Google広告は、数ある広告手法のなかでも、特に多くの人に活用されている媒体です。
Google広告に対して興味を持っている人や利用を検討している人のなかには、より具体的な内容を理解したいと考えている方もいるでしょう。
この記事では、Google広告について以下のような事柄を解説していきます。
・Google広告のメリットや注意すべきポイント
・Google広告の課金形態
・Google広告で活用できるキャンペーンについて
・Google広告の開設方法
・Google広告の成功事例
Google広告について網羅的に学ぶことができるので、上記のようなことを知りたい方はぜひ参考にしてください。
Google広告とは?
まずはGoogle広告(Google Ads)の概要や構成について解説していきます。メリットや各キャンペーンの情報について触れる前に、基本的な内容から抑えていきましょう。
Google広告の概要
Google広告とは、Googleが提供しているオンライン広告のことを指しています。
最初はGoogle AdWords(アドワーズ)という名前でしたが、2018年7月に名称が変更されました。
Google広告では、ビジネスに関連したキーワードを検索エンジンで検索するユーザーへ、興味を持っている潜在顧客へ広告を出しアプローチすることができます。
Googleが保有しているいくつかのプラットフォーム上に掲載することができ、自社のECサイトへの流入を促したり、自社へのお問い合わせの件数を増加させることができます。
Googleが提供しているGoogle広告は、カスタマイズ性の高さが大きな特徴です。
詳しいメリットについては後述しますが、地域・年齢などの細かいターゲティングができ、豊富な配信面からさまざまなユーザーにアプローチできます。
大きく分けるとテキストで訴求するリスティング広告、画像で訴求するディスプレイ広告、動画で訴求する動画広告があります。
Googleは特に情報収集のために活用される機会が多く、リスティング広告は特に顕在層へのアプローチに最適です。
認知拡大からコンバージョンの獲得まで幅広い利用ができるため、現在も多くの企業がGoogle広告を取り入れています。
Google広告の構成
Google広告は以下のように、アカウントとキャンペーン、広告グループで構成されています。
複数の広告を管理する場合、3つの構造について理解して意図したユーザーに広告配信を行うことが大切です。
Google広告のメリット
Google広告には以下5つのようなメリットがあります。
・数値分析からPDCAを回しやすい
・さまざまな配信面で世界中にアピールできる
・低単価で効果が見込める
・タグを活用することでコンバージョンの効果計測ができる
それぞれ確認していきましょう。
設定の自由度が高い
Google広告にはさまざまなメリットがありますが、設定の自由度は特に大きいことが利点です。
地域によって配信設定を変えたり、時間帯でボリュームを調整したりすることもできます。
また、ユーザーの興味関心度に合わせて配信の強度を変えることもできるため、BtoB・BtoCの商材に関わらず適切な訴求が可能です。
例えば、BtoB商材の場合は平日のみの配信にする、BtoC商材であればスマートフォンへの配信比率を上げる、などの対策ができます。
広告配信の設定を自分で設定したい方にとっては、Google広告の自由度は魅力的だといえます。
数値分析からPDCAを回しやすい
Google広告をはじめとしたWeb広告では、配信の結果について数値を確認できます。広告がクリックされた割合や表示された回数など、細かい指標も閲覧できるため、PDCAを回しやすいです。
ユーザーの反応が悪い広告は適宜取り除いたり、クリエイティブの差し替えを行ったりして改善していくことができます。
交通広告などのオフライン広告の場合、何を指標に改善をすればいいのか不明瞭な時もあるため、数値分析をしやすいのはWeb広告ならではのメリットだといえます。
さまざまな配信面で世界中にアピールできる
Google広告と一言でいっても、媒体や広告タイプはさまざま存在しています。
検索エンジンや動画プラットフォームであるYouTube、提携している各サイトなど、複数の配信面を通して世界中にアピールできることがメリットです。
配信できる広告の種類も、動画・画像広告やテキスト広告など多岐に渡り、特にGoogleの検索エンジンは世界でもトップシェアです。
言語や地域について設定をする必要はありますが、国内で作成したアカウントで国外にも広告を配信することは可能なので、海外進出を検討している企業にも活用が推奨されます。
低単価で効果が見込める
Google広告を活用する際、自社で独自に予算の設定をできることもメリットの1つです。
クリック単価やインプレッション単価などによって費用が決定するため、上限を設定しておけば費用が嵩んでしまうこともありません。
まとめて費用を支払ってから掲載してもらうと、思った効果が得られず料金だけがかかってしまうこともあります。
少ない費用から始めて適宜調整が可能なGoogle広告であれば、Web広告に慣れていない方でも安心して活用できるでしょう。
タグを活用することでコンバージョンの効果計測ができる
Google広告では、タグを活用してコンバージョンの細かい効果測定を行うことが可能です。
タグは、ページのタイトルや文章を指示するためのものとして認識されることも多いですが、マーケティングでは計測タグとして情報収集をする際に活用されています。
独自に設けている資料請求や問い合わせなどのページにコンバージョンタグを設定し、コンバージョンについて効果計測ができれば、さらにPDCAを回しやすくなるでしょう。
更にリマーケティングタグというものを設置することで、一度サイトを訪問したことのあるユーザーに対して広告を配信することもできます。
タグの設定を施す際は、多少専門知識が必要になるため、適切にできる自信がない場合は外部に依頼することもおすすめです。
Google広告運用で注意すべきポイント
Google広告の運用で注意しておくべきポイントは以下4つです。
・広告から遷移させるサイトも必要になる
・成果を出すには設定について把握する必要がある
・キャンペーンによっては素材の用意が大変になる
それぞれ解説していきます。
競合が多数いるため対策が必要になる
Google広告は、他のSNS広告などと比べると圧倒的に利用者が多いため、対抗するためには、ノウハウを身につけておくことが求められます。
例えば、検索広告のキーワードによっては、競合に対抗するために広告費用を上げる必要もあるでしょう。ビッグキーワードばかりを狙うのではなく「効果が見込めそうだが他の企業がまだ手をつけていないようなキーワード」も設定することが大切です。
キーワードアドバイスツールなどを活用すると効率的に成果が見込めそうなキーワードを探せるので、事前に活用方法を確認しておきましょう。
広告から遷移させるサイトが必要になる
配信することで多くのユーザーに訴求できるGoogle広告ですが、クリックされた後に遷移させるサイトが必要になります。
広告の質が良かったとしても遷移先のサイトでニーズを満たせていなかったり、不信感を与えてしまったりすると成果が見込めなくなることもあるので注意が必要です。
また、広告とLPで雰囲気が異なると、ユーザーを混乱させてしまうこともあるのでなるべく色合いや言葉遣いなどは合わせておきましょう。「Web広告は高級感を出しているのに遷移先はチープでこだわりを感じられない」などの状況にならないようにしてください。
成果を出すには設定について把握する必要がある
Google広告は、地域や配信日程など細かい指定が可能な反面、設定方法で混乱することもあります。
適切な配信設定は業界や業種によっても変わるため、ある程度データを集めることも大切です。
特に、初心者のうちは、設定について把握するまで大変に感じることもあるので、書籍などを通して学んでおく必要があります。多数の人が導入しているGoogle広告の知見は、Web上でも多く投稿されているため、わからないことがあれば積極的に調べることがおすすめです。
キャンペーンによっては素材の用意が大変になる
Gogole広告の場合、キャンペーンによっては動画や画像を用意する必要があります。
テキスト広告に比べると、動画・画像をメインにした広告は素材の準備に手間取ることもあるので、なるべく早い段階から進めることが大切です。
特に、動画は台本作成や撮影、編集など工程が多くなるので、準備が難航する可能性も高くなります。ハイクオリティを目指すことも大切ですが、自社で準備が困難な場合は素材の準備を外注するのもひとつの手です。
Google広告の課金形態とは?
Google広告では以下4つの課金形態が用意されています。
・インプレッション課金(CPM)
・動画視聴課金(CPV)
・CV課金(PFC)
どのような課金形態なのか、特徴やメリットについて解説していきます。
クリック単価(CPC)
クリック単価は、1クリックされるたびに課金される仕組みです。
Google広告の場合、キーワードによってクリック単価が異なるため、数十円のものもあれば数千円を超えるものもあります。
クリック単価はユーザーの明確な行動によって金額が変わるため、どれだけ成果が発生したのか確認しやすいことがメリットと言えます。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する仕組みです。
クリックされるたびに料金が変わることがないので、無駄な料金を払わなくて良い点がメリットです。キーワードや掲載面によっては、特に商品に興味がないユーザーからクリックされてしまい、費用が上昇することもあります。
ただし、クリック単価と比較すると費用対効果を確認しづらいデメリットもあるので、インプレッション課金を活用する際は他にも指標を設置しておくことがおすすめです。
動画視聴課金(CPV)
動画視聴課金は、動画キャンペーンにて適用できる課金形態です。
閲覧されるたびに費用が発生する仕組みのため、別名「Cost Per View」とも呼ばれており、CPVと短縮されることもあります。
Googleでは、動画は30秒以上視聴されたら課金されるようになっていることが特徴です。なお、30秒未満の場合は最後までコンテンツが流れた際に費用が発生します。
CV課金(PFC)
CV課金は、発生したコンバージョンごとに費用が発生する仕組みになっています。
広告のクリックよりもさらに明確なアクションによって費用が決定するため、無駄な料金を削れるメリットがありますが、活用するには以下の要件を満たす必要があります。
・コンバージョンの割合のうち90%は、広告がクリックされてから7日以内に発生している
また、検索広告では活用できない点にも注意しましょう。CV課金は、後述するディスプレイ キャンペーンで活用可能です。
Google広告キャンペーン7種類の特徴
Google広告のキャンペーンには以下7種類が存在しています。
・アプリ キャンペーン
・動画キャンペーン
・ディスプレイ キャンペーン
・ショッピングキャンペーン
・P-MAXキャンペーン
・スマートアシストキャンペーン
・ファインドキャンペーン
広告配信をするうえでキャンペーンの選択は重要な要素です。
それぞれどのようなキャンペーンなのか内容を確認しておきましょう。
検索キャンペーン
検索キャンペーンは、Google検索エンジンで配信されるテキストメインの広告で、リスティング広告や検索連動型広告とも呼ばれています。
ユーザーが検索エンジンでキーワードを検索した際に、検索結果画面に広告を表示させます。
顕在層にアプローチできることが大きなメリットであり、高い確率でアクションを起こしてもらえます。自然検索よりも上位に表示されるため、SEOを施す必要もありません。
なお、Googleでは検索キャンペーンとして以下2つが用意されています。
動的広告の場合、全角45文字(半角90文字)で文章を設定するだけで済むため、作業を簡略化したい方におすすめです。
課金形態はクリック課金(CPC)形式となっており、広告を上位に表示させるためには入札を強化する、広告の品質を高めるなどの工夫が必要です。
1クリックあたりの単価は業界により大きく変化します。安価である場合は100円以下ですが、高いと数千円を超える場合もあるため予算を決める際には注意が必要です。
▼検索キャンペーンについて詳しく知りたい方はコチラ▼
アプリキャンペーン
アプリキャンペーンでは、自社で提供しているアプリの事前告知をしたり、インストールを促進させたりすることが可能です。
GooglePlayやApple App Storeへの広告掲載ができます。検索結果やディスプレイ広告の配信面など、広告が表示される面は様々です。
他のキャンペーンとの相違点として、広告文や入札単価を設定することで簡単に設定できる点が挙げられます。
アプリキャンペーンは、具体的には以下3つの種類に分けられます。
▼アプリキャンペーンについて詳しく知りたい方はコチラ▼
動画キャンペーン
動画キャンペーンは、その名の通り動画広告を配信できるキャンペーンです。YouTubeで配信されているコンテンツ内や検索結果、Google動画パートナー上のサイト・アプリでも掲載されます。
動画キャンペーンも細かく種類が分けられており、以下の5つが存在しています。
▼動画キャンペーンについて詳しく知りたい方はコチラ▼
ディスプレイ キャンペーン
Googleと提携しているサイトやアプリケーションを通して、広告を配信できるキャンペーンをディスプレイキャンペーンと呼びます。多数のユーザーにアプローチできるため、見込み顧客への認知度向上に向いている点がメリットです。
なお、ディスプレイキャンペーンでは、レスポンシブディスプレイ広告と呼ばれる広告タイプを活用します。レスポンシブディスプレイ広告は、広告のサイズや表示形式、フォーマットが広告スペースにマッチするように自動調整されることが特徴です。
画像や広告見出しなどのアセットを設定しておくことで、配信面に合わせてサイズや組み合わせを適宜変更してくれます。
検索広告に比べてクリック単価が低い傾向にあり、様々な配信面に広告を配信出来るため、幅広いユーザーに広告を配信することができます。その上、テキストだけでなく画像や動画で訴求できるためユーザーに多くの情報を伝えることも可能です。
▼ディスプレイキャンペーンについて詳しく知りたい方はコチラ▼
ショッピングキャンペーン
ショッピングキャンペーンとは、検索結果画面やショッピングタブなどに画像つきの商品情報を掲載出来るキャンペーンです。通販サイト(ECサイト)を運営しており、複数の商品がある!という場合にお勧めのキャンペーンになっています。
Merchant Center(マーチャントセンター)と呼ばれる管理システムに商品情報(フィード)を紐付けて、広告を掲載します。
画像付きで広告を掲載することができ、1つ1つの商品のリンク先も詳細ページに飛ばすことが可能であるため、興味を持っているユーザーが購買行動を起こしやすいことがメリットです。
▼ショッピングキャンペーンについて詳しく知りたい方はコチラ▼
スマートアシストキャンペーン
初心者向けに管理をGoogle広告で行ってくれるキャンペーンを、スマートアシストキャンペーンと呼びます。スマートアシストキャンペーンでは、初期設定を数分で設定するだけで広告配信が可能です。
検索結果やGoogleマップなど、複数の場所に広告を掲載できるため、Web広告にまだ慣れていない方でも安心して活用できます。
ファインドキャンペーン
ファインドキャンペーンは、Googleフィード全体にて最大30億人のユーザーにアプローチできます。Google DiscoverやGmail、YouTubeでも広告を配信可能です。
複数の配信面に対して一つのキャンペーンで広告を掲載できるので、配信面ごとにキャンペーンを分ける必要がなくなります。また、自動入札が導入されているため、設定が簡潔になる点もメリットです。
▼ファインドキャンペーンについて詳しく知りたい方はコチラ▼
P-MAXキャンペーン
P-MAXキャンペーンは、Googleの配信枠全てに一度に配信できるキャンペーンです。
全ての配信面とは、Google広告が提供している「検索」「ディスプレイ」「ショッピング」「YouTube」「Gmail」「Discover」「Googleマップ」のすべての面で配信されます。
以前まで用意されていたショッピングキャンペーンやローカルキャンペーンが、2022年7月にアップグレードされる形で併合されています。
コンバージョン目標、予算、広告アセット(テキストや画像、動画)を設定すれば、機械学習を用いてターゲティングや配信面などを自動調整してくれます。広告主が複雑な操作をせずに済むことがメリットといえます。
ただし、確保できるレポートデータは他のキャンペーンと比べると少ないので注意が必要です。
P-MAXキャンペーンって実際どうなの?
配信面すべてに一気に配信なんて、、成果は本当に出るの?とお思いの方も多いでしょう。
弊社で実際にP-MAXキャンペーンを活用した事例がありましたので、紹介させていただきます。不動産業界における弊社の配信実績では、獲得単価・クリック単価ともに既存の検索広告と比較すると非常に安価に推移する結果となりました。
不動産業界においては、検索広告でのクリック単価が高い傾向にありますが、P-MAXではクリック単価も低くリーチの拡大、獲得数の最大化を見込める配信方法となっていることが見受けられます。
▼その他の事例や、もっと詳しく知りたい!という方は是非下記の記事をご覧下さい!▼
Google広告の費用はどのくらい?
Google広告を始める際に、どのくらいの費用が必要なのでしょうか。キャンペーンごとにメリットとデメリット共に表にしました。
キャンペーンごとに準備するべき費用は異なってきますが、特にリスティング広告は商材によっては1回のクリックにかかる費用(クリック単価)が高いものもあります。
運用していて、肌感ですがクリック単価が高くなる商材は不動産、金融、M&A、人材の医師転職などです。
キーワードによっては1回のクリックで1,000円かってしまうことも有りうるため、費用を多めに準備出来ることには良いに越したことはないでしょう。
P-MAXキャンペーンは目標CPAによると表記しましたが詳細なことをいうと、目標CPAの3~5倍の費用を1日に使えるくらいの費用が望ましいとされています。
例として目標CPAが1万円だった場合、1日にあたりに設定する費用は3~5万円となり、月で考えると90~150万円となります。
Google広告で広告の出稿を考えている場合は、上記を参考にしてみてください。
Google広告アカウントの開設方法
Google広告の運用を始めるには、Googleアカウントを開設する必要があります。
ここでは、Googleアカウント開設の手順を説明していきます。
①Googleアカウントを開設
まずはGoogleアカウントを開設します。
https://support.google.com/accounts/answer/27441?hl=ja
上記のURLから開設が可能です。
②Google広告アカウントを開設
Googleアカウントにログインした状態で、下記のURLを開きます。
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/「今すぐ開始」を選択し、エキスパートモードに切り替えるを選択します。
Google広告には「スマートモード」と「エキスパートモード」があり、スマートモードはGoogle広告の簡易版です。
設定は簡単であるものの、Google広告の機能を全て使用することができません。
エキスパートモードではすべての機能を使用できるため、エキスパートモードをおすすめします。
画面が切り替わったら、「キャンペーンなしでアカウントを作成」を選択します。
次の画面で、ビジネス情報の入力を行います。完了したら、送信を選択します。
最後に、「アカウントを確認」を選択します。以上でアカウントの開設は完了です。
③Google広告アカウント内の設定
Google広告アカウントの開設が完了したら、Google広告の配信をするための設定をします。
Google広告の構成は前の方の項でもありましたが、下記のようになっており、アカウント内にキャンペーン、キャンペーンの中に広告グループ、広告グループの中に広告とキーワードが含まれているようなイメージです。
順に設定方法を解説していきます。
キャンペーンの作成
まずはキャンペーンの作成からです。
普段の生活で使われる期間限定で行われるイベントのような「キャンペーン」とは違い、広告においてキャンペーンはGoogle広告で広告を配信したいサービスや商材ごとをまとめる単位のことを言います。
キャンペーンで調節できる項目としては、1日あたりに使用する広告費です。
Google広告アカウント開設後の画面で、「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。
ここでは、キャンペーンの目的を選択します。
このときに選択した目標に応じて、Google広告が最適な広告配信メニューや機能を提案してくれます。
今回は弊社での広告の目的としてよく活用される「販売販促」を選択して解説していきます。
キャンペーンの目的は7つあり、広告の目的に応じたキャンペーン目標を選択しましょう。
目標を設定せずに作成することもできます。
目標のそれぞれの詳細は下記です。
次にキャンペーンタイプを選択します。
ここでは活用することの多い「検索」を例として扱います。「検索」はリスティング広告のことを表しています。
まずは検索広告を運用して、慣れてきてからほかのディスプレイ広告などを運用することをおすすめします。
次の画面で、「目標をどのように達成するかを選択してください」と出てきますが、後からでも選択可能なためチェックしなくても問題はありません。
任意でキャンペーン名の名前を付けます。
同時にキャンペーンを複数配信する場合が多いので、管理しやすいようにわかりやすい名前にしておくことがおすすめです。
次に単価設定を行います。
ここでは初めから選択されている「クリック数」を選択することを推奨します。
リスティング広告はクリック課金のため、広告がクリックされると費用が発生する仕組みです。
1クリックあたりにどのくらいの費用を払うかを設定できるため、その費用を「クリック数が最大になるようにGoogle広告に自動調整してもらう」のが下記の設定の「クリック数の最大化」と呼ばれるものです。
次にネットワークの設定です。初期設定の段階では、「Googleディスプレイネットワークを含める」にチェックが入っていますが、チェックを外すことを推奨します。
リスティング広告はGoogle検索結果画面に表示される広告を配信します。「Googleディスプレイネットワークを含める」を選択したままだと、Google検索結果画面以外のところにも広告が配信されてしまうため、チェックを外しましょう。
次に地域の設定です。
広告の配信するエリアを選択します。初期の設定では「すべての国と地域」になっていますが、広告の配信エリアにあわせて選択しましょう。
今回は日本国内を対象とした配信をしたい場合の「日本」を選択します。
次に言語設定です。
初期の設定で「日本語」になっているため、問題無ければこのままで大丈夫です。
広告グループの設定
次の項目では、広告グループの設定を行います。広告グループでは、キーワードと広告を設定します。
どのキーワードで検索したときに広告を表示させたいかを考えて設定を行います。
サイトのURLや広告を配信するサービスや商材名を入れると、Google広告が自動でキーワードの案を出してくれるので、是非使ってみることをおすすめします。
キーワードの選定方法のひとつとして、Googleが展開している「キーワードプランナー」も活用できます。
下記の記事で詳しく解説しているので、是非参考にしてみてください。
続いては広告の設定です。広告は上記のように項目が分かれています。
広告の要素を入力していき、入力後に「次へ」を選択します。広告設定画面の上部に「広告の有効性」という項目がありますが、この項目が「非常に高い」になることを目指しましょう。
広告の有効性が高くなることで、広告の掲載結果を最大化することができます。
次に予算の設定をします。
予算設定では、1日にどのくらいの広告費を使うかを設定します。Google広告側から推奨の予算設定が表示されますが、カスタムで設定することも可能です。
キャンペーン開始前の最終確認
上記の設定をすれば、Google広告の設定は完了です。
項目に問題が無いか確認をし、「キャンペーンの公開」を選択します。
Google広告の成功事例
Google広告を活用した成功事例として、以下3つが挙げられます。
・SOMPOリスケアマネジメント
・マウスコンピューター
どのような事例が過去にあったのか見ていきましょう。
freee株式会社
クラウド型の会計・給与計算ソフトなどを提供しているfreee株式会社は、Google広告を活用して新規ユーザーへのアプローチを試みています。
具体的には、無料プランのユーザーから有料プラン課金ユーザーを増やすため、Google広告の検索広告を利用しました。
「会計ソフト」などのキーワードで広告を出稿して新規ユーザーにアプローチした後は、分析機能で他の有用なキーワードも発見しています。
リーチできていなかった層へ効率的に訴求を行ったことで、開始前と比較して2倍のユーザー獲得に成功。
顕在層へのアプローチに有用な検索広告を用いて、短期間で成果を上げた事例です。
参考:Google広告活用事例 freee 株式会社|Google
SOMPOリスケアマネジメント
SOMPOリスケアマネジメントは、個人に対する健康指導を主に実施している企業です。看護師や管理栄養士など、専門的な知識を持った人員が業務委託で勤務しており、求人に重きを置いています。
しかし、折込チラシやWeb求人広告で思った成果が上げられないことが今までの課題として挙げられていました。
Google広告では、認知拡大を目的として動画広告を活用しています。健康指導という世間的には認知度がまだ低いサービスでしたが、セグメントを細かく設定したうえで10秒の動画広告を流し、ブランディングに成功した事例です。
掲載後、3日ほどで3万人近い視聴者数を獲得しました。
参考:Google広告活用事例 SOMPOリスケアマネジメント|Google
マウスコンピューター
マウスコンピューターは、パソコンの製造・販売事業を展開している企業として知られています。元々TVCMなどを活用していたため、認知度は高かったものの、国内メーカであることや、パソコンメーカであることはまだ浸透していませんでした。
認知度の課題を払拭するために、GoogleのYouTube動画広告を活用し、潜在層から顕在層までのアプローチを実施しました。バンパー広告やTrueViewインストリーム広告、TrueViewアクション広告なども併用したことで、比較検討層に対して効果的な訴求を行っています。
結果的に、実施前よりも検索広告のCV数が50%増加し、CPAは-55%削減に成功しました。
参考:Google広告活用事例 マウスコンピューター|Google
まとめ
いかがでしたか?
Google広告は、Web広告のなかでも特に利用者が多く、マーケティングでは欠かせない手法の1つとなっています。
配信面やターゲティングなど、設定できる項目が豊富で、分析を元にPDCAを回しやすいメリットがあります。また、低単価から始められるだけでなく、スマートアシストキャンペーンなど、初心者向けのキャンペーンも用意されているため、初めて広告に挑戦する方でも安心です。
他にも検索キャンペーンやアプリキャンペーンなど、複数の種類が存在するため、活用を検討している方は、それぞれのメリットなどを理解してから導入しましょう。「認知拡大は動画キャンペーン」「顕在層へのアプローチは検索キャンペーン」など、目的に合わせて使い分けることが大切です。