我々の生活に一番身近で、もはや主流であるネット広告は、今勢いを増して伸びている市場です。しかし、この広告配信は不明確な媒体に配信してしまうのでは?と懸念する方も少なくはないでしょう。
そんな問題を解決してくれるのが、PMPというプライベートな広告取引です。今回はそのPMPについてお話していきたいと思います。
1.PMPとは?
PMPとは、Private Market Place(プライベートマーケットプレイス)の略で、直訳するとプライベートの市場、つまり限られた広告枠主と広告主のみが参加可能な新しい広告取引市場のことです。
これを聞いてよくわからないな~と思う方も多いと思います。PMPを解説するにあたって欠かせないものがRTBです。まずはこのRTBを解説したいと思います。
RTBとは、Real Time Biddingの略で広告の1枠(1インプレッション)ごとにリアルタイムで入札競争が行われ、最も高い金額を出した広告を表示する入札システムの1つです。
RTBで広告を配信することで、1インプレッション単位で入札をするオークション方式のため、無駄な費用を削減できます。また、このシステムは様々な媒体に幅広く広告を表示することができるよう広告の配信、最適化を柔軟に管理してくれるのです。
しかし、広告費を安価に抑え広告の効果を最大化できる反面、配信面を事前に確認することができないというリスクが生じるデメリットがあります。
ですが、それがPMPなら信頼できるネットワーク上のサイトにのみ限定して広告を表示させることができます。つまり、限られた広告主や媒体だけで取引を行うシステムとなっています。
広告を掲載する枠や人を選び、意図しないメディアや掲載面に配信されるリスクを心配する必要はありません。
2.PMPの種類
PMPにはいくつかの種類があります。今回は下記の3種類をご説明させていただきます。
Invitation Only Auction(招待制オークション取引)
参加者が限定されており、より良質な広告枠に入札することが可能なプライベートオークションです。
限定性の無いオープンオークションと比較して、フロアプライスが高く設定されているため、優先的に買い付けすることが可能となります。
Unreserved Fixed Rate(余剰在庫型固定単価取引)
CPCやCPMが予め定められている固定単価での取引を意味しており、プリファードディールなどと呼ばれています。
読んで字のごとく、予約されていないため在庫の予約がなく、在庫の保証がされておりません。Invitation Only Auctionと先のAutomated Guaranteedの間の優先順位を持つ取引となっています。
一般的に、この予算でこれだけのリーチに広告を配信すると事前に決めておきたい広告主にとって効果的な取引と言えます。
Automated Guaranteed(在庫予約型固定単価取引)
固定単価であり在庫予約の取引である、プライベートディールと呼ばれています。固定単価とは事前に必要な広告費が決められておりそれを支払うことで広告枠を買い付けすることが可能です。
また、在庫予約とは広告枠の在庫が保証されており、広告のインプレッションが確約されています。唯一この予約が可能で、3種類のPMPの中で最も優先的に売買が行われる取引がAutomated Guaranteedです。
いわゆるプログラマティックな取引のなかで言う従来の純広と同じ優先度の高さで、買い手と売り手の間で直接取引が行われます。
3.メリット
先述のように広告枠を限定し、また一定量を担保した広告配信が可能なため、自社の製品やサービスを効果的な場所で届けることができるようになります。そのため、意図しないサイトでの広告配信を避け、優良媒体のみを買い付けることでブランドイメージ破損を防ぐことができるのです。
PMPと従来のオークションと異なる大きな点は、事前に配信した広告枠を指定した広告配信ができるというところにあります。
4.まとめ
いかがでしたか。
現在、日本ではまだ浸透しておらず主にアメリカではメジャーの市場として定着しております。この市場は今後日本でも成長が期待されると見込まれておりますので、本記事を通して一早く学んでいただきたいと思います。