとってメリットがあり、マーケティングやECサイトで活用されています。
ただし、プライバシーを侵害するデメリットも含んでいるため、危険性については十分に把握しておくことが大切です。
Cookieは、現在使用しているデバイスに合わせて設定すれば無効にもできるので、事前に詳しい方法を確認しておきましょう。