チャットボット広告は、新たなマーケティングツールとして注目されている広告手法の1つです。
対話を行いながら自社商品の宣伝ができるため、多くの企業に注目されています。
この記事では、チャットボット広告の種類やメリットなどを解説していきます。
配信できる媒体についても触れているので、どのような広告なのか知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
1.チャットボット広告とは
チャットボット広告は、認知度向上や購入促進を実現するために、用意したチャットボットを通して訴求を行います。
ユーザーとの会話を通してニーズや悩みを聞き出し、適切な商品をアプローチできることがメリットの1つです。
例えば、不動産であれば間取りや設備など細かい条件をチャットボットに提案することで、最適な部屋を教えてくれます。
自動で対応してくれるチャットボットであれば手間も削減できるため、ユーザーだけでなく企業にとってもメリットが多いです。
2.チャットボット広告の種類
チャットボット広告には、以下のような種類が存在します。
- 会話型
- 選択肢型
- キーワード型
- ハイブリッド型
それぞれどのようなタイプなのか解説していきます。
2−1.会話型
会話型のチャットボット広告は、AIを導入することで自然な会話形式を保ちながら対応ができます。
機械学習によって「おすすめの商品について知りたい」など、ある程度漠然とした質問であっても適切な返答が可能です。
スタッフとやり取りを行っているような感覚で会話を進められるため、ユーザーにとってもストレスや違和感が少なくなります。
2−2.選択肢型
選択肢型の広告では、広告主が事前に定めた項目からユーザーが選択してコミュニケーションを進めていきます。
タップやクリックによって簡単に会話を進められるため、慣れていない方でも操作がしやすいです。
ただし、会話型よりも柔軟な対応が難しいため、最終的にユーザーのニーズを満たせるように質問と回答を考えることが重要です。
2−3.キーワード型
キーワード型は、事前に登録されたキーワードが入力されることで、適切な回答を行います。
例えば、アパレル商品の場合「冬におすすめのニット」などでチャットボットに質問を投げかけることにより、マッチした商品をおすすめしてくれます。
キーワードに含まれた内容であれば回答が可能ですが、一致しない質問には対応できないので、事前にニーズを想定することが大切です。
2−4.ハイブリッド型
ハイブリッド型のチャットボット広告は、前述した会話型や選択肢型、キーワード型などの特徴を合わせ持った広告です。
ユーザーが使いやすい方法に合わせて柔軟な対応ができるので、満足度や購入率の向上が期待できます。
ただし、キーワードや選択肢などの準備にコストがかかるため、本当にハイブリッド型の広告が必要なのか考えてから導入しましょう。
3.チャットボット広告のメリット
チャットボット広告には、以下のようなメリットがあります。
- モバイルユーザーに訴求しやすい
- リターゲティングができる
- LPなしで配信できる
- ユーザー情報を獲得できる
- 体験型の広告を提供できる
それぞれ内容を確認していきましょう。
3−1.モバイルユーザーに訴求しやすい
チャットボット広告を掲載できるサービスとして、LINEやInstagramといったSNSやWebサイトなどが挙げられます。
モバイルユーザーは日常的にチャットを利用しているため、各サービスで掲載される広告にも違和感なく対応してくれるでしょう。
また、モバイル向けの広告はサイズの問題から掲載できる情報が少なくなることもあります。
チャットボット広告であれば、モバイルユーザーにもニーズに合わせた柔軟な訴求が可能です。
3−2.リターゲティングができる
SNSで配信されるチャットボット広告は、リターゲティングによってさらなる訴求が可能です。
商品の購入まで至らなかったユーザーに対して、クーポンの発行や新情報の発信を行うことで、再度興味を持ってもらえます。
見込み顧客の発掘にも効果を発揮する点がメリットの1つです。
3−3.LPなしで配信できる
チャットボット広告を活用することで、LPなしで効果的な訴求を行えます。
LPは商品の魅力や得られるベネフィットをまとめた縦長のページのことです。
商品の詳細を伝えることで購入へ誘導できますが、成果に繋げるには効果的なコピーやイラストを準備する必要があります。
チャットボット広告であればLPが不要になるので、コストを抑えられます。
3−4.ユーザー情報を獲得できる
チャットボット広告は、商品の購入率向上だけでなく、ユーザー情報を獲得できる点もメリットです。
ユーザーとの会話を通して獲得した情報は今後のマーケティング活動で有効活用できるので、他の広告やプロモーションでも役に立ちます。
ユーザーが自社の商品に対してどのような疑問やニーズを持っているのか把握したい方にもチャットボット広告がおすすめです。
3−5.体験型の広告を提供できる
チャットボット広告は、一方的に情報を伝える広告ではなく、体験型の広告であるためユーザーからの嫌悪感が少ないです。
最近では複数回同じ広告が表示されることで企業やブランドに悪印象を抱いてしまうケースもあるため、チャットボット広告を活用することでリスクを軽減できます。
配信する際は、ユーザーに体験を印象付けられるようにデザインや会話の設計を行いましょう。
4.チャットボット広告を配信できる媒体
チャットボット広告を配信できる媒体は以下の通りです。
- LINE広告
- Facebook広告
- Instagram広告
- X広告
- ディスプレイ広告
それぞれ内容を解説していきます。
4−1.LINE広告
LINEでは、主にトーク画面の上部スペースやタイムラインなどに広告を配信可能です。
LINEは、国内において9,700万人の利用者がいるため、数多くのユーザーにアプローチができます。
また、LINEは他のSNSを活用していないユーザーでも日常的に使用しているため、過去に他媒体で成果が出なかった方にもおすすめです。
参考:LINE広告とは|LINEヤフー for Business
4−2.Facebook広告
Facebook広告では、メニューの1つであるMessenger広告を利用することでチャットボットによる訴求が可能です。
マーケティングの目的を設定する際「メッセージ」にすることで利用開始できます。
Facebookは利用している年齢層が比較的高く、ビジネスで重要なポジションにいるユーザーが多いです。
不動産やBtoB商材などをチャットボット広告で発信すれば、興味関心を持ってもらえる確率が高いでしょう。
4−3.Instagram広告
Instagramでも、Facebookと同様のMessenger広告によってチャットボット広告を利用できます。
Instagramは画像や動画をメインとしたSNSで、女性の利用者が比較的多いことが特徴です。
したがって、アパレルや美容関連などのチャットボット広告を投稿することで、ユーザーからの反応が期待できます。
商品がビジュアルによって訴求しやすい場合は利用を検討してみましょう。
4−4.X広告
X広告でも連動させる形でチャットボット広告を活用できます。
Xではユーザー同士でやり取りをする機会が多いため、チャットによる訴求でも違和感なく溶け込めます。
話題性が高ければリポストによって拡散も期待できる点が大きなメリットです。
特に日本でのユーザー数が多いSNSなので、他の広告と合わせて利用していきましょう。
4−5.ディスプレイ広告
チャットボット広告は、各Webサイト上でも配信できます。
項目をクリックすることでチャットが出現するものや、バナー上で表示されるものなど、複数のタイプを活用可能です。
配信する際は、掲載するWebサイトのデザインやジャンルが自社商材にマッチしているか事前に確認しておきましょう。
5.チャットボット広告を活用するポイント
チャットボット広告は一方的な情報発信ではなく、体験型の広告です。
ユーザーが抱えるニーズを引き出し購入に繋げられますが、成果を上げるにはより充足感のある体験を届けることが大切な要素となります。
ニーズを満たせる選択肢や使いやすいデザインなど、工夫を施して活用していきましょう。
定期的に成果を確認して、内容を刷新することも重要です。
6.まとめ
いかがでしたか?
チャットボット広告は、ユーザーとのコミュニケーションを図りながら訴求ができる便利な広告です。
大まかに分けると、AIを活用した会話型や事前に選択肢を用意するタイプなど、さまざまな広告が存在します。
利用できる媒体も複数あるため、自社の目的やユーザー層に合わせてマッチするものを利用していきましょう。