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BtoBカスタマージャーニーの作成手順は?メリットやポイントも解説

更新日:2024年01月22日

BtoBカスタマージャーニーの作成手順は?メリットやポイントも解説

BtoBの事業を行う場合、カスタマジャーニーマップを活用して顧客視点を理解することが大切です。

しかし、なかにはカスタマージャーニーマップの意味や活用するメリットについて理解しきれていない方もいるのではないでしょうか。

本記事では、カスタマージャーニーマップの概要や作成する手順などを解説していきます。

ポイントやおすすめのツールも紹介するので、カスタマージャーニーマップの活用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

1.BtoBカスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップの意味やBtoCとの違いを解説していきます。

BtoBカスタマージャーニーマップの作成方法などを把握する前に、基本的な内容から押さえていきましょう。

1−1.カスタマージャーニーマップの意味

カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品について認知し、購入まで至る経緯を表した道筋のことです。

顧客は特定の品を購入するまでに、店舗やネット上で企業とさまざまな接点を持ちます。

個々の接点について明確にまとめたカスタマージャーニーマップを活用することにより、ユーザー目線でのマーケティング活動が可能になります。

1−2.BtoCとの違い

BtoCの顧客は消費者ですが、BtoBでは法人がターゲットになります。

したがって、商品を購入する場合、自社の課題解決を目的としているケースが大半です。

また、BtoB向けの商品を購入する際は、検討者と決定権を持った人物が別々のこともあります。

BtoCよりも購入に至るまでに多くの人が関わるため、カスタマージャーニーマップで接点を整理することが大切です。

2.BtoBでカスタマージャーニーマップを活用するメリット

toBでカスタマージャーニーマップを活用するメリットは以下の4つです。

・部署間での共通認識ができる
・意思決定が早くなる
・ペルソナの購買プロセスを理解できる
・よりユーザーニーズにマッチした施策を行える

それぞれ解説していきます。

2−1.部署間での共通認識ができる

BtoBでは、検討や意思決定など、購入に至るまでに関わる人が多いですが、販売する側の担当者でも同様のケースが考えられます。

セールスやマーケティングの担当だけでなく、開発や広報といった人員も業務に関わるでしょう。

担当者が増えるほど施策の方向性や顧客の期待値など、共通認識にずれが生じてしまう可能性が高いです。

カスタマージャーニーマップで各タッチポイントや顧客の心理などを整理することで、部署間への共有認識が高まります。

2−2.意思決定が早くなる

カスタマージャーニーマップによってユーザーの心理変化が明らかになることで、施策の優先順位が明確になります。

提供しているサービスの悪い部分もわかりやすくなるので、修正すべき内容にすぐに対応できるでしょう。

共通認識が深まることも相まって意思決定が早くなるので、現在アクションを起こすまで時間がかかっている方はカスタマージャーニーマップの利用がおすすめです。

2−3.ペルソナの購買プロセスを理解できる

カスタマージャーニーマップは、顧客が商品を認知〜購入するまでの接点と心情の変化をまとめたものです。

したがって、マップを作成することでペルソナの購買プロセスについて深く理解できます。

商品の購入まで効率的に至るには、どのようなキーパーソンにどのような価値を提供したら良いのか再度認知できるので、施策の効果を向上させられるでしょう。

2−4.よりユーザーニーズにマッチした施策を行える

カスタマージャーニーマップで顧客の心理変化など内部的な要因についてもまとめることで、今までよりもニーズにマッチした施策を行えます。

サービスを提供する側が考える施策は、実際の需要とずれてしまっているケースも多いです。

消費者の求める条件に合わせた施策を行うには、カスタマージャーニーマップで状況を整理することが効率的です。

3.BtoBでカスタマージャーニーマップを作成する手順

BtoBでカスタマージャーニーマップを作成する手順は以下の4つです。

  1. ペルソナを設定
  2. 購買に至るまでのアクションを整理
  3. ユーザーの思考や感情を想定
  4. 自社で取るべきアクションを設定

順番に解説していきます。

3−1.ペルソナを設定

BtoBでは、まずサービスを販売する際、最初に接点を持つであろう担当者についてペルソナを設定します。

最終的な決裁権は他の人物であるケースも多いですが、担当者に興味を持ってもらえるように施策を打つことが重要です。

担当者の年齢や役職といった内容をまとめたら、合わせて他のキーパーソンとなり得る人物についても複数設定を行います。

3−2.購買に至るまでのアクションを整理

ペルソナの設定ができたら、どのような経緯を辿って購買に至るのかアクションを整理します。

以下のように、BtoBではBtoCよりもプロセスが多いです。

  1. 認知
  2. 情報収集
  3. 意思決定
  4. 社内稟議
  5. 購入
  6. 評価
  7. 継続

各フェーズごとにユーザーが抱えている課題やアクションを想定しましょう。

3−3.ユーザーの思考や感情を想定

アクションだけでなく、ユーザーの思考や感情についても想定することが大切です。

ユーザーが起こす行動には、内部的な要因が伴います。

「Webページの操作がしづらく面倒に感じた」「他ツールとの違いが分からず決断に至らなかった」など、ネガティブな心情の変化は特に注視することが大切です。

3−4.自社で取るべきアクションを設定

ユーザーの行動や課題、感情といった内容を想定できたら、自社でどのようなアクションを取るのか決めましょう。

他社との差別化を図るために新機能を開発したり、より明確な費用対効果を資料として提供したりなど、対策はさまざま考えられます。

アクションを設定した後は、実際の成果について検証を行いブラッシュアップを続けることが大切です。

4.BtoBでカスタマージャーニーマップを作成するときのポイント

BtoBでカスタマージャーニーマップを作成するときのポイントは以下の4つです。

・作成する際は社内の人員に協力してもらう
・実際の顧客の反応を参考にする
・見直しを定期的に行う
・施策の検討は複数人で実施する

効果的なカスタマージャーニーマップを作れるように、上記も確認しておきましょう。

4−1.作成する際は社内の人員に協力してもらう

BtoBのカスタマージャーニーマップ作成時には、社内の人員に作業を協力してもらいましょう。

適切なカスタマージャーニーマップを作成したい場合、各部門の担当者と意見をすり合わせることが大切です。

各部署の目標や訴求すべきユーザーについても共有することで、よりニーズにマッチしたマップの作成と共通認識が構築可能になります。

4−2.実際の顧客の反応を参考にする

よりニーズを組み込んだカスタマージャーニーマップを作成するには、実際の顧客の声を参考にすることが重要です。

どのような経路で商品について認知したのか、購入までの接点で困ったことはなかったかなど、既存の顧客にアンケートなどで情報収集を試みましょう。

推測だけで判断をすると、販売側の希望が反映されすぎてしまうこともあるので注意が必要です。

4−3.見直しを定期的に行う

カスタマージャーニーマップは、一度作成した後定期的に見直すことが大切です。

施策を行った後の結果を見ながら、想定の見直しを図ったりペルソナの再確認をしたりしましょう。

ユーザーの購買行動や市場の変化も加味して、四半期などでタイミングを決定し、都度調整をすることがおすすめです。

4−4.施策の検討は複数人で実施する

カスタマージャーニーマップをもとに施策を実行する際は、作成するときと同様に複数人の意見を反映させてください。

主導するのはマーケティングの担当ですが、商品の販売には営業やカスタマーサポートなど多くの人が関わります。

複数の意見を反映させることで顧客視点からのズレを抑えられるので、マーケティング担当のみで施策を検討するのは避けましょう。

5.BtoBカスタマージャーニーマップの企業事例

マーケティングについて発信している企業では、Webサイト上でカスタマージャーニーマップを公開していることもあります。

例えば、日経BPコンサルティングの場合、以下のようなカスタマージャーニーマップが公開されていました。

画像引用:カスタマージャーニーは顧客のコンテンツ体験

上記は、認知から購買までの情報だけでなく、アフターフォローとなる継続的取引までまとめていることが特徴です。

具体的な作成方法について参考になるので、他企業の事例についても把握しておきましょう。

6.【テンプレートあり】BtoBカスタマージャーニーの作成で使えるツール

BtoBカスタマージャーニーでは、以下のようなツールを使うこともおすすめです。

・Miro
・Lucid Chart    

それぞれ解説していきます。

6−1.Miro 

画像引用:Miro | 革新をもたらすビジュアル ワークスペース

Miroは、システム構築やイテレーション、デザインのプロセスをスムーズにするためのビジュアルワークスペースです。

仮装のホワイトボードを使って、直感的な操作で作業ができます。

カスタマージャーニーマップのテンプレートも存在するうえ、無料で豊富な機能を利用可能です。

6−2.Lucid Chart    

画像引用:Lucidchart

Lucid Chartは、シンプルな操作が可能なオンライン作図ツールです。

ブラウザ上で動くため、PC環境が整っていれば誰でも利用できます。

こちらもカスタマージャーニーマップのテンプレートがあるため、初めて施策を行う方にも利用がおすすめです。

7.まとめ

いかがでしたか?

BtoBでは、BtoCと購買のプロセスが異なるためより多くの接点を想定する必要があります。

ニーズにマッチした施策を展開するには、カスタマージャーニーマップを作成して情報を整理することがおすすめです。

この記事を書いた人

インフィニティエージェントラボ編集部です。 媒体最新の情報やマーケティングコンテンツを更新中です!

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