SNS広告と言えば、Facebook広告、Instagram広告、Twitter広告、LINE Ads Platformなど、種類はさまざまにあります。その中でもFacebook広告は、世界のインターネット広告市場でGoogleに続く第2位の売上を誇り、Web集客におけるインパクトは大きいです。
また、Facebook広告のアカウントではInstagram広告も出稿できます。2つの広告媒体の違いについて理解した上で、画像やテキストのクリエイティブを考案することが大切です。SNS広告の配信面の多くを占めるインフィード型の広告は、その表示形式を理解することでクリエイティブが配信面に馴染み、クリック率が高めやすいです。
弊社でも実践しているクリエイティブ運用のコツをご紹介したいと思います。今回は、カルーセル広告や動画広告には触れず、スタンダードな画像広告の運用ノウハウについて解説します。
1.FacebookとInstagramの相違点
広告の成果を上げるには、まず広告が配信される場所のことを知る必要があります。
Facebookの広告マネージャーからInstagram広告の枠にチェックを入れるだけでInstagramにも出稿できるため、ついでに配信しているアカウントも少なくないですが、注意が必要です。
各SNSのインターフェースやユーザー属性が異なる以上、FacebookとInstagramには相違点があります。10項目にまとめると、以下のとおりです。
まずFacebookは実名利用が前提であることから利用のハードルが高く、一方で情報の信頼性も高くビジネスシーンで使われることの多いSNSです。シェア機能、レコメンド機能による投稿の拡散力が凄まじく、新たに人との繋がりを増やしたいユーザーが多い印象です。
一方で、Instagramは実名利用もできますが匿名利用が多く、よりプライベートな投稿が多く見られます。また、画像もしくは動画の投稿が必須であることから、投稿でアピールできる世界観を大事にするユーザーが多いようです。
情報を発信する範囲もオフラインで繋がりのある友人に限るユーザーが多く、FacebookよりもクローズドなSNSであると言えます。キーワードで投稿を見つけ(てもらい)やすくなるハッシュタグは両者機能としては存在しますが、Facebookではほぼ見かけません。
つまり、Facebookが誰の情報を得るかを重視するのに対して、Instagramは何(トピック)の情報を得るかというモチベーションで利用していると考えられます。また、24時間で投稿が消えるリアルタイム共有型のストーリーズも両者機能を持ちつつ、Instagramでの利用率の方が圧倒的に高いです。
こんな記事もあります。
米DIGIDAYの報道によると、Facebookストーリーズの利用者は、インスタグラムやSnapchatのそれに比べて、まだまだ少ない。今年の5月段階では、全世界でFacebookストーリーズのユーザー数は、1億5000万DAUだったという。インスタグラムストーリーズのDAUはその倍以上も存在すると、その記事では触れられていた。
参考:Facebookストーリーズ広告 、日本でもついに提供開始:いまのところ「低CPM」と好評
国内の詳細データは確認できませんでしたが、日本では10~20代のFacebook利用率が世界平均と比べて低いため、Facebookストーリーズの利用率はこれより更に低いと予想されます。詳細は後述しますが、ストーリーズはシェアの目的、形式がInstagramのフィードとも異なる部分が多いため、もはや別のプラットフォームであると考えた方が良いとも思われます。
これらの特徴を踏まえて、バナーやテキストの作成に反映していきましょう。
2.各配信面のクリエイティブ事例
Facebook フィード
Facebook広告で押さえたいのは何と言ってもフィード面です。
2019年8月のアップデートで、モバイルニュースフィードに表示されるテキスト行数が7行→3行に減少したり、縦に長い画像は自動でトリミングされたりするなど、自然投稿の閲覧体験を阻害しないよう調整がされています。
参考:モバイルニュースフィードのテキストとアスペクト比の変更
Instagramフィード
Instagramフィード上の広告フォーマットは、Facebookとテキストと画像の配置が上下逆、テキストのデフォルト表示量がFacebookよりも更に少ない点に注目します。
Instagramフィードへの配信に比重をおくキャンペーンでは、テキストを簡潔にまとめましょう。
ストーリーズ広告
Instagramにおいてフィード同等に多いインプレッション数を持つのがストーリーズ面です。フィードとはかなり違った配信フォーマットとなります。
「画像自体をタップしても広告に遷移しない」「CTAが画像下部に被る形で設定される」など、UI、デザイン面でも気をつけるべき点が多数あります。フィードと比べるとテキストは多めに、5行ほどは省略されずに表示されます。
3.画像、テキストはどう分類すべきか
「なんだか色々なルールがあるな…どんなバナーを作れば良いんだろう」と不安な方のために、作成すべき広告を以下3つに分類しました!
- 主にフィード面に配信する画像
- オーディエンスネットワーク向け、表示機会を最大化する画像
- ストーリーズに配信する画像
詳細をまとめたものが以下となります。
1点注意したいのが、フィード用の広告でストーリーズへの配信を除外しないことです。これまでの運用実績から、ストーリーズ専用の縦長の画像よりも、1:1の画像の方が低CPAを記録するケースも観測されたからです。
9:16の画像ではテキストによる訴求ができないデメリットがあるため、まずはA/Bテストを行うことを推奨します。
4.まとめ
今回はFacebookとInstagramのインターフェースの違いから、用意すべき画像、テキストについてお話しました。
これら広告の配信面とそれぞれの仕様を意識して運用することで、フィードや掲載面に馴染み、表示テキストのロスがない広告を展開していくことができます。
弊社ではFacebook広告の運用実績も多数あります。SNS広告の運用で「イマイチ成果が上がらない、続かない」という方は気軽にご相談ください。