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マーケティングフレームワークとは?どんなフレームワークがある?

更新日:2023年07月31日

マーケティングフレームワークとは?どんなフレームワークがある?

※この記事は2023年7月31日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

マーケティングフレームワークというものを知っていますか?マーケティングフレームは、マーケティングにおいて課題を解決したり、意思を決定したりする際に役に立ち、必ずといっていいほど活用したいものです。

本記事では、マーケティングフレームワークの概要からメリット、デメリット、などについて解説していきます。これらの情報はマーケティングをする際の戦略作りで大切なものです。しっかりと理解していきましょう。

マーケティングフレームワークとは?

まずは、マーケティングフレームワークとは何なのかから解説していきます。

マーケティングフレームワークはマーケティングにおいて課題を解決したり、意思を決定したりする際に使用する思考の枠組みのことです。マーケティングフレームワークを用いることで、複雑な要素の関連性、構造などが把握しやすくなり、マーケティング戦略に活かしやすくなります。

マーケティングフレームワークの役割

マーケティングフレームワークでは、マーケティングを成功させるために何が必要で、何が課題になっているかを論理的に分析します。その結果、施策内容が整理され、最適な解決法が見つかります。

メリット

マーケティングフレームワークのメリットは、より少ない時間とエネルギーでマーケティング戦略を考えることができることです

もしマーケティングの課題の解決法を一から考え、自分なりに模索していくとなると、そのエネルギーは大変なもので、もはや解決まで至らない可能性もあります。

しかし、マーケティングフレームワークを活用すると、論理的な分析によって適切な考えを導き出したり、情報の取捨選択もでき、正しい解決法が見つけやすくなります。これがマーケティングフレームワークの大きなメリットです。

デメリット

マーケティングフレームワークのデメリットは、単なる枠組みでしかないことです。思考の枠組みが形成され、それを元にマーケティングの課題を解決していくのですが、枠組みだけでは具体性に欠けます。枠組みを実際にアクションに結びつけるためには、もう少し詳しい取り組みを考えないといけません。

【20選】マーケティングフレームと活用場面を解説

マーケティングフレームワークには様々な枠組みがありますが、ここでは20種類取り上げます。活用場面なども見てみましょう。

マーケティングファネル

マーケティングファネルとは、見込み客が商品やサービスを認知して、実際に購入するまでの段階を図式化したものです。次のようなファネル(漏斗)のように表示されます。

「認知」から進んで「購入・申込」へ行くほど、数が少なくなります。そのためにファネル状で表示されているのです。

マーケティングファネルを活用すると、見込み客がどの段階にあり、どのような施策を講じればいいかが見えてきます。

AIDMA

AIDMAはマーケティングファネルに似たマーケティングフレームワークですが、消費者の購買決定プロセスを体系化したものです。次のような段階に区分けされています。

・Attention(認知・注意)
・Interest(興味・関心)
・Desire(欲求・渇望)
・Memory(記憶)
・Action(行動)

それぞれの頭文字を取ってAIDMAです。AIDMAでも顧客の購買に至る段階を戦略的に分析でき、適切なアプローチができるようになります。

AISAS

AISAS消費者の購買プロセスを体系化したものです。AIDMAと似ていますが、AISASの場合は次のようなプロセスになっています。

・Attention(認知・注意)
・Interest(興味・関心)
・Search(検索)
・Action(行動)
・Share(共有)

AIDMAとAISASで違うのは、Search(検索)やShare(共有)の部分です。AISASでは、消費者の能動的な行動や企業とのインタラクティブな関係に重点が置かれています。

3C分析

3C分析は次の3つの視点から分析をするマーケティングフレームワークです。

・Customer:市場・顧客
・Company:自社
・Competitor:他社

3C分析により、自社だけではなく、第三者目線に立った分析ができるようになります。自社の強み、弱み、市場のニーズなどを捉える際に役立つ分析法です。

4P分析

4P分析の4Pとは、以下のような意味を表しています。

・商品:Product
・価格:Price
・流通:Place
・販促:Promotion

3C分析が市場環境分析の手法であるのに対して、4P分析はマーケティング施策立案で用いられるフレームワークになっています。

4P分析ではすべての項目を連動して考えるのがポイントです。

4C分析

AC分析は4つのCを分析するフレームワークです。4つのCとは、以下のようなものです。

・Customer Value:顧客価値
・Cost:顧客の費用・負担
・Convenience:顧客の利便性
・Communication:顧客対話

4Cとも顧客に関する項目になります。4C分析では顧客の視点で考え、顧客のニーズを模索していきます。その成果をマーケティング立案に活かすことができます。

STP分析

STP分析では、次のステップに従って戦略を考えていきます。

・Segmentation(セグメンテーション)
・Targeting(ターゲッティング)
・Positioning(ポジショニング)

それぞれの意味を図解にすると、下記のようになります。

STP分析を活用すると、顧客のニーズを把握、プロモーション戦略を明確化し、競合他社との競争を回避しやすくなるなどのメリットがあります。

RFM分析

RFM分析は顧客分析のためのフレームワークで、次の3つの指標を用います。

・Recency(最近の購入日)
・Frequency(来店頻度)
・Monetary(購入金額ボリューム)

RFM分析は顧客に関する詳しい情報が不足していても、データ分析の専門知識がなくても利用できる手法です。RFM分析で得られた情報は経営戦略に活かし、効率的なマーケティング施策を考える際に役立てることができます。

なぜなぜ分析

なぜなぜ分析とは、なぜという質問を繰り返しながら根本原因を探っていくフレームワークです。根本原因が分かれば、課題の解決策、問題の改善策も見えてくるでしょう。

5F(ファイブフォース)分析

5F分析とは、自社に影響を与える外部環境を5つのポイントで分析するフレームワークです。具体的には自社への脅威を分析します。

・競合他社の脅威
・代替品の脅威
・新規参入者の脅威
・買い手の脅威(顧客の交渉によって自社の利益が減少する脅威)
・売り手の脅威(売り手の交渉によって自社の利益が減少する脅威)

5F分析により自社の立ち位置を把握でき、今後のマーケティング戦略を練りやすくなります。

SWOT分析

SWOT分析のSWOTとは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)のことです。プラス要因とマイナス要因からの分析となります。

SWOT分析はシンプルで理解しやすいので、社内でも共有が簡単にできます。また、偏らない全体像を理解したり、リスクを元に戦略を考えたりするのに役立ちます。

PEST分析

PEST分析のPESTとは、「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」のことです。4つの外部環境から企業を取り巻く情勢を分析するフレームワークです。

PEST分析により世の中の動きがつかめ、チャンスやリスクを捉えやすくなり、今後の自社の可能性を見いだしやすくなります。

コホート分析

コホートとは集団のことですが、コホート分析集団ごとに分類した人たちの行動や定着率を分析することです。

コホート分析で特に重要なのがユーザーの維持率。その結果を見ることで、今後の自社サービスの改善や向上に役立てることができます。

ロジックツリー

ロジックツリーとは、問題をツリー状に分解し、そこから解決策を見いだしていくフレームワークです。ロジックツリーにより問題が整理され、複雑に絡み合った要素も理解しやすくなります。

解決策を導き出した過程も把握しやすくなり、効果的なアクション、取りかかるべきアクションなどの優先順位もつけやすくなります

MECE

MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略語で、日本語では「モレなく、ダブりなく」ということです。

モレやダブりがあると、企業の生産性や効率性に著しいマイナス要因となりますが、これらをいかになくすかを考えるフレームワークがMECEです。MECEはマーケティング立案、市場調査、商品企画、業務改善など様々な活用場所があります。

クラスター分析

クラスター分析様々な集団の中から似たもの同士を集めて分析するフレームワークです。似たもの同士のグループをクラスターと言います。

クラスター分析では、大量のデータを理解しやすく整理するのに役立ちます。

バリューチェーン分析

バリューチェーンとは、原材料の調達から商品やサービスが顧客に届くまでの活動に含まれる一連の流れの価値を捉えたものです。

バリューチェーン分析では、各活動ごとの分析をします。その結果、どの活動で大きな付加価値が生み出されているか、どの工程に問題があるかなどを把握できます。

VRIO

VRIO「ブリオ」と読み、Value(経済的価値)、Rarity(希少性)Imitability(模倣可能性)、Organization(組織)の4つの頭文字を取った言葉です。

フレームワークとしては、自社の経営資源が競合他社と比較した場合、どのくらいの優位性があるのかを確認するのに役立ちます。

最終目標はVRIOのすべての項目において他社よりも優れることで、それが企業の成長と存続につながります。

PPM分析

PPMは「Product Portfolio Management」の略語です。事業活動を4つにグループ分けして、経営資源の投資配分を考えていくフレームワークです。4つとは、次のようなものです。

図に示した4つのポジションは市場成長率と市場占有率の高低を表します。

PPM分析を行うことで、自社の事業の立ち位置、競合他社との比較がしやすくなります。その結果、経営資源をどこに優先的に配置すればいいのかが見えてくるでしょう

PDCA

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のことです。この4つのサイクルを繰り返すことにより業務の効率化を図っていくフレームワークとなります。

PDCAは本来は製造業で利用された手法ですが、現在ではあらゆる分野で活用されています。

まとめ

今回の記事では、マーケティングフレームワークについての解説をしました。

マーケティングフレームワークを活用すれば、企業が抱える問題点や課題の把握がしやすくなり、効果的な戦略を立てやすくなります。そのために役立つフレームワークもいろいろあります。

ぜひ皆さんの企業でもマーケティングフレームワークを活かして、企業活動を円滑に展開してください。

この記事を書いた人

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