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ダイレクトマーケティングとは?メリットとともに効果的な手法や活用事例とあわせ解説!

更新日:2023年11月06日

ダイレクトマーケティングとは?メリットとともに効果的な手法や活用事例とあわせ解説!

ダイレクトマーケティングとは、顧客一人ひとりにあわせたマーケティング施策のことを指します。中長期的な売上増加や利益拡大を図る上でも、ダイレクトマーケティングを活用していくことは重要です。

今回は、ダイレクトマーケティングの基本的な概要からメリット・デメリット、効果的な手法などについてポイントを中心に紹介していきます。

ダイレクトマーケティングとは?

そもそもダイレクトマーケティングとは、顧客一人ひとりのニーズを把握するとともに、個別に販促や訴求を行うマーケティング手法のことを指します。

新規顧客獲得のためのアプローチだけでなく、購入や申し込みといったコンバージョン後にも関係構築を続けることで、リピーターやファン化に繋げることも期待できます。

電話やメール、SNSなど手法は多岐に渡りますが、いずれも顧客一人ひとりのニーズをふまえて対応するため、コンバージョン率の向上やLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を高めることができます。

ダイレクトレスポンシブマーケティングとの違い

ダイレクトマーケティングの中には、ダイレクトレスポンシブマーケティングという施策も存在します。

このダイレクトレスポンシブマーケティングは、ユーザーが問合せなどのアクションを起こした際に、すぐに反応してアプローチして、新規顧客やコンバージョン獲得に繋げる施策です。

ダイレクトレスポンシブマーケティングは、ダイレクトマーケティングの一部に含まれます。

基本的には自社の商材やサービスに興味を持ったユーザーに対して即時でアプローチしていくため、ダイレクトマーケティングの中でも比較的コンバージョン率が高い点が特徴です。

ダイレクトマーケティングのメリット

ダイレクトマーケティングを活用することで、以下のような効果が期待できます。

①費用対効果の高さ

ダイレクトマーケティングは、ユーザーニーズをふまえ個別にアプローチしていく施策となります。そのため、不特定多数に向けて広く訴求するよりも費用対効果を高める効果が期待できます。

多様化が進む昨今において、ユーザーニーズは一人ひとり異なるため、それぞれのターゲットに応じて適切な訴求が出来れば、より効率的にコンバージョン獲得に繋げることが可能です。

②LTVの向上

近年のマーケティングにおいて、顧客との関係を構築し、LTVを向上させていくことは欠かせません。

1度コンバージョンにつながったユーザーとは、円滑なコミュニケーションを取り続けることでリピーターやファン化に繋げることも可能になります。

その結果、LTVが向上し中長期的な売上増加や利益拡大に効果が期待できます。

③数値やデータによる最適化

IT技術の発展に伴い、ユーザー行動は数値やデータをもとに細かく分析することが可能です。

この特性を活かし、多様化するユーザー行動であっても数値やデータをもとに可視化し、適切にアプローチすることで最適化していくこともできます。

客観的な指標をもとに効果検証を行えば、問題点や課題感も可視化でき、その他のマーケティング活動にもつなげやすくなります。

ダイレクトマーケティングのデメリット

一方で、ダイレクトマーケティングにはデメリットも存在します。これからダイレクトマーケティングを検討している場合には、以下の項目は注意点として押さえておくと効果的です。

①コミュケーションの構築が難しい

ダイレクトマーケティングでは、新規顧客の獲得からリピーター・ファン化に繋げるまでの施策を一気通貫して構築する必要があります。

そのためには、顧客との接点や工程ごとに、ターゲットや手法を選定し、全体像をあらかじめ構築しておくことが求められます。

専門的な知識やノウハウなども求められるため、コミュニケーションを構築する上では注意が必要です。

②先行投資が求められる

ダイレクトマーケティングの運用には、効率化を図る上で様々なツールやシステムを活用するケースが少なくありません。新規顧客の管理やメール配信の効率化にはCRMなどが必要です。

全体像を意識せず、施策ごとにツールやシステムを導入すれば、横連携が出来ずに無駄なコストに繋がる可能性もでてきます。

このようなリスクを防ぎ、中長期的な目線で運用していくためにも、一定の先行投資は留意しておく必要があります。

③すぐに効果に繋がるわけではない

先ほどの先行投資がかかるとはいえ、ダイレクトマーケティングはすぐに効果に繋がるものでもありません。

顧客データを蓄積させ、改善を繰り返しながら最適なアプローチにつなげていくため、成果が生まれるまでには半年から1年以上かかるケースも多くあります。

十分に戦略を練るとともに、自社の予算などとも検討しながら運用していくことが重要です。

ダイレクトマーケティングの代表的な手法

次に、ダイレクトマーケティングの代表的な手法について紹介していきます。ダイレクトマーケティングを成功に導くためには、まずは各手法の特性を正しく理解しておく必要があります。

①DM

DM(ダイレクトメール)とは、顧客一人ひとりに対して直接アプローチする手法のことです。

ハガキやチラシといったWeb以外のアプローチもDMには含まれます。

DMの効果を高めるためには、ハガキやチラシの中に自社サイトへの導線や割引キャンペーンなどの限定情報を明記しておくことも有効です。

②メールマーケティング

メールマーケティングとは、メルマガなどによってユーザーに情報発信し、コンバージョンに繋げることです。単に一斉配信を行うのではなく、ターゲティングを絞ったり、段階的にアプローチするステップ配信もできます。

配信頻度が高くなると、ユーザー側も面倒と感じてしまう可能性もあるため注意が必要です。

③テレマーケティング

テレマーケティングは、電話によってユーザーとコミュニケーションを取る手法です。

このテレマーケティングには、ユーザーからの問合せに応じるインバウンド対応と、企業側からアプローチするアウトバウンド対応の2種類が存在します。

メールよりも直接会話によってコミュニケーションが取れるテレマーケティングは、顧客との関係性をより構築しやすい特性がある一方で、対応によってはクレームなどマイナスに繋がるリスクも存在します。

トークスクリプトなどをあらかじめ用意し、適切にコミュニケーション構築に繋げることが重要です。

④SNSマーケティング

スマートフォンの普及に伴い、SNSは多くのユーザーが日々情報収集として活用しています。

SNS上でユーザーとコミュニケーションを取ることもできるため、マーケティングとして活用する企業も増加傾向にあります。

代表的なSNSには、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)、LINE、YouTube、TikTokなどが挙げられます。

いずれも機能や特性、ユーザー属性などが異なるため、自社の目的に応じて活用していくことが重要です。

⑤レコメンデーション

レコメンデーションとは、ユーザーの購入履歴や閲覧履歴などをもとに分析し、そのユーザーにとって関心が高そうな情報を表示させる手法のことを指します。

ECサイトなどでおすすめ商品や、人気のコンテンツを表示させることで、ユーザーに対して自分事として意識させる効果が期待できます。

実績や数値・データが蓄積されるほど精度が高まるため、効果的に運用することで、アップセルやクロスセルに繋げることも可能です。

ダイレクトマーケティングの活用事例

続いて、ダイレクトマーケティングの活用事例について紹介していきます。

①ネスレ日本株式会社

コーヒーメーカー大手のネスレ日本株式会社は、アンバサダー制度を活用したダイレクトマーケティングを行い、成果につなげました。

自宅で利用できるコーヒーマシンを無料でレンタルさせ、その利用者をネスカフェアンバサダーとして広告塔化することで、コミュニケーションを取りながら新規顧客の獲得につなげていきました。

また、紹介者には景品を用意することで企業と顧客だけでなく顧客どうしのつながりも図り、ダイレクトマーケティングを成功に導く結果となりました。

②株式会社ソーシャルテック

育毛剤を製造・販売する株式会社ソーシャルテックは、チャップアップという商品の売上増加を目的にダイレクトマーケティングを実施しました。

既存顧客におけるLTVの分析を行ったところ、商品に対して顧客が感じる問題点や課題を可視化することができ、改善によって大幅な売上増加につながっています。

また、商品の訴求内容やアプローチの手法などを徹底的に見直すことで、アップセルやクロスセルにもつながり、年間5億円以上の売上改善効果につながりました。

ダイレクトマーケティングの効果を高めるコツ

最後に、ダイレクトマーケティングの効果を高めるコツについて紹介していきます。以下の点をふまえ実施していくことで、効果を高めることが期待できます。

①目的の明確化

ダイレクトマーケティングは、単発ではなく中長期的な視点に立って戦略を組む必要があります。そのためには、最終的な目的を明確化し、KGIを設定していくことが重要です。

KGIから逆算したKPI設定を行い、全体像を意識しながら適切なコミュニケーションを取っていくと効果的です。

②適切なチャネルの選定

ダイレクトマーケティングには、手法の中でもふれたように様々なチャネルが存在します。

これらを自社の目的をふまえ適切に選定していく必要があります。

例えば、商材やサービスの特性によってはテレマーケティングよりもSNSマーケティングの方が響きやすい可能性もあります。

また、高齢者のターゲットが多ければSNSはマッチしない場合もあります。

このように、チャネルや手法にはそれぞれ特性があり、ターゲットとあわせ検討していくことが重要です。

③数値・データの積極的な活用

ダイレクトマーケティングでは、数値・データをもとに客観的な指標で分析できる点が強みとして挙げられます。施策結果に関しては数値・データをもとに可視化し、その後の改善につなげていくと効果的です。

ただ、新規顧客の獲得からファン化までを一気通貫で分析していくダイレクトマーケティングでは、一定の数値・データが蓄積されなければ効果的な分析は出来ないため注意が必要です。

中長期的な視点でPDCAサイクルを回すことを意識しておくと効果的です。

まとめ

ダイレクトマーケティングは、テレビCMのような不特定多数に向けた訴求とは異なり、一人ひとりに対してアプローチすることができるため、費用対効果を高めた運用に繋げることが可能です。

ユーザー行動が多様化する昨今においては、適切なマーケティング施策に繋げるため、多くの企業が活用しています。

今回紹介した内容も参考に、手法やメリット・デメリットを正しく理解し、効果に繋がるダイレクトマーケティングにつなげていきましょう。

この記事を書いた人

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