いきなりですが皆さん、広告を運用していて、CVしたユーザーが実際の契約まで繋がっているか、把握していますでしょうか?
CV数が増えても実際の契約に繋がらなければ、本当の意味での広告の成果が良いとは言えません。
本記事では顧客の成果にコミットし、契約件数まで追っていく事を実現した弊社の成功事例をご紹介します。
CV数は伸びているけれど、実際の契約に繋がっていないことで悩んでいる、、、という方、必見です!
1.オフラインコンバージョンとは?
オフラインコンバージョンとは、オンラインではなくオフライン上でのユーザー行動をコンバージョンとして計測することを言います。
不動産の内見の例を挙げてみましょう。
まず、ユーザーが「都内 1LDK」を検索しA不動産の広告サイトを訪れます。サイト内で気になる物件を見つけ、内見の予約をとります。
これがいわゆる広告管理画面で見ることのできる「オンラインコンバージョン」です。これはネット上で、仮の予約をしただけで実際にユーザーは物件に訪れていないので、オフラインコンバージョンにはなりません。
この仮予約後、ユーザーが実際に物件を訪れて契約まで至れば、オフラインコンバージョンとなります。
違いは、コンバージョンしたユーザーがオンラインであるのか、オフラインであるのか、です。
例えば、Webの広告経由で予約をとった場合はオンラインコンバージョン(コンバージョン)となりますが、ユーザーが自分で店舗に電話をかけ申し込みをしたらオフラインコンバージョンになります。
管理画面上では追うことのできないコンバージョンをオフラインコンバージョンと認識すれば問題ないでしょう。
2.オフラインコンバージョンを計測するメリット
オフラインコンバージョンを計測するメリットとしては、「契約数に焦点をあてた運用ができるようになる」ことです。
通常の配信では最適化対象をオンラインコンバージョンになっていますが、オフラインコンバージョン計測を連携すると契約の見込みの高いユーザーを最適化対象にすることができます。
3.オフラインコンバージョンの仕組み
オフラインコンバージョンの仕組みを解説していきます。
まず大前提として、オフラインコンバージョンを計測するにはCRMツールとの連携が必要になり、5段階のステップがあります。今回の事例では、Googleの連携方法をご紹介します。
step①ユーザーが広告をクリックし、サイトを訪問します。
step②広告を経由しコンバージョンをおこします。
step③CRMやデータベースに広告データを保存します。
step④成約が成立し、顧客のステータスをCRMで変更します。
step⑤CRMのデータをもとにGoogle広告での最適化を図ります。
ステップは大まかに5つになりますが、閲覧ユーザーに広告IDを付与することでGoogleとCRM上のデータ連携が可能となります。
しかし、連携には工数がかかるため、オフラインコンバージョンを導入をする際にはしっかりと理解をしてから取り組むようにしましょう。
4.導入の手順
ここでは導入の手順をご紹介します。
4-1.媒体側の設定
媒体側の設定は下記です。
①自動タグの自動化をする
自動タグを有効化し、新しいコンバージョンアクションを作成します。
②リードに修正を加える
表示されないフィールドにIDを埋めて、フォーム提出時にCRMに渡せるようにします。
③CRMのバックエンドを変更する
CRMがIDを保管するようにする
④Javascriptの導入をする
IDを取得、保管して非表示のフィールドに見えるようにする
①は広告管理者のみで対応が可能になりますが、②と③はCRMの管理者、更に②と④はウェブデベロッパーが必要になり、広告管理者のみでの対応は不可になります。
4-2.CRMデータのアップロード
CRMデータのアップロードには、4つの手法があります。
この4つから手段を選ぶことになります。
4-3.最適化対象の選択
最適化対象を下記の中から選択を行います。最適化の対象は初回接触から21日以内に月30件以上のコンバージョンデータが収取できるポイントを選択する必要があります。
5.オフラインコンバージョン計測の実績
ここからは実際にオフラインコンバージョンを活用した事例をご紹介します。
この案件は、媒体上の獲得件数や獲得単価が良好ではあったものの、成約に至っていないことが課題となっていました。
成約に至っているキャンペーンはどのキャンペーンであるのか、どのキーワードであるのか、データとして示すためにオフラインコンバージョン計測を活用しました。
媒体上では検索広告の方が獲得率が高かったものの、成約率の観点から見るとディスプレイ広告での成約率のほうが高いことがわかりました。
媒体上の数値しか見ていなかった時は、媒体の獲得を増やそうと検索広告に多くの予算を配分していましたが、ディスプレイ広告での成約率が高いことがわかったため、ディスプレイ広告に多くの予算を配分し、成約件数を増加させることに成功しました。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
実際にオンライン上でのコンバージョンはとれているのに、契約に繋がっていない、となれば、お客様の業績に貢献しているとは言えません。契約の獲得ができて、初めてお客様のビジネスに貢献ができているといえます。
オンラインコンバージョンはあくまでも仮予約なので、「1つの指標」として見るのが良いのかもしれません。ですが、オフラインコンバージョンになる可能性のあるオンラインコンバージョンの数を担保しないと先には進めないので、まずはオンラインコンバージョンの数を増やす施策を考えるべきであるといえるでしょう。