
2025年8月27日、Yahoo!広告の支払い方法に
「クレジットカードの後払い方式」が新たに追加されました。
本記事では、
このYahoo!広告の支払い方法アップデートの詳細についてわかりやすく解説します。
1. クレジットカード後払い方式とは?
2025年8月27日、Yahoo!広告の支払い方法に
「クレジットカードの後払い方式」が新たに追加されました。
従来、クレジットカードでの支払いは前払いのみ可能でしたが、
今回の追加により後払いが選べるようになり、
広告開始の前に入金操作を行う必要がなくなります。
支払い方法 |
|||
前払い | 銀行振込 | クレジットカード 自動入金 |
クレジットカード 手動入金 |
後払い | クレジットカード 後払い方式 |
売掛金 (一部の広告主向け) |
利用対象は以下の通りです。
- 検索広告の新しいアカウント
- ディスプレイ広告(運用型)の新しいアカウント
※ディスプレイ広告(予約型)、検索連動型ショッピング広告(SSA)は対象外です。
■ 注目するポイント
この後払い方式は、新しく作成するアカウントでのみ利用可能です。
すでに運用中、または作成済みのアカウントでは、
支払い方法を後払いに変更することはできません。
また、クレジットカード後払い方式を選択した場合、アカウント移管はできなくなり、
前払いや後払いへ変更できせん。
※前払い:銀行振込、クレジットカード(手動入金、自動入金) 後払い:請求書
2. 決済タイミングと決済内容
クレジットカード後払い方式は、
必ず行われる自動決済(基準額・定期)と、任意で行う手動決済があります。
種別 | 名称 | 実行状況 | 決済タイミング | 決済額 |
自動決済 | 自動決済 (基準額) |
必ず実行 | 広告費が支払い基準額 を超えた時点 |
自動的に支払い基準額を決済 |
自動決済 (定期) |
必ず実行 | 毎月1日 | 前月分で未決済の 広告費を自動的に決済 |
|
手動決済 | 手動決済 | 任意 | 任意 | 未決済の広告費を全額決済 |
クレジットカードの利用可能枠(限度額)を超えるなど、
自動決済が決済者側の要因で実行できなかった場合、広告は停止されます。
その場合、手動決済で未払い分を全額決済することで広告を再開できます。
2-1. 自動決済について
自動決済は必ず行われます。
予め「支払い基準額」を設定しておき、
広告費がその金額を超えた時点で決済が行われます。
そのため、場合によっては1日に複数回(上限なく)決済が実行されることもあります。
また、毎月1日には支払い基準額に関係なく、
前月分で未決済となっている広告費が自動的に決済されます。
2-2. 手動決済について
手動決済は、必要に応じていつでも実行できます。
例えば、自動決済(基準額・定期)が何らかの理由で実行できず広告が停止した場合でも、
手動決済を行うことで広告を再開することが可能です。
留意点として、
決済の際は消費税が加算され、税込み金額で決済が行われます。
また、自動決済で表示される広告費はあくまで推定値であり、
最終的な請求額とは異なる場合があります。
3. 設定可能な項目
クレジットカード後払い方式を適用するうえで、以下の項目を設定できます。
■ クレジットカード
支払いを行うクレジットカードを指定。
VISA・Master Card・JCB・ダイナース・American Express
(JCB企業間決済サービスも利用可)
■ 支払い基準額
広告費が支払い基準額を超えた場合に決済が行われる。
以下のどちらかを選択。
- 自動で引き上げる:システムにより設定された金額を起点として自動で引き上げ
- 任意の金額を設定する:任意で金額を設定(システムにより設定された金額が上限)
■ 月額予算
広告費が月額予算に達した時点で広告が停止される。
以下のどちらかを選択。
- 設定しない:月額の予算制限を行わず決済を実施
- 設定する:任意で金額を設定(システムにより設定された金額が上限)
4. 設定や決済に必要な権限
支払い基準額の設定や手動決済の実行は、
ルートMCCの管理権限またはアカウントの管理権限を持つユーザーが行うことができます。
一方、クレジットカードの登録や変更は、
Yahoo!ビジネスマネージャーで法人管理権限を持つユーザーのみが対応可能です。
また、手動決済の場合は、
ルートMCCの管理権限またはアカウントの管理権限を持つユーザーであれば、
アカウントに登録されているクレジットカードを使って決済を行うことができます。
5. クレジットカード後払い設定方法
クレジットカード後払い方式は、
検索広告とディスプレイ広告(運用型)の新規アカウントで設定できます。
設定を行う前に、必要な権限が付与されているかを確認しておくとスムーズです。
それでは、実際の設定方法を見ていきましょう。
- 広告主が設定する場合の手順
- 広告代理店が設定する場合の手順
- 確認・変更・手動決済の方法
■ 広告主が設定する場合の手順
① 広告管理ツールにて、「料金」→「入金管理」をクリック
②「クレジットカード後払い」を選択
③「+クレジットカード設定」をクリック→クレジットカード情報を登録
④ 支払い基準額と月額予算を設定→「保存」をクリック
■ 広告代理店が設定する場合の手順
① 広告管理ツールにて新しくアカウントを作成
② 契約プランで「クレジットカード後払い取引自社出稿 」
または「クレジットカード後払い取引広告主出稿」のどちらかを選択
③ 画面の指示に従い設定完了させる
■ 確認・変更・手動決済の方法
クレジットカード後払い方式に関する設定内容の確認や、
支払い基準額・月額予算の変更、手動決済の実施は、
広告管理ツールの「料金」→「支払い管理」から行うことができます。

※画像引用(出典:クレジットカード後払い方式の提供開始について|LINEヤフー株式会社 公式資料)
6. 注意点
クレジットカード後払い方式は、
広告開始前に入金操作を行う必要がないなど利便性が高い反面、
以下のような注意点があります。
- 対象は新規アカウントのみ
- 支払い方式の変更不可
- アカウント移管ができない
- 決済失敗時の広告停止リスク
ここから詳しく解説します。
■ 対象は新規アカウントのみ
設定できるのは検索広告とディスプレイ広告(運用型)の新しいアカウントのみです。
既存アカウントでは利用できず、現時点ではアカウント移管時の変更にも対応していません。
将来的に移管時の対応が予定されています。
■ 支払い方式の変更不可
一度クレジットカード後払い方式を選択すると、
前払い(銀行振込・クレジットカード入金)や後払い(請求書)など、
他の支払い方式へ変更することはできません。
■ アカウント移管ができない
クレジットカード後払い方式を選択したアカウントは移管できません。
代理店変更などの際に制約となる可能性があるため注意が必要です。
■ 決済失敗時の広告停止リスク
クレジットカードの限度額超過や有効期限切れなどで自動決済が失敗すると、
登録済みカードに紐づいたクレジットカード後払い方式を使用中のすべてのアカウントで
広告が停止されます。
7. まとめ
Yahoo!広告のクレジットカード後払い方式は、
従来の前払いに加えて選択できる新しい支払い方法です。
事前入金が不要になることで、キャッシュフローや運用業務の効率化が期待できます。
一方で、いくつかの注意点もあるため、導入前にしっかりと確認しておくことが重要です。
新規アカウントの作成を検討している方は、
本記事を参考に自社に適した支払い方法を検討してみてください。
※本記事の参考:LINEヤフー for business, Yahoo!広告 公式資料
※本記事は2025年9月時点の情報に基づいて作成しており、今後仕様が変更される可能性があります。
なお、記事内には当社の見解が含まれており、成果の向上を保証するものではありません。