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デジタル広告とは?種類や効果、マス広告との違いを解説

更新日:2023年07月04日

デジタル広告とは?種類や効果、マス広告との違いを解説

※この記事は2023年7月4日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

今や毎日のように見るデジタル広告。インターネットの普及に伴い、どんどん需要が高まっています。本記事では、そのデジタル広告について、種類や効果、マス広告との違いについても解説していきます。

それぞれの広告の概要を知り、どの媒体を使用すればいいかを明確にしましょう。

デジタル広告とは?

デジタル広告は、「インターネット上のウェブサイトやアプリなどで表示される広告」のことです。
パソコンやスマートフォン、タブレット端末などで表示できます。

テキストのみならず、画像や動画、音声など、さまざまな形で表示されます。

デジタル広告が重要な理由

インターネットの急速な普及に伴い、社会のデジタル化が進む中、デジタル広告の重要性は日に日に高まっています。
また、インターネットの使用率・使用量は若い人ほど多く、これから購買力の増す若い世代に効果的にアプローチする手段として非常に重要です。

さらに、後述するマス広告に関して、テレビや新聞などといったマスメディアが衰退傾向にあることも、デジタル広告が重要な理由の一つでしょう。
長い歴史と信頼性、また社会的な影響力を持っているマスメディアですが、視聴率や購買数が減少傾向にあることも事実です。
デジタルメディアの台頭で、人々の関心対象は大きく変化しました。
マスメディアはまだ一定の地位を保ち続けていますが、オンラインニュース・ストリーミングサービスなどといったようにデジタル化を進めているところも多く、デジタル広告の重要性がうなずけます。

デジタル広告とマス広告の違い

「新聞・雑誌・テレビ・ラジオといったマスメディアを通じて掲載される広告」のことを、マス広告といいます。
マス(大衆)という名の通り、不特定多数の人をターゲットにした広告です。

デジタル広告とマス広告の違いは主に3つあります。「媒体」「対象」「費用」です。それぞれについて見ていきましょう。

媒体

先述したように、デジタル広告はインターネット上で表示される広告であり、ウェブサイトで何かを検索したり、スマホアプリを開いたりすることで閲覧できます。
その点でデジタル広告は「通信」を媒体にしているといえます

対して、マス広告は「マスメディア」を媒体とした広告です

対象

デジタル広告の対象は個人です。
ユーザーがインターネットを介して検索した内容や、登録した性別・年齢といった情報、またネット上での行動履歴などに応じて、その人に合った広告が表示されます。

これに対し、マス広告は不特定多数を対象とした広告です
デジタル広告のようにターゲットを細かく設定することはできませんが、誰にでも無差別に発信されるぶん、より多くの人に見てもらえます。

費用

デジタル広告は、広告をクリックしたり、インプレッション(表示数)によって料金が発生する仕組みが主であるため、費用は最小限で済みます。

反対に、マス広告は大規模なぶん、費用も高くなる傾向にあります。
ただし不特定多数を対象にしているため、広告閲覧一回当たりの単価を考えると、デジタル広告より安くなることも珍しくありません。

デジタル広告の種類

目的に応じて、デジタル広告にはさまざまな種類があります。
これらの特徴や対象と費用、メリット・デメリットについて、詳しく解説します。

リスティング広告

リスティング広告は、ユーザーがキーワードを検索したとき、それに関連した広告が、検索結果の上位や関連項目に表示されるものです。
「広告」「Ads」「PR」などと表示され、広告であることが一目で分かる仕組みになっています。

表示されるのは関連するワードを検索した人のみで、その中でもクリックされた時にのみ費用が発生します。
そのため、コストを安く抑えられることが多いです。

一番のメリットは、検索結果の上位に表示されることです。
検索ワードに関連した広告のため、既に興味をもっている人を対象に絞って効果的なアプローチができ、費用も抑えられます。

反対に、「興味は持っていなかったけど、広告を見ると興味がわいた」という潜在層の取り込みが起こりづらいのもリスティング広告の特徴です。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、ウェブサイトやスマホアプリといったコンテンツ上に、バナー・動画などの形で表示される広告です。
ターゲット層に応じて表示を設定でき、後から細かく調整することもできます。

ウェブサイトやアプリの利用者といった、特定の興味・関心をもつユーザーに対象を絞った広告です。リスティング広告よりも範囲が狭く、より安い費用で運用できます。

リスティング広告とは異なり、潜在層にアプローチすることができる点がメリットです。
費用も安く、画像や動画で表示されることが多いため視覚的に分かりやすく広告表現が可能です。
また、ウェブサイトやアプリを利用している間ずっと表示でき、クリック率にも期待できます。

デメリットとしては、評価が難しいことが挙げられます。
画像や動画で多様な表現が可能なぶん、成果が出たとしてもどの要素がうまく働いたのかが分かりづらく、成果が出なかったときに改善することも難しいです。
また、効果的な運用にはある程度のスキルが必要で、調整や評価には多くの労力が必要でしょう。

純広告

純広告とはウェブメディアと契約して広告枠を買い取り、決められた位置に表示される広告です。
ディスプレイ広告とは異なり、一度出すと契約期間が終わるまで調整できません。
そのぶん運用に手間がかからないことも特徴です。

特定のウェブメディアの閲覧者が対象です。
掲載期間などで費用が決まり、ディスプレイ広告と比べると、費用が割高になる傾向があります。
広告の質が高ければその限りではありません。

コンテンツの一部として自然に表示されるため、高い認知度を期待できることがメリットです。
ディスプレイ広告とは違って、調整や運用に時間をとられることもなく、手間がかかりません。

しかし、配信内容を変えたくても一切調整できず、ターゲットもディスプレイ広告に比べて狭い範囲が対象となっています。

ネイティブ広告

ネイティブ広告は、ウェブサイトなどのコンテンツと一体化した、自然な形で表示される広告です。
コンテンツに深く関連した広告が表示されます。

特定のコンテンツの利用者のみ対象で、表示やクリックの回数に応じて費用が発生します。

コンテンツと一体化しているため、ユーザーに違和感を与えず、自然に誘導できることが最大のメリットです。

ただしコンテンツに溶け込んでいるために、広告に気づいてもらえず、すぐには成果が出ないことも多いです。
また、広告を示す表示がなければステルスマーケティングと受け取られてしまうこともあり、注意が必要です。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ウェブサイトやブログなどに表示される広告で、ほかのデジタル広告とは異なり基本的には成果が出るまで費用が発生しないことが大きな特徴です。

ウェブサイトなどの利用者が対象で、クリックだけでは費用発生に至らず、購入や資料請求など、成果に至ってはじめて費用が発生するので、無駄な出費を抑えることに長けています。
中には表示やクリックを成果とするアフィリエイト広告もありますが、その場合費用単価はかなり低めに設定されていることが多いです。

ただし、通常ASPといった仲介サービスを利用し、これには別途初期費用と月額料金が必要です。
これは広告に成果がなくても支払う必要があります。

成果につながらないユーザーに対する無駄な出費が必要なく、コストパフォーマンスが高いことが大きなメリットです。

広告成果がなくても支払う必要のある月額料金があったり、掲載するには媒体主に選ばれる必要があるため適切な費用・成果の条件を整える必要があったりと、デメリットも存在します。

DSP

DSPはDemand-Side Platformの略で、デジタル広告の自動化と効率化を支援するプラットフォームです。
広告主側であるDSPに対して、掲載されるメディア側のSSP(Supply Side Platform)が連動しています。

広告枠を買い取り、配信し、調整を行い、評価をするまでのほどんどを自動で行ってくれます。

ユーザー一人一人に対して、それぞれにマッチした広告を配信できます。
費用もほかのデジタル広告とさほど変わらず、高い効果を期待できます。

行動履歴を含めたユーザーそれぞれの情報に応じて広告を配信できるため、高い効果を見込める上、一連の流れをほぼ自動で行ってくれるので手間が省けることがメリットです。

ただし運用には知識が必要で、時にはエラーが起こったりと、適切な対応が要求されることもあり得ます。

SNS広告

SNS広告はTwitterやFacebookなど、SNS上で表示される広告です。
プラットフォームによって色々な形で表示されます。
たとえばLINEならLINE NEWSとタイムラインに、Twitterであればタイムラインや検索結果に表示させることができます。

SNS上での行動履歴に応じて広告が表示され、費用は表示されるだけで発生するもののほか、「いいね」などのインプレッションで発生するものもあり様々です。

SNS上の広告のため、拡散されて爆発的な成果が得られる可能性があることがメリットです。
また、ユーザーの広告に対する反応に対して返信・リアクションをしたりと、双方向でのコミュニケーションをとれることもSNS広告ならではの魅力です。
行動履歴や、ユーザーの年齢・地域といった登録情報などでターゲットを絞る制度も高く、SNS上で商品やサービスをブランド化することも可能です。
今最も注目されている広告ともいえます。

ただし、各SNSにあった効果的で魅力ある広告をつくることは難しく、方法を少し間違えると大きな炎上を起こしてイメージダウンにつながる可能性もあります。
多くの人が使い、拡散力が高いだけに、ひときわ注意が必要な媒体でもあります。

動画広告

動画広告は、オンラインビデオプラットフォーム上やウェブサイト上で視聴される動画での広告です
たとえば、YouTube広告などがあげられます。
テレビCMを広告枠に使用している場合もあります。

動画コンテンツを視聴しに来た人などを対象に、自動で広告が流されます。
費用はプラットフォームによって、また動画広告の種類によって変わります。
たとえばYouTube広告であれば、しばらくスキップできないタイプや、検索結果の上に表示されるタイプなどがあります。

クリックなどの操作をすることなく、ユーザーに自動で表示されることがメリットです。
また、動画のため分かりやすく情報を訴えることができるのも魅力です。
CGや絵、音楽ならば、言語の壁を越えて紹介することも可能でしょう。

しかし、内容によってはスキップされてしまったり、見てもらえないこともあります。
SNS広告と同じく、炎上の可能性もあります。
また、動画のため制作に多くの時間と費用が掛かりやすいです。

音声広告

音声広告は、オーディオストリーミングサービスやポッドキャストなどの音声メディア上で放送される音声での広告です。
たとえば大手ストリーミングサービスのSpotifyであれば、曲と曲の間で最大30秒の音声広告が再生されます。

こちらは音声のみですが、動画広告と同じく、自動で再生されるものです。費用は再生回数に応じてかかります。

テレビCMのように「CMが流れている間はチャンネルを変える」などといったことはできず、離脱しにくいことがメリットです。
また耳からの情報であるため、記憶に残りやすいといわれています。
ながら作業で聞いている人も多く、「広告によって邪魔された」と感じさせにくいこともメリットです。
また、音声情報のみのため制作コストも安く済ませることができます。

デメリットとしては、情報が音声のみのため、あまり複雑な情報は配信できないことが挙げられます。

デジタル広告の効果測定

広告の効果や成果を評価するためのプロセスのことを、効果測定といいます。

マス広告では範囲が広すぎるため、定量的な測定は難しいですが、ウェブ広告では可能です。
効果測定はさまざまな指標を元に行われます。主に三つあります。

インプレッション

広告が何度閲覧されたかを測る指標です。広告の露出度の測定に用いられます。
広告枠に固定でバナー表示させるディスプレイ広告や純広告は、このインプレッションを狙った広告といえます。

トラフィック

クリック数や、CTR(クリック率)の算出がこれにあたります。
広告の関心度の測定に用いられます。
リスティング広告などは、興味をもった人の検索結果に表示させることでトラフィックを狙っています。

コンバージョン

実際に何人の人が商品・サービスを購入したかを測る指標です。
広告の最大の目的はこのコンバージョンを上げることで、そのためにトラフィックが必要で、またそのためにインプレッションが必要になるのです。

ほかにも、異なる広告を比較して優秀である方を決めるA/Bテストなどもあります。
これは統計的に厳密に決める手法で、単純な数値の比較だけではありません。

デジタル広告の費用は?

デジタル広告はさまざまな種類があり、それぞれ費用の決まり方も異なりますが、全体としての費用はマス広告と比べるととても安価です。
費用を効果測定と関連付けて解説します。

期間契約

広告の成果などは関係なく、先に期間や広告枠の場所を決めて契約するものです。純広告がこれにあたります。

保証

たとえばこの期間中に10000回この広告を表示するなど、期間契約の中でもインプレッションやトラフィックが保証されているものです。
動画の再生回数を保証する再生保証などもあります。

インプレッション課金

広告が表示されるごとに費用が発生するものです。
ほかよりも単価は低くなります。
ただし、インプレッションだけが伸びて想定以上の出費になる可能性もあります。

クリック課金

クリック一回ごとに費用が発生します。単価が高くなるため、費用対効果は低くなりがちですが、インプレッションだけでは費用がかかりません。
DSPや、リスティング広告などがこれにあたります。

エンゲージメント課金

「いいね」「リアクション」「シェア」「フォロー」など、SNS上でユーザーが行動を起こすことによって費用が発生します。
クリック課金に比べ単価が低く、インプレッションだけでは費用が発生しないのは同じです。
SNS広告がこれにあたります。

再生課金

動画や音声の再生1回ごとに費用が掛かります。
動画広告・音声広告などがこれにあたります。
期間契約型に比べると料金が高いことが多いです。

成果報酬

別途仲介料を除き、商品・サービスの購入など、コンバージョンまでつながらなければ料金が発生しません。
料金設定は高く設定されることが多く、高額商材や、継続購入する商品・サービスでないと十分に利益が生じない可能性もあります。

デジタル広告のターゲティング

広告を特定のユーザーに絞って配信を行う手法のことを、ターゲティングといいます。

デジタル広告は、ユーザー一人一人の年齢・性別・居住地域・現在の職業などのデモグラフィック情報をはじめ、インターネット上での検索履歴や行動履歴なども利用し、ユーザーの関心や興味に応じた広告の配信が可能です。
ユーザーに直接リーチできるため効果的にマーケティングができ、費用も抑えられます。

また、広告の種類によっては、効果測定の結果に応じて広告内容を途中で調整したり、変更したりすることもできます。
ターゲティングはデジタル広告において、なくてはならないものになっています。

まとめ

インターネットの普及に合わせて急速に発展したデジタル広告ですが、そこにはさまざまなメリットがあります。
ユーザーの興味関心に基づいて広告を配信するターゲティングの強みや、インプレッションやクリック数をリアルタイムで収集・分析し容易に効果測定できることは大きなメリットです。
また、必要に応じて広告内容を調整したり、緊急のキャンペーンに合わせて広告を変更したりと柔軟に、リアルタイムで広告を操作できます。
不必要な出費を出来る限り抑え、費用対効果が高くなりやすいのも長所です。

ほかにも、SNS広告のように双方向コミュニケーションが可能な広告が生まれ、ユーザーに寄り添ったベストな広告配信をできるようになりました。
マス広告がいまだ一定の地位を築いているのは確かですが、これからデジタル広告がさらなる発展・進化を遂げることは確実でしょう。

この記事を書いた人

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