せっかくブランディング広告を出しているのに、効果が出ているのかわからない。こんなお悩みありませんか?
本記事では、広告を出すなら必ず知っておきたいブランドリフトとその調査方法について解説します。
1.ブランドリフトとは?
ブランドリフトとは、ブランディング広告の効果を検証するための指標の1つです。
もう少し詳しく説明すると、ブランディング広告を見る前と見た後で、顧客の購買意欲、ブランドの認知度が変化したかを確認するための調査測定の1つです。
このためブランドリフトでは、ブランディング広告に接触したグループと接触していないグループに対し、同様の質問をして結果を比較します。
コンバージョンやクリック率だけでは測定できないユーザーの定性的な反応を確認するためにブランドリフトは利用されています。
似たような言葉の1つにサーチリフトがありますが、サーチリフトは広告を掲載したことにより検索ワードが増えたか、減ったかをボリュームで調査する方法です。サーチリフトは比較的簡単に行うことが可能ですが、なぜそのような結果になったのかは仮説ベースで検証するしかないというデメリットがあります。
2.ブランドリフトの重要性とは?
広告を掲載する上で、ブランドリフト調査を行うことは必要不可欠です。正しく広告を分析し、その後広告を改善するためには、まずは適切なフィードバックを得る必要があるからです。
たとえば、ブランドの認知度を上げるためにブランディング広告を出しているのに、なかなか効果がでないと思われる場合を検証しましょう。この際、今までよりも広告費をかけて、広く世の中に広告を普及させるのも1つの解決方法に見えますが、それだけでは不十分です。
なぜなら、そもそも人の目に触れたところでブランド認知がされない広告=広告自体に問題がある可能性もありますし、ターゲット層が間違っていて広告が顧客に認識されていない可能性もあるからです。これらを明確にしない限り、効果が見込める広告を出すことはできません。
ブランドリフトを検証する上で実際に分析できるのは以下のようなデータです。
・ブランド好意度
・購入意欲
・検索上昇率
・効果があったユーザー数
それぞれの結果がわかれば、その後改善すべきポイントが明確になります。
このように、ブランドリフト調査を実施することで、適切なPDCAを回すことができるようになります。このため、ブランドリフト調査は、広告を掲載する上で重要といえます。
3. ブランドリフトの調査方法
ブランドリフトの調査方法には以下3つがあります。
3-1.リサーチ会社を利用する
まず最も一般的なのはリサーチ会社に調査を依頼する方法です。
ユーザー1人1人に対して細やかなヒアリングができる反面、コストがかさむ可能性や、依頼をしてから結果が出るまでに時間がかかってしまうケースがあります。
すでに会社の財務基盤が整っているような会社であれば有効な手法ですが、結果をスピーディーに確認し、PDCAを回していきたい企業にとっては適さない調査方法といえます。
3-2.インバナーを使って調査する
インバナー調査とは、インバナーサーベイとも呼ばれます。広告欄上で全て回答を完結できる気楽さが強みです。このため、利用者に対して高い回答率を見込めます。また、リアルタイムでブランドリフトの調査結果がわかるのも強みといえます。
一方で、広告欄上では選択肢を利用した回答がメインになるため、企業の知りたいことを適切に選択肢まで落とし込む必要があります。
他にも、自由回答欄はインバナーで作成することは難しいため、顧客の要望を商品に反映させたいというニーズに対してインバナーは不適切といえます。自由回答欄を利用したい場合には、次に説明するリードバナー調査を検討してみてください!
3-3.リードバナーを使って調査する
リードバナー調査とは、広告バナーにアンケートを出すところまではインバナー調査と同じですが、クリック後にアンケート用の外部サイトへと顧客を誘導する点で異なります。リードバナー広告を利用することで、自由回答の項目などが記載されている外部リンクに飛ばすことができるのはメリットです。
一方で、インバナー広告とは違い、外部リンクへと遷移するため、広告をクリックしてからアンケートが表示されるまでにはラグが生じます。この少しのラグであっても、利用者は離脱する可能性が高く、インバナー広告に比べると回答率は落ちるのが一般的です。
以上3つのブランドリフト調査方法を紹介しましたが、それぞれメリットとデメリットがあります。ご自身の知りたいことに合わせて、これらのブランドリフト調査を柔軟に活用するようにしましょう。
4.ブランドリフト調査の活用方法
ブランドリフト広告は4P分析に利用することができます。
4P分析とは、マーケティングの基本用語で、Product(商品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進)を指しており、4方向の視点から自社を捉え直すことで、効果的な売上増加が見込まれる分析方法です。
商品のブランディングがうまくいっていないのか、価格が間違っているのか、流通経路が誤っているのか、販売促進方法に改善の余地があるのかをブランドリフトによるフィードバックを受けて検証することで、さらなる売上の増加に役立てることができます。
逆に、効果的なブランドリフト調査をするためには、こうした検証ができるような質問項目を作成することが重要になります。
5.ブランドリフト調査はFacebook、Google広告でも使えるのか?
ブランドリフト調査はFacebook、Google広告を利用しても実施できます。
Facebookの場合
Facebookでは、広告キャンペーンのターゲット層を、広告に接触したグループと接触していないグループの2つに分け、ブランドリフト調査を実施できます。Facebook広告を出している場合には無料で実施ができますので、すでに利用がある場合は活用しましょう。
ただし、実施の際には条件がありますので、Facebookビジネスヘルプセンターの確認をしてみてください。
参考:Facebookブランドリフトテストについて ー FACEBOOK for Business
Google広告の場合
Google広告でもFacebook広告と同様に効果測定サービスを行なっています。広告を掲示したことにより、ブランド認知度、検索上昇率などがどのように変化したかを測定できます。
ただし、Googleの効果測定サービスはGoogleの営業担当者を経由して依頼をする必要があるため、相応の広告料を支払いしている必要があります。
参考:ブランド効果測定について ー Google広告ヘルプ
6.まとめ
いかがでしたか?
広告を最大限利用するためには、ただ一度広告を出して終了というわけではなく、顧客のフィードバックを確認、都度修正をしていく必要があります。効果的な広告を作るためにも、是非ブランドリフト調査を利用してみてください!
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