
2025年5月14日より、
Yahoo!広告 検索広告(ショッピング)において「Yahoo! JAPAN 商品情報掲載」が無料化
されました。
これまで成果報酬型(CPA課金)で運営されていたサービスが無料になることで、
多くの事業者にとって導入しやすく、新たなビジネス機会の創出が期待できます。
本記事では、
今回の無料化に伴う変更点・注意すべきポイント・そして事業者が取るべき対応方法について
詳しく解説いたします。
1. Yahoo! JAPAN 商品情報掲載の無料化概要
1-1. 従来のCPA課金から無料化へ大転換
1-2. 無料化の適用タイミング
2. 各仕様における主な変更点
2-1. 月額予算設定の廃止
2-2. コンバージョン測定タグの任意化
2-3. 利用約款の改定
3. 請求・課金関連の変更点
3-1. 請求明細
3-2. 月次利用明細・取引明細
4. お申込みフローの変更点
4-1. CV測定タグ設置の有無確認
4-2. 新規お申込み時の掲載フロー
5. 注意点と推奨事項
5-1. 掲載設定の確認・管理
5-2. 効果測定の重要性
6. 今後の活用戦略
6-1. コストの削減効果
6-2. SSAとの連携強化
7. まとめ
1. Yahoo! JAPAN 商品情報掲載の無料化概要
1-1. 従来のCPA課金から無料化へ大転換
2025年5月14日より、
Yahoo! JAPAN 商品情報掲載(以下:商品情報掲載)サービスが大きく変化します。
これまで、
成果報酬型のCPA(Cost Per Action)課金方式で提供されていた商品情報掲載が、
無料で利用できるようになります。
商品情報掲載を経由して商品が購入された場合でも料金は発生せず、
月額予算の設定も不要になります。
なお、
検索連動型ショッピング広告(Shopping Search Ads)(以下:SSA)では、
引き続きクリック課金(CPC課金)で費用が発生します。

1-2. 無料化の適用タイミング
無料化の適用は、
リリース日(2025年5月14日)以降に発生した注文実績から対象となります。
重要なポイントは、
リリース日以前に発生した注文実績については、従来通り請求が発生することです。

例えば、
5月13日に発生した注文実績は7月13日に成果対象確定となり、8月に請求書が送付されます。
一方、
5月14日以降に発生した注文実績は請求対象外となります。
2. 各仕様における主な変更点
2-1. 月額予算設定の廃止
商品情報掲載における月額予算設定機能が提供終了となります。
これに伴い、
請先アカウントの設定も不要になります。
注意すべき点として、
リリース前の設定が継続されるため、
月額予算の超過により商品情報掲載が停止中だった場合、
自動的に配信が再開される可能性があります。
管理画面の「ショップ一覧」から掲載設定の確認を行いましょう。

2-2. コンバージョン測定タグの任意化
これまで必須だった
コンバージョン(CV)測定タグの設定が任意に変更されます。
ただし、
SSAと商品情報掲載の固有レポートを取得したい場合や、
注文数や合計注文金額などを確認したい場合は、
YSAと共通のタグテンプレートとSSAパラメータをあわせて実装することを推奨します。

2-3. 利用約款の改定
無料化に伴い、
「商品情報掲載利用約款」が改定されます。
商品情報掲載以外の規定や基準などに対しての影響は特にありません。
改定後の約款は、
LINEヤフー for Businessの公式サイトで確認できます。
3. 請求・課金関連の変更点
3-1. 請求明細
商品情報管理配下の機能について、下記の通り重要な変更はありません。
- 注文実績:
提供継続(変更なし) - 注文取り消し申請:
引き続き利用可能(無料化後は申請有無に関わらず全て請求対象外) - 請求明細:
過去分の明細は確認可能(2025年7月分で更新終了)
3-2. 月次利用明細・取引明細
月次利用明細・取引明細については変更がありません。
現在、過去の明細は確認可能ですが、順次提供終了予定となっています。
(終了時期は未定)
- 月次利用明細::2025年7月分で更新終了
- 取引明細:2025年7月分以降のタイミングで提供終了予定
※参考:LINEヤフー株式会社 Yahoo! JAPAN 商品情報掲載の無料化に関して 2025年4月ver.2.0
4. お申込みフローの変更点
4-1. CV測定タグ設置の有無確認
これまでは必須だったCV測定タグの設定は任意となりますが、
お申込み時にタグ設置有無の確認が行われます。
お申込みフォームでは以下の選択肢から選択します。
- コンバージョン測定タグを設置する
(タグテンプレートのみ実装) - コンバージョン測定タグを設置する
(タグテンプレート+SSAパラメータ実装)【推奨】 - コンバージョン測定タグを設置しない
なお、
お申込み後にCV測定タグの方針を変えたい場合は、
お問合せ窓口まで連絡する必要があります。
また、
CV測定タグを設定した後にメール連絡をする必要がありましたが、
こちらも今後は任意となります。
以下は、
LINEヤフーが提示している「お申込み時の入力項目一覧」です。

4-2. 新規お申込み時の掲載フロー
掲載までの大まかな流れは以下の通りです。
- 各種アカウントの作成・お申込み(MCC・SSAアカウントやLMSアカウントなど)
- 商品情報の登録(商品フィードの登録など)
- 商品情報掲載の設定(アカウント連携やタグの設定など)
- SSAの設定(キャンペーン、広告グループ、商品グループの設定など)
- 出稿情報の審査・配信開始
※参考:LINEヤフー株式会社 Yahoo! JAPAN 商品情報掲載の無料化に関して 2025年4月ver.2.0
5. 注意点と推奨事項
5-1. 掲載設定の確認・管理
無料化後も商品情報掲載の掲載設定は引き続き利用可能です。
ただし、
配信停止するとSSAの配信も停止されるため注意が必要です。
管理画面(ショップ一覧の画面)では、
掲載設定を変更した際の更新日時が確認できるので、運用状況の把握を徹底しましょう。
5-2. 効果測定の重要性
CV測定タグの設定が任意となり手軽に始められるようになった一方で、
より多くの情報を取得してマーケティング活動に活かすためには、
CV測定タグの設定を推奨します。
タグテンプレートとあわせてSSAパラメータも設置しましょう。
6. 今後の活用戦略
6-1. コストの削減効果
無料化により、
これまで予算制約で十分に活用できなかった事業者も
積極的に商品情報掲載を活用できるようになります。
6-2. SSAとの連携強化
商品情報掲載が無料化されることで、
SSAへの予算集中が可能になると考えられます。
商品情報掲載と連携して、
商品を強くアピールできるSSAを積極的に活用しましょう。

7. まとめ
2025年5月14日からの
「Yahoo! JAPAN 商品情報掲載」の無料化は、
EC業界の広告主にとって重要な変更です。
導入のハードルが大幅に下がることで、今後は利用者の増加が見込まれます。
この機会を活かし、早期に導入するとともに、
適切なデータ活用を通じて競合との差別化を図ることが重要です。
※本記事は当社の見解を含んでおり、成果改善を保証するものではありません。