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【あてはまったら見直したい】リスティング広告でやってはいけないこと5選

更新日:2023年08月15日

【あてはまったら見直したい】リスティング広告でやってはいけないこと5選

※この記事は2023年8月15日に更新されたものです。内容が古い可能性があります。

リスティング広告は「キーワードを検索」し情報を能動的に探しているユーザーに広告の配信が出来ます。
高い獲得効果が期待できるため、多くの広告主様に利用されてきた「広告型運用の決定版」と言える存在です。

一方で、運用するうえで設定すべき項目は少なくなく、見るべき指標も複数存在するため、リスティング広告の運用に苦戦を強いられている方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回はリスティング広告を運用するうえで「やってはいけないこと5選」をご紹介いたします。

この5選はリスティング広告の効果を高めるために絶対的に外せないポイントになるので、自社で運用しているアカウントや代理店が運用しているアカウントが当てはまっていないか、しっかりと確認しましょう。

見直したい項目5選

当てはまったら見直したい項目は下記です。

①キャンペーンのステータスが「予算による制限」になっている
②指名キーワードと一般キーワードが同じキャンペーンに入っている
③種類が違うキーワードを一緒の広告グループに集約している
④キーワードマッチタイプが「部分一致」のみになっている
⑤広告施策と言えるものと、言えないものを混同している

下記で詳しく解説していきます。

①キャンペーンのステータスが「予算による制限」になっている

既に皆さんご存知だと思いますが、日予算とは広告キャンペーンに設定する「1日の平均予算」です。

毎月の広告予算は決まっていますよね?月の広告予算が100万円だとするならば、広告費用も100万円以内にしなければならない。

その予算コントロールを行うのが「日予算」です。

そして日々の広告運用においては、キャンペーンのステータスが「予算による制限」になっていないかを確認しましょう。
「予算による制限」とは、「表示されるはずの広告が予算の制限によって表示されてない」という状態を表しています。

広告が表示されないということは、機会損失を生んでいることになり、広告の効果にも大きな影響を与えてしまいます。

当たり前の話になりますが、コンバージョンを発生させるためには、クリックが必要です。そしてクリックを発生させるためには、広告が表示されていなければなりません。

そのため、予算の制限があることで最終的なコンバージョン獲得に大きな影響を与えてしまうのです。
聞いてみると当然と思うかもしれませんが、広告運用を開始した直後は「予算の制限」に気づかず、なぜコンバージョンが取れないのかと頭を悩ませている方がいらっしゃいます。

逆に「予算の制限」があるということは、それだけ広告が表示されるポテンシャルがあるということです。
施策を考える前に、まずは「日予算」を上げて広告の表示機会を増やし、コンバージョンの機会を増やしていくこと検討したほうが良いかもしれません。

②ブランドキーワードと一般キーワードが同じキャンペーン内に混在している

時折、同一キャンペーンの中に「ブランドキーワード」「一般キーワード」が混在しているアカウントが見受けられますが、これは非常に勿体ない構造と言えます。

「ブランドキーワード」(指名ワードとも言いますね)他社と競合する「一般キーワード」(転職・カードローンなど)特定の場所を探している「地域キーワード」(ジム 表参道など)に分類できますが、各々のキーワードはユーザーの検索ニーズが全く異なります。

「ブランドキーワード」は検索される機会は少ないですが、既に自社名やサービス名を知っているユーザーが検索するワードのため、コンバージョンに至る可能性は高いと考えられます。

また、競合性が低く1クリックあたりにかかる金額が安いので、とても獲得効率の高いキーワードです。
弊社で考えると、「インフィニティエージェント」が該当するキーワードと言えます。

しかし、転職やカードローンなど他社と競合するキーワードは検索される機会が多く比較検討され、1クリックでコンバージョンに至る可能性は低いと言えます。

更に、他の競合会社も広告を出稿しているキーワードになり、競合性が高いため1クリックあたりにかかる金額が高くなる傾向にあります。
弊社で考えると、「広告代理店」が該当するキーワードといえます。

「ブランドキーワード」はせっかくコンバージョンの可能性が高いキーワードなのに、「一般キーワード」と同じキャンペーンで管理してしまうと、「日予算」の大半を「一般キーワード」で使ってしまうという事態になりかねません。

「ブランドキーワード」がどんなに獲得効率が高くても、広告が表示されないのであれば意味を成しません。そのため、「ブランドキーワード」と「一般キーワード」は必ず別キャンペーンを設定するべきでしょう。

「ブランドキーワード」については、インプレッションシェアを高め、獲得機会を増やすために余裕を持った「日予算」を設定しましょう。

③種類が違うキーワードを一緒の広告グループに集約している

先ほどの「ブランドキーワード」と「一般キーワード」が同じキャンペーンに入っている点と関連しますが、とにかく広告グループにキーワードを集約してデータ量を増やせばいいと考えている方は今一度、広告グループの役割とGoogleが提唱している「Hagakure構造」の理解を深めるべきです。

そもそも広告グループという階層はリスティング広告において最重要ポイントである「キーワード」を登録し、そのキーワードにあった「広告文」を登録することは極めて重要な階層であると言えます。

Google広告の思想として、検索語句に見合う、有益な広告文を配信することを前提としているので、この考え方が抜け落ちた状態で、何となく広告グループにキーワードと広告文を登録してとりあえず配信させる、という進め方は極めて危険です。

また、Googleが「Hagakure構造」を提唱しているため、広告グループはとにかく集約し、機会学習が進みやすい構造にすべきだという考え方が存在していますが、そうは言っても種類が全く異なるキーワードを一緒くたにしていいわけではありません。
Googleは「サイトディレクトリに沿ったアカウント構成」とすることを推奨しています。

ここが非常に大切な考え方であり、広告グループを集約することを推奨していながらも、分け方はサイトディレクトリ単位であるべき、つまり「同じキーワード軸」を持つ広告グループは集約しましょうと言っているのです。

例えば以下のキーワードがあったときに広告グループを分けるべきでしょうか。

・人事管理システム
・労務管理システム
・採用管理システム
・給与管理システム
・人事評価システム

似たような語句に見えると思いますが、それぞれのキーワードニーズが異なることはわかりますか?

「人事労務管理」と検索している人は「人事」「採用」「労務」などHR領域における総合的な管理システムを探しているユーザーと言えますが、「給与明細システム」「人事評価システム」と検索しているユーザーは、「給与」や「評価」など個別の悩みを抱えているユーザーであると言えます。
似たような語句でも、検索意図が異なるというわけです。

広告グループを構成する場合は、まずは想定されるキーワードを一覧化し、キーワードの検索意図をしっかりと考えて、同じ意味合いを持つキーワード毎に分類することをオススメします。

そうすることで、意図が異なるキーワードが同一広告グループに混在することを防ぐことができ、キーワードに対して適切な広告文を設定することが可能です。
広告グループは単なる飾りではないことを理解しておきましょう。

④キーワードマッチタイプが「部分一致」のみになっている

皆さんがお馴染みのマッチタイプのお話になりますが、マッチタイプが「部分一致」のみになっている、または「部分一致」に配信割合が偏っているアカウントは注意が必要です。

「部分一致」は「指定したキーワードと同じ意味の検索語句に対して広告を表示できる」と定義されており、指定したキーワードを含まない検索語句であっても広告が表示できるため、多くのユーザーに広告配信が出来るというメリットがあります。

一方で意図しない検索語句(意図しないユーザー)に対して広告が配信される可能性があるため、部分一致のみに獲得効果を委ねることはリスクが高いと言えます。

例えばキーワード「看護師 転職」と登録したとしても、コンバージョンに至った検索語句は「夜勤 専従 常勤 看護 師 求人 高額」という全く予想できない語句だったりします。
このような状況を踏まえると、どのような検索語句でコンバージョンするか予想しにくい「部分一致」は「再現性」が高いとは言えません。

広告を配信して、1ヶ月目の効果が良かったとしても、2ヶ月目、3ヶ月目も同じような効果が出るとは限らないため、キーワードマッチタイプは「完全一致」「フレーズ一致」も登録し、「部分一致」に依存しないようなポートフォリオを形成しましょう。

どのマッチタイプも一長一短がありますので、キーワードマッチタイプはバランス良く設定することをオススメします。

一概には言えませんが「部分一致」の配信割合は全体の50%、完全一致は40%ほどで構成が出来ると、安定的なアカウントと言えるでしょう。

⑤広告施策と言えるものと、言えないものを混同している

広告施策の定義は何でしょうか。

明確な定義があるわけではありませんが、入札単価の調整や入札戦略の変更、キーワードの停止、マッチタイプの変更などは「施策とは言えない」と考えます。

と言うのも、今挙げた内容はどれも日々の「広告運用業務」に当てはまる内容だといえます。要するに「やって当然のこと」になるため、それを「施策」と呼ぶことはできません。

施策とは「ある問題に対して解決を図ること」になりますので、当たり前のことはやっている。でも問題が発生している状態で、その問題を解決することに繫がらなければ「施策」とは言えません。

個人的な考えにはなりますが、広告施策は以下のような内容が該当すると言えます。

・新しいキーワードの展開
・新しい広告文(バナー広告も含む)の展開
・新しいオーディエンスリストの設定
・新しいランディングページの展開…etc

このように並べて見ると、施策とは「創造すること」と言えます。

リスティング広告は既に多くの広告主に利用されている広告メニューとなるため、競合他社が非常に多い領域です。そうなってくると、基本的な運用業務をこなすだけでは思うような結果は出ません。

問題を解決したいのであれば、「こうすれば上手く行くのではないか」という仮説を立てて、施策実行を繰り返し、成功事例を積んでいく他ありません。

そのため、運用の効果を高めたいのであれば、創造力を働かせて常に積極的な広告運用を心掛けていくことが大切です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回お伝えした内容は広告運用の基本になりますが、どれも検索広告において運用効果への影響度が高い内容となります。
逆に言うと、この基本さえしっかりと押さえることが出来れば、広告運用は安定すると言えます。

思うような効果が出ない時というのは、得てして「基本が出来ていない」ケースが多いです。検索広告を運用する際には、今回お伝えした運用状態になっていないかをチェックし、広告運用にお役立て下さい。

弊社では、アカウントの改善点がわかる0円診断もしています。是非お気軽にお問合せください!

この記事を書いた人

大手広告代理店にてリスティング広告を中心とした広告運用業務に従事。その後、当社に参画し、0からデジタルマーケティング事業部の立ち上げに奔走。

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