「APIという言葉を最近耳にするけど、実際どのような意味なのかよく分からない」と悩んでいませんか。
この記事では、APIについて以下の事項を解説していきます。
・APIのメリット・デメリット
・APIの種類
・APIの具体例
・APIの注意点
APIの全貌について把握できるようになるので、何を表す言葉なのか知りたい方はぜひご一読ください。
APIとは?
まずは、APIについて以下の事項を解説していきます。
・APIで出来ること
・API連携について
・APIの仕組み
それぞれの内容を抑えていきましょう。
APIの定義と意味
APIは「Application Programming Interface」という英語の略称です。
Application Programmingは目的を持って活用されるソフトウェア・プログラムのことを指しており、 Interfaceは「つなぐもの」という意味を持った言葉になります。
したがって「Application Programming Interface」は、簡単にいえば「ソフトウェアやプログラムをつなぐためのインターフェース」のことです。
APIで出来ることは何?
APIは、ソフトウェア同士をつなぐことで、開発を容易にしながらユーザーの利便性をあげられる利点があります。
自社以外の製品で実装方法が未知であっても、通信を行うことで開発が単純化されます。
今では欠かせない存在となったネットショップでもAPIが導入されており、カード会社のAPIによって簡単に安全な決済が利用可能です。
API連携について
API連携は、アプリケーション・システムにおいて機能やデータを連携させることで、機能を拡充させる技術です。
連携によって0から開発を行って実装をする必要がなくなるため、手間を大幅に削減することができます。
例えば、すでに個人情報を登録しているサービスのAPIを活用することで、会員登録の面倒な作業をなくしながらネットショッピングを楽しむことが可能です。
コストが下がることで低価格でサービスを提供できるため、利用者にとってもメリットが大きいです。
▼下記の記事でAPI連携について詳しく解説しています!
APIの仕組みを図式で解説
ソフトウェアのAPIの提供者は、窓口を他の企業と共有することで、さまざまな機能を同じように扱うことができます。
例えば、ネットショッピングの決済においては、ショップの運営者がAPIの利用者で、カード会社が提供者です。
カード会社が提供しているAPIを通じて、購入した人のカード情報の入力がリクエストされます。
ネットショップを媒介せずに直接カード会社に情報が届けられるため、安全に決算が完了できる仕組みです。
APIのメリットとは?
APIのメリットは以下の3つです。
・利用者の利便性が上がる
・開発にかかる手間を減らせる
それぞれ解説していきます。
セキュリティが高い
サービスを開発する際、セキュリティ面の強化を行うためには、専門的な知識が不可欠です。
後になってトラブルが発生すると、大きな問題にもなりかねません。
しかし、既存のサービスからAPIを導入することができれば、セキュリティは向上します。
FacebookやGoogleなど、大手企業が提供しているAPIの方が利用する人にとっても安心感が高いです。
利用者の利便性が上がる
APIを活用してサービスをユーザーに提供することで、利便性が上がるメリットもあります。
例えば、SNSアカウントの情報を利用するログイン方法を実装できれば、ユーザーは細かい内容を記入せずに、サービスの利用が可能です。
有名なSNSのAPIであればセキュリティも高いため、顧客満足度の向上に繋げられます。
開発にかかる手間を減らせる
開発にかかる手間を削減できる点もAPIのメリットです。
システム・サービスを自社で1から開発する必要がなくなるため、リソースが少なくてもスピーディーな実装ができます。
ユーザーの利便性やセキュリティを確保しながら手間を減らした開発ができるのは、APIの大きな利点だといえるでしょう。
APIのデメリットはあるの?
APIには、以下3つのデメリットも存在します。
・活用するのに費用がかかることもある
・提供元への依存度が高い
メリットだけでなく、デメリットについても内容を確認しておきましょう。
開発には一定の工数がかかる
APIを導入した場合でも、開発にかかる工数を完全になくせるわけではありません。
ITに関する専門的な知識は不可欠なため、エンジニアがいない場合は外注する必要があります。
費用や具体的な工程など相談しながら進めるため、APIの導入にあたって一定の工数はかかるでしょう。
活用するのに費用がかかることもある
APIのなかには、従量課金制を導入しているものも存在します。
ソフトウェアの利用頻度が増えるほど課金がされるため、いつの間にか費用が嵩んでしまっていないか注意が必要です。
必要な場合は表示回数の制限など設けて対策を施していきましょう。
提供元への依存度が高い
APIの活用をする場合、提供している企業がサービスの停止を行なった際に、自社への影響が大きくなる可能性があります。
提供している企業に依存し過ぎてしまうと、ユーザーに対して最適なサービス提供ができなくなってしまう危険性もあるので注意が必要です。
あくまでも、自社のサービスをより強固なものにするための、拡充機能として活用することが基本的におすすめです。
APIの種類は何がある?
APIにはいくつかの種類に分かれていますが、それぞれ用途や目的が異なります。
Webサイトのログインなどに使われるようなAPIは「WebAPI」というものです。
「HTTP/HTTPS」の通信方式を使い、インターネット経由でリクエストとレスポンスのやり取りが行われます。「無駄な情報を省き、必要な情報のみ貰いたい」といった用途の際に使われます。
他にはWindowsやAndroidのように、OSが提供する「ネイティブAPI」が存在しています。OSが持っている機能を他のアプリケーションでも呼びだすことができます。
OSが進化するとともにOSが提供する機能は多岐に渡り、手軽にAPIを使えるようなフレームワークが提供されることも増えています。
また、JavaやC++のようなプログラミング言語が提供する「ランタイムAPI」や「ライブラリAPI」などが存在しており、プログラミング言語が持つ能力を最大限発揮できるような環境も整えられています。
「データベースAPI」では、データベースのデータを効率的に扱えるようなAPIが提供されています。
実際にAPIが使われているのはどんなところ?
実際にAPIが使われているところはどのようなところなのでしょうか。皆さんが思っているよりも、身近なところで使われています。
ECサイトとのAPI連携
一度はネット通販を利用したことはあるのではないでしょうか。
「楽天」「Amazon」「Yahoo!ネットショッピング」など大手のECサイトでも、APIシステムを導入しています。
APIを活用しているPOSレジでは、POSレジ上でどの商品がどのくらい売れているか把握し、商品の在庫管理を簡単にすることが可能になります。
また、認知度の高くないECサイトの場合でも、APIを連携させ大手ショッピングモールと提携することで、売り上げの向上に繋げることも可能です。
SNSでのハッシュタグ連携
日常的に使用しているInstagramやTwitter、Facebook などのSNSではAPI連携は代表格です。
APIを連携することでログイン認証を省略できたり、過去の検索に連動した投稿が出てきたりします。
生活に身近なところで、APIが多く活用され、更に自分たちも活用しています。
APIについての注意点
APIサービスを利用する際は、要件・要求を満たせるのはどのようなものなのか注意して選びましょう。
APIは多数の企業によって提供されており、料金形態も違います。
比較検討せずに選択してしまうと、後になってトラブルが発生することもあるので、先を見据えながらそれぞれ見比べることが大切です。
まとめ
いかがでしたか?
APiは「Application Programming Interface」の略称であり「ソフトウェアやプログラムをつなぐためのインターフェイス」という意味の用語です。
APIを導入すれば、サービスを1から開発する必要がなくなります。
セキュリティが高く、利用者の利便性を上げることが可能なので、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
APIにはいくつかの種類が存在しており、依存してしまう点や費用がかかるデメリットもあるため、比較検討して自社にマッチするものを選択することが大切です。