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Safari ITP2.2アップデート!その内容と考えられる悪影響について

2019年05月08日

Safari ITP2.2アップデート!その内容と考えられる悪影響について

ウェブマーケティングに関わる皆さんを悩ませる、ITPにまた進展がありました。
2019年3月、ITP2.1のリリースが記憶に新しいですが、立て続けにITP2.2が発表されました。

本記事では、個人情報の取扱いに関するニュースに触れつつ、ITP2.2のアップデート内容をお知らせすると共に、主な広告メニューごとの対策をご紹介します。

広告の成果計測に大きな影響を与える変更であるため、自社にマーケティングチームがある企業も、広告代理店も必ず抑えておくべき内容であると考えます。

1.ITP2.2発表の背景

2019年1月、GoogleがGDPR(一般データ保護規則)の違反により、5000万ユーロ(約62億円!)の罰金を命じられた事件がありました。

参考:GDPR – 個人情報保護委員会

違反内容としては以下の2つで、
・ユーザーのデータ取得の目的やその保持期間が曖昧かつ確認ページにアクセスしづらい
・データ取得に関するユーザー同意のチェックボックスが同意前提のものとなっていた
いずれも、IPアドレスや   Cookie情報も個人情報と見なすというGDPRの方針に違反するものとなります。
(とはいえ、62億円の罰金は痛いですね…)

このような「ログイン情報やアクセス情報などの『オンライン識別子』も個人情報として保護すべきだ』という風潮を受け、Apple社は2017年6月にITP(Intelligent Tracking Prevention)の実装を発表しました。
※プライバシーを守ることを強調したiPhoneのCMも展開されています

参考動画:「iPhoneのプライバシー ー プライベートなこと」

最初は外部ドメインのリダイレクトによるCookie情報(サードパーティCookie)の保持期間が7日間まで制限されていたのみですが、
その規制は幾度となく強化され、サードパーティCookieは即時破棄(ITP2.0)、ダイレクト計測によるファーストパーティーCookieでさえも保持期間が7日間まで短縮する(ITP2.1)事態にまで発展しました。

過去記事で「ITP2.1」をおさらいする

そこで、ITP2.2での新たな規制対象について解説したいと思います。

2.ITP2.2の変更内容

それではまず、2019年4月24日のアップデートで何が行われたのか、英文記事を元に翻訳し、参照してみたいと思います。
ほぼGoogle翻訳先生です。ご容赦ください。

▼リンクによるトラッキングはクライアントサイドのクッキーの保存期間を1日に制限します
ITP 2.2以降、document.cookieを通じて設定された持続的なCookieは、次の両方の条件が満たされた時に保存期間が1日に制限されます。
1.クロスサイトトラッキング機能で分類されたドメインが、ユーザーを現在のWebページに移動させる役割を果たした
2.上記のナビゲーションの最終URLに、URLパラメータやURLフラグメントが含まれる

引用元:Intelligent Tracking Prevention 2.2

 

どうやらCookieの保持期間が条件によって24時間まで制限されるようです。この時点で嫌な予感がしますね…
Cookie保持が制限されるこれらの条件について深堀りしていきましょう。

3.ITP2.2の具体的な影響範囲

ITP2.2による主な変更点は、次の2点です。

3-1.Javascript経由の1st Party Cookieの有効期間が24時間に

上記にも書いてある通りですが、

▼リンクによるトラッキングはクライアントサイドのクッキーの保存期間を1日に制限します
ITP 2.2以降、document.cookieを通じて設定された持続的なCookieは、次の両方の条件が満たされた時に保存期間が1日に制限されます。

引用元:Intelligent Tracking Prevention 2.2

 

今まで7日間あった 1st Party Cookieの保持期間が1日間まで短縮されてしまいました。
ただし、この変更はあくまでも「サーバー」ではなく「Javascript」によって生成された1st Party Cookieに限ります。

しかし、GoogleやYahoo、Facebookなど主要広告媒体のITP対策は
Javascriptで1st Party Cookieを生成する方法を採っていて、すべてITP2.2の対象となってしまいます。
これまで1st Party Cookieを使って擬似的に規制下の3rd Party Cookieを再現していた過程で、今回のアップデートがそれを禁止したと言えるでしょう。

3-2.クロスサイトトラッキング行為全体に影響か

1st Party Cookie Cookie自体だけでなく、クロスサイトトラッキングも規制の対象となることに注意です。
それについて触れているのはこの一文です。

▼自分のウェブサイトがURLパラメータまたはURLフラグメントを使用する場合はどうなりますか?

Cookieや他のWebストレージと同様に、URLパラメータとURLフラグメントの正当かつプライバシーを侵害する使用があり、クロスサイトトラッカーはアクティビティを適切な使用と区別できないようにします。
Safariユーザーのクロスサイトトラッキングを防止する義務があります。私たちは、Safariユーザーに対するクロスサイトトラッキングを防ぐことを義務付けています。
クリックソースにクロスサイトトラッキング機能がある場合、ITPはリンク装飾を単に削除することをお勧めします。
合法的な使用とWebサイトの互換性を損なうリスクがあるため、そうしないことを選択しました。
ただし、document.cookieストレージの1日の上限は、サイトがクロスサイトトラッキング機能を持つ別のサイトによってナビゲートされた場合にのみ適用され、現在のWebページに対してのみ適用されます。

引用元:Intelligent Tracking Prevention 2.2

 

クロスサイトトラッキングとは、Cookie情報を共有させることで複数ドメインのサイトの情報を収集、成果計測する方法です。

ECサイトではLPやECサイト本体と別ドメインのショッピングカートサイトを利用するケースが非常に多く、
こうしたクロスサイトトラッキングもCookieの保持期間が24時間に短縮されることで部分的に困難となってしまいます。

これにより、Googleアナリティクス等での参照元が不明になる割合が増え、成果計測も不明瞭になるアカウントは多いはずです。
更に詳細情報を知りたい方は、こちらもご参考ください。
参考:safariのITP2.2とは?広告やアクセス解析への影響について解説

4.今後の対策について

主要広告媒体から推奨されているITP対策は、ほとんどが2.1までのもので、2.2の対策は未だ為されているとは言えません。

唯一Facebook広告のみ、サイト上のフォームに入力された情報を暗号化し、Facebook会員情報と照合することで情報を保持する「自動詳細マッチング」を採用しており、
一部のトラッキングを可能としていますが、そのマッチング割合は公表されていません。

リスティング広告でのコンバージョン計測範囲を修復するには現時点では為す術もなく、広告媒体側の発表を待つしかなさそうです。

5.最後に

今回はITP2.2のアップデート情報の共有をさせていただきました。
ITPを巡る近年の動向は、Google社を代表とする広告プラットフォーム側と、Apple社とのトラッキングを巡る”イタチごっこ”の状態となっています。

リターゲティングに使用するCookie情報の保持期間が短くなった今、広告アカウントに向き合っている私達がすべき事は文句を言うことでなく、
リターゲティング以外のオーディエンスを活用して広告の成果を出していく事でしょう。

加えて、Apple社の「個人情報を守る」方針そのものはとても正しいものです。

参考:プライバシー – Apple

しかし、規制の拡大よりクロストラッキングが阻害されWEB集客の分析自体が難しくなるなど、流れ弾的な悪影響が増えている事実もあります。

以後規制対象が更に増えるのか、あるいは広告計測の新しい方法が発明されるのかは未知ですが、
Infinity-Agent Labでは引き続きITP周辺の動向を追って、最新情報をシェアします。

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