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今さら聞けないマーケティングの基礎【3C(5C)分析】とは?

2020年02月10日

今さら聞けないマーケティングの基礎【3C(5C)分析】とは?

マーケティングに携わる中で、「3C分析」または「5C分析」という言葉を耳にしたことがあると思います。

3C分析とは、マーケティング戦略を描くために前提として理解しておくべき3つの要素を分析するためのフレームワークです。
最近ではこれらに2つの要素を足して「5C分析」が採用されることも多いです。

「耳にしたことがあるけどよく理解していない」
「過去に学んだがよく覚えていない」

そんな人にも気軽に理解を深めてもらえるよう、この記事では3C分析、5C分析について事例付きで解説していきます!

1.3C(5C)分析とは

「3C分析」とは、事業計画やマーケティング戦略を考案し、商材の「重要成功要因(KFS/Key Factor for Success)」を見出すために用いられる分析手法のことです。
KFSが備わっている商材であれば、競合に対して優位性を保つことができます。

分析すべき3つの要素の頭文字がそれぞれ「C」から始まることから、この名前がついています。
また、3つの要素では足りず、2つの要素を加えて分析すべきとする「5C分析」も一般的となっています。

1-1.3C分析

3C分析は、元マッキンゼー日本支社長、現ビジネス・ブレイクスルー大学学長の大前研一氏が、1982年に著書『The Mind of the strategist: The art of Japanese business』で考案した「戦略的三角関係(strategic triangle)」が由来と言われています。

この戦略的三角関係をマーケティング等でビジネス活用されるのが一般的になり、3C分析として定着しました。

Cから始まる3つの要素は、以下のとおりです。

マーケティング戦略を考えるには、自社の環境を深く理解し、その環境に合った戦略を立てる必要があります。
「顧客」「競合」の外部環境と、「自社」すなわち内部環境の3面から分析を行います。

1-2.5C分析

これらの「3C」に加えて、「中間顧客」「環境社会」の2つの要素も掛け合わせて分析を行うのが「5C分析」です。
「3C分析」よりも近年は主流になっています。

  • 顧客(Consumer)
  • 競合(Competitor)
  • 自社(Company)
  • 中間顧客(Customer)
  • 環境社会(Community)

図式化すると以下の通りです。

ビジネスを取り巻く環境が、より詳細に把握できるようになります。

2.3C(5C)分析の重要性

3C分析を行うことで、先述の通りKFSが明確になります。
成功要因、つまり勝ち筋が見えることで、適切なマーケティング戦略を立てることができます

社内ではよく、マーケティングとは「売れる仕組みづくり」だと言われています。

商材を売るための施策は数多く存在しますが、環境に最も適したものへ資源を投下することがマーケティングの成功条件のひとつです。
その環境を知るために、戦況の分析は欠かせないものです。

反対に、マーケティングにおいて3C分析を行わないということは、販売員がそれが何かも分からない物をお客さんに売っているのと同様です


そのような状態で細かい施策のことを考えようとしても、上手くいかないことは目に見えています。

3.3C(5C)分析の手順

では実際に3C(5C)分析を行うとき、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?
顧客、競合、自社、中間顧客、地域社会、それぞれの観点から解説します。

3-1.顧客(Customer/Consumer)

最初に分析を行うべき対象は顧客(Customer/Consumer)です。
顧客を把握するには「量的」な理解と「質的」な理解の両方が必須となります。

顧客の「量的」な理解

「ターゲット」となる層をデモグラフィック(年齢、性別など)や地域から定義し、その規模を認識します。
また、商材の認知率、購入時の平均単価や頻度などから、消費行動の把握に努めます。

数値データを知ることは、幅広く全体像を把握するのに役立ちます

顧客の「質的」な理解

一方で、「質的」な顧客の理解とは、ユーザーが商材を利用する根底の理由は何なのかを突き詰めて商材の価値を再認識する行為です。
そのためには、「ターゲット」よりも詳細な定義が必要となり、いわゆる「ペルソナ」の作成を行っておくと良いでしょう。

ペルソナについて、こちらの記事に詳細をまとめています!

【入門】ペルソナを究極に分かりやすく解説!マーケティング関係者必見

理想的なユーザー像を深く掘り下げることによってユーザーの心理状態を明るみにし、戦略策定に活かすことができます

3-2.競合(Competitor)

次に行うのが、「競合」の分析です。
売上高や会社規模、市場シェアをはじめ競合の状況、競合の商品・サービスの強みや弱みを分析します。
その競合が提供する価値や、経済的なリソースを理解することがポイントです。

競合他社のビジネスについて分析を行う際は、以下のように「結果」と「要因」に分けて考えると整理しやすくなります。

結果

競合企業の売上や利益率、市場でのシェア、顧客数といったビジネスでの明確な成果のこと。

併せて、競合企業の資産の活用方法や社員1人あたりの生産性、顧客単価なども知ることができるとなお良い。

要因

結果に繋がった背景や効率のこと。

販売ルート、営業体制、製造工程、新製品の開発、顧客サポートなど、様々な側面から競合企業の仕組みを明らかにし、売上を上げるためのポイントを探す。

 

また、同様の商品を扱う企業だけでなく、その商材に取って代わる存在も競合ししなければなりません

例えばディズニーランドの競合は、“テーマパーク”の括りで言えば規模感で最も近いUSJ、商圏が近い東京ドームシティやジョイポリスなどが挙げられます。
しかし、提供価値を“娯楽”と広い意味で捉えるならば、スマホゲームですらも競合するべきです。

“どうしたらスマホゲームの課金を我慢してディズニーランドに遊びに来てくれるか”というような発想が、限界と思われたシェアを更に伸ばすヒントになります。

3-3.自社(Company)

最後に、これまで分析を行った「顧客」と「競合」と比較を行いながら、「自社」についての分析を行います。
経営資源、売上高、市場シェア、収益性、販売ルート、技術力、組織力など、様々なポイントに着目し、自社の強みと弱みを深く理解することが重要なポイントです。

上記についてよく理解を深めることで、自社の商品・サービスの成功要因(KSF)を導き出すことができます。

また、経営に大きく関わるマーケティングを担う立場としては、目先の数値目標だけではなく企業の全体戦略から自社理解を行うべきです。
いくら売れるアイデアであっても、企業の理念やビジョンに反する手段は扱えません。

CMO(Chief Marketing Officer/最高マーケティング責任者)という役職が日本にも浸透してきているように、マーケティングは事業全体を左右する重大要素です。
前提として企業がどうありたいのかを確認しないと、そもそも入り口が間違っていることに気付かずに深部まで歩みを進めてしまうことになりかねません。

各種リソースの詳細な数値を把握するのはその後からで全く問題ありません。

3-4.中間顧客(Customer)

直接商材を利用する顧客ではなく、流通、小売、販売代理などを手掛けるパートナーを指します。
商材の売れ行きに大きく関わる協力者については、自社や競合と同じように詳細に分析すべきです

中間顧客の全体戦略やその市場でのシェア、強みや弱みを洗い出し、どう協力すべきか攻略しましょう。

3-5.地域社会(Community)

マーケティングを考える際に、様々な外部要因が事業に影響を与えることを忘れてはなりません

景気の変動や法律の改正、人口や流行の流動など社会的な変化を整理しておきます。
マスメディアがコントロールする世論の動きも、場合により変動するものです。

このとき便利なのが「PEST分析」です。
分析の途中に別の分析をしだすと混乱しそうですが、説明します(汗)

PESTとは4つの外部環境の頭文字を取ったもので、それぞれ下記の様な要因を指します。

Politics(政治):政治動向、規制緩和、税制、法改正、デモなど
Economy(経済):消費や景気の動向、為替や金利の動き、経済成長率など
Society(社会):少子高齢化、多様化、トレンド、消費者志向の変化など
Technology(技術):技術革新、特許、インフラ、IT化、情報時代など

※「PEST分析」の詳細はこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください

PEST分析とは|マーケティングは外堀から埋めよう

市場を取り巻く地域社会の変化は、5C分析の肝になります。
とにかく「変化を見つけること」が重要です。

4.3C分析の事例

ここまでの説明をより理解しやすくするために、実際に3C分析を行った有名な事例を紹介します。
サントリーの清涼飲料水「DAKARA」の事例です。

長らく、清涼飲料水市場のシェアは大塚製薬の「ポカリスエット」とコカ・コーラの「アクエリアス」の二強でした。
その市場に参入したかったサントリーは、清涼飲料水についての3C分析を行いました。

当時、ポカリスエットもアクエリアスも“スポーツドリンク”として販売されていましたが、両者の「顧客」について調査を行ったところ「スポーツ以外の目的で飲まれてることが多い」ことが明らかになりました。

その目的が「健康」です。
そしてサントリーには子会社に「サントリー健康科学研究所」を持っており、健康の研究開発が盛んであるという強みを持っていました。

顧客のニーズが「健康」にあると確信したサントリーは“スポーツドリンク”としてではなく“飲むことで健康になる「健康飲料」”としてDAKARAの販売を始めました。
その結果として、かつての3位以下を大きく突き放し、シェア2位のポカリスエットに迫る17%ものシェアを手に入れることができたのです。


画像参考:成熟から寡占へと向かう清涼飲料市場の最新動向(2008)

上記のように3C分析を行うことで事業の進行方向が明確になり、マーケティング戦略の成功確率を上げることができるのです。

5.まとめ

今回の記事では、「3C(5C)分析とは何か」「3C(5C)分析の重要性と実際の分析方法」についてご紹介しました。
3C(5C)分析は、マーケティングの土台となる戦況分析の中でも最も基礎的なものです。

そして、市場や顧客など環境は、常に変化していくものでもあります。
新しいビジネスを展開する際に3C(5C)分析を行うことは当然ながら、既存の商材で改めて3C(5C)分析を行って改善策を見出すことも往々にしてあります。

ぜひ3C(5C)分析を活用し、マーケティングを成功に導くことができるよう頑張りましょう!

また、「分析は十分なはずなのに、Web集客の成果が出ない!」という方は、インフィニティエージェントに一度ご相談ください。

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