2018年の9月に発表されたGDNの「レスポンシブディスプレイ広告(RDA)」。
あなたが担当しているアカウントでは活用していますか?
前身と言える「レスポンシブ広告」の登場(2016年5月)から数えるとその歴史は長くなります。
本記事では、Googleディスプレイ広告のスタンダートとなりつつある
レスポンシブディスプレイ広告(RDA)の入稿規定や広告作成のコツなどをご紹介します!
弊社の運用事例も掲載しますので、運用の参考としてご覧ください。
1.レスポンシブディスプレイ広告のメリット
現在の Google 広告において、ディスプレイ広告のデフォルトとなっているレスポンシブディスプレイ広告。
バナー広告との違いを中心に、そのメリットをご紹介します。
・たった2パターンの画像で最大限の表示数
ディスプレイ広告を始める時に、バナーを用意するとなるとまず思い浮かぶのが「レクタングル」です。
横300×縦250ピクセルのバナーを指す言葉ですが、このレクタングルは昔からある広告枠サイズであるため
「最も広告枠の在庫数が多い」と言っても過言でなく、最優先で制作すべきとされています。
ディスプレイ広告は大抵何かしらのターゲティング(リターゲティング、ユーザーの興味に基づくターゲティング、地域のターゲティングなど)を行い配信します。
その時にリーチできるユーザー数に取りこぼしがあると機会損失が発生しますし、自動入札等を導入している場合、
限られた表示回数で1日の予算を使い切ろうと働く場合があるため、クリック単価の高騰にも繋がります。
その点でレクタングルは推定の表示回数が多い分、その他のサイズに比べパフォーマンスが良い事が多いです。
バナーは通常、複数種類の画像を一斉に入稿します。
広告配信枠の種類はレクタングル以外にも無数にあり、それぞれに合致するサイズでないと配信が出来ないためです。
参考:Google広告『ディスプレイ広告の一般的なサイズについて』
これだけの画像を全て用意しようとすると、作業工数や外注費用も少なくない上に、
中には表示回数の少ないバナーサイズもありますから、工数対効果が気になることでしょう。
一方で、レスポンシブディスプレイ広告なら必要な画像は以下の2つだけ!
【レスポンシブディスプレイ広告で必要な画像サイズ】
・縦横比1.91:1(推奨1200×628ピクセル)
・縦横比1:1(推奨300×300ピクセル)
それに加えて、レスポンシブディスプレイ広告では自然な写真素材を画像として設定することが推奨されているので、制作面で簡単という利点もあります。
・アドネットワーク、なのにネイティブ枠対応
アドネットワークで大手2社といえばGoogleとYahooですが、通常のディスプレイ広告でネイティブ広告を同時に配信できるのはGoogle広告だけです。
レスポンシブ広告は通常のGDN枠だけではなく、ネイティブ広告枠にも配信することが可能です。
対してYahooのYDNでネイティブ広告枠に配信しようとすると、インフィード広告のキャンペーンを新たに作成する必要があるため、少し手間がかかります。
・1組の画像で全ての広告枠に対応
レスポンシブ広告は1組の画像のみでGDN上に存在する全ての広告枠に対応していることから、
表示機会のロスをなくし広告効果を最大化させやすいフォーマットと言えるでしょう。
・複数の画像、テキストでABテストが可能
レスポンシブディスプレイ広告で追加された機能として、1つの広告アセットに複数の画像・テキストを追加し成果の比較ができるようになりました。
表示回数やコンバージョン数などの詳細情報は把握できませんが、
配信データが蓄積されることで各画像・テキストに「-」「低」「良」「最良」の4段階の評価が表示されます。
この指標を基にABテストを行い、成果の良い画像、テキストで配信を行うと良いでしょう。
ただ1つデメリットがあるとすると、広告枠の形式ごとの成果は把握できない点です。
従来のバナー広告のように「このサイズの枠でどのようなパフォーマンスが出るのか」という分析は出来ないので、予め頭の中に入れておきましょう。
2.GDNレスポンシブディスプレイ広告に必要なもの
<画像>
・メイン画像 ※必須
横縦比1.91:1 1200×628ピクセル推奨(最低600×314)
※1~15枚登録可能・スクエア画像 ※必須
横縦比1:1 1200×1200ピクセル推奨(最低300×300)
※1~15枚登録可能・ロゴ画像
横縦比1:1 1200×1200ピクセル推奨(最低128×128)
横縦比4:1 1200×300ピクセル推奨(最低512×128)
※1~5枚登録可能
※ロゴを中央に配置する場合は、背景を透明にする
※20%ルール
画像内の文字面積が全体の20%以内に収まる画像を推奨
※画像の両端(各辺最大5%)がトリミングされる事があるため、重要な情報は中央に配置する
<テキスト>
・短い広告見出し ※必須
全角15文字、半角30文字
※1~5個登録可能・長い広告見出し ※必須
全角45文字、半角90文字
※1個登録可能・説明文 ※必須
全角45文字、半角90文字
※1~5個登録可能
3.運用のコツ
ディスプレイ広告の運用は基本「高速PDCA」になります。
ディスプレイ広告は使用する画像、レスポンシブ広告では加えてテキストがパフォーマンスの鍵を握るため、
効果が悪いと判断した画像やテキストはどんどん差し替えていくことがポイントです。
また、「レスポンシブ広告を設定しているからバナーはいらないよね?」という考えに至りがちですが、
確かに表示機会のロスはなくなるものの、弊社の場合制作リソースがあればバナーも並行して配信することを推奨しています。
良くも悪くもレスポンシブ広告では画像とテキストの組み合わせが決まっていますが、バナーは自由な表現ができる点で、まだまだメリットがあると言えます。
また、現状レスポンシブ広告に登録する2種類の画像ではデザイン上あまりマッチしないサイズ(160×600など)もあるため、見栄えを良くする理由もあります。
また、ディスプレイ広告は「自動入札機能」との相性も良く、キャンペーンの内容に合わせて「クリック数の最大化」や「コンバージョン数の最大化」、
「目標コンバージョン単価」などの自動入札機能と組み合わせて配信することが望ましいでしょう。
4.レスポンシブディスプレイ広告の運用実績
先述の通り、レスポンシブディスプレイ広告はGoogle広告のディスプレイ広告のデフォルトという立ち位置です。
今「外せない」レスポンシブディスプレイ広告の弊社運用実績の一例をご紹介します。
例:不動産投資の資料請求
リターゲティングのキャンペーン内にバナー広告とレスポンシブディスプレイ広告を並走させた結果です。
配信条件は元々均等(パフォーマンスによって最適化がかかる設定にしています)ですが、
ご覧の通りオレンジのレスポンシブディスプレイ広告でのコンバージョン数がなんと全体の85%を占める結果となりました。
広告の表示回数自体もバナー広告の1.76倍で、より多くの広告枠に対して入札参加できていることが分かります。
もちろん「入稿したら終わり」ではなく、画像やテキストの検証を経て(今回の例では投資用物件の内観・外観の写真をそれぞれ複数パターンで検証しました!その結果、「外観」の画像の方がより多くのコンバージョンに寄与していることが分かりました)の結果であることは間違いありません。
しかしバナーの制作工程を大幅に短縮でき、これらの検証が行いやすいレスポンシブディスプレイ広告がGoogleのデフォルトとなっている現状は、いち運用者としても納得です。
5.最後に
今回はGDNのレスポンシブディスプレイ広告についてご紹介しました。
今後も弊社の運用実績、ノウハウを基に、WEBマーケティングに役立つ情報を共有していきます!
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