
GoogleとYahoo!は、
国内において多数のユーザーを抱える検索エンジンです。
Google広告やYahoo!広告を活用すれば、多くの人々に自社商品やサービスの情報を届け、
効率的なマーケティングを実行できます。
しかし、
これから広告出稿を行いたいと思っている人のなかには、
Google広告とYahoo!広告のどちらを使うべきか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、
Google広告とYahoo広告の種類や違い、選ぶ際のポイントなども解説します。
この記事を最後まで読めば、
自社商品やサービスのためにどちらの広告を活用するべきなのか
分かるようになるでしょう。
1. Google広告について
1-1. Google広告とは
1-2. Google広告の強み
2. Yahoo!広告について
2-1. Yahoo!広告とは
2-2. Yahoo!広告の強み
3. Google広告の種類
3-1. リスティング広告
3-2. ディスプレイ広告(GDN)
3-3. 動画広告
3-4. アプリキャンペーン
3-5. ショッピング広告
3-6. スマートアシストキャンペーン
3-7. P-MAX(Performance Max)
3-8. デマンドジェネレーション
4. Yahoo!広告の種類
4-1. 検索広告(YSA)
4-2. ディスプレイ広告(YDA)
4-3. ショッピング広告
5. Google広告とYahoo!広告の違い
5-1. 掲載面
5-2. 入稿規定
5-3. ユーザー層
5-4. 審査完了までの時間
5-5. 提携サイト
5-6. ターゲティング方法
5-7. 広告表示オプション
6. Google広告とYahoo!広告を選ぶ際のポイント
6-1. 予算によって媒体を決める
6-2. デバイスによって媒体を変える
6-3. ユーザー層を考慮する
7. まとめ
1. Google広告について
まずはGoogle広告の概要について解説していきます。
Google広告の定義や強みなどについて知識を深めていきましょう。
1-1. Google広告とは
Google広告は、
名称の通りGoogle内で掲載できる広告の総称のことです。
もともとはGoogle Ad Wordsという名前でしたが2018年7月に変更されました。
Google広告には、
リスティング広告やディスプレイ広告など、多様な手法が存在するため、
商材や広告出稿の目的に合わせて適切な手段を選択できます。
顕在層だけでなく、
潜在層へのアプローチまで行いたい人にはGoogle広告がおすすめです。
1-2. Google広告の強み
世界最大の媒体であるGoogleで広告を配信できるため、
日本だけでなく、世界中のユーザーに向けて訴求が可能です。
自動配信など、広告配信を手助けしてくれる機能が備えられているので、
初心者でも安心して利用できます。
また、
一般的なマス広告と比べると費用を抑えられる点も魅力です。
クリック単価やインプレッション単価などを設定して配信できるため、
無駄な料金を省きながら多くのユーザーに訴求ができます。
2. Yahoo!広告について
Yahoo!広告の概要についても解説していきます。
Google広告と合わせて、概要やYahoo!広告ならではの強みについて把握しておきましょう。
2-1. Yahoo!広告とは
Yahoo!広告は、
国内最大級のWebサイトであるYahoo!JAPANで掲載できる広告のことです。
Yahoo!は、月間で8,500万人のアクティブユーザーを獲得しており、
国内でGoogleの次に利用者数が多い媒体になっています。
Google広告と同様、Yahoo!広告ではリスティング広告やディスプレイ広告を活用できるため、
ターゲットにあったアプローチができるでしょう。
※参考:Yahoo!広告に関する資料のダウンロード|Yahoo!JAPAN広告
2-2. Yahoo!広告の強み
Yahoo!広告の強みは、
国内で2番目のシェアを誇る検索エンジンで広告を出稿できる点です。
Yahoo!は、
国内のユーザーが他の媒体と比べても多く、
Yahoo!知恵袋やYahoo!ニュースなど関連サービスを多数提供しているため、
Yahoo!独自のビッグデータを保有しています。
高品質なマルチビッグデータを活用してマーケティングを行えるので、
アプローチを効率的に進められるでしょう。
また、
利用者の割合は男女が半々ですが、年齢別だと40歳以上の利用者が多いため、
ビジネスや家庭で責任を持つ世代に対して訴求をしたいときに効果を発揮しやすいです。
※参考:Yahoo! JAPANのメディア力|Yahoo!JAPANマーケティングソリューション
3. Google広告の種類
Google広告の種類は以下の8つです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告(GDN)
- 動画広告
- アプリキャンペーン
- ショッピング広告
- スマートアシストキャンペーン
- P-MAX(Performance Max)
- デマンドジェネレーション
それぞれの広告について解説していきます。
3-1. リスティング広告
リスティング広告は、
検索連動型広告とも呼ばれていて、検索結果で表示される広告のことです。
オーガニック検索の上部に配信されるため、人の目に触れやすいことが特徴です。
リスティング広告は、
特定のキーワードを調べたユーザーに向けて広告を配信できるので、
クリックされやすいこともメリットになっています。
ただし、
リスティング広告はテキストをメインとした広告手法なので、
情報を適切に伝えるためのコピーライティング技術などが必要です。
Googleではクリック単価とオークション形式の2つが存在しており、
人気のキーワードで出稿する場合は費用が高くなる可能性があります。
3-2. ディスプレイ広告(GDN)
ディスプレイ広告は、
アプリやWebサイト上に表示される広告で、
テキストや画像を用いた訴求ができることが大きなメリットです。
文章をメインとしているリスティング広告と比べると、
伝えられる情報量が多く、不特定多数の相手にアプローチできることが魅力になります。
費用は20〜50万円程度が妥当だと言われていますが、上限は独自に決めることが可能です。
ディスプレイ広告を活用するときは、
広告出稿の目的や商材、予算に合わせて適切な設定を施す必要があるでしょう。
3-3. 動画広告
Google広告では、
Googleと提携しているブログやYouTubeなどで掲載できる動画型の広告もあります。
例えば、
YouTubeで配信できる動画広告は、コンテンツの最初や途中で配信されることもあり、
ユーザーの気を引きやすく多くの人に情報を届けられる点が特徴です。
なお、
Googleの動画広告をさらに詳細に分けると以下のようなものがあります。
- インストリーム広告(スキップ可能)
- インストリーム広告(スキップ不可)
- インフィード動画広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
Googleで動画広告を活用するときは上記フォーマットの特徴を理解して使い分けることが大切です。
3-4. アプリキャンペーン
アプリキャンペーンは、
アプリの訴求に特化した広告手法のことで、
Google検索やGoogle Playなどに広告を掲載できます。
広告がタップされるとアプリのダウンロード画面に遷移されるので、
効率的にアプリの普及を促すことが可能です。
また、
運用の自動化が可能で、初心者でも安心して使える点も魅力だといえます。
3-5. ショッピング広告
ショッピング広告は、
店舗や商品の名称、値段などの情報をGoogle検索画面に表示できる広告です。
検索されたキーワードに対して、リスティング広告よりも上に表示されるので、
ECサイトの運営をしている場合などはおすすめの広告になります。
特定のキーワードで検索したユーザーにアプローチできる点はリスティング広告と同じため、
顕在層へのアプローチをしたい場合は効果を発揮しやすいでしょう。
3-6. スマートアシストキャンペーン
スマートアシストキャンペーンは、
GoogleのAIと機械学習を活用し、
広告の作成、ターゲティング、掲載スケジュールなどを自動で最適化する広告です。
GoogleのAIが広告の作成や運用を自動化してくれるため、
専門知識がなくても簡単に広告を始められます。
また、
設定項目も簡略化されているため、短時間で広告を開始することができます。
スマートアシストキャンペーンでは、AIが自動で最適化を行うため、
日々の運用管理に時間をかける必要がありません。
広告のメンテナンスも比較的簡単に行うことができるため、
初めてオンライン広告に挑戦する方でも効率的に広告運用を始められる点が特徴です。
3-7. P-MAX(Performance Max)
P-MAX(Performance Max)は、
検索、ディスプレイ、YouTube、Discover、Gmail、など、
Googleの全てのチャネルでの効果的な広告配信を目的とし、AIと機械学習を活用して、
広告主が提供する広告素材を自動的に最適化し、
さまざまなGoogleの広告ネットワークで最大の効果を引き出すことを目指す広告です。
Googleの全ての広告チャネルに配信することで、
より多くの潜在顧客にリーチすることができます。
また、
AIによる自動最適化により、効率的にコンバージョンを最大化することができます。
他にも、複数の広告チャネルを個別に管理する必要がなく、
運用負荷を軽減することができるといった特徴もあります。
一方で、
AIによる自動最適化に依存するため、
従来のキャンペーンに比べて細かなコントロールが制限されるため注意が必要です。
3-8. デマンドジェネレーション
デマンドジェネレーションキャンペーンは、
従来の広告キャンペーンとは異なり、
潜在顧客の発見、関心喚起、行動促進を目的とし、長期的な顧客関係の構築を目指します。
特に、
YouTube、Discover、Gmailといった視覚的なプラットフォームで効果を発揮し、
画像や動画を多用した広告フォーマットで、ユーザーの関心を引きつけることができます。
また、
視覚的に訴求力の高い広告フォーマットと広範囲な配信により、
ブランド認知度を高めることができます。
したがって、
従来の広告キャンペーンとは異なるアプローチで、企業の成長に貢献できます。
4. Yahoo!広告の種類
Yahoo!広告の種類は以下の3つです。
- 検索広告(YSA)
- ディスプレイ広告(YDA)
- ショッピング広告
Yahoo!広告の3つの種類について詳しく見ていきましょう。
4-1. 検索広告(YSA)
検索広告は、
Googleだけでなく、Yahoo!広告にも存在しており、
主な特徴はGoogle広告のリスティング広告と同じです。
特定のキーワードに興味を持っている相手に対しての訴求は得意ですが、
ブランディングや認知向上には向いていません。
Yahoo!広告では、
広告のタイトルを自動で設定してくれる機能や
入札価格を自動的に調整してくれる機能があるので、初めての広告活用でも安心できます。
4-2. ディスプレイ広告(YDA)
Yahoo!広告には、
ディスプレイ広告もあり、認知拡大やブランディングに活用されます。
なお、
Yahoo!のディスプレイ広告では運用型と予約型の2つがあり、
課金形態や配信フォーマットが異なります。
運用型は予算に合わせた料金設定や多彩なターゲティングが特徴で、
調整がしやすいことがメリットです。
予約型のディスプレイ広告では、
Yahoo!JAPANのトップページなど、訪問者が多い掲載面に一定期間で配信可能なので、
より多くの認知度向上を図りたいときに有用な方法になります。
4-3. ショッピング広告
ショッピング広告は、
Yahoo! JAPANが提供するオンラインショッピングモール
「Yahoo!ショッピング」内で商品を宣伝するための広告サービスです。
Yahoo!ショッピングを利用するユーザーは、
商品購入を検討している可能性が高いため、効果的なアプローチが期待できます。
また、
検索キーワードやユーザー属性などの条件でターゲットを絞り込むことができます。
商品画像やプロモーション広告を活用し、クリック課金制で効率的な広告運用が可能なため、
特にオンラインショップやEコマース事業者にとって効果的な広告手段となっています。
5. Google広告とYahoo!広告の違い
Google広告とYahoo!広告の主な違いは以下の7つです。
- 掲載面
- 入稿規定
- ユーザー層
- 審査完了までの時間
- 提携サイト
- ターゲティング方法
- 広告表示オプション
Google広告とYahoo!広告の具体的な違いについて詳しく解説していきます。
5-1. 掲載面
Google広告とYahoo!広告の主な掲載面の違いは以下の通りです。
Google広告 | ・検索結果 ・Google Play ・Google Map ・YouTube ・提携しているサイト |
Yahoo!広告 | ・検索結果 ・Yahooニュース ・Yahoo!知恵袋 ・提携しているサイト |
どちらの広告でも多種多様な掲載面に配信できることがわかります。
5-2. 入稿規定
Google広告とYahoo!広告では、以下のように入稿規定においても細かな違いがあります。
記号 | 種別 | Google広告 | Yahoo!広告 |
漢字、カタカナ、 ひらがな |
〇(全角のみ) | 〇(全角のみ) | |
英数字 | 〇(Ⅲ、Ⅳなどは不可) | 〇 | |
( ) [ ] 「 」 『 』 { } < > ≪ ≫ 《 》 【 】 ( ) [ ] |
括弧 | 〇(全角のみ) | 〇(全角のみ) |
。、 | 句読点 | 〇(全角のみ) | 〇(全角のみ) |
・ | 中点 | 〇(全角のみ) | 〇(全角のみ) |
! | 感嘆符 | 〇 | 〇 |
? | 疑問符 | 〇 | 〇 |
”” | 引用符 | 〇 | 〇 |
※参考:編集|Google広告ヘルプ
※参考:入稿規定:もくじ|Yahoo!広告
5-3. ユーザー層
コンサルティング業務や企業の成長支援事業を行っている株式会社ヴァリューズの調査では、
Googleは若年層の利用者が多く、Yahoo!は高齢者のユーザーが多数います。
また、
会社勤務やフリーランスの人はシンプルなデザインのGoogleを活用する割合が高く、
Yahoo!はスキマ時間が多い主婦や特定の職業に就いていない人の利用が多くなっています。
※参考:ネット検索で Google を使う人、Yahoo! を使う人の特徴を分析してみた|マナミナ
5-4. 審査完了までの時間
Google広告は、
基本的に1営業日以内には審査が完了しますが、
Yahoo!は3日程度の営業日が目安に設定されています。
Google広告では、
2営業日を過ぎても審査が完了しない場合は、
ヘルプセンターから「現在のステータスをご確認」から確認すること。
1週間を過ぎても審査が終わらない場合は問い合わせが推奨されているので、
審査が完了しない場合はすぐに連絡しましょう。
※参考:広告の審査プロセスについて|Google広告ヘルプ
※参考:審査期間はどのくらいかかりますか?|Yahoo!広告ヘルプ
5-5. 提携サイト
GoogleとYahoo!のリスティング広告では、検索結果だけでなく、以下提携サイトなどにも広告を掲載できます。
・BIGLOBE ・Goo ・OCN ・Livedoor ・価格.com |
|
Yahoo! | ・Bing ・My Cloud ・My J:COM ・Excite ・朝日新聞DGITAL |
提携しているサイトについても考慮して媒体を選択しましょう。
5-6. ターゲティング方法
Google広告とYahoo!広告のディスプレイ広告では名称は異なるが同じ意味のターゲティング方法があるので、両媒体における用語について事前に確認しておきましょう。
Google広告 | Yahoo!広告 | 概要 |
ユーザー属性 | 性別・年齢・地域 | ユーザーの年齢や性別などでターゲティング |
リマーケティング | サイトリターゲティング | Webサイトに訪れた人やアプリの利用者をターゲティング |
モバイルデバイスのターゲット設定 | デバイス | ユーザーの利用デバイスでターゲティング (スマートフォン・パソコン・タブレット) |
なお、Google広告の場合は、上記の他にも
購買意向の強いユーザー層やカスタムインテントオーディエンスをターゲットに設定できます。
5-7. 広告表示オプション
Google広告とYahoo!広告では、
同じ意味で違う名称の広告表示オプションが存在します。
ターゲティング方法と合わせて確認しておくことがおすすめです。
また、
Google広告では独自の広告表示オプションとして、以下のようなものもあります。
- アプリアセット表示オプション
- 価格アセット表示オプション
- リードフォーム表示オプション
- プロモーション表示オプション
- ホテルのコールアウト表示オプション
※参考:広告表示オプションを選択する |Google 広告 ヘルプ
※参考:広告表示オプションとは|ヘルプ – Yahoo!広告
6. Google広告とYahoo!広告を選ぶ際のポイント
Google広告とYahoo!広告を選ぶ際のポイントは以下の3つです。
- 予算によって媒体を決める
- デバイスによって媒体を変える
- ユーザー層を考慮する
適切な広告媒体を選択できるように、3つのポイントについてしっかり把握しておきましょう。
6-1. 予算によって媒体を決める
広告出稿にかけられる予算は企業によってさまざまですが、
予算が少ない場合はGoogle広告の活用がおすすめです。
国内のユーザー数が多いGoogleの方が、
予算が少なくてもより多数の人々にアプローチできます。
ただし、
ユーザー層やデバイスなどを考慮することも大切です。
予算だけで、安易に媒体を決めるのは避けましょう。
6-2. デバイスによって媒体を変える
スマートフォンやパソコン、タブレットなど、
アプローチする相手が主に使用しているデバイスによって媒体を変えることがおすすめです。
Googleの利用者は比較的スマートフォンからの利用者が多いので、
若年層をターゲットにする際は有用でしょう。
一方、
パソコンをメインとして活用しているユーザーをターゲットにする場合は、
使用者の年齢層が高いYahoo!広告の方が向いています。
6-3. ユーザー層を考慮する
GoogleとYahoo!は、
国内最大規模の検索エンジンや関連サービスを提供する点で同じですが、
年齢や職業などの面でユーザー層が異なります。
両媒体の利用者を考慮して、
自社が訴求したい商品やサービスのペルソナに合っているのか確認することが大切です。
7. まとめ
いかがでしたか?
Google広告とYahoo!広告は国内でも多くの企業に利用されている手法ですが、
実際の詳しい内容には違いがあります。
広告の掲載面や入稿規定などが異なるので、事前に確認しておいてください。
特に、GoogleとYahoo!におけるユーザー層の認識を深めてから
自社にあった媒体を選択することが大切です。
商品やサービスのペルソナにあった媒体を選択して、
マーケティングを効率的に進めていきましょう。