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【事例付き】ネットとグロスの計算方法や違いについて徹底解説!

更新日:2023年10月06日

【事例付き】ネットとグロスの計算方法や違いについて徹底解説!

※この記事は2023年10月6日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

ビジネスにおいて広告費用を正確に計算し、効果的な予算立案を行うためには、「ネット」と「グロス」という概念の理解が不可欠です。

本記事では、ネットとグロスの使い方と計算方法や違いについて解説します。
広告費用の正確な評価と効果的な活用に向けて、ぜひご一読ください。 

ネット、グロス、マージンとは?

広告費用の計算には、いくつかの重要な用語が存在します。
その中でも特に重要なのが「ネット」、「グロス」、そして「マージン」です。

これらの用語を理解することは、効果的な広告施策の計画や予算組みにおいて欠かせません。

ここでは、それぞれの用語の意味と役割について詳しく見ていきましょう。

ネットとは

「ネット」とは、広告費の原価を指しています。手数料などは含まれず、広告が実際に掲載されるために必要な支出だけを示しています。

広告代理店が広告費として言及する金額は、実際には「ネット」と呼ばれる部分に該当します。

「ネット」という言葉には、本来の意味である「純量」「正味」といったニュアンスもあるようです。

グロスとは

「グロス」とは、広告費の原価に手数料を加えた金額を指しています。

広告代理店の最終的な売上または顧客が最終的に支払う金額がこのグロスです。

「ネット」と「グロス」の違いは、手数料が含まれるか含まれないかという点にあります。

マージンとは

マージンとは手数料のことを指しています。

「マージン」自体はよく使われる用語なので、知っている方も多いと思います。

ネットとグロスの計算方法

ネットとグロスの使い方と計算方法を具体的に見てみましょう。

基本の計算式は下記になります。

グロス(総額)=ネット(原価)+マージン(手数料)
上記を参考に、計算例をいくつかご紹介します。

例1: 基本の広告予算の計算

企業Aがある広告を代理店に依頼した場合の計算を行います。代理店の依頼には手数料が発生するものとします。

仮に広告の原価が100,000円であり、広告代理店の手数料が20%とすると、以下の計算式を用いてネットとグロスを算出します。

ネット = 100,000円
グロス = ネット + (ネット × 手数料率)
グロス = 100,000円 + (100,000円 × 0.2)
グロス = 100,000円 + 20,000円
グロス = 120,000円

企業Aの広告予算はネットが100,000円、グロスが120,000円となります。よって、企業Aが代理店に支払う金額は120万円ということになります。

例2: 内掛けと外掛けがある場合

マージンの計算をする際には、内掛けなのか外掛けなのかを確認することが重要です。

例えば、グロスが100万円で手数料が25%の場合、内掛けと外掛けにおけるネットと利益はそれぞれ下記の通りとなります。

内掛けの場合

・100万円(グロス)÷1.25=80万円(ネット)
・100万円-80万円=20万円(利益)
・20万円÷100万円=20%(利益率)
→手数料は25%ではあるが利益率は20%
外掛けの場合
・100万円(グロス)×0.75=75万円(ネット)
・100万円(グロス)-75万円=25万円(利益)
・25万円÷100万円=25%(利益率)
→手数料25%かつ利益率も25%

内掛けの手数料は25%の場合は利益が20万円になりますが、外掛けの手数料25%の場合は利益が25万円になります。

計算結果が全く違うものになるので、内掛けなのか外掛けなのかを確認し適切に計算をしましょう。

例3: 費用対効果の評価

広告キャンペーンの費用対効果を評価する際にも、ネットとグロスを使用します。

例えば、広告キャンペーンにかかるネット(原価)の費用が50,000円であり、そのキャンペーンによって売り上げが100,000円増加したとします。

費用対効果を評価するために、以下の計算式を使用します。

ROI(投資対効果率)= (売上増加額 – ネットの費用)/ ネットの費用 × 100
ROI = (100,000円 – 50,000円)/ 50,000円 × 100
ROI = 50,000円 / 50,000円 × 100
ROI = 100%

この場合、ROIは100%となります。
つまり、広告キャンペーンによって投資した50,000円の費用が、売上増加という効果をもたらし、その投資に対して100%の収益を得ることができたことを示しています。

ビジネスにおけるネットとグロスの活用方法

ビジネスの中で、ネットとグロスを使い分けるシーンは、主に計算の段階です。
広告費用そのものを計算する際にはもちろん使用されますが、同時に費用対効果を評価する際にも重要な役割を果たします。

ビジネス以外でも使われる、ネットとグロスの例

ネットとグロスはビジネスシーンだけでなく、他の様々な場面でも使用されます。

会計領域

会計報告書において、企業の収益や経費を計算する際に、ネットとグロスの概念が使われます。
収入や費用のネット額は、手数料や手数料の差引後の純額を意味し、グロス額は手数料を含めた総額を表します。

不動産取引

不動産の売買や賃貸借契約においても、ネットとグロスが重要な要素となります。
例えば、不動産の賃料や売却価格を計算する際には、ネット額に手数料や手数料率を加えることで、最終的な取引額を求めることができます。

銀行業務

銀行業界でも、預金や貸付においてネットとグロスの概念が使用されます。
預金のネット額は、手数料や手数料の差引後の純額を指し、グロス額は手数料を含んだ総額を示します。

資産運用

投資や資産運用においても、ネットとグロスの概念が利用されます。
投資商品の収益を計算する際には、ネットリターンやグロスリターンが考慮され、手数料やコストが適切に考慮された結果を示します。

これらは一般的な例であり、ネットとグロスの概念は様々な分野で使われています。
具体的な業界や文脈によって異なる使われ方があるため、それぞれの場面で正確な意味を把握することが重要です。

まとめ

本記事では、ビジネスにおける広告費用計算で使われる「ネット」と「グロス」について解説しました。

ネットは広告費用の原価を表し、グロスはマージン(手数料)を加えた最終的な広告費用を示します。

正確な使い方と計算方法を理解し、効果的な予算立案と費用評価に活用しましょう。

この記事を書いた人

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