Instagramで活用できるブランドコンテンツ広告という手法についてご存知ですか?
ブランドコンテンツ広告は、インフルエンサーマーケティングが流行している現代において有用な手法の一つです。
この記事では、ブランドコンテンツ広告について、概要や配信面、メリットなどについて解説します。
設定方法についても紹介するので、本記事を読むことで特徴や利用方法について理解を深められるでしょう。
1.Instagramブランドコンテンツ広告とは
画像引用:Instagram、ブランドコンテンツ広告の提供開始を発表|Meta
まずは、以下の内容について解説していきます。
- Instagramブランドコンテンツ広告の概要
- タイアップ投稿との違い
どのような手法なのか確認していきましょう。
1−1.Instagramブランドコンテンツ広告の概要
Instagramのブランドコンテンツ広告は、インフルエンサーとして活躍しているクリエイターの投稿を広告として扱い、配信できる手法です。
広告主が一からクリエイティブを用意するのではなく、自然に作成されたコンテンツを広告として使用することが特徴になっています。
質の高い投稿を広告にできるため、広告主にとっては手間が減る利点があります。
インフルエンサーにとっては自分の投稿が広告として扱われるため、実績として宣伝になる点がメリットです。
1−2.タイアップ投稿との違い
Instagramのブランドコンテンツ広告は、タイアップ投稿とよく比較されますが、誰がどのように活用するのかという点で相違点があります。
ブランドコンテンツ広告は、インフルエンサーが作成した投稿を広告主が利用し、商品の宣伝で使用します。
一方、タイアップ広告の場合、企業からの依頼を受けたクリエイターが自身のアカウントで商品について投稿を行います。
両方とも企業とインフルエンサーが提携することに変わりありませんが、具体的には異なる方法なので注意が必要です。
2.ブランドコンテンツ広告の種類と配信場所
ブランドコンテンツ広告の種類・配信場所には、以下3つの種類があります。
- Instagramストーリーズ画面
- Instagramフィード画面
- Instagram発見タブ
どのような場所で広告配信が可能なのか確認していきましょう。
2−1.Instagramストーリーズ画面
Instagramストーリーズ画面では、他の投稿と同じように広告がフルスクリーンで表示されます。
ユーザーの目に留まりやすい配信面であるため、インパクトを与えられる素材を利用することがおすすめです。
2−2.Instagramフィード画面
フィード画面は、アプリを開いた際最初に表示される画面です。
Instagramを使用するユーザーのほとんどがフィード画面を確認するため、大勢の人に広告を見てもらえる点がメリットになります。
2−3.Instagram発見タブ
ユーザーが興味を持てそうなコンテンツを探せる発見タブでもブランドコンテンツ広告を配信可能です。
アルゴリズムによって興味がありそうなコンテンツを配信してくれるため、広告を表示できれば、確度の高いユーザーへ認知させられます。
3.ブランドコンテンツ広告の利点
ブランドコンテンツ広告を活用する利点は以下の5つです。
- Facebook社の広告データを用いて精密なターゲティングができる
- 著名なインスタグラマーが作成する画像・動画を広告クリエイティブにできる
- インフルエンサーマーケティングと効果的な組み合わせができる
- ステルスマーケティングを予防できる
- Instagramインサイト・Facebook広告マネージャーなどから効果測定が可能
それぞれ解説していきます。
3−1.Facebook社の広告データを用いて精密なターゲティングができる
Facebook広告は、複数あるSNS広告の中でも特にターゲティング精度が高いことが特徴です。
年齢や地域などの属性を指定してターゲティングできるコアオーディエンスや、一度アクションを起こしたユーザーを対象にするカスタムオーディエンスなどを利用できます。
データに基づいて、コンバージョンに繋がったユーザーと類似している人物をターゲットにすることも可能なので、広告が閲覧されれば高確率でアクションを起こしてもらえます。
3−2.著名なインスタグラマーが作成する画像・動画を広告クリエイティブにできる
ブランドコンテンツ広告は、著名なインスタグラマーの作成する画像や動画を広告に活用できる点もメリットです。
有名なインフルエンサーたちは、どのような投稿をすればユーザーから反応をもらえるのか熟知しています。
光の加減や構図、編集など、あらゆる面において知識を蓄えているので、広告主にとっては手間を減らしながら高クオリティなコンテンツを広告にできることが魅力です。
3−3.インフルエンサーマーケティングと効果的な組み合わせができる
ブランドコンテンツ広告は、需要が高まっているインフルエンサーマーケティングを取り入れたい方におすすめの手法です。
自社の商材についてインフルエンサーにPRしてもらったうえで広告を配信すると、ユーザーの印象に残りやすく、想起してもらえる可能性も高まります。
リスティング広告やディスプレイ広告の他に、新しい方法を取り入れたい方はブランドコンテンツ広告の利用を検討してみましょう。
3−4.ステルスマーケティングを予防できる
マーケティングの際、活動内容やコンテンツがPRとして認知されないように隠すことをステルスマーケティングと呼びます。
インフルエンサーを活用して施策を行う場合、プロモーションであることをあえて隠してしまうと「サクラ行為」として捉えられ、信用がなくなる可能性があるので注意が必要です。
ブランドコンテンツ広告では、広告であることが明記されているため、ステルスマーケティングの影響で信用を損なう心配もありません。
3−5.Instagramインサイト・Facebook広告マネージャーなどから効果測定が可能
InstagramインサイトやFacebook広告マネージャーなども活用できるため、得た情報から今後の方針を決め、施策を講じていくこともできます。
Instagramインサイトでは、今までの推移やユーザー層など、フォロワーに関することについて情報を得ることが可能です。
Facebook広告マネージャー効果測定と合わせて確認することで、Insragram広告の運用をスムーズに行うことができるでしょう。
4.ブランドコンテンツ広告配信の際の注意点
ブランドコンテンツ広告を配信する際は、以下3つの注意点を意識しましょう。
- カルーセル投稿を活用した配信ができない
- インフルエンサーとの間で広告に関する契約を結ぶ
- ブランドコンテンツ広告のキャプション・コメントを広告主が管理できない
留意事項についてそれぞれ解説していきます。
4−1.カルーセル投稿を活用した配信ができない
カルーセル投稿は、複数枚の画像をスクロールできる形式のコンテンツのことです。
商材について細かい情報を伝えたり、関連した商品について訴求したりすることができます。
ブランドコンテンツ広告でフィード面に配信する場合、シングル画像投稿とシングル動画投稿しか活用できません。
カルーセル投稿を用いて商品について訴求を行いたい方は注意が必要です。
4−2.インフルエンサーとの間で広告に関する契約を結ぶ
ブランドコンテンツ広告を使用するには、インフルエンサーのコンテンツを活用する必要があります。
広告の利用時にトラブルが発生しないように、両者の間で契約はきちんと結んでおきましょう。
配信期間や報酬面など、お互いの認識に相違がないように確認することが大切です。
4−3.ブランドコンテンツ広告のキャプション・コメントを広告主が管理できない
キャプション・コメントは、インフルエンサーの管轄内になるため、広告主が変更を行うことはできません。
投稿内容を広告として活用することになるため、キャプションやコメントに関する要望がある場合は、内容について事前に話し合っておきましょう。
5.ブランドコンテンツ広告の設定方法
ブランドコンテンツ広告を設定する方法は以下の通りです。
順に解説していきます。
5-1.クリエイター側での設定
まず、クリエイター側でする設定を解説していきます。①ホーム画面右上の三本線(ハンバーガー)を選択し、設定を選択します。
②設定画面にはいったら、クリエイター>ブランドコンテンツ>ブランドコンテンツルールを設定>有効にするを選択します。
③ブランドコンテンツルールの画面で完了を選択します。
④ブランドパートナーに承認をリクエストを選択します。
⑤承認をリクエストしたいアカウントを検索し、リクエストを送信します。
5-2.広告主側での設定
クリエイター側で設定をしてもらったら、広告主側でも設定が必要です。
順に解説していきます。
①ホーム画面右上の三本線(ハンバーガー)を選択し、設定を選択します。
②設定画面からビジネス>ブランドコンテンツ>コンテンツクリエイターを承認>リクエストを承認します。
5-3.クリエイターのInstagram投稿からブランドコンテンツ広告を許可する方法
クリエイターがPRの際に作成するInstagramの投稿の作成段階で下記のような設定をします。
順に解説していきます。
①新規投稿画面で、下部にある詳細設定を選択します。
②詳細設定のタイアップ投稿ラベルを追加>ブランドパートナーを追加を選択します。
③ブランドパートナーを追加画面で街頭のアカウントを追加し、ブランドパートナーによる宣伝を許可をオンにします。
5-4.広告主側でブランドコンテンツ広告を配信する方法
最後に、広告主側の管理画面で配信手順を解説していきます。
①広告作成画面でパートナーのFacebookページやInstagramアカウントを確認ます。
②広告設定で既存の投稿を使用>投稿を選択を選びます。
③「ブランドコンテンツ投稿」の中にクリエイターのInstagram投稿の内容が表示されるため、使用したい投稿を選択、次へを選びます。
この手順をふめば、広告の使用が可能になります。
6.ブランドコンテンツ広告の事例
Meta社の公式サイトでは、ブランドコンテンツ広告の事例が掲載されています。
大手化粧品メーカーである「ESTÉE LAUDER」は、トルコで商品ラインについて宣伝するためにブランドコンテンツ広告を活用。
通常コンテンツと比べて広告想起や認知度リフトが5ポイント以上向上しました。
また、韓国の食品・飲料会社「Binggrae」もブランドコンテンツ広告を利用し、10.6ポイント想起率が上昇しています。
ブランドや消費者、クリエイターの間で交流を実現したことで、好感度も5.7ポイント上げることに成功しました。
参考:ESTÉE LAUDER TURKEY|Meta
参考:Binggrae|Meta
7.まとめ
いかがでしたか?
ブランドコンテンツ広告は、インフルエンサーのコンテンツを活用して広告配信ができる手法です。
精密なターゲティングを活用でき、ステルスマーケティングを予防できる点がメリットとして挙げられます。
ただし、インフルエンサーと契約を結ぶ際は、報酬面や期間など条件に相違がないように注意しましょう。