
2025年9月10日より、
Yahoo!検索広告で「コンバージョンAPI」の提供が開始されました。
この機能は、
サーバーサイドからのコンバージョン測定を可能にし、
従来のコンバージョン測定方法に加えて、より正確なデータ取得を目指すものです。
本記事では、
コンバージョンAPIについて、広告運用者が知っておくべき情報を分かりやすく解説します。
1. コンバージョンAPIの提供開始について
2025年9月10日より、
Yahoo!検索広告において「コンバージョンAPI」の提供が開始されました。
この機能は検索広告のみを対象としたもので、
ディスプレイ広告で提供されているコンバージョンAPIとは別の機能として提供されています。
2. コンバージョンAPIとは?
「API」とは、
Application Programming Interface
(アプリケーション・プログラミング・インターフェース) の略で、
異なるソフトウェアやプログラムをつなぎ、連携を可能にする仕組みを指します。
この仕組みを広告計測に応用したものが、
コンバージョンAPI(CAPI) です。
コンバージョンAPIはCookieに依存せず、サーバー間でデータを直接送信することで、
広告の成果をより安定的に計測することを目指します。
また、
コンバージョンAPIは従来の計測方法を置き換えるのではなく、追加で利用できる機能です。
既存の測定手法とあわせて使うことで、
データの精度向上やコンバージョン計測の補完に役立ちます。
3. コンバージョンAPIの仕組み
コンバージョンAPIは、
従来の「計測タグを使ったブラウザ経由の計測」とは異なり、
広告主のサーバーから広告サーバーへ直接データを送信する仕組みになっています。
コンバージョンAPIの流れとしては、以下の通りです。
■ コンバージョンAPIの流れ
①Webサイトを閲覧
ユーザーが広告をクリックしてWebサイトにアクセスします。
②サーバーイベントの生成を要求
Webサイト上で発生したコンバージョン(例:購入や資料請求)に応じて、
サーバー側でイベント生成のリクエストが行われます。
③イベントデータを送信
サーバーから広告サーバー(Yahoo!やGoogleなど)へ、
Cookieを介さずにイベントデータが直接送信されます。
送信されたデータは広告プラットフォームに蓄積され、
成果計測や機械学習の学習データとして利用され、広告配信の改善に役立てられます。
4. コンバージョンAPIの活用メリット
昨今では、
ブラウザのセキュリティ強化に伴い、Cookieの規制が進み、
コンバージョンなど一部のデータが正しく計測できないケースが問題視されています。
コンバージョンAPIを利用すると、以下のメリットがあります。
- Cookieを介さないサーバー間でのデータ送信
- ブラウザ制限や広告ブロッカーの影響を受けにくい安定した計測
- 取得データの機械学習への活用
- 高精度データによる機械学習の精度向上
5. 導入時の注意点
5-1. API仕様とドキュメントの確認
Yahoo!検索広告でコンバージョンAPIを利用するには、
APIを活用してアプリケーションを開発・運用できる環境が必要です。
コンバージョンAPIの詳細については、
「Yahoo!広告 検索広告 コンバージョンAPIドキュメント」で確認できます。
コンバージョンAPIの導入を検討する際は、
公式ドキュメントでAPI仕様を十分に確認し、技術的な要件を把握することが重要です。
5-2. サーバーサイドGoogleタグマネージャーとの関係
サーバーサイドGoogleタグマネージャー(sGTM)についても、
2025年10月頃にコンバージョンAPIへの対応が予定されています。
そのため、コンバージョンAPIを導入する際は
「sGTMを併用するのか」「既存のタグ管理とどう連携させるのか」
といった点を事前に確認することが重要です。
整合性を取らずに導入すると、データの二重送信や計測漏れが発生する可能性があるため、
互換性や連携方法を検討してから実装するのがおすすめです。
6. まとめ
Yahoo!検索広告におけるコンバージョンAPIの提供開始は、広告計測における大きな進展です。
サーバーサイドでの直接測定が可能となり、
従来の方法に加えて新たな計測手段が選択肢として加わりました。
さらに、
取得したデータは機械学習にも活用され、
Cookie規制やサードパーティ制限への対応にも役立ちます。
今後は、この新機能の特性を理解しつつ、
既存システムとの連携や導入方法を検討しながら段階的に活用することが重要です。
※参考:LINEヤフー 【検索広告】コンバージョンAPIの提供開始について 2025年9月10日
LINEヤフー コンバージョンAPI 2025年9月閲覧
※本記事は当社の見解を含んでおり、効果や成果を保証するものではありません。