CRMを中心にさまざまな機能を有するHubSpotですが、機能が多すぎるあまり、何ができるのか分かりづらいという側面もあります。
今回は、HubSpotでできることを特徴的な機能を中心に簡単に解説していきます!
1.すべてのお客様情報を管理するCRM
HubSpotは、企業活動において見込み客や、既存顧客、過去の顧客など、すべてのお客様のデータを一元管理するためのシステムをHubSpot CRMとして無料で提供しております。
HubSpot CRMでは、顧客情報を管理するためのデータベースの他に、顧客とのコミュニケーションを自動で記録し、顧客一人一人の管理画面にまとめ表示する機能があります。
このデータを用いて、お客様の興味の対象や課題、何かアクションをしようとしているタイミングなど、必要なときに、必要な情報提供やサービス提供を行うための仕組みが揃っております。
2.見込み客との関係性を深めるためのマーケティングシステム
マーケティングオートメーションとして認知されていることも多いHubSpotですが、HubSpotのマーケティング機能は、HubSpot Marketing Hubと呼び、以下の3つを主な目的としています。
Webサイトに集客をするための機能
ブログを構築する機能やソーシャルメディアの投稿管理機能、広告管理機能などがあり、より多くの人を集客するために利用します。
集客した人が「誰か」を見える化するための機能
顧客の見える化のために、フォームを簡単に作成する機能や、CTAと呼ばれるバナー画像を作成するための機能があります。
見込み客とコミュニケーションを取るための機能
見込み客とコミュニケーションを取るために、一斉メールや、条件に合致した人だけに送るメールの配信機能や、各SNSで投稿、返信などをおこなうための機能(マーケティングオートメーション)があります。
その他にも、成果を管理するためのレポート機能や企業内での業務を効率的に進めるための機能を提供しています。
3.営業を効率化するための営業支援システム
HubSpotの営業システムはHubSpot Sales Hubといい、営業を管理するためのSFAだけではなく、営業管理者、営業担当者の業務をスムーズに行うための機能があります。
営業担当者が商談相手と打ち合わせ日程を決めるために、何度も候補日のやり取りをすることがあります。HubSpotを使うことで、自身のGoogleやOfficeのカレンダーで空きのある日時だけが表示されるカレンダーを相手に提示し、1回のやり取りのみで打ち合わせ日時を決めることができるため、打ち合わせ設定業務を時間短縮できます。
また、営業プロセスの中で、必要なメールや文面をテンプレート化して、社内で共有を行ったり、営業資料をHubSpotに保存し、商談相手に簡単にメールで送ることが可能です。
営業の管理者の視点では、案件状況を把握するための機能として、取引(案件)の進行度合い(パイプライン)を営業プロセスに合わせて設定し、各案件がどのようなステータスなのかを一覧で確認することができます。
さらに、各営業担当者が行っている、見込み客へのメール、電話、打ち合わせなどの行動(アクティビティ)をレポーティングする機能もあり、営業の成功パターンを社内に浸透させることがしやすい作りになっています。
4.顧客満足度を上げるためのカスタマーサポートシステム
カスタマーサポートシステムとして、HubSpot Service Hubが提供されています。
HubSpot Service Hubでは、お客様のお困りごとを解決するための機能と、お客様の満足度を図るための機能があります。
前者は、Webサイトに公開するためのFAQサイトを作成する機能があります。よくある質問と回答を登録し、お客様の問題を自己解決していただく機能です。チャットボットと連携し、よくある質問をチャットで質問すると、回答をボットが返答するということが可能です。
また、お問い合わせ窓口を用意し顧客サポートを行うために、顧客からきた質問をチケットとして扱い、誰がどのように問題解決をしたのかを管理できる機能があります。
後者では、顧客満足度を図るために、NPSなどのアンケートを簡単にメールで送るためのテンプレートがはじめからセットされており、定期的に顧客満足度調査を行い、レポーティング結果を出力することができます。
5.デジタルマーケティングに集中するためのWebサイト管理システム
HubSpotでは、デジタルマーケティングのプラットフォームとして重要なWebサイトを管理するためのCMSが、HubSpot CMS Hubとして提供されています。
HubSpot CMS Hubでは、冗長性、SSL、セキュリティ、スピードアップなどのサーバ管理をHubSpotが行うため、利用企業はWebサイトに必要なサーバ管理業務を一切行うことなく利用することができます。
CMSやプラグインのバージョンアップや、サーバのキャッシュを考慮することなく最適な環境でWebサイト公開が可能です。
また、Webサイトの一部をCRMに登録されている顧客ごとに可変させるパーソナライズの機能や、ページのコンバージョンを上げるために、AパターンとBパターンをランダムに入れ替え、どちらの方が成果が高いかを検証する機能、HubSpot内で利用するデータベースとしてHubDB、特定の顧客だけがアクセスできるページを作成できる機能が提供されるなど、いろいろな種類のWebサイトを作成できる設計になっています。
Webサイトをマーケティングや営業、カスタマーサポート担当者が簡単に編集やページ追加が行うことができるため、スピーディなサイト運営を実現いたします。
6.まとめ
いかがでしたか?
HubSpotは、上述したマーケティング、セールス、カスタマーサービス、CMSの各ソフトウェアをつなぐ総合的なプラットフォームを提供しています。それぞれのシステム単体でも大きなメリットがありますが、HubSpot CRMを中心に、各システムを組み合わせることで何倍もの効果を発揮します。
また、HubSpotと外部システムの連携をAPIを通して行うことで、さまざまな機能拡張が容易にできるようになっています。
企業のいかなる状況のお客様とコミュニケーションを図るシステムとして、活用することが可能です。一方で、機能が豊富なためすべてを使い切るためには設計と利用計画が重要になります。部分的な機能から使い始めて、体制と施策を少しずつ拡張していくことが、すべてを使い切るためのポイントと考えています。