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Googleシグナルとは?Googleアナリティクスを有効活用する上でのメリットや設定方法について解説

更新日:2023年08月15日

Googleシグナルとは?Googleアナリティクスを有効活用する上でのメリットや設定方法について解説

※この記事は2023年8月15日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

自社のホームページに訪れたユーザーの行動を把握することは、マーケティングやプロモーション施策の効果を分析・解析し、その後の広告などの施策につなげていく上で欠かせません。

中でも、スマートフォンの普及もあり、PCやスマートフォン、タブレットなどを横断したユーザーは増加傾向にあります。クロスデバイスに対応した分析は近年注目されています。

一般的に多くの企業がGoogleアナリティクスをアクセス解析として導入・活用していますが、このGoogleアナリティクスでは、Googleシグナルという機能を活用することで、クロスデバイスに対応した分析・解析を可能にしています。

そこで今回は、Googleシグナルの概要からメリット・デメリット、設定方法などについてポイントを中心に紹介していきます。 

Googleシグナルとは?

Googleシグナル(Google Singals)は、ユーザー行動を分析・解析する際に、クロスデバイスによって重複することを防ぎ、数値・データをより正しく計測するために、Google社が提供する機能の一つです。

1人のユーザーが複数のデバイスを用いて自社のホームページに訪れた場合、従来であれば異なるユーザーとしてカウントされてしまいましたが、Googleシグナルを活用することで1人のユーザーとして計測することが可能になります。

このGoogleシグナルは、GoogleアナリティクスからGoogleシグナルを有効化することで正しく計測できるようになります。

一般的に従来のユーザー属性の計測にはCookieという技術が用いられていましたが、近年では個人情報などの観点からCookieの廃止がうたわれるようになり、代わりの手法が注目されています。

Googleシグナルでは、Google検索をはじめGoogleメールやGoogleマップ、YouTube、GooglePlayなど様々なGoogle社が提供するサービスを軸とし、Googleアカウントを持つユーザーの情報を用いることで、Googleアナリティクスと紐づけを行っています。

そのため、Cookieとは別軸でユーザー属性や行動を計測することができ、クロスデバイスに応じた分析・解析にも役立てることが可能です。

一方で、Googleシグナルの活用はGoogleアカウントを持つユーザーに限定されるため、アカウントを持たないユーザーの属性や行動を計測することは出来ないため注意も必要です。 

Googleシグナルを有効にするメリット

続いて、Googleシグナルを有効にするメリットについて紹介していきます。

Googleシグナルを有効化することで、以下の自社のホームページにおいてより精度の高い分析・解析につなげることが期待できます。

・精度の高いユニークユーザー数の把握ができる
・広告効果やコンバージョン増加に繋げるヒントの創出が出来る

下記で詳しく解説していきます。

①精度の高いユニークユーザー数の把握ができる

まず、Googleシグナルを有効化することで、自社の分析・解析の精度を高めることが可能です。

あくまでGoogleアカウントを持つユーザーに限定されますが、クロスデバイスに対してユーザー属性の重複を省いた計測は、ユニークユーザー数をより明確に把握することにもつながります。

例えば、GoogleアナリティクスにおいてPV数やセッション数が非常に多いページがあったとしても、ユニークユーザー数が少なければ特定のファン層ばかりで新規顧客の獲得にはつながっていない可能性も考えられます。

このような仮説がGoogleシグナルを有効化していない場合には分からず、単にPV数やセッション数が多いとして間違った分析・解析に陥る可能性もあります。

自社の目的をふまえた上で、費用対効果を高めた施策に繋げるためにも、Googleシグナルを有効化することは効果的です。

②広告効果やコンバージョン増加に繋げるヒントの創出ができる

Googleシグナルを有効化し、ユーザー行動をより可視化することは、その後の広告プロモーション効果の向上や、コンバージョン数の増加につなげることも期待できます。

特に、同一ユーザーによるクロスデバイスの計測は、ユーザー行動を可視化することで次の施策につなげるヒントを導き出すことも可能です。

例えば、コンバージョンに至るユーザーが、スマートフォンのオーガニック検索で認知し、PCのリスティング広告経由でコンバージョンにつながるケースが多い場合には、スマートフォンのリスティング広告予算を軽減し、SEO対策に注力すれば効果につながる可能性が高まることも期待できます。

このように、Googleシグナルによって得られた情報を効果的に活用することで、マーケティングやプロモーション施策に繋げることも出来ます。

Googleシグナルを有効にすることによるデメリット

一方で、Googleシグナルを有効化することにはデメリットも存在します。

これからGoogleシグナルの活用を検討している場合には、以下の項目は注意点として押さえておくと効果的です。

・Googleアカウントを持つユーザーの情報のみ活用可能
・そもそもアクセス数が少ない場合には正しくカウントできないケースもある

下記で詳しく解説します。

①Googleアカウントを持つユーザーの情報のみ活用可能

Googleシグナルは、あくまでGoogle社によるサービスであるため、Googleアカウントを持つユーザーの情報のみに活用できます。

そのため、Googleアカウントを持っていないユーザーが、クロスデバイスで自社のホームページに訪れた場合には、重複は排除されることなく別々でカウントされてしまいます。

また、同様にGoogleアカウントを持っていたとしても、PCやスマートフォン、タブレットなどで別のGoogleアカウントを設定していた場合にも同一カウントされず、別々でカウントされます。

Googleシグナルを設定したからといって、必ずしもユニークユーザー数を正しく把握できるわけではないため注意が必要です。

②そもそもアクセス数が少ない場合には正しくカウントできないケースもある

Googleシグナルを有効化して、より精度の高いユニークユーザー数をカウントする手法は、ある程度の数のアクセス数がある場合に適用される傾向にあります。

ホームページを立ち上げたばかりや、集客を強化している段階などでアクセス数が少ない場合であれば、ユニークユーザー数の計測に不具合が生じ、Google側で閾値が適用される可能性もあるため注意が必要です。

数値・データを鵜呑みにせず確認することが重要です。 

Googleシグナルの設定方法

次に、Googleシグナルの設定方法について紹介していきます。

Googleシグナルは、Googleアナリティクスにおける補完機能であるため、前提としてGoogleアナリティクスを導入・設定している必要があります。

また、近年GoogleアナリティクスはGA4という新しい解析ツールがリリースされており、従来のユニバーサルアナリティクスとは仕様が異なります。

そのため、Googleシグナルの設定方法もGA4とユニバーサルアナリティクスでは異なるので注意が必要です。ここではそれぞれの設定方法について紹介していきます。

①GA4におけるGoogleシグナルの設定方法

GA4におけるGoogleシグナルの設定方法は以下の手順となります。

(1)GA4にログイン
(2)左メニューから「設定」を選択
(3)「データ設定」を選択
(4)「データ収集」を選択
(5)「利用を開始する」を選択

以降はGA4の画面の流れに沿ってGoogleシグナルの有効化を行うことが可能です。

②ユニバーサルアナリティクスにおけるGoogleシグナルの設定方法

ユニバーサルアナリティクスにおけるGoogleシグナルの設定方法は以下の手順となります。

(1)ユニバーサルアナリティクスにログイン
(2)左メニューから「管理」を選択
(3)「プロパティ」から「トラッキング情報」を選択
(4)「データ収集」を選択
(5)右上に表示される「アップデート」をクリック

以降はユニバーサルアナリティクスの画面の流れに沿ってGoogleシグナルの有効化を行うことが可能です。

Googleシグナルを設定する際の注意点

最後に、Googleシグナルを設定する際の注意点についても紹介していきます。

Googleシグナルを設定する際には、Google側にていくつか注意書きやポリシーへの同意が求められます。設定を行う前に以下の項目を含め、社内環境を確認しておくと効果的です。

・Googleアナリティクスの広告向け機能に関するポリシーの同意
・ユーザーに対するプライバシー情報の開示と権限の取得
・ユーザー側でデータを閲覧・削除できることへの同意

下記で詳しく解説していきます。

①Googleアナリティクスの広告向け機能に関するポリシーの同意

GoogleアナリティクスにはGoogleシグナルを含むいくつかの広告に関する機能が用意されています。

この機能は通常OFFの設定になっており、ONに切り替える際にはGoogleの提示するポリシー要件に同意する必要があります。

特に、個人情報などを特定するような行為は禁止されているため注意が必要です。

②ユーザーに対するプライバシー情報の開示と権限の取得

先ほどの広告向け機能をONに切り替えた場合、エンドユーザーに対して必要なプライバシー情報を開示する必要があります。

これには、自社がGoogleシグナルや他のCookieなどにて取得した情報をどのように使用しているのか、ユーザーはどのようにオプトアウトできるかなどを開示することが求められます。

③ユーザー側でデータを閲覧・削除できることへの同意

Googleアカウントには、マイアクティビティ内にて広告カスタマイズに使用されるデータの閲覧や削除をユーザー側で設定できる機能が設けられています。

ユーザーがこの設定を行えば、Googleシグナルにも影響を及ぼし、数値・データを正しく測定できなくなります。

まとめ

ユーザー行動の多様化に伴い、様々なデバイスを横断したユーザーの行動を把握することは重要になりつつあります。

広告プロモーションを実施している場合には、PC経由やスマートフォン、タブレットをまたいだクロスデバイスを考慮しておかなければ、正しい効果検証が出来ません。このような際に、Googleシグナルの活用は効果的です。

今回紹介した内容を参考に、Googleシグナルを活用して効果的なマーケティング・プロモーション施策につなげていきましょう。

この記事を書いた人

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