
Yahoo!社が保有しているビックデータDMSについて聞いたことがありますか?
近年、DMSを活用した新たなWeb集客方法に注目が集まっており、
特に下記のような悩みを抱いている広告主様におすすめです。
- 広告代理店から十分な情報や分析が提供されない
- 広告代理店から納得のいく改善提案が来ない
本記事では、
DMSについての概要を説明すると共に、活用方法や事例について解説していきます。
現状に満足していないけど、
他の施策が見当たらないと感じている人はぜひ最後までお読みください。
1. DMSを取り上げる背景
広告主に対する満足度調査では、
「代理店からの提案や分析が少ない」という意見が多く見受けられます。
実際にShirofune社が行った調査でも、
「具体的な提案がない」「中長期のロードマップが提示されない」といった点が、
代理店に対する不満の上位に挙げられています。
こうした広告主の不満を解決できる可能性を持つのが、DMSを活用したマーケティングです。
Yahoo!社が保有しているビックデータであるDMSを活用すれば、
さらなる深い分析や提案が可能になります。
※参考:【調査】広告主が広告代理店に期待することは?|Shirofune
2. 分析や提案ができない広告代理店がいる3つの理由
DMSについて触れる前に、どうして広告代理店が分析や提案を十分できないのかについて、
さらに具体的に見ていきましょう。
代理店から分析や提案がされない理由として、以下3つが挙げられます。
- 取得できるデータに制限がかかっている
- 顕在層の獲得が頭打ちになっている
- そもそも代理店のノウハウが少ない
それぞれの理由について解説していきます。
2-1. 取得できるデータに制限がかかっている
広告代理店から提案が十分にされないのは、
取得できるデータに制限がかかっていることが要因のひとつです。
取得できるデータが限られているのは、
ITP( Intelligent Tracking Prevention )問題が大きく関係しています。
ITPは、
ユーザーのプライバシー保護のためにSafariに導入されているトラッキング防止機能です。
2017年9月から登場したITPによって、
Cookieの使用に制限がかけられ、広告トラッキングに大きな影響が出ています。
最近では、Androidにも適応されることが懸念されており、
その影響はMeta社の株価が大幅に下がってしまうほどです。
これからは、ITPの普及によって
ますますユーザーの行動データを取得するのが難しくなることが考えられます。
2-2. 顕在層の獲得が頭打ちになっている
顕在層へのアプローチが頭打ちになっている背景には、
ユーザーの比較検討行動が複雑化していることが挙げられます。
これまでの検索広告では、
代理店やマーケターが思いつくキーワードで簡単にCV獲得できていました。
しかし最近では、
音声検索や検索クエリが複雑化してきているので獲得が見込みにくいのが現状です。
2-3. そもそも代理店のノウハウが少ない
納得がいく分析や提案をしてもらえない要因として、
そもそも広告代理店にノウハウが蓄積されていない可能性もあります。
十分なノウハウがない場合は、
代理店としての対応力に限界がある可能性があるため、別の代理店の検討も選択肢の一つです。
3. DMSとは
DMSは、
データマーケティングソリューションの略称であり、
Yahoo!に蓄積されているデータや技術を活用し、マーケティングを支援するためのものです。
Yahoo!社は、
天気アプリや地図アプリなど、さまざまな切り口から情報を獲得しています。
DMSの強みは、
プランニングから配信、効果検証に至るまで、
幅広いデータソリューションを提供できる点にあります。
4. DMSで提供されるデータ
DMSでは、全部で12種類のデータを提供可能です。
今回は12種類の中の第一想起とポテンシャルキーワードについて詳しく解説していきます。
4-1. 第一想起
例えば、
スニーカーを購入する際、「ニューバランスかNIKEか」とまず思い浮かぶように、
商品を欲しいと感じた瞬間、最初に思い出すブランドやサービスが「第一想起」に該当します。
DMSでの第一想起は、Yahoo!Japanでの検索検討行動における、
特定サイトへの流入や経路、シェアについて可視化できるものです。
つまり、
複数競合がいる中で、自社のポジションや劣っている部分を可視化させることができ、
今後の施策について広告主に提案できるメリットがあります。
4-2. ポテンシャルキーワード
リーチはできていないが、
コンバージョンの見込みがあるキーワードの発掘に役立つのがポテンシャルキーワードです。
Yahoo!社が保持しているビッグデータをもとに、ポテンシャルキーワードにスコアを付け、
CV見込みの高いキーワードから潜在層にアプローチしやすいキーワードを抽出してくれます。
ポテンシャルキーワードの活用は、
検索行動が複雑化していることへの対策として有効的です。
5. DMSを活用した事例
ここからは、第一想起とポテンシャルキーワードについての事例を解説していきます。
具体的な事例から、第一想起とポテンシャルキーワードを活用する際の
より詳細なメリットについて確認していきましょう。
事例①:第一想起
弊社のクライアント様の悩みとして、
検索広告において競合と比較した時に予算を一番使っているのではないか、
獲得数を伸ばすのが難しいのではないか、という不安がありました。
不安点を解決するために、
上位インプレッションシェア率やそのほかのさまざまなデータを提供しました。
しかし、以下のような疑問点も浮上していたのです。
- 広告予算を上げても成果は伴うのか
- 具体的なアクションはどう運用していくのか
- KWごとに予算を上げていくだけなのか
そこで、Yahoo!社に相談して第一想起のデータを入手しました。
自社が市場をリードしていると考えていたものの、
実際には競合が第一想起として認識されている地域が多く、
特定のエリアで劣勢に立たされていることが明らかになりました。
第一想起を取ることと、地域ごとの配信を強化するために、
YDAのサーチターゲティングを提案しました。
結果的に、
認知度獲得を目的としたサーチターゲティングを導入することで、
指名検索ボリュームは1.5倍になり、
獲得数も2.1倍になっています。
また、獲得の単価も81%に改善することに成功しました。
事例②:ポテンシャルキーワード
検索広告に頭打ちを感じていて、
さらなる拡大を検討している広告主様にポテンシャルキーワードの提案をしました。
Yahoo!から数千ものポテンシャルキーワードをもらい、見込みの高い順から提案して実施。
結果として、既存に入っていたキーワードとポテンシャルキーワードを比較した際、
顧客単価は70%になり、クリック単価も80%の改善に成功しています。
6. まとめ
いかがでしたか?
本記事では、
Yahoo!社が保持しているDMSというビッグデータを活用したマーケティング手法
について解説しました。
代理店が十分な分析や提案をしてくれないと悩んでいる広告主様には、
DMSを活用したマーケティングがおすすめです。
近年では、ITP問題や検索行動の複雑化によって、
マーケティングがより難しくなっているため、データの活用が広く求められています。
第一想起やポテンシャルキーワードなど、
Yahoo!からの情報をもとにして、効率的にマーケティングを行なっていきましょう。
DMSについてさらに理解を深めたい場合は、
弊社が実際に対応した事例をご覧いただくことで、
具体的な効果や活用方法をより明確にイメージできるはずです。