
デジタルマーケティングにおいて、ユーザー行動の把握は重要です。
Google Analytics 4(GA4)では、
従来のユニバーサルアナリティクス(UA)とは異なる
「アクティブユーザー」という指標が導入されています。
本記事では、
GA4のアクティブユーザーの定義から他の重要指標との違いまで詳しく解説します。
1. GA4のアクティブユーザーとは?
GA4におけるアクティブユーザーとは、
特定の期間にWebサイトやアプリを利用したユニークユーザー数を指します。
具体的には、
以下のいずれかの条件が発生した際にアクティブユーザーとしてカウントされます。
- エンゲージメントセッション
- first_visitイベント/first_openイベント
- user_engagementイベント/engagement_time_msecパラメータ
なお、
1秒以内にuser_engagementイベントが検出されると、
ユーザーはアクティブユーザーとしてカウントされます。
※参考:Google [UA→GA4] 指標の比較: Google アナリティクス 4 とユニバーサル アナリティクス 2025年6月閲覧
以下より、それぞれの条件について説明していきます。
1-1. エンゲージメントセッション
エンゲージメントセッションとは、
以下のいずれかの条件を満たすセッションのことを指します。
- Webサイトやアプリのセッションが10秒以上続いた時
- コンバージョンイベントが発生した時
- ページビューまたはスクリーンビューが2件以上発生した時
※参考:Google [GA4] アナリティクスのディメンションと指標 2025年6月閲覧
1-2. first_visitイベント/first_openイベント
first_visitイベントの発生条件
ユーザーが、
アナリティクスが有効になっているWebサイト、
またはAndroid Instant Appに初めて訪問/起動した時
first_openイベントの発生条件
ユーザーが、
アプリをインストール(または再インストール)した後、
そのアプリを初めて起動した時
※参考:Google [GA4] 自動収集イベント 2025年6月閲覧
1-3. user_engagementイベント/engagement_time_msecパラメータ
user_engagementイベントの発生条件
- アプリがフォアグラウンド(最前面)で表示されている状態が1秒以上続いた時
- Webページを閲覧している状態が1秒以上続いた時
engagement_time_msecパラメータとは、
user_engagementイベントに付随するパラメータのことです。
情報やデータを収集するために使用されます。
※参考:Google [GA4] 自動収集イベント 2025年6月閲覧
2. アクティブユーザーと他重要指標との違い
2-1. 他指標との比較表
GA4のアクティブユーザーは、
主に使われる他の指標と、どのように違うのか比較表で説明します。
指標 | 説明 |
合計ユーザー数 (総ユーザー数) |
特定の期間にWebサイトやアプリを訪問した ユニークユーザーの合計数 |
アクティブユーザー数 | 特定の期間にWebサイトやアプリを利用した ユニークユーザー数 |
新規ユーザー数 | 特定の期間にWebサイトやアプリを初めて訪問した ユニークユーザー数 |
リピーター | 特定の期間にWebサイトやアプリを再び訪問した ユニークユーザー数 |
全ての新規ユーザーがアクティブとは限らないため、
新規ユーザー数がアクティブユーザー数を超えることはあります。
また、
アクティブ ユーザー数と新規ユーザー数が合計ユーザー数を超えることはありませんが、
データのしきい値などで数値に差異が生じる可能性はあります。
しきい値とは、
データへのアクセスが制限されている場合などに適応される値のことです。
※参考:Google ディメンションと指標 [GA4] ユーザーに関する指標を理解する 2025年6月閲覧
※参考:Google [GA4] データのしきい値について 2025年6月閲覧
2-2. 管理画面上での表示例
GAの管理画面上(レポート)では下記のように各指標の確認ができます。
合計ユーザー数は「総ユーザー数」として表示されています。

3. まとめ
GA4におけるアクティブユーザーは、
ユーザーの実際の行動(訪問やエンゲージメント)を反映する重要な指標です。
GA4で使用される指標については、
従来のユニバーサルアナリティクス(UA)と定義や計測方法が異なる場合があるため、
その違いを把握しておく必要があります。
データを正しく活用するためには、
それぞれの指標が何を示しているのかを理解し、
目的や分析内容に応じて適切に使い分けることが大切です。
※本記事は当社の見解を含む情報提供を目的としたものであり、記載内容による成果の向上を保証するものではありません。