広告を運用するにあたって、コンバージョン計測をもとに成果を確認し改善や施策作成を行うことが大切です。
コンバージョンが計測されない場合は、費用対効果が不明確になってしまうため、早急に原因を理解し対策していきましょう。
この記事では、コンバージョンが正確に計測されない原因や確認ポイントを解説していきます。
1.正確にコンバージョン計測されない場合に起きる問題
広告運用において成果を意味するコンバージョンは、正しく計測することが何よりも重要です。
実際の数値と計測されている値に乖離がある場合、今後の運用に悪影響を与える可能性があります。
成果が見込める広告を掲載停止してしまったり、予算配分を誤ってしまうこともあるので、必ず正しく計測されているのか事前に確認しておきましょう。
2.コンバージョンが正しく計測されない場合に考えられる要因
コンバージョンが正しく計測されない場合に考えられる原因は以下の5つです。
・一部コンバージョンタグがオフになっている
・コンバージョンタグの削除、欠損
・コンバージョンタグが設置されていないサイトの存在
・ブラウザの仕様変更
なぜ計測がされていないのか理由を探っていきましょう。
2−1.コンバージョンタグの重複
同じページ内で同様のコンバージョンタグが設置されている場合、計測が正確に行われないことがあります。
まず重複していないか確認してみましょう。
2−2.一部コンバージョンタグがオフになっている
一部コンバージョンタグがオフになっている場合も、計測が正しく行われないことがあるので注意が必要です。
管理画面上からオフになっているタグがないか確認してみてください。
2−3.コンバージョンタグの削除、欠損
Webサイトについて修正や変更など作業を行う際、コンバージョンタグを削除したり、操作ミスで欠損してしまったりすることがあります。
余分なコードが入っていることも考えられるので、タグの状態が適切になっているか調査してみましょう。
2−4.コンバージョンタグが設置されていないサイトの存在
PCとモバイル両方のサイトを制作した場合、片方しかタグを設置していないことがあります。
必ず両方でコンバージョンタグを設置するように、運用開始後など状況を確認することが大切です。
2−5.ブラウザの仕様変更
ChromeやSafariなどブラウザの仕様変更があると、計測が正確に作動しないこともあるので注意しておきましょう。
頻繁に起こり得ることではありませんが、念のため直近で動きがあったか公式サイトなどで確認しておくことがおすすめです。
3.正確にコンバージョン計測できないときに確認するべきポイント
正確に計測ができないときは、以下のポイントを確認しましょう。
・GTMで公開設定しているかどうか
・コンバージョンID、ラベルは一致しているかどうか
・トリガーは適切に発火しているのかどうか
・適切なコンバージョンタグを設置しているかどうか
・広告管理画面を正しく設定しているかどうか
それぞれ解説していきます。
3−1.コンバージョンタグを正確に設置しているかどうか
コンバージョンが正しく計測されない場合は、タグの設置方法を誤っていることが特に多いです。
異なる場所にタグを設置していたり、改修作業などを行った際に外してしまったりするケースが考えられます。
他にも、PCとモバイルのどちらかで設定が漏れているなどさまざまな要因が挙げられるので、まずは設置状況を確認してみましょう。
ブラウザでHTMLソースを直接調査するか、Chromeの場合は拡張機能でGoogle広告のタグをすぐに確認することも可能です。
3−2.GTMで公開設定しているかどうか
GTMで公開設定を行っているのかもチェックしておきましょう。
プレビュー機能で確認できていたとしても、反映させなければ意味がないため注意が必要です。
ワークスペース内を閲覧し、作成したタグが残っている場合は公開設定を実施してください。
3−3.コンバージョンID、ラベルは一致しているかどうか
コンバージョンID・ラベルが、広告管理画面とGTMで異なってしまっているケースもあります。
特に手作業で入力すると間違いが発生してしまうこともあるので、コピペで設定することがおすすめです。
3−4.トリガーは適切に発火しているのかどうか
トリガーは、銃の引き金を指した言葉ですが、広告運用ではどのような条件でタグを発火させるのかを表す用語です。
GTMではトリガーで計測条件を設定するので、プレビュー機能を使って適切に反映がされているのか確認しましょう。
なお、タグの発火が上手く実行できていない場合は「Tags Not Fired」と表示されます。
3−5.適切なコンバージョンタグを設置しているかどうか
タグの埋め込みを行う際は、サンクスページに設置しているかチェックが必要です。
Yahoo!広告の場合は検索広告とディスプレイ広告でそれぞれ設定を行うので、媒体ごとに適切なコンバージョンタグを設置しているか再度確かめてみてください。
3−6.広告管理画面を正しく設定しているかどうか
広告管理画面でコンバージョンについての設定が正しくされているか再度確認しておきましょう。
例えば、広告設定で「コンバージョン列に含める」の設定を無効にした場合、計測されていても反映されないことがあります。
また、誤ってタグを削除している場合は再度発行と設置が必要です。
4.それでも正確に計測されない場合に考えられること
対応してもまだ計測ができない場合、以下3つの要因が考えられます。
・システムエラーが発生している
・レポート画面で表示されないように設定されている
それぞれ確認していきましょう。
4−1.反映されるまで時間がかかる
設定が問題なくできていても、情報がすぐに更新されないことがあるので注意しましょう。
GA4のデータは反映されるまでに最大で48時間かかるため、時間を置いて再度確認してみることがおすすめです。
4−2.システムエラーが発生している
サイト上でシステムエラーが発生していてタグの計測ができていないこともあります。
各対処法を試しても改善しないときや、問題がある場合はサイト運営者に相談してみましょう。
4−3.レポート画面で表示されないように設定されている
そもそも、レポート画面上で表示されないように設定していると計測状況を確認できません。
各媒体で表示設定を誤っていないかチェックしてみましょう。
5.コンバージョン率向上のポイント
コンバージョン率を向上させるためには、以下のポイントに注目することがおすすめです。
・コンバージョン率を増やす
それぞれ解説していきます。
5−1.アクセス数を増やす
コンバージョン率を上げるためには、サイトへのアクセス数を伸ばす必要があります。
広告を通してアクセス数を増やすためには、クリエイティブや掲載面、ターゲティングなどの設定を調整することが大切です。
配信後、状況を確認しながらPDCAを回していきましょう。
また、広告だけでなくSEOやSNS上での紹介など、さまざまな手法を合わせて流入向上を目指すこともおすすめです。
5−2.コンバージョン率を増やす
アクセス数を確保できたら、ユーザーのアクションを促せるようにサイト内を工夫しましょう。
ヒートマップツールなどでユーザーのサイト内での行動を参考にしつつ、導線の調整やCTAの設置などを試してみてください。
文言を少し変えるだけでも成果が変わることはあるので、大きな変更だけでなく微調整を繰り返し行うことも大切です。
6.まとめ
いかがでしたか?
コンバージョンが計測されない場合は、タグの設定を誤っていることが特に多いです。
重複して設置していたり、設定する場所が間違っていたりするケースは往々にしてあるので、まず状況を確認してみましょう。
対応してもうまく反映されない場合は、一定の時間がかかることやサイトのシステムエラーなども考えられます。
広告運用において成果の計測は重要ですが、焦らずに原因を探り対策をすることが大切です。