Yahoo!社が保有しているビックデータDSMについて聞いたことがありますか?
近年、DSMを活用した新たなWeb集客方法に注目が集まっており、特に、下記のような悩みを抱いている広告主様におすすめです。
• 広告代理店から納得のいく改善提案が来ない
本記事では、DSMについての概要を説明すると共に、活用方法や事例についても解説していきます。
現状に満足していないけど、他の施策が見当たらないと感じている人はぜひ最後までお読みください。
DMSを取り上げる背景
広告主の顧客満足度調査を行うと代理店からの依頼や分析が少ないという意見が多いです。
実際、Shirofune社が実施した調査では自社への提案がないことや中長期のロードマップを敷いてくれないことなどが代理店への不満としてトップに挙がっています。
そんな多くの広告主が抱えている不満を解決できる可能性を秘めているのがDMSを活用したマーケティングです。
Yahoo!社が保有しているビックデータであるDMSを活用すれば、さらなる深い分析や提案が可能になります。
参照:【調査】広告主が広告代理店に期待することは?|Shirofune
分析や提案ができない広告代理店がいる3つの理由
DMSについて触れる前に、どうして広告代理店が分析や提案を十分できないのかについて、さらに具体的に見ていきましょう。
代理店から分析や提案がされない理由として、以下3つが挙げられます。
• 顕在層の獲得が頭打ちになっている
• そもそも代理店のノウハウが少ない
それぞれの理由について解説していきます。
取得できるデータに制限がかかっている
広告代理店から提案が十分にされないのは、取得できるデータに制限がかかっていることが要因のひとつです。
取得できるデータが限られているのは、ITP( Intelligent Tracking Prevention )問題が大きく関係しています。
ITPは、ユーザーのプライバシーを保護するためにSafariに導入されているトラッキング防止機能のことです。
2017年9月から登場したITPによって、Cookieの使用に制限がかけられ、広告トラッキングに大きな影響が出ています。
最近では、Androidにも適応されることが懸念されており、その影響はMeta社の株価が大幅に下がってしまうほどです。
これからは、ITPの普及によってますますユーザーの行動データを取得するのが難しくなることが考えられます。
顕在層の獲得が頭打ちになっている
顕在層へのアプローチが頭打ちになっているのは、比較検討するユーザーの行動パターンが複雑化していることが要因でしょう。
これまでの検索広告では、代理店やマーケターが思いつくキーワードで簡単にCV獲得できていました。
しかし、最近では音声検索や検索クエリが複雑化してきているので獲得が見込みにくいのが現状です。
そもそも代理店のノウハウが少ない
納得がいく分析や提案をしてもらえない要因として、そもそも広告代理店にノウハウが蓄積されていない可能性もあります。
ノウハウがない場合は、代理店の力不足であることが否めないので、他の代理店に変えることも考えてみてください。
DMSとは
DMSはデータマーケティングソリューションの略称であり、Yahoo!に蓄積されているデータや技術を活用して、マーケティングの支援をするためのものです。
Yahoo!社は、天気アプリや地図アプリなど、さまざまな切り口から情報を獲得しています。
DMSでは、プランニング・配信・効果検証など、あらゆるデータソリューションを提供できることが強みです。
DMSで提供されるデータ
DMSでは、全部で12種類のデータを提供可能です。
今回は12種類の中の第一想起とポテンシャルキーワードについて詳しく解説していきます。
第一想起
スニーカを買おうとしたときにニューバランスかNIKEのどちらにしようかというように、ユーザーが商品を欲する際に一番最初に思い付くものが第一想起にあたります。
DMSでの第一想起は、Yahoo!Japanでの検索検討行動における、特定サイトへの流入や経路、シェアについて可視化できるものです。
つまり、複数競合がいる中で、自社のポジションや劣っている部分を可視化させることができ、今後の施策について広告主に提案できるメリットがあります。
ポテンシャルキーワード
リーチはできていないが、コンバージョンできる見込みがあるキーワードの発掘に役立つのがポテンシャルキーワードです。
Yahoo!社が保持しているビッグデータをもとにして、ポテンシャルキーワードにスコアを付け、CV見込みの高いキーワードから潜在層にアプローチしやすいキーワードを抽出してくれます。
ポテンシャルキーワードの活用は、検索行動が複雑化していることへの対策として有効的です。
DMSを活用した事例
ここからは、第一想起とポテンシャルキーワードについての事例を解説していきます。
具体的な事例から、第一想起とポテンシャルキーワードを活用する際のより詳細なメリットについて確認していきましょう。
事例1|第一想起
弊社のクライアント様の悩みとして、検索広告において競合と比較した時に予算を一番使っているのではないか、獲得数を伸ばすのが難しいのではないかという不安がありました。
不安点を解決するために、上位インプレッションシェア率やそのほかのさまざまなデータを提供しましたが、以下のような疑問点も浮上していたのです。
• 具体的なアクションはどう運用していくのか
• KWごとに予算を上げていくだけなのか
そこで、Yahoo!社に相談して第一想起のデータを入手したところ、市場を取っていたと思っていたが第一想起として最初に競合をあげているところが多く、地域で負けている場所も発見。
第一想起を取ることと、地域ごとの配信を強化するために、YADのサーチターゲティングを提案しました。
結果的に、認知度獲得を目的としたサーチターゲティングを導入することで、指名検索ボリュームは1.5倍になり、獲得数も2.1倍になっています。
また、獲得の単価も81%に改善することに成功しました。
事例2|ポテンシャルキーワード
検索広告に頭打ちを感じていて、さらなる拡大を検討している広告主様にポテンシャルキーワードの提案をしました。
Yahoo!から数千ものポテンシャルキーワードをもらい、見込みの高い順から提案して実施。
結果として、既存に入っていたキーワードとポテンシャルキーワードを比較した際、顧客単価は70%になり、クリック単価も80%の改善に成功しています。
まとめ
いかがでしたか?
本記事では、Yahoo!社が保持しているDMSというビッグデータを活用したマーケティング手法について解説しました。
代理店が十分な分析や提案をしてくれないと悩んでいる広告主様には、DMSを活用したマーケティングがおすすめです。
近年では、ITP問題や検索行動の複雑化によって、マーケティングがより難しくなっている背景があるため、データの活用が広く求められています。
第一想起やポテンシャルキーワードなど、Yahoo!からの情報をもとにして、効率的にマーケティングを行なっていきましょう。
DMSについてさらに知りたい場合、弊社が実際に対応した事例についても細かく確認しておけば、具体的な効果や活用方法について理解しやすくなります。