何かを調べものするときの「ググる」という言葉はもうおなじみになっていると思いますが、最近流行りの言葉に「タグる」と言う言葉があるのをご存じでしょうか?
更には「タブる」という言葉も出てきており、検索する際に使用する媒体によって言い方が変わってくるようです。
本記事では、検索行動に関する「ググる」「タグる」「タブる」について、違いや背景について解説していきます。
今の検索行動「タグる」とは?
まずは、今、流行の検索行動である「タグる」とはどういう意味なのかから解説しましょう。
ハッシュタグと「手繰り寄せる」の掛け言葉
「タグる」はハッシュタグと「手繰り寄せる」の掛け言葉です。SNSでハッシュタグを使って、情報収集したり検索したりする行動を意味します。ユーザーが情報を集める行為はまさに「手繰り寄せる」ですね。
SNS時代のキーワード
ハッシュタグを使った検索方法はTwitterを皮切りにInstagram、TikTokなどでも採用されています。「タグる」はSNS時代のキーワードといってもいいでしょう。特に日本人のハッシュタグ利用率は非常に高く、検索で得られた情報から実際のアクションに移る例もたくさんあります。
ハッシュタグで検索する場合、半角で入力する、マークの前後に半角スペースを入れるのがポイントです。また、#(シャープ)とは違うことにも気を付けてください。
「タグる」メリットは以下のようなものです。
・ほしい情報をリアルタイムで収集できる
「タグる」時は、同じハッシュタグ投稿だけを選んで検索できるので、必要な情報を絞って収集できます。
また、InstagramやTwitterのようなSNSでは、最新の情報が素早く拡散することから、「タグる」ことでリアルタイムの情報収集が可能です。
実際の「ググる」「タグる」「タブる」の違いについて
「タグる」に似た言葉に「ググる」「タブる」があります。これらの言葉の意味がどう違うのか、確認してみましょう。
「ググる」とは?
「ググる」の意味はご存じの方が多いでしょう。Googleで検索することを「ググる」と言います。
ただ、当初はGoogleだけで検索することを「ググる」と言っていましたが、時代が変わり、今ではYahoo!やBingで検索することも「ググる」というようになりました。
つまり、どの検索エンジンで検索しても「ググる」なのです。Yahoo!で検索することを「ヤフる」とは言いません。
「タグる」とは?
「タグる」はすでに説明したように、SNSでハッシュタグを使って検索することです。投稿につけられたハッシュタグをタップするか、検索窓にハッシュタグを入力すると、目的の投稿を探せます。
例えば、男性用スニーカーを「タグる」場合、Instagramで「# メンズスニーカー 」と検索し、表示された一覧から気になるものをチェックすればいいのです。
「タブる」とは?
「タグる」もよく使われるようになった言葉ですが、Instagramユーザーの間でそれ以上にはやっているのが「タブる」という行動です。「タブる」とは、Instagramの発見タブ機能を使って閲覧することです。
発見タブとは、アプリ版の虫眼鏡アイコンをタップすることで表示される画面のこと。画面一番上には検索窓もあり、ここにキーワードを入力すると、検索ができます。
発見タブに表示されるものはフォローしていないアカウントの投稿がほとんどです。発見タブでは具体的な目的を持って検索すると言うよりも、暇つぶし、なんとなく新しい情報に触れたいということで利用するユーザーが多くなっています。
株式会社SAKIYOMIの調査によると、インスタグラムユーザーが最も使う機能はハッシュタグではなく、発見タグだそうです。つまり、「タグる」よりも「タブる」ということになりますね。
「タグる」へシフトした背景
最近は単に「ググる」のではなく、「タグる」へシフトする動きが顕著になっています。どうして人々は「タグる」ようになったのか、その背景を探ってみましょう。
情報源としての信頼性があるから
「タグる」ことによって得られる情報には信頼性があります。
「ググる」場合、膨大な情報が示されますが、中には出所の怪しいものも含まれます。そのため、情報元を疑ってかからなければいけないこともよくあるのです。
一方、「タグる」で表示されるのは一般ユーザーの投稿。リアルな声が含まれ、信頼性が非常に高くなっています。それが「タグる」へシフトする理由です。
リアルタイム性に長けている
「ググる」ことで得られる情報の中には古いものも含まれます。検索エンジンで表示される結果の時期をある程度絞ることはできますが、それでもリアルタイム性は乏しいです。
SNSで「タグる」場合は、常に最新の情報を入手できます。ユーザーが投稿した情報がリアルタイムで取得できるのです。
スクリーンサイズの最適化
スマホの普及により、Webブラウザで表示される画面の閲覧が面倒になりました。全部読むためには、下の方までスクロールしなければならず、ストレスにもなります。
その点、「タグる」場合は、スクリーンサイズがスマホに最適化されているので、閲覧がしやすい。これが「タグる」へシフトする理由でもあります。
SNSごとのハッシュタグの使い方とキャンペーン事例
SNSによって多少ハッシュタグの使い方が違います。それぞれの使い方を見るとともに、キャンペーン事例も紹介しましょう。
Instagramの場合
Instagramにはハッシュタグそのものをフォローする機能もあります。アカウントではなくハッシュタグをフォローし、情報を集めるのです。ハッシュタグが、フォロワー以外からコンテンツを探してもらう有力な手段になっています。
Instagramでは、1回の投稿につき最大30個のハッシュタグをつけられます。30個つけないにしても、10個程度つけている例はよく見られます。
Instagramでハッシュタグを使うときは、投稿画面のキャプションに進み、テキスト入力時に「# ○○」と入力し、投稿するだけです。
▼キャンペーン事例
画像引用:「わたしの大好き!な愛知」募集ちらし
愛知県のキャンペーン事例ですが、県政150周年を記念した写真をInstagramのハッシュタグ機能を使って募集しました。応募する際は、愛知県に関連した思い出の写真などにハッシュタグをつけて投稿します。
Twitterの場合
Twitterはハッシュタグの元祖です。ここから始まったと言われています。
Twitterでつけられるハッシュタグは一つか二つくらいですが、テレビ番組、イベント、旬のトピックなどその時々で話題になりそうなものにつけるケースも多くなっています。
▼キャンペーン事例
画像参照:#雪国環奈イラコン|Twitter
メンソレータムのリップクリームのキャッチコピーを募集したハッシュタグがありました。
応募方法は次の通りです。
- メンソレータム公式アカウントをフォロー
- キャッチコピーをハッシュタグ「#雪国環奈のコピー書いてみた」につけて投稿
話題性の高い広告形態により、応募総数は2万件を超えたと言います。
TikTokの場合
TikTokでもハッシュタグをつけると、他のユーザーから検索してもらいやすくなります。TikTokの場合、効果的なハッシュタグの個数は4~6個くらいで、Instagramより絞り込む必要があります。
ポイントは、人気のハッシュタグを入れて、動画に関連するキーワードを複数個加えることです。
TikTokには「ハッシュタグチャレンジ」という広告メニューもあります。通常の投稿はフォロワーにしか行きませんが、「ハッシュタッグチャレンジ」を利用すると、大きく拡散し、フォロワー以外にも投稿が届きます。
▼キャンペーン事例
「ハッシュタグチャレンジ」を活用したキャンペーン事例があります。例えば、Fit’s×NiziU「#フィッツダンスチャレンジ」というキャンペーンです。
こちらのキャンペーンは2020年12月に行われたもので、グローバル・ガールズグループ、NiziU(ニジュー)と一緒にダンスするというものでした。投稿数も非常に多く、幅広い世代の方が楽しんだようです。
まとめ
今回の記事では、「タグる」という言葉の意味に焦点を当ててみました。
時代は「ググる」から「タグる」にシフトしつつあります。皆さんもどんどん「タグって」信頼性の高い最新情報をどんどん入手してください。