現在、数ある広告手法のひとつとしてインフィード広告が注目されています。
しかし、マーケティング担当者の人の中には、以下のような疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。
• インフィード広告のメリットやデメリットは?
• インフィード広告を使うときのコツって何?
本記事では、インフィード広告の意味やメリットだけでなく、コツや事例についても解説していきますので、上記のような疑問を持っている人はぜひ最後までお読みください。
1.インフィード広告とは
まずは、インフィード広告の基本的な情報について確認していきましょう。
インフィード広告の意味や、広まった背景について解説していきます。
2.インフィード広告の意味
インフィード広告はWebサイトやアプリケーション内で、コンテンツとコンテンツの間に表示される広告のことです。
最近では、TwitterやTikTokなど、主要なSNSで閲覧することが多いでしょう。
また、インフィード広告は、SmartNewsやGunosyなどのニュースサイトなどでも出稿されています。投稿や記事のコンテンツ間で同じように配信されるインフィード広告は、自然に媒体の中に溶け込めることが特徴です。
2-1.Yahoo!トップページのタイムライン化によって認知拡大へ
2015年に、スマートフォン版のYahoo!トップページのタイムライン化が実行され、インフィード広告の枠が導入されました。
国民の8割以上が日頃から活用しているサイトでインフィード広告が掲載されるようになったことで、より認知が広がったとされています。
参照:Yahoo! JAPAN媒体資料(2021年3月版)|Yahoo!JAPAN広告
2-2.ネイティブアドとの違いとは?
媒体に馴染んでいる広告のことをネイティブアドと呼びますが、よくインフィード広告と混同されています。
インフィード広告はネイティブアドの一種という考え方の方がいいでしょう。
インフィード広告とは、単に「サイト上のコンテンツとコンテンツの間に表示される広告」の形態をあらわしており、これ自体を「ネイティブアド」と呼ぶわけではありません。
インフィード広告の形態上、ネイティブアドのような仕様になっているので、ネイティブアドと呼ばれていることが多いのでしょう。
2-3.インフィード広告の料金形態
インフィード広告の料金形態は以下の3つに分かれています。
インフィード広告は、上記の料金形態の中から、比較的少ない費用で始められることが特徴です。
ただし、課金形態を選ぶときは、自社のキャンペーン目的などに合わせて適切なものを選ぶようにしましょう。
3.インフィード広告のメリット
インフィード広告のメリットは以下の2つです。
• クリックされやすい
インフィード広告を活用することで、マーケティングにおいてどんな得があるのか確認していきましょう。
インフィード広告の2つのメリットについて解説していきます。
3-1.良い意味で広告感がない
近年のユーザーはネット広告をよく閲覧しているため、あからさまな広告を毛嫌いする傾向があります。
インフィード広告は、このようにコンテンツに挟まれる形で配信されるため、良い意味で広告感がありません。
皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか?
自然と媒体に溶け込めるインフィード広告を用いれば、スマートフォンでSNSやニュースサイトを流し見する際に目に入りやすくなるでしょう。
3-2.クリックされやすい
普段からインパクトの強い広告を見慣れているユーザーからすると、インフィード広告は違和感なく閲覧できます。
また、たとえ広告だと分かっていても、インフィード広告はクリックへの抵抗感が少ないことが特徴です。
他の広告よりもクリックされやすく、最終的なコンバージョン率が高くなる可能性が高い点がメリットだと言えるでしょう。
4.インフィード広告のデメリット
インフィード広告のデメリットは以下2つです。
• 想定したユーザーにクリックされない可能性がある
インフィード広告を活用する際は、メリットだけでなく、デメリットについても加味しておきましょう。
それぞれのデメリットについて具体的に解説します。
4-1.広告と分かるとすぐに離脱されることがある
広告感を極力消したインフィード広告の場合は、ユーザーに一般的なコンテンツだと思ってクリックされることも多いです。
自然な訴求ができる分、広告だと分かると離脱されてしまう可能性が高いので、遷移先について考慮する必要があるでしょう。
コンバージョン目的の広告感が強いLPに突然飛ばすのではなく、記事のようになっている説明重視のLPを遷移先にすることもおすすめです。
4-2.想定したユーザーにクリックされない可能性がある
インフィード広告は媒体に溶け込んでいるため、想定したユーザーだけでなく、色々な人にクリックされる可能性があります。
広告だと明らかに分かるようなバナー広告では基本的に起こらないため、普通のコンテンツとして認知されやすいインフィード広告ならではの特徴です。
クリック単価でインフィード広告を出稿している場合は、無駄なクリックで費用が嵩むこともあるので注意しましょう。
5. インフィード広告を活用する際のコツ
インフィード広告を活用する際のコツは以下の3つです。
• PDCAを回し続ける
• ユーザー体験を考慮する
ただインフィード広告を出すのではなく、具体的なコツについて理解して効率的な配信をすることが大切です。
3つのコツについて順番に解説していきます。
5-1.興味を惹くことに注力する
ユーザーの注意を引こうとするあまり、インパクトが強すぎるクリエイティブや文言を使ってしまうと、広告感が出てしまってクリックされない可能性があります。
インフィード広告を活用したのに、広告感を強調しすぎると本末転倒になるので注意してください。
あくまでも、ユーザーの興味を惹くコンテンツ作りを意識して、次の展開が気になって思わずクリックしたくなるような工夫をすることが大切です。
5-2.PDCAを回し続ける
インフィード広告を用いる際は、広告を1度配信したら終了ではなく、複数のクリエイティブをテストして、効果的な方法を見出していくことが重要です。
ユーザーがよく見る媒体に掲載がされるため、フリークエンシー(1人あたりに広告が表示される回数)の数が多くなる可能性が高いです。
何度も同じバナーを目にするとユーザーに飽きが生じてクリックされにくくなってしまうため、適度にクリエイティブの差し替えをすることが重要といえます。
更に、記事風テキストからクロージン意識が強いLPに遷移させたり記事風のLPに移動させたりなど、アプローチ方法は複数あることを覚えておくといいでしょう。
テストを通してPDCAを回し続け、データを分析してより効果的な手法を編み出していってください。
5-3.ユーザー体験を考慮する
ユーザー体験を意識してインフィード広告を活用することも大切です。
ユーザーがせっかく広告をクリックしたのに、宣伝するための文言ばかりで有益な情報がないと、ブランドイメージが下がる可能性があります。
広告をクリックした後のユーザーがどんな情報を欲しているのかについて考えてから、クリエイティブ作成をする必要があるでしょう。
6.インフィード広告の事例
インフィード広告の事例として、以下2つが挙げられます。
• ブックオフオンライン
事例を知ることで、インフィード広告の効果や活用方法についての理解が深まります。
ふたつの事例について把握しておきましょう。
事例①DIESEL
イタリアのアパレルメーカーであるDIESELは、TikTokにて運用型インフィード広告を活用しました。
個性的でユーザーの興味を惹ける広告を運用型インフィード広告として配信し、コンテンツの間に違和感なく挟み込んでいます。
結果的に購買意向のアップリフトが+300%になっていることから、TikTokとインフィード広告をうまく活用して、認知度と好感度を向上させた事例だということがわかります。
画像引用: DIESELが運用型インフィード広告「Brand Auction」を活用、購買意向のアップリフトが+300%超!| TikTok for Business
事例②ブックオフオンライン
ブックオフオンライン株式会社は、スマートフォン向けサイトの強化を目指して、本の名前や商材に関連したアカウトのフォロワーでターゲティングを実行しました。
配信したインフィード広告によって、当アカウントがこれまでの1年間で獲得したフォロワー数を1ヶ月で超え、認知度拡大に貢献しています。
ターゲティング性能と情報拡散能力が高いTwitterで、ユーザー目線のインフィード広告を活用した事例となっています。
画像引用:ブックオフオンライン|Twitter ビジネス
7.まとめ
いかがでしたか?
インフィード広告は、SNSやニュースサイトなど、幅広い媒体で活用されている広告手法です。
コンテンツの間に配信されることが特徴なので、違和感なく媒体に溶け込めるでしょう。
昨今、ネット上で広告配信が盛んになったことで、インパクトのある絵や文言などを多く目にするようになり、一種の広告疲れが懸念されています。
インフィード広告を活用すれば、良い意味で広告らしさを排除しつつ伝えたい情報を配信することが可能です。強い印象を残すよりも、次の情報を知りたくてクリックしたくなるような工夫を施すことが大切になります。
また、広告を配信したら終了ではなく、どんなコンテンツや手法が効果的なのか、PDCAを回し続けて発見することも忘れないようにしてください。