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DSP広告の主要サービスの種類は何がある?それぞれの特徴やメリットを紹介!

更新日:2023年10月06日

DSP広告の主要サービスの種類は何がある?それぞれの特徴やメリットを紹介!

DSP広告は、複数のアドネットワークを効率的に管理運用していくことで、細かなターゲットに応じたアプローチを行うことが可能です。

DSP広告として展開できるサービスは多岐に渡るため、自社の目的やターゲットに合ったDSP広告を選定することが重要です。

実際、「DSP広告の仕組みが分からない」「どのような種類のDSP広告があるの?」「どのDSP広告を選べばいいの?」などと悩まれる担当者も少なくありません。

今回は、DSP広告の基本的な概要から仕組みやメリット、関連するサービスの特徴や種類などについてポイントを中心に紹介していきます。

DSP広告とは?

DSPは、Demand Side Platformの略で、広告主側で設定したプラットフォームを通じて配信させる広告のことを意味します。

あらかじめ自社で設定するターゲットに対してピンポイントで訴求することができるため、認知度拡大だけでなく購入や申し込みといったコンバージョンの獲得にも効果が期待できます。

また、DSP広告では自社の広告に興味を示した潜在層や、コンバージョン獲得に至ったユーザーに近しい類似ユーザーに対してもアプローチが可能です。

ニーズにマッチしたユーザーに訴求できれば、不特定多数に広くアプローチするよりも費用対効果を高めることが期待できます。

そのため、リスティング広告をはじめ他のWeb広告と組み合わせながら展開するケースも多い傾向にあります。

複数の媒体に広告出稿しようとすると、各媒体と金額だけでなく広告メニューやクリエイティブの調整を行う必要があり手間がかかりますが、DSP広告では、このような対応も一元管理することができるため、広告運用業務の煩雑化を防ぎ、効率的な運用に繋げることも可能です。

DSP広告の仕組み

続いて、DSP広告の仕組みについて紹介していきます。

DSP広告において、ユーザーに広告が表示されるまでの流れとしては以下となります。

①広告枠のある媒体にユーザーが訪問

②ユーザー属性などの情報を収集し、SSPに広告リクエストを送付

※SSPとは、Supply Side Platformの略で、広告媒体側が枠の調整や収益の最大化に繋げるためのツールのことを指します。

③SSP経由でDSP広告の配信方法についてオークション用のリクエストが送信

④DSPからSSPに対象となる広告を送信

⑤対象の広告が媒体の広告枠に表示

このような一連の流れは、RTB(Real Time Bidding)と呼ばれ、システムによって瞬時に対応され、各媒体に自社の広告が表示されるようになります。

掲載するためには指定の広告枠に対してオークションとなるため、競合が多くなればコストが上がる可能性もあります。

DSP広告を実施することのメリット

DSP広告では以下のような効果が期待できます。

①詳細なターゲティング設定

DSP広告は、自社のターゲットユーザーに対してアプローチすることが可能です。

あらかじめターゲットユーザーの属性を絞り込んでアプローチできれば、不特定多数に向けて広く訴求するよりも無駄な広告費を抑え、コンバージョン獲得にもつなげやすくなります。

ピンポイントで訴求する分だけクリック単価が高くなる傾向にもありますが、コンバージョン獲得単価を抑え、全体的な広告費に対する費用対効果を高めることが期待できます。

②類似ユーザーに対するアプローチ

また、DSP広告では類似ユーザーに対してアプローチすることも可能です。

類似ユーザーとは、コンバージョン獲得に至ったユーザーと属性や行動が似たユーザーのことを指します。

このようなユーザーに対して広告訴求することで、通常よりもコンバージョン獲得に繋がる可能性が高くなります。

潜在顧客のリーチ獲得という点では弱くなりますが、その分だけ確度や感度の高いユーザーにアプローチできるため、費用対効果を高める上でも効果が期待できます。

③広告運用における効率化

DSP広告では、様々な媒体へ入稿や入札管理を半自動で行うことが可能です。

一つひとつの媒体に独自に広告出稿の交渉を行っていくことは、媒体数が多くなればなるほど工数がかかり、煩雑になることで間違った訴求によって機会損失などに繋がる可能性も起こり得ます。

このようなリスクを防ぎ、広告運用に関する業務効率化という点でもDSP広告は効果が期待できます。

DSP広告の主要サービス

続いて、DSP広告の主要サービスについて紹介していきます。

DSP広告は多くの企業が様々なサービスを展開しています。それぞれ特徴が違うため、サービスの特性や強みを理解した上で、自社に合ったものを選定していくことが重要です。

①UNIVERSE Ads

画像引用:UNIVERSE Ads

UNIVERSE Adsは株式会社マイクロアドが提供するDSPサービスです。

様々なデータを集積・分析することで顧客生涯価値最大化のためのプラットフォーム開発を支援しています。

特に、UNIVERSE Adsでは会員IDやカード情報、オンライン・オフライン決済情報、商品・サービス詳細情報といった自社で所有するあらゆるデータをインプットすることが可能です。

これらのユーザー情報をもとにターゲティングすることで、広告効果を高めることが期待できます。

②Red

画像引用:株式会社フリークアウト » Red

Redは、株式会社フリークアウトが提供する DSPサービスです。

国内最大級の位置情報データをはじめ、PontaやStudyPlusなど様々なセカンドパーティーのデータを活用できるため、小売店や店舗型ビジネスにおける広告ターゲティングの精度を高めることが可能です。

また、Redプレミアム動画配信ではTVerやGYAO!、DAZNといった動画配信サービス内にもインストリーム動画広告を配信することもできます。

過去の購買履歴や事前のアンケート情報などをもとに配信も可能なため、ターゲットを絞った動画広告も展開することが可能です。

③Logicad

画像引用:Logicad

Logicadは、SMN株式会社が提供するDSPサービスです。

数テラバイト/月を超える広告配信ログをもとに、4億人以上のユーザーごとに最適な入札額を推定しており、ユーザーニーズに沿った広告訴求を行うことが可能です。

Logicadを提供するSMN株式会社は、ソニーグループの傘下でもあるため、ソニーの持つ技術やノウハウを活かすことができます。

また、広告配信先の度面はすべて開示でき、不適切な掲載先は即時除外することも可能です。

CPM課金で初期費用もかからないことから、費用対効果を高めた運用に繋げることも期待できます。

④ADMATRIX DSP

画像引用:ADMATRIX DSP

ADMATRIX DSPは、株式会社フルスピードが提供するDSPサービスです。

オフィスターゲティングを中心に、BtoBマーケティングに強みを持つ多彩なターゲティング機能を提供しています。

デモグラフィック情報やユーザーの興味関心カテゴリー、医療従事者情報などを活用したターゲティングも可能で、国内のインターネットユーザーの93%以上にリーチできます。

また、従来のバナー広告に加えて様々なクリエイティブに対応しています。

そのため、ネイティブアドや動画広告、Smart Canvasによるリッチアドも展開できます。

⑤UNICORN

画像引用:UNICORN

UNICORNは、UNICORN株式会社が提供するDSPサービスです。

国内最大級のインプレッション数に加え、10,000種類以上の広告から最適なクリエイティブを選別し、0.01秒という圧倒的なスピードで広告価値を判断・入札管理を行っています。

また、配信実績やエンゲージメント実績をもとに、独自のアドフラウドプロテクションや配信先の取捨選択を行い、クライアントにとって最適な指標をもとに広告配信していくことが可能です。

その他、Apple Search Adsでも全自動で広告運用に繋げることができます。 

⑥Criteo

画像引用:Criteo.com

Criteoは、CRITEO株式会社が提供するDSPサービスです。

Criteoは世界2位のネットワークを持ち、日本国内における利用者の90%以上が配信された広告を閲覧することができます。

特に、Eコマース向けメディアを多く取り扱っており、DTCやEコマース企業、小売企業、パブリッシャーなどが多く活用しています。

第三者メディアとして唯一YDAに配信することも可能です。

認知からコンバージョン、動画からリテールメディアまで、成果に繋げる広告運用が期待できます。

⑦Dynalyst

画像引用:Dynalyst

Dynalystは、株式会社サイバーエージェントが提供するDSPサービスです。

スマートフォン向けに特化し、40万以上のアプリに対し、1日1.8億UUのアクセス可能な在庫から最適な広告をリアルタイムに配信させることが可能です。

独自のアルゴリズムをもとにユーザーの離脱状況などをアプリ内のユーザー行動から予測し、そのユーザーごとに適切な広告表現をリアルタイムに選定することができます。

リエンゲージメント広告を活用し、ユーザーとコミュニケーションを図ることで、継続利用を促すことが期待できます。

⑧FreakOut

画像引用:フリークアウト

FreakOutは、株式会社FreakOutが提供するDSPサービスです。

SSPが非常に強く、デスクトップで月間1,700億インプレッション、モバイルデバイスであっても月間4,500億インプレッションの広告枠が用意されています。

また、細かいターゲティングも可能なため、幅広いユーザーに対する認知拡大だけでなく、ターゲットをふまえたリーチ獲得にも効果が期待できます。

広告が画面に1秒以上表示された場合にのみ課金対象となるため、費用対効果を高めることにも繋がります。

⑨ディスプレイ&ビデオ 360

画像引用:Google

ディスプレイ&ビデオ360はGoogle社が提供するDSPサービスです。

通常のGoogle広告に加え、タクシー広告や音声広告など配信先も様々用意されているため、自社の要望に沿ったターゲティングが設定できます。

また、YouTubeに展開することも可能です。ターゲティング設定においては、Google 広告のリマーケティングリストも活用できます。

⑩MarketOne

画像引用:マーケットワン

MarketOneは、株式会社プラットフォーム・ワンが提供するDSPサービスです。

BtoB向けマーケティングに特化し、企業の従業員数や上場区分、売上高などの情報をもとにした属性ターゲティングが可能です。

また、CCC社やランドスケイプ社などと提携し、外部データを連携することでユーザーの購入履歴や生活リズムなどによってターゲティングを行うこともできます。

⑪Bypass

画像引用:Bypass

Bypassは、ユナイテッド株式会社が提供するDSPサービスです。

国内最大級のインベントリーをはじめ、多彩なターゲティングや高性能な最適化エンジンを搭載しており、広告効果の最大化だけでなく、オペレーション業務の効率化に繋げることも可能です。

多変量解析を用いることで、インプレッションごとに精度の高い広告効果を予測し、最適化した配信ができます。初期費用やランニングコストは掛かりません。

⑫RMP – Display Ads

画像引用:楽天グループ

RMP – Display Adsは、楽天株式会社が提供するDSPサービスです。

従来のDSPプラットフォームであったRMP – Trading Deskと、楽天内でリターゲティング広告をはじめとするパフォーマンス広告の配信プラットフォームのRMP – AdRollを統合し、2019年12月より展開されているサービスとなります。

1億以上の楽天会員とそのユーザーIDにもとづいてターゲティング設定でき、閲覧履歴や購買履歴など実際のユーザー行動に合わせた広告アプローチが可能です。

楽天トラベルや楽天ビューティー、楽天ふるさと納税といった各種サービスとも連携できるため、認知度拡大だけでなくコンバージョン獲得においても効果が期待できます。

⑬ScaleOut

画像引用:ScaleOut Supership

ScaleOutは、Supership株式会社が提供するDSPサービスです。

国内最大級の月間2500億インプレッションの広告枠を保有しており、独自データによるユーザーの属性や興味関心などの精緻なセグメントで的確にアプローチすることが可能です。

特に年代や性別といったユーザーのデモグラフィックなデータについては信頼度が高く、広告効果を高めることも期待できます。

その他、アドフラウドや有害な広告などのリスクを排除するアドベリフィケーションも搭載されています。

⑭AdInte

画像引用:AdInte

AdInteは、株式会社アドインテが提供するDSPサービスです。

スマートフォンに特化しており、リアルタイムで配信することが可能です。

また、AdInteではターゲティング設定にも特徴があり、中でもオーディエンスターゲティングでは、デモグラフィックや興味関心などのユーザーデータを活用したアプローチを行うことができます。

O2Oターゲティングでは位置情報や企業の特定の情報データをもとに配信でき、店舗型ビジネスにおいても効果が期待できます。

⑮KANADE

画像引用:KANADE DSP – deqwas

KANADEは、京セラコミュニケーションシステム株式会社が提供するDSPサービスです。

レコメンドを活用した動画リターゲティングが強みで、ユーザーの過去の閲覧履歴や興味関心などに合わせて、複数の広告バナーを自動的に組み合わせて配信することが可能です。

また、AI技術を活用し、自動で最適化して配信する手法と、手動で訴求する手法を組み合わせることで、綿密な広告戦略を立てることもできます。

⑯Amazon DSP

画像引用:Amazon DSP

Amazon DSPは、Amazon社が提供するDSPサービスです。

Amazon広告の中でも、唯一Amazon外部からユーザーを呼び込める広告として注目されています。Amazonユーザーの購入データや閲覧履歴を活用してターゲティング設定することが可能です。

Amazon上で拡販を行っていたり、Amazon広告を活用している場合には、認知拡大や購入検討段階にいる人を増やす目的で実施すると効果が期待できます。

⑰GMO DSP

画像引用:GMO NIKKO株式会社 「GMO DSP」Googleが提供する「DoubleClick Ad Exchange」の広告配信接続を開始さらに第三者配信アドサーバー(*1)による広告配信も実現 | GMOインターネットグループ株式会社

GMO DSPは、GMO NIKKO株式会社が提供するDSPサービスです。

GMO SSPをはじめGoogle DoubleClick Ad Exchangeなどの各種アドネットワークと連携でき、広告配信可能な枠は月間数百億件を超えるインプレッション数となります。

オーディエンスデータをもとにしたターゲティングも可能で、精度の高いアプローチを行うことができます。

また、アトリビューションの効果測定と分析を行うことで、ディスプレイ広告やリスティング広告などの広告効果の関係性も可視化でき、Web広告全体の効率化に繋げることも可能です。

まとめ

DSP広告は、様々な媒体においてターゲットを絞った上で広告配信を行うことができるため、ディスプレイ広告の効果をより高めることが期待できます。

また、各媒体における出稿管理を一元化できるため、広告運用における工数を大幅に効率化できる点も魅力の一つです。

今回紹介した内容も参考に、自社の目的に応じて選定し、DSP広告を活用して自社の広告効果を高めていきましょう。

この記事を書いた人

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