BtoB商材を扱っている場合、BtoCのサービスや商品とは違ったアプローチをする必要があります。なかには、ユーザーに訴求する方法として広告を選択しようとしている方もいるのではないしょうか。
この記事では、BtoB広告について概要や種類、運用方法などについて解説していきます。事例についても紹介するので、どのようにBtoB広告を活用すれば良いのか迷っている方はぜひ参考にしてください。
1.BtoB広告とは
まずはBtoB広告について以下の基本的な情報について解説します。
・BtoC広告との違い
BtoB広告とはどのようなものなのか理解を深めておきましょう。
1−1.BtoB広告の概要
BtoBは「Business to Business」の略称であり、企業間における取引を意味しています。
BtoB広告は、他企業において決算者となるキーパーソンに対して、自社のBtoB商材を訴求するタイプの広告手法です。テレワークを円滑に進めるためのツールや請求書作成サービス、会計ソフトなど、該当する分野は多岐にわたっています。
具体的な広告の種類については後述しますが、Web広告ではリスティング広告やディスプレイ広告、オフラインの場合は交通広告などが代表的です。
1−2.BtoC広告との違い
BtoCは、利用者がデザインや機能など、自身の趣味嗜好に合わせて購入する商品を選ぶことが多いです。対してBtoBの場合は、実際に利用する人ではなく、企業の決算者によって最終的な意思決定がされます。
また、BtoBでは興味関心よりも、実際の費用対効果を重視する傾向が強いため、メリットについて理解を深められるように訴求する必要があります。個人ではなく、企業で多数の人が利用する商材を、利益を考慮したうえで選ばなければいけないため、購入の決定まで時間がかかることもBtoB広告の特徴です。
2.BtoBの運用型広告をはじめる前に
BtoBの運用型広告を始める前に、以下のポイントについて把握しておきましょう。
・マーケティング全体の成果向上を目指す
それぞれ解説していきます。
2−1.ゴールとターゲットを正確に定める
広告を活用する際は、どんな相手に何の情報を届けたいのか考えることが大切です。ゴールとターゲットが定まっていない場合、広告を選ぶ際に基準がブレてしまい、最適な効果を見出せなくなってしまいます。
toBの広告であれば、広告管理画面のCV→アポ→商談→成約という流れが多数であると考えられます。その場合、CVの獲得数ではなく、アポ数や成約数を追っていかなければ、実際の企業の売り上げに繋がることはありません。どの単価に焦点をあて、広告の運用をしていくのかを決めることが大切です。
また、広告を配信した後も、目標に向けてどのように改善を施していけば良いのかわからなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
2-2.マーケティング全体の成果向上を目指す
マーケティング全体の目標としては、最終的に売上UPを目指している企業が多いでしょう。売上向上をBtoB広告のゴールにする場合、クリック数やアクセス数などは一種の通過点に過ぎません。
見込み客の収集を目的にしてしまうと、広告がどの程度売上に貢献しているか見えづらくなってしまうので注意が必要です。マーケティング全体の成果向上を目指せるように、一貫した指標としてKGIやKPIを設定しておきましょう。
3.BtoBで活用できる広告種類と媒体
BtoBで活用できる広告の種類としては、以下8つが挙げられます。
・タイアップ広告
・ディスプレイ広告
・マス広告
・SNS広告
・記事広告
・純広告
・交通広告
それぞれ解説していきます。
3−1.リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで掲載される広告です。ユーザーが検索したキーワードに合わせて配信がされるため、クリックされやすい点が特徴として挙げられます。
顕在層へのアプローチをする際に有用なので、BtoB広告でも取り入れてみることがおすすめです。
3−2.タイアップ広告
タイアップ広告は、広告主がメディアに費用を払うことで商材を宣伝してもらう広告手法です。
一般的な広告とは異なり、記事のような形で掲載が可能なため、ユーザーに受け入れられやすい点が利点といえます。記事の形式に沿って、BtoB商材のメリットなどを記載できるので、情報量を多くできる点も特徴です。
3-3.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリなどに設けられた広告枠に、広告を配信する方法の総称です。
主に、GoogleとYahoo!で活用できるGDN・YDAがディスプレイ広告として広く認知されています。画像や動画を用いて潜在層にアプローチできるため、BtoB商材の認知拡大を行いたい場合は利用がおすすめです。
3−4.マス広告
テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4大マス媒体で掲載できる広告を、マス広告と呼びます。Web広告とは違って、ユーザー情報に基づいた詳細なターゲティングは難しいですが、年齢や地域などでターゲットを分けることが可能です。
また、利用者の傾向として比較的高齢者が多いため、ビジネスにおいて決裁権を持ったユーザーにアプローチしやすくなっています。
3−5.SNS広告
SNS広告は、TwitterやFacebookなどのアプリケーションで掲載できる広告です。2次的な拡散が起こりやすく、認知度向上において大きな成果を発揮します。
それぞれユーザー層が異なるため、商材のターゲット層に合わせて媒体を選ぶことが大切です。
特に、Facebook広告はユーザー層としてビジネスマンが多いので、BtoB広告による成果を見込みやすくなっています。
3−6.記事広告
記事広告は、印刷された紙面やWebサイトにて、記事の形式をとって商品のPRを行う広告手法です。タイアップ広告とほぼ同義で使われることが多く、豊富な情報を届けやすいメリットも同じです。
雑誌やWebサイトなどから、ターゲットが読んでいる媒体を選定することができれば、高い確率で興味を持ってもらえます。
3−7.純広告
純広告は、特定のWebサイトで広告枠を買い取るタイプの手法です。期間や表示回数などが保証されるため、運用における手間を省くことができます。
掲載される場所によってはトップページなど目立つ場所も選択することが可能です。
ただし、Yahoo!JAPANなどの有名サイトでは、掲載にあたって費用が高くなる傾向もあるので注意が必要です。
3−8.交通広告
交通広告は、公共交通機関やタクシーなどに掲載する広告の総称です。ビジネスマンが通勤で利用する電車や駅内で広告をおけるため、繰り返し商品の情報を届けることができます。
タクシーの場合は、富裕層が利用するケースが多いため、BtoB商材を決算者に届けやすいメリットがあります。
4.BtoB広告の運用方法について
BtoB広告を運用する際は、最終的なゴールを設けて通過点を逆算していくことがおすすめです。売上向上が目標であれば、何件のクリックで何件の購入を得られるのか計算しておきましょう。
数値が目標に届かない場合は、適宜クリエイティブや配信面などに変更を加える必要があります。運用型の広告は改善を繰り返して最適な方法を見出していくことが求められるので、ツールを使いこなせるスキルも身につけておくことが大切です。
5.BtoB広告の事例
BtoB広告の事例として、以下2つを紹介します。
・SmartHR
他社の事例についても把握しておきましょう。
5−1.ジェイテクト
ジェイテクトはトヨタグループの企業であり、自動車部品・べアリング・工作機械などを製造しています。世界において大きなシェアを獲得している企業ですが、一般的な認知度が低かった点が課題でした。
課題を解決するためにYouTubeで動画広告を配信したところ、指名検索ボリュームが3倍にまで伸びています。
参考:YouTube 広告を活用し重点配信地域での社名認知度 +35% を実現|Google広告
5−2.SmartHR
株式会社SmartHRは、クラウド人事労務ソフト「SmartHR(スマートエイチアール)」を提供しているBtoB企業です。
JR首都圏全線の電車内やJR新宿駅構内中央通路などで「ハンコを押すために出社した。」キャンペーンを行い、ハンコ・書類などテレワークの障害となり得る物について取り上げました。
効率的な人事・労務業務について訴えかけた本キャンペーンは「交通広告グランプリ2021」で最優秀部門賞を受賞しています。
参考:SmartHRが「交通広告グランプリ2021」にて最優秀部門賞を受賞|SmartHR
6.まとめ
いかがでしたか?
企業間における取引を強化するためのBtoB広告は、BtoC広告とは違った特徴があります。決裁権のある人物に商品・サービスのメリットを熟知してもらう必要があるため、それぞれの広告種類について理解して適切な物を選択することが大切です。
広告の配信を行った後も、結果に基づいて適宜変更を行っていきましょう。
Web広告だけでなく、交通広告などオフラインの手法も合わせて検討しておくことがおすすめです。
弊社では、BtoBの広告集客も多く取り扱っております。
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