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【やさしく解説】API連携とは?仕組みやメリット、デメリットは?

更新日:2023年09月20日

【やさしく解説】API連携とは?仕組みやメリット、デメリットは?

※この記事は2023年9月20日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

近年よく耳にするようになったAPI連携という技術についてご存知ですか。API連携は、多くのメリットを備えていますがなかにはデメリットも存在します。

この記事では、API連携の特徴や事例について詳しく解説していくので、内容に目を通すことでAPIがどのような物なのか理解できるようになるでしょう。

「API連携ってよく聞くけど、結局どういう物なのかよくわからない」という方はぜひ最後までお読みください。

API連携についてわかりやすく解説していきます。

APIとは

APIとは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス」の略称です。
インターフェイスは、何かをつなぐ物として活用される言葉なので、日本語にすると「アプリケーションとプログラムを連結させる物」という意味になります。

Web APIとは

APIには数種類ありますが、そのなかにWeb APIというものがあります。

Web APIとは、インターネット経由でアプリケーションとプログラムを連結する方式です。
詳しい事例については後述しますが、Web APIを提供している代表例としてTwitterやGoogleがあります。
Web APIは費用をかけずに活用できることから、近年特に取り入れられることが多いです。

意味について理解した上で、以下項目についても確認していきましょう。

  • API連携とは
  • APIの流れ

それぞれ解説していきます。

API連携とは

API連携は、その名の通り、APIを活用してアプリケーションの機能・データを他のアプリケーションやシステムに連携させ、機能の拡張を図ることを指しています。

API連携を実施することで業務の効率化などのメリットがあり、例えば社内の発注手続きの申請ワークフローシステムをと電子決済システムをAPI連携すれば、契約手続きをワンストップで行うことが可能です。

API連携の仕組み

API連携はリクエスト(要求)とレスポンス(応答)から成っており、ユーザーから情報のリクエストが送られ、そのたびに提供元からレスポンスされる仕組みです。

APIを連携させるためには、どのようなリクエストに対し、どのようなレスポンスをするかをAPIの提供元が事前にルールを設定しなければなりません。

利用者はそのルールに従い、コードを書くことでAPIを連携させることが可能です。

API連携の仕組み図版

イメージとしてはレストランがわかりやすいです。

レストランに訪れたお客さんはメニューを確認し、ウエイトレスを通して注文を行います。

ウェイトレスはコックに注文内容を伝え、料理が出来上がったらウエイトレスがお客さんの元へ料理を届けますね。

この例は、メニューがAPIの内容です。ウエイトレスはお客さんのリクエストをコック(提供側)に伝える仲介役「API」です。

ユーザー(お客さん)はAPI(ウエイトレス)を通してリクエストを提供側(コック)に伝え、レスポンスを受け取ることで提供元サービスの機能を利用することが可能になります。

API連携をするメリット

API連携をするメリットとして、以下4つが挙げられます。

  • 開発を効率的にすることが可能
  • セキュリティ面の質向上
  • 入手が簡単
  • 顧客満足度の向上

どのような利点を持っているのか確認していきましょう。

開発を効率的にすることが可能

API連携をすることで、開発を効率的に実行できます。

ソフトウェアの機能追加をする際、一から開発を行う必要がないため、時間の大幅な節約につなげることが可能です。
API連携で開発にかかる時間を削減できれば、他の重要な業務にも集中できるようになるでしょう。

開発を人の手で行うと、ヒューマンエラーによるトラブルも起こる可能性があるので、負担を少しでも軽減したい場合はAPI連携がおすすめです。

セキュリティ面の質向上

API連携には、セキュリティ面の質を向上させるメリットもあります。
公開されているAPIのなかには、LINEやTwitterなど大きな企業によって提供されているものも多く、セキュリティへの信頼性は高いです。

サービスを利用するうえでセキュリティ面は重要な要素の一つなので、担保されていない状態でのリリースは避けることが推奨されます。
一からの開発だと情報セキュリティについての知識が必要になりますが、まだ知見が少ない場合は注意が必要です。

入手が簡単

前述したように、APIを取得して連携させるまでの流れは大体4つほどのステップで完了します。
複雑な契約を行う必要もなく、多方面の分野について知識もいらないため、開発者にとって大きなメリットだといえるでしょう。

前提知識を持っていれば誰でも活用できることが利点です。

顧客満足度の向上

API連携によってセキュリティの担保や質の高いUI/UXの提供ができると、顧客満足度も向上します。

身近な例だと、GoogleやSNSのアカウントを活用して、簡単にサービスに登録する仕様が挙げられるでしょう。
実際に使っていて「便利だな」と感じた人は多いのではないでしょうか

サービスを提供するうえで、見た目や機能の使いやすさは特に重要な要素です。
洗練されたデザイン・機能を素早く提供できるAPI連携は、顧客満足度を落とさずに素早く開発を行いたいベンチャー・スタートアップ企業にとって有用だといえます。

API連携をするデメリット

API連携をするデメリットとしては、以下2つが挙げられます。

  • トラブルへの対処が困難
  • APIの提供元に依存してしまう可能性がある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

トラブルへの対処が困難

API連携を実行する場合、一から開発を行うわけではないため、トラブルへの対処が困難になるデメリットがあります。

APIを公開している企業のサーバーでトラブルが発生しても、活用している方は対応ができません。
公開した企業が突然停止することもあり得るため、他の方法を事前に模索しておかないと、代替方法が見つからず対応が遅れるでしょう。

トラブルに対処ができないと、ユーザーの満足度を下げてしまい評価も落ちてしまうのであらかじめ策を講じることがおすすめです。

APIの提供元に依存してしまう可能性がある

連携を行う際は、APIの提供元に依存しないように注意が必要です。
簡単に入手ができるうえにセキュリティの担保も可能なAPIは、メリットが豊富で多くの企業に活用されています。

しかし、一から開発する必要がないということは、ノウハウを蓄積できないということでもあります。
あくまでも補助的な機能として活用することに留めておき、前述したサーバーへのトラブルや停止への対処法も考えておきましょう。

API連携の事例

APIの事例として代表的なのは以下5つです。

  • LINE
  • Twitter
  • Google
  • PayPay
  • freee

どのような事例が存在するのか見ていきましょう。

LINE

国内において生活インフラとして活用されているLINEでは「LINE Messaging API」と呼ばれるAPIを提供しています。

自動返信ができるボットを作成することで、ユーザーとのコミュニケーションを円滑に進めることが可能です。

身近な例では、運送業界において商品を届ける日時や不在通知などの連絡を実施しています。
他にもLINE PayやLINEアカウントを活用したログインなど、さまざまな機能が利用可能なので、ビジネスで幅広く活用できます。

Twitter

Twitterでは、自動ツイートやハッシュタグなどの機能を、ログインせずに活用できるAPIが存在します。

タイムラインを獲得して投稿の内容を把握することで、流行を分析することも可能です。
Twitterは、国内の月間アクティブユーザーが4,500万を超えるSNSなので、APIを活用することでマーケティングをさらに効率的にできます。

Google

GoogleのAPIは、企業だけでなく個人の活用もしやすいように公開されています。GmailやGoogle Calendarなどが代表的な例です。

APIの活用によってGoogle Calendarの内容を別のサービスから確認し、日程調整を行うこともできます。
ビジネスを円滑に進めるために活用することが可能です。

PayPay

PayPayでは「PayPay for Developers」と呼ばれる開発者向けのツールを提供しています。
運営を行っているECサイトとAPI連携させることでオンライン決済を利用可能です。

連携した際の挙動をリアルタイムで確認することもできます。

接続を行なった際にエラーハンドリングができる「PayPay Resolve」によって、開発者がスムーズに開発ができることも特徴です。

freee

freee APIでは、売り上げのデータを自動で連携させたり、CRMシステムと連結させて取引先や品目などの情報をまとめたりできます。

工事台帳など、本来未対応となっている帳簿の作成を、データの転記によって行うことも可能です。
経理に必要な作業を効率化させたい方にはfreee APIの活用がおすすめできます。

API連携の手順

API連携を行う場合、以下の手順にそって実施する必要があります。

  • API提供会社への登録
  • APIキー・シークレットの獲得
  • ソフトウェアとの連携
  • 実装開始

APIを使用する際はAPIキーといわれる、アプリケーションやユーザーの識別・認証に用いられるコードを取得する必要があります。

APIキーはAPIを利用しているユーザーやソフトウェアを追跡したり、悪意のある利用を防ぐために必要なものです。APIの提供元によっては、シークレットキーが発行されることもあります。

取得方法は提供元によって異なるため、事前に確認しておくことが必要です。

また、APIの活用時には審査をすることもあるため、1〜2日ほどかかることも把握しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

API連携は、アプリケーション同士を連結させることで、ビジネスをより円滑に進められる技術のことです。
開発を効率的に行い、セキュリティを確保することもできるため、多くの企業で活用されています。

ただし、API連携に依存しすぎると、トラブルが発生した際に対処が遅れることもあるので注意が必要です。

問題がなさそうなAPI連携先の選定や、あくまでも開発をサポートするための物として扱うことなどが推奨されます。

この記事を書いた人

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