LINEでは、企業が公式アカウントを運営することで、ユーザーとコミュニケーションを図ることも可能です。
LINE公式アカウントでは、ターゲットリーチと呼ばれる機能にて、アプローチ先を絞り込むことが可能です。
今回は、LINE公式アカウントにおけるターゲットリーチ機能について、基本的な概要から押さえるべきコツなどについてポイントを中心に紹介していきます。
ターゲットリーチとは?
ターゲットリーチとは、自社のLINE公式アカウントに登録してくれたユーザーの中から、アプローチ可能なユーザーを絞り込む機能のことを指します。
そもそもLINEでは、友だち追加されたユーザーを以下のように分類することが可能です。
このような中で、ターゲットリーチとは友だち追加の件数からブロックされた件数と属性不明の件数を引いた数が対象となります。
友だち追加数との違い
LINEで自社の公式アカウントを登録したユーザーの中には、その後ブロックしたり、属性が不明なユーザーも含まれます。
そのため、単に友だち追加された件数をベースに効果検証などを行うと、実数値と大幅に異なる間違った戦略につながる可能性も起こり得ます。
一方で、ターゲットリーチの対象は、性別や年齢、地域といったユーザー属性が把握できた件数ということができます。
そのため、ターゲットリーチをもとにターゲティング設定を行いアプローチすることで、運用効果をより高めることが期待できます。
ターゲットリーチを把握することの重要性
マーケティングの効果を高めるためには、アプローチ先のターゲットを明確にすることが重要です。
このターゲティング精度が高ければ、ユーザーニーズをふまえピンポイントでアプローチすることで、コンバージョン獲得につなげやすくなります。
LINEは基本的に電話番号のみでアカウント登録することができます。
実名制をとっているFacebookと違い、LINEでは登録時に年齢や住所などの属性を登録時に収集していません。
とはいえ、LINEでは過去にスタンプを購入したタイミングなどの行動履歴をもとに、大枠のユーザー属性を収集しています。
そのため、よりリアルに近いユーザー属性をもとにターゲットリーチをまとめることが可能となります。
なお、このようなターゲットリーチのユーザー属性は、みなし属性とも呼ばれています。
ターゲットリーチの確認方法
続いて、LINE公式アカウントにおけるターゲットリーチの確認方法について紹介していきます。
ターゲットリーチは、以下の手順にて確認することが可能です。
(1) LINE公式アカウントの管理画面にアクセス
(2) 上部メニューから「分析」をクリック
(3) 左側メニューから「友だち」を選択
この項目にて、友だち追加の件数とターゲットリーチの件数、ブロック件数を把握することが可能です。
なお、下の画面では以下の推移を細かく把握することもできます。
ターゲットリーチを把握する上での注意点
次に、ターゲットリーチを把握する上での注意点について紹介していきます。
これからターゲットリーチをマーケティングに活用しようと考えている場合には、以下の要素は注意点として押さえておくと効果的です。
① 効果的なターゲットリーチの活用には一定の友だち数が必要
LINE公式アカウントにおけるターゲットリーチの活用には、一定の友だち件数が求められます。
公式アカウントを開設したばかりで友だちの件数が少ない場合には、ターゲットリーチを把握するよりも友だち追加の数を増やすことに注力した方が効果的です。
ターゲットリーチは、ユーザー属性によって絞り込みを図り、メッセージなどを効率よく展開することを目的としています。
そのため、数が少なければユーザーと個別にコミュニケーションを図った方が効果的な場合もあります。
このように、自社のアカウントの状況をふまえターゲットリーチを把握していくことが重要です。
② 属性データは正確ではない
重要性の中でもふれたように、LINE公式アカウントにおけるターゲットリーチは、みなし属性をもとに算出しており、必ずしも属性データが正確とは限りません。
例えば、過去に親のクレジット決済などを活用してLINEスタンプを購入した場合、そのアカウントは親の属性が紐づくケースも起こり得ます。
そのため、ターゲットリーチはあくまで想定データとして参考にし、マーケティングに活用していくと効果的です。
仮にターゲットリーチをもとに「10代女性向けにお得な情報」や「20代男性限定キャンペーン」などと訴求した場合、実際のユーザー属性と異なりマイナス影響につながる恐れもあります。
ターゲットリーチ数を増やすコツ
最後に、ターゲットリーチの対象を増やすコツについて紹介していきます。
ターゲットリーチは、あくまで自社のLINE公式アカウントを友だち登録してくれたユーザーの中で、属性を把握できた層が対象となります。
そのため、基本的にターゲットリーチの数を増やすには、友だち追加を促すことが重要です。
① 友だち登録者数を増やす
自社のLINE公式アカウントにおける友だち登録者数を増やすためには、様々な手法が存在します。
代表的な集客施策としては以下の手法が考えられます。
・FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などの各種SNSに導線の設置
・メルマガ会員に向けた訴求
・LINE VOOMを活用した訴求
・Web広告のコンバージョンとして設定
・LINE広告の活用
また、オフラインであってもLINEの友だち追加を促すことは可能です。
・店内でPOPなどを設置した訴求
・看板広告などでQRコードを設置して訴求
・折込チラシからの導線として設置
これらは代表的な友だち追加の方法であり、割引キャンペーンなどと組み合わせれば無限に展開することは可能です。
とはいえ、闇雲に実施するのではなく、自社の目的やターゲットをふまえ戦略的に友だち追加を促すことが重要です。
② 友だち追加後のブロックを防ぐ
業種問わず様々な企業がLINE公式アカウントを運用する中において、ユーザーも興味が無ければ一度追加したとしても離脱してしまう可能性もあります。
仮に友だち追加されたとしても、ブロックされてしまえばターゲットリーチからは除外されます。
そのため、いかにブロックを防ぎ、長期にわたって友だち追加してもらうかが重要です。
例えば、頻繁に情報発信され過ぎると、ユーザーも興味を失う可能性が高まります。
一方で、友だち追加しても何も情報が発信されなければ、これも離脱してしまう可能性が高まります。
そのため、ブロックを防ぐためにはユーザーニーズを踏まえ、バランスを見ながらコミュニケーションを図ることが重要です。
③ 個別チャットの使い分け
ターゲットリーチは、ユーザーを絞り込み情報発信を効率化する上で効果が期待できます。
ただ、LINEではユーザー一人ひとりに対して個別に情報発信を行うことも可能です。
個別チャットであれば、ユーザーに合わせたメッセージを発信することができ、コミュニケーションの活性化にもつながりやすい特徴があります。
当然ながら、全てのユーザーに個別対応していくにはリソース的に限界も生じますが、目的や用途をふまえ、ターゲットリーチと個別チャットを使い分けていくことも効果的です。
まとめ
LINEは日々の情報共有、コミュニケーションツールとして多くのユーザーが活用しています。
企業としても、直接ユーザーとコミュニケーションを取り、マーケティング効果を高める上で公式アカウントを運用する動きが高まっています。
このような中で、よりLINEの運用効果を高めるため、ターゲットリーチは効果的に活用することが可能です。
ユーザー属性をもとに絞り込みを行えば、ターゲティング精度を高めコンバージョン獲得にもつなげやすくなります。
今回紹介した内容も参考に、ターゲットリーチを活用しながらLINEの運用効果を高めていきましょう。