現在、世界中には様々なSNSが存在しています。その中でも特に人気がある四大SNSのうちの1つとして数えられるのがTwitterです。
最新の公表データによると、日本国内のTwitterのユーザー数は約4,900万人といわれ、日本ではLINEに次いでメジャーなSNSです。多くの人々がTwitterを利用しており、商品やサービスの情報源としても利用される傾向にあることから、Twitterは広告の場としても注目を集めています。
最大の特徴である拡散力は、企業アカウントにとって大きな武器となりえます。今回は、Twitter広告の種類やターゲティング方法を解説していきます。
1.Twitter広告の種類
まずはTwitter広告の種類を紹介します。
1-1.プロモアカウント
プロモアカウントは、アカウントをフォローしていないユーザーに向けて、ユーザーの興味関心に基づいた、興味を持ちそうなアカウントへのフォローをオススメする機能です。
タイムラインやアカウント検索結果の下部など様々な場所に表示され、フォロワー数を上げるのに役立つというメリットがあり、フォローしていないユーザーに、興味を持ちそうなジャンルのアカウントを勧めてくれます。
1-2.プロモツイート
プロモツイートとは、Twitterのアプリを開いた際のメイン画面であるタイムラインに表示がされるツイート広告です。通常のツイートと同様にタイムラインや検索画面に表示されるので、ユーザーに自然にリーチしやすいのが特徴です。
プロモツイートには様々な目的があり、ウェブサイトのコンバージョン、ツイートのエンゲージメント、アプリのインストール、動画再生、ブランド認知の向上など多様です。
通常のツイート(オーガニックツイート)と同様に広告ツイートでもリツイートや返信、いいねなどを行うことが可能です。
1-3.プロモトレンド
プロモトレンドとは、24時間の表示で、タイムラインや検索タブ内にあるおすすめやトレンドタブの一番上、タイムライン、プロフィールページに表示される、1日1社の買い取り型の広告枠です。
プロモツイートに比べ、大きいキャンペーンやイベント、商品や自社の認知度を高められるという特徴があります。
それぞれの表示箇所は、下記のようになります。
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2.ターゲティングの種類
Twitter広告のターゲティングは複数種類があり、大きく分けるとテイラードオーディエンスターゲティング、オーディエンスの特性、オーディエンスの条件の3つに分類されます。
ターゲティングの種類とターゲティング方法
3.オーディエンス
それでは、オーディエンスを説明していきます。
3-1.テイラードオーディエンス(リスト)
アカウントや広告主の所有する独自データリストをアップロードするタイプのターゲティング方法です。データはTwitterアカウントとマッチされるので、特定のユーザーを直接ターゲティングできます。
3-2.テイラードオーディエンス(ウェブ)
Webサイトを訪れたことのあるTwitterアカウントを収集し、リスト化します。いわゆるリマーケティングのことを指します。
リストの収集には、Webサイト内にピクセルコードを設置する必要があります。
3-3.モバイルオーディエンスターゲティング
コンバージョントラッキングでモバイルアプリを使用した利用者のデータを収集し、アプリでインストールや登録などの特定のアクションを行ったユーザーのグループにリーチします。
既存のアプリ利用者に対して広告を配信し、アプリ内での行動を促すというターゲティング方法になります。
4.オーディエンスの特性
オーディエンスの特性では、いわゆるデモグラフィックターゲティングが可能です。
性別、年齢、地域、OSバージョン、プラットフォーム、端末モデル、携帯電話会社をそれぞれ指定して、ユーザーにリーチすることができます。
4-1.言語ターゲティング
特定の言語を話すユーザーに広告を表示します。
例えば、日本語で作ったキャンペーンをアメリカ、フランス、ドイツのユーザーに配信する場合、それらの国々に住む「日本語を理解するユーザー」のみをターゲティングできます。
これは、プロフィール設定情報やTwitterでのやり取りに使用されている言語などによって判断されています。
4-2.地域ターゲティング
特定の国や地域、都市に対象を絞って広告を表示します。
小さな地区から国全体、さらには全世界までニーズや目的に合った地域設定が可能で、日本では都道府県単位でターゲティングが可能です。
4-3.性別・年齢ターゲティング
性別については一部のユーザーから提供された情報からアカウント類似性をもとに、性別情報を入力していない他ユーザーの性別情報も拡張しています。
年齢については、ユーザーがTwitterプロフィールに入力した誕生日に基づいて集めています。また、誕生日を入力をしていないユーザーについては、ユーザーがフォローしているアカウントや興味など、多くのユーザー属性に基づいて年齢を推測しています。
4-4.その他ターゲティング
その他にも、プラットフォーム(デバイス)、OSバージョン、プラットフォーム、端末モデル、携帯電話会社などでターゲティングすることが可能です。
5.オーディエンスの条件
オーディエンスの条件は4つあります。
5-1. フォロワーターゲティング
フォロワーターゲティングとは、指定したアカウントのフォロワーに似たユーザーをターゲットにして広告を配信するターゲティング手法です。
フォロワーターゲティング設定で「@○○」と指定すれば、指定したユーザーのフォロワーや、そのフォロワー層に似たユーザーを対象に広告を配信することができます。
5-2.行動ターゲティング
行動ターゲティングではユーザーの購買活動や消費行動の情報に基づいて、購買意欲の高いユーザーにリーチすることができます。
これはTwitterパートナーから提供される情報に基づいて設定されます。Twitter以外の場所でのユーザーのオンラインおよびオフラインでの行動情報を参照するので、拡張性があり高いROIを期待できるターゲティング項目です。
5-3.キーワードターゲティング
指定したキーワードを含んだツイート、Twitter上で検索、キーワードを含んだツイートをエンゲージメントしたユーザーに、広告を配信することができる機能です。
どんな言葉でもターゲットできるため、あらゆる業種において活用できる機能になります。
5-4.興味関心ターゲティング
25カテゴリの350種類以上の中から、ユーザーの興味関心に基づいてターゲティングすることができます。
Twitterユーザーの興味関心はフォローしている人、リツイートしていること、クリック、ツイートなどに基づいて判断されています。
6.Twitter広告の成功事例
最後に、Twitter広告の成功事例を紹介します。
6-1.ユーザーとのコミュニケーション【アサヒビール】
アサヒビールは2016年のリオ五輪時に、「#みんなでカンパイ」のハッシュタグが目標数に達成したら豪華商品が当たるユーザー参加型のキャンペーンを打ち出しました。
このキャンペーンは10万人近いフォロワー数、キャンペーン参加ツイート13.5万人という成果を上げています。アサヒビールの担当者は、五輪の進行に合わせてリアルタイムで応援ツイートを発信し、24時間体制でアカウントを運用しました。
広告色を抑えて1人のユーザー目線で五輪を応援することがユーザーとのコミュニケーションにつながり、高いエンゲージメントを獲得した成功事例です。
参照:アサヒビールがオリンピックキャンペーンを成功させた方法 ー Twitterマーケティング
6-2.ターゲティングでCPO効率良化【Nespresso USA】
家庭用コーヒーメーカーを販売するNespressoは、コーヒーメーカーの新規購入で100ドル分のコーヒーを無料プレゼントするキャンペーンを実施しました。
Twitter広告のターゲティング機能を使用し、広告配信対象をNespressoサイトに訪れたユーザーと既存顧客に類似したユーザーに絞り込みを行うことで、1つのコーヒーメーカー注文にかけるコストを12%減少させました。
興味、関心でつながっているTwitterの媒体特徴を掴んだ効率的なターゲティングの成功事例です。
参照:@NespressoUSA、Twitterでダイレクトレスポンスキャンペーンを展開 ー Twitterマーケティング
6-3.目的に合わせたクリエイティブで売上UP【travelonline】
株式会社トラベルオンラインでは、航空券予約アプリのリリースプロモーションにTwitterのアプリインストール広告を活用し、アプリのダウンロード率300%アップ、アプリ経由の売上500%アップという成果を上げました。
アプリインストール広告は、Twitterが提供するアプリインストールに特化したクリエイティブフォーマットで、画像や動画とツイート本文を一体化し、利用者は広告から直接アプリをインストールすることができます。
数あるクリエイティブフォーマットから、自社の目的に合ったものを選択し効果的な訴求に成功した事例です。
参照:航空券予約アプリの1日あたりの売り上げがTwitter広告で300%~500%アップ! ー Twitterビジネス
7.まとめ
いかがでしたか。
Twitter広告では、ターゲティングが詳細に行えることや、広告の種類が豊富なことが特徴でした。また、広告を出稿する際にTwitterの特徴である即時性と拡散性を利用し、より広告をリーチできる可能性が広がることもTwitter広告のメリットです。
広告を運用する際には、まず自社のターゲットとしているユーザーや競合他社を知り、様々な企業の成功事例からヒントを得て、自社のブランドに置き換えることが運用の成果が出るポイントとなるでしょう。
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